Z曰く「小説家とは」 May 5.9 Monとちう



小説家って、ある意味人間のプロなんじゃないかと思います。
精神科医や心理学者、あるいは身体の面での学者諸々、
それらの人とは違う意味での人間のプロ。
もちろん、小説家は小説を書くプロなんですが。
小説の中には色々詰まってます、その中の主要なものとして
ストーリーやキャラクターといったものがあります。そのキャラクター
を創り物語の中で動かす、という作業をするのは人間を創るということです。
精神医学のように精神病の治療法を研究するわけではなく、
心理学のように機械的に人間の心を研究するわけでもなく、
生物として人間を捉え病気の治療方法を探すわけでもなく、
それらを総括して、仮想の人間を創りだすということです。
その人間は時に精神を病んだり、身体の病に侵されたりする。
そして色々なことで悩み苦しんだりもする。
それはもちろん作り事で嘘なのだけども、
それを本当にいるかのように書く。
面白くするためには、ただ普通のことを普通に書くだけでは
いけないから、その人間は時折普通はしないようなことをする。
普通は言わないようなことを言う。あるいは、部分部分は普通でも
全体像としてはとてもありえないような良くできた、
もしくは酷い、人間になる。
でも、出来上がった小説の読後にはその読者の心には
その一人の仮想の人物が生きる。
そんなことをするのは人間をよく知らなければとうてい無理である。
全てが創造ではキャラクターなんてできないのだ。
SFにでてくるまともな宇宙人は人間に似ているか、怪獣かのどちらかであることがほとんどであることを見ればわかると思う。
火星人なんて誰もあったこともないし、見たこともない。
全く知らないから結局は既存の何かに模して想像するしかないのだ。
全てを想像で作り上げた宇宙人は「ワレワレハウチュウジンダ」と
とても生きているとは思えない薄っぺらいキャラクターばかりである。
それに現実味を加えるには人間に似せるしかないのだ。
そうでなければ、例えそんなキャラクターができたとしても、
読者はオイテケボリだろう。


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