天使の羽根

天使の羽根

WISH


突然投げ掛けられた言葉を、エドは理解出来ず眉根を寄せて相手を見たが、
「って何だよ??」
と言いながら金の髪を素早く編みあげ、腰掛けていた
ソファーから立ち上がる。その横に座っていたロイがその横を通り、
いつもの執務机の椅子に腰掛ける。
旅仕度をしているエドの動作を見ながら話を進めた。「遠い異国の言葉だよ。君は聞いた事はないか?」
「ウィッシュ…」
エドは外してあった銀時計を身につけ、
顎に手をあて反芻しながら考える。
「…こうゆう字体だ。」
置いてあった紙の裏にサラサラと走り書きをする。
それを見てエドがロイの隣まで覗きに行く。
「…ふぅん。んで?その“ウィッシュ”がどうかしたのかよ」
隣で大きな目で問い掛けてくるエドを見て、
少し考えるようにロイは目を閉じた。
「…望む」
「望む?“ウィッシュ”に?」
その意味が解らずエドがロイの顔を覗き込み問い返した。
ロイはゆっくり瞳を開きエドを見た。
そして微かに微笑み首を横に振った。
そのままゆっくりとエドの腰に手をかけ頭を垂れる。
「君を……」
と言いかけ、言葉を止める。
「…どおしたんだよ」
そう言われ頭を上げ言い直す。
「イヤ、君が何事なく無事に私の所に
帰ってくる事を望みたいんだ。」
「何だよそれ。それが“ウィッシュ”の意味なのか?」
「違うよ、全部じゃない。
“Wish”の意味は…」
ロイは立ち上がってエドの肩に頭を凭れ
「望みだ」
と囁いた。そのまま背中を子供をあやすように
優しく軽く叩き、顔を上げエドを見る。名残惜し気に
触れていた手を離し自分の腰にあてる。
「くれぐれも無茶はするなよ、
旅の安全を祈っているよ、鋼の」
いつもの態度に戻ったのが嫌でも解る呼ばれ方。
エドは一瞬躊躇って睨み付けるようにロイを見て言った。
「あんたに無茶するなって言われたくないね、大佐」
エドはそう言って、いつもの赤い上着を肩に羽織り持ち
鞄を持 ってドアに歩きだした。後ろでロイが
「それはそうかもしれないな」
と呟いた。エドはノブを廻す手を止め
振り向かず聞こえる程度の小さな声で言った。
「…戻ってきたらちゃんとあんたが居るのを、俺は望むよ…」
パタンと閉まった扉を暫く呆然と見て、ロイは苦笑しながら
窓の外を見た。ちょうど、エドが弟のアルに走り寄って
立ち去る所が目に映る。
本当の「Wish」は君には言えない……
心の奥底に隠し、君に知られないのが「望み」……
「本当は君を何処にもやらずいつも傍から
離れさせたくはないんだがね……」
それが 本当の   Wish     

<あとがき>
読むまい、書くまいと思っていたロイエド(絶対ハマるから)………
ついに書いちゃったよ><出来たら感想(苦情も)お待ちしています。
もうこれで鋼の世界ひいってらっしゃい自分!みたいな…
気分です;;はう~でも何か…
ロイエドの熱烈なファンの方に怒られちゃいそうなものを
書いてしまった気がしまくってます……;;
ファンの方ゴメンナサイ~;;

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