青空日記

青空日記

その4




S<chistosomiasis(住血吸虫)Blood flukes>

静脈内に住む。本来、子孫を残すことを考えれば、あまり環境はよくない(効率が悪い)
それだけAdaptationが進んでいないともいえる。だから症状が重い(マラリアの次にきつい)

Intestinal schistosomiasis
門脈や腸間膜静脈に寄生して、虫卵を便中に排出する

S.japonicum、S.mekongi、S.mansoni、S.intercalatum
Urinary schistosomiasis:膀胱周囲に寄生して、尿中に虫卵を排出する

S.haematobium(ビルハルツ住血吸虫)
下界に出た虫卵は水に触れると(浸透圧の関係で)ミラシジウムが飛び出てくる。それが貝の中に入る。
貝の中でセルカリアに成長する。水中にでて、人の皮膚から感染する。
親虫はたいしたことない。問題は産卵された卵が、血流に乗って各臓器に沈着して悪さを起こす
親虫は必ず一対でいる(雄が雌を抱きかかえている)
セルカリアの尾は2つに割れている(住血吸虫だけ)

腸管系住血吸虫
初感染では皮膚炎を起こす(流行地ではまず見かけない)
門脈で産卵(たとえ末梢までいっても、血流に乗って肝臓に行ってしまう)
症状
初期には、ほとんど無症状。一過性の皮膚炎があるかもしれない。流行地では、慢性期の患者がほとんどなので、皮膚炎はまず起きない

第2ステージ
侵入したセルカリアが親虫になって、卵を産み始めた頃、その卵に対する強いアレルギー反応が起きる。発熱・悪寒・腹痛・肝の圧痛など。感染から約1ヵ月後のことである。この症状は、日本住血吸虫にみられ、Katayama fever, Snail feverなどと呼ばれている。マンソン住血吸虫などでは症状はない。

第3ステージ
慢性期になると、体内にたまった卵が様々な反応を引き起こす。主に肝臓と大腸にたまって肉芽腫を形成する。ポリープ・石灰化・繊維化(大腸)、末梢の繊維化(肝臓)である。臨床症状としては、腹痛と血便である。小児では、肝脾腫や腹水といった症状を来たすまで無症状であることが多い

脾機能亢進や繰り返す血便の結果として、貧血を来たすことがある
住血吸虫性肝繊維症では、門脈壁が特異的に肥厚し、エコー上、”symmer’s clay pipestem fibrosis”と呼ばれ、肝実質は”fish scale network pattern”と呼ばれる、鱗様を呈する。門脈圧亢進症状としての、腹水貯留、コラテの発達による静脈瘤なども起こすが、肝機能は正常で、トランスもあまり上昇しない。

日本住血吸虫は、その臨床症状が最も重篤で、それは虫卵の排泄数が多いからと考えられているが、中枢神経にも浸潤し、横断性脊髄炎や痙攣発作も引き起こし、脳波異常を認めることもある。

マンソンは下腸間膜静脈に寄生するので、直腸症状がより強い

診断:エコー、糞便検査(Kato-Katz)、直腸生検(死んだ虫卵が見つかる)
治療:プラジカンテル(親虫しか殺さないので、卵の症状には無効)
疫学:ある地域では撲滅できているのに、増えている地域もある。特に新しく田んぼやダムを作っているところに多い。

78カ国で2億2千万人が感染している。

日本住血吸虫は、中国とフィリピン。マンソンは、アフリカ・中南米・中東に分布。
Pre:どこまでを目標にするかを見極めること。Mass chemo、貝のコントロール、安全な水の供給、教育など

鳥の住血吸虫で皮膚炎を起こすことがある。Swimmer’s itch(USA)水田皮膚炎(日本)など

日本では貝を駆逐することで患者を減らした。田んぼの水路をコンクリで舗装したり、陸に駆虫剤をまいたりした。1977年に最後の患者を確認。
中国では、川の両側の貝を緑ごと乾季に埋めてしまって駆逐した


尿路系住血吸虫
アフリカの44カ国、中東8カ国に分布
膀胱周囲に寄生する
肉眼的血尿を呈する(アフリカ帰りの若者が血尿を来たしたら、まず間違いなくビルハルツ住血吸虫)

症状:排尿時(特に終わりごろに)痛い。血尿と乏尿、頻尿。血尿は数年にわたって続く。エコーでは、膀胱壁は肥厚している。Xpでは石灰化を来たしていることもある。尿管拡張や水腎症を来たすこともある(膀胱の尿管出口が肥厚すると)。長期間罹患すると、癌化する。

診断
尿を専用のフィルターで濾してから検鏡する。

セルカリアは、川にいるが、昼間に多く朝晩は少ない。昼間に全身で水浴びする子供は、セルカリアに対する暴露が多いため、継続的に血尿がでる。大人の女性は、洗濯や水浴びで川に行くが、朝晩が多いことと、つかるのがわずかであるため、血尿は徐々に収まってゆく。大人の男はさらに、女性が汲んできた水でよる水浴びをするので、急速に血尿の率が低下する。



熱帯地を開拓するときには、マラリア・オンコセルカ・住血吸虫対策を同時に行うというのが、世界の常識
ヒト・水・貝(水鳥が運んでくる)があれば、住血吸虫は容易に蔓延しうる



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