青空日記

青空日記

生物環境分野


1 熱帯性感染症の中での昆虫・ダニ媒介性疾患の位置、特性を理解する
2 要媒介昆虫・ダニの生物学的特長を理解する
3 蚊介蚊調査法、環境評価法を習得する
4 ダニ媒介性疾患防御についてそれぞれ一定の戦略がもてるようになる

行動目標:実習のことなので省略


Scrub typhus(ツツガ虫病)
ツツガムシによる疾患(ケダニの一種で、日本だけで120種くらいいるが、その内2~3種のみが病原体を媒介する)
日本での3大ベクター:Leptotrombidium akamushi(赤ツツガムシ), L. scatellore(タテツツガムシ), L. pallidum(フトゲツツガムシ)すべて赤い色のダニ
成虫は見たが全く同じなので、幼虫で鑑別する
病原体は細菌の一種で、Orientia tsutsugamishiという(以前はRicketiaといった)
アジアにしか分布しない病気(アフリカや南米にはない)
古典的ツツガムシ病(コンクリートの護岸で赤ツツガムシがいなくなったため、ほとんどなくなった)
明治時代には罹患した人の50%が死んでいた。新潟・山形・秋田の河川敷で夏場にはやっていた

新型ツツガムシ病(現在はほとんどこっち)
1秋(晩秋)タテツツガムシが媒介、北海道以外全国に広がる
2春、秋、冬に流行、フトゲツツガムシによる。全国に広がる。重症化しやすい
両方合わせて、年間1000人の発症がある。診断を誤ると、数ヶ月で死亡することがある

世界分布としては、東南アジア・オーストラリア・中国など
治療
テトラサイクリン系抗生剤(MINO)が著効する。(翌日には解熱する)
新しい抗生剤は全く効かない
好発年齢はない。田園地帯におおい(水田などがあるところ)
刺し口をさがす(5~10mm大の円形潰瘍で周囲が発赤)ソケイ部、へそ、頭部
発疹が出現する

本来このリケッチアの終宿主はねずみである。(耳の中で体液を吸って生きている)
幼虫だけが病原性をもっていて、成虫はFree livingである。
虫除けスプレーは全く効果がない
刺されても全く痛くない。全く分からない。
一旦刺すと、72時間くらいかけて満腹になって落ちる。
発疹が全身に広がって(痒い)発熱する
靴下を履いていても刺される



マレーシア・タイのゴム園、椰子の木(Palm oil)+発熱+発疹+刺し口
ゴム園で季節性に発熱者が増加したら、まず間違いなくScrub typhus

Rickettsiaはグラム陰性菌で、細胞内寄生菌(血管内皮細胞、単球)
皮膚や中枢神経、心臓、肺、腎臓、骨格筋の内皮細胞に感染して、末梢で血栓を形成したり微小出血を起こすことで症状を来たす

ダニ・ノミ・しらみ、などで媒介される。それぞれの虫にそれぞれのリケッチアがある
Scrub typhus(ツツガムシ病)Typhus fever(発疹チフス)Tick typhusの3種類がある

Scrub typhus
ツツガムシ病。Orientia tsutsugamushiが病原体。
ネズミとダニ。
アジアに分布

刺し口は50%、リンパ節腫脹がある。発疹は30%、マクロファージに寄生して、壊疽はまれ。乳児・老人以外死亡する事は少ない。


Typhus fever
発疹チフス。Epidemic typhusとendemic murine typhusがある。ノミやシラミで媒介。
Epidemicはアフリカや南アメリカの山岳地域、Endemicは全世界に分布。

刺し口もリンパ節腫脹もない。発疹は50%。血管内皮細胞に感染して、肺・心筋・脳・皮膚などに病気を起こす。シラミが媒介するEpidemic typhusはしばしば壊疽を起こし、40%以上の死亡率である。Endemic murine typhusは壊疽を起こさず、死亡する事は稀。


Spotted fever or tick typhus
Rocky Mountain spotted fever、Other tick-borne typhusがある。
ダニが媒介。世界中にある。
RMFは刺し口もなくリンパ節腫脹もない。血管内皮細胞に感染して、筋肉出血を来たし(90%)肺や心筋、脳、皮膚に病変を作る。しばしば壊疽を引き起こし、死亡率は2~12%に達する。

刺し口(必ずあるとは限らないが)を探す(ダニによるもののみ。Scrub typhusとOther tick-borne diseasesのみ)。刺し口があれば、リンパ節腫脹もある。

ダニは足先からズボンの中に入って上行して、ズボンのベルトで止まるので、ソケイ部付近にあることが多い(必ず下着を脱がせて探すこと)
点状の発疹を来たす
Typhusの一番の特徴は、末梢性の壊疽(Peripheral gangrene)を起こすこと。非常に重篤で致死的でありうる。

検査所見
白血球、血小板は減少する。ALT/ASTが少し上昇する。
培養は非常に難しい。
血清学的には、Specific antibodiesを調べる検査がある。
Weil-Felix reactionは感受性も低く、Cross-reactionsが多いので役に立たない
PCRは血液か皮膚やリンパ節生検で。

治療
すべてのRickettsiaは、tetracyclineかchloramphenicolに感受性がある
Doxycycline 200mg repeated for 2-3 days to prevent relapse
両者に耐性の時は、Rifampin
キノロン系の抗生剤は、全く効果がない

Prevention
Avoidance of contact with ticks through the use of repellents and protective clothing.
Lice, fleas, ticks and mites need to be controlled with insecticides!
If louse-born, clothes should be disinfected by washing in hot water, patients can then be deloused weekly with malathion 0.5% lotion or permethrin 1% lotion.

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