油と脂肪酸

油と脂肪酸

油とは?

油の中をみてみましょう(イメージ例)
油の中の図 
油の中をよく覗いてみると、油以外にも色々なものが含まれています。

油は植物の種子や実から取れるもので、採取した時は多くのものが含まれています。

右図は一例で、イメージですが、こんな感じなんだな、ということを理解してください。

油分子、と、それ以外のものが油の中にはふくまれているのです。


精製と未精製って???

精製 未精製って良く聞きませんか?
オイルだけではなく、身近な物に「みつろう」があります。

みつろうの未精製⇒オレンジ色
みつろうの精製 ⇒白色

をしています。

オイル等、自然のものから採取するものを、人が使おうとした時、より人にあったものにしようとします。
上の図を見ると、みんな体によさそうなものが並んでいますが、場合によってはない方がよくなります。

そこで、できるだけオイルの場合は油分子だけを抽出したものを「精製したもの」と呼び、
できるだけ、抽出したそのままの状態を「未精製」と呼んでいます。

なので、精製すると、感じる変化としては、色がなかったり、香りが弱くなったりしています。

精製も、未精製もどちらが良いというのではなく、用途に合わせて、自分に合わせて使い分けることがポイントです。

より、肌にいいナチュラルな感じに仕上げたい場合は、未精製を。
精油などの香り付けにこだわりたいのなら、精油の香りの邪魔にならないよう精製のものを使うなどです。


油分子を拡大すると。。。


油の中の図 
このように、

グリセリンに3つの脂肪酸がくっついているのです。

石鹸は、ここに、アルカリを入れて、脂肪酸とアルカリ(苛性ソーダ=水酸化ナトリウムならNaOH)

脂肪酸ナトリウム、という界面活性剤をつくるのです。

そして石鹸の質にこだわるなら、この脂肪酸がカギを握ります。

脂肪酸の働きによって、石鹸の働きが決まるのです。

そして、この油分子以外のビタミンなどはアルカリとはあまり反応せず、石鹸にはならないため、「 不鹸化物」と言われています。
この「 不鹸化物」は、 石鹸にそのまま残ることになります。
よって、ビタミンなど肌に有効なものを多く含んでいるため、肌には色々な働きをします。
ビタミンEなどを含む場合は、石鹸の持ちをよくしたりもします。

また石鹸のタネを仕込むとき、トレースの出方にも影響があり、 不鹸化物が多いほどトレースが出やすくなります。


脂肪酸にはどんなものがあるの?

石鹸作りに有効な脂肪酸は・・・ 簡単にまとめると
脂肪酸 飽和・不飽和 石鹸にした時の働きや特徴 多く含まれるオイル
オレイン酸
一価不飽和脂肪酸 すべすべとした洗いあがり。
安定性がある。
泡立ち悪い
水を含むと溶けやすい
オリーブオイル
椿オイル
リノール酸
多価不飽和脂肪酸 必須脂肪酸
皮膚の働きを助ける
安定性が悪い
やわらかくて溶けやすい石鹸
グレープシード
月見草油
小麦胚芽油
リノレン酸
多価不飽和脂肪酸 必須脂肪酸
皮膚の炎症を抑える
安定性は悪い
さっぱりとした石鹸になる
やわらかく溶けやすい
ローズヒップ油
月見草油
ミスチリン酸
飽和脂肪酸 硬く解け崩れしにくく、泡立ちの良い石鹸ができる。
安定性がある
ココナッツ油
パルミチン酸
飽和脂肪酸 温水でもしっかりと洗浄力を発揮する
硬い石鹸になる
泡立ちは良くないが、泡の持続性はある
パーム油
みつろう
ココアバター
ラウリン酸
飽和脂肪酸 硬く、溶け崩れにくい
泡立ちが良い
パーム油
ココナッツ油
パルミトレイン酸
一価不飽和脂肪酸 皮膚組織の再生を助ける働きがある マカデミアナッツ
ヘーゼルナッツ
ミンク油
カプリル酸
カプリン酸
飽和脂肪酸 皮膚に対して刺激性がある
水と反応すると安定性が悪くなる
ココナッツ油
パーム油

これを見ながら、石鹸をつくれば、いい石鹸ができます!と、断言したいのですが、そうはいきません。

なぜなら、例えば「肌にやさしくて、泡立ちがよく、溶け崩れのない石鹸」を作ろうとしてもそれを満たしてくれるような脂肪酸やオイルは、正直ありません。

肌に優しいといわれる、 オリーブ石鹸を例にとれば、オリーブは 肌にやさしいけれど、泡立ちはかなり悪いですし、 溶け崩れもしやすい石鹸になります。

では、泡立ちのよい ココナッツ油で石鹸にすれば、 泡立ちは良くなるけれど、ココナッツ油にはカプリル酸やカプリン酸という 肌に刺激の強い脂肪酸が含まれているので、とても肌にやさしい石鹸にはならないのです。



どんなオイルをどれだけ組み合わせるか
があなたらしい 良い石鹸 を作るポイントです。

世界にたった一つのあなたの肌にピッタリの石鹸作りのために、少しお勉強しましょう。

知っていれば、失敗も早く成功に変えられるし、応用が利きます。

では、次回は・・・

   飽和脂肪酸 と 不飽和脂肪酸について です。


考文献
オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る
肌に髪に「優しい石けん」手作りレシピ32
油屋さんが書いた食用油の本
アロマテラピーコンプリートブック(上巻)

石鹸作りを通して学んだ多くのことを解説しています。
教室にも通っていますが、ほぼ独学なので、思い違い等の場合もあります。
見識のある方で、ご指摘等ある場合は、メールにてお知らせくださると嬉しいです。


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