「この地では終わらない。もっと広い世界へ――」そう言い残し、神武は兄五瀬命(いつせのみこと)らと共に船団を組み、九州を後にした。目指すは東方、大和の地。しかし、その道中には数々の困難が待ち受けていた。瀬戸内海を渡る途中で襲ってきた敵対勢力との戦い。兄五瀬命はその戦いで命を落とし、神武自身も心に深い傷を負った。しかし、それでも彼は歩みを止めなかった。兄の死を無駄にしないためにも、必ず大和へと辿り着く。それが彼の使命だと信じていた。
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熊野へ到達した神武軍。しかし、その地で待ち受けていたのはさらなる試練だった。険しい山々と荒ぶる神々によって、一行は毒気に侵され、一時は全軍が動けなくなるほどの危機に陥った。「ここまでなのか……?」一瞬、そんな弱気が頭をよぎる。しかし、その時だった。天照大神から遣わされた一羽の鳥――**八咫烏(やたがらす)**が姿を現した。「この鳥が……道案内を?」三本足を持つ巨大なカラス。その異様な姿に一行は驚きを隠せなかった。しかし、その鳥が示す方向こそが、大和への正しい道であることを悟った神武は、迷うことなく八咫烏の後について進むことを決意する。「この鳥が我々を導いてくれる――」八咫烏が空高く舞い上がり、その飛ぶ方向に従って進むことで、一行は再び前進する力を得た。熊野から大和への道筋、それは決して平坦ではなかった。しかし、八咫烏という光輝く導き手のおかげで、一行は迷うことなく進軍し続けた。
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