「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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SAROMAN BLUE 鈴木健司
14えちごくびき野100km完走記
2010年以来のえちごくびき野へ行ってきました!今回は一人旅。ゴール後にも電車に追われて速攻でバスに乗り込みました。ではレースを振り返ります!
前回の参加は2010年。タイムは12時間14分と頑張りました。今年は10回大会となり、様々な思い出と共にHANAとの参加を依頼しましたが、子供が小学生のうちは一緒にいる。今だけだよ!その通りでございます。ということでパパだけ参加で。となりました。(笑)
大会前日と準備情報は大会前ブログを観ていただくとして、早速レース本番に入ります。
今回はサロマ湖リベンジということでタイムの目標は13時間以内。あわよくば前回を上回りたい気持ちもありましたが、難しいかな?
今回はポラールV800のお試しもあり、GPS+心拍計でスタートした。しかしメーカーサイトで最長13時間とあり果たして最後まで持つのか?データは消えてしまわないのか不安だったが実走テストとなった。
スタートは意外と前よりに位置取りが出来たので、ゲートまでは20秒程度。前半の立ち上がりで心拍数基準で130~135をターゲットに決めた。この数字はいつもより低い。しかしペースは6分10秒から15秒とかなり抑えた感覚に対して速かった。序盤30キロ過ぎまでは如何に楽に走るかだったので、特に気には止めずに走り続けた。
今回はいちご・オレだったにも関わらずたくさんの方に声を掛けて頂いた。さすが『ランスマ効果!』こんな僕で良かったら遠慮なく声を掛けてください!お願いします!相変わらず抜かれるのは僕の方で、皆さんペースを落として並走され少し話してからどんどん行ってしまいます。こちらは6分ちょっとですから決してのんびり走っているつもりはないのですが、皆さん実力者なんですね。
スタートから30分!ちょうど正面の山から朝日が昇ってきた。 この朝日は2回目かな?6回中2回ですからそれ以外は雨や曇りの感じ。空には雲は全くなく暑さが徐々に迫ってくる恐怖心が正直あった。サロマ湖の悪いイメージはなるべく排除して先手先手で暑さ対策を心掛ける。
5キロ 32分03秒
ペースとしては問題はない。心拍数もかなり落ち着いているのでこのままで行こうと決めるが、この辺りはまだまだ平坦。貯金ができて当然だ。トイレ休憩のことも考えながら走っていく。
10キロに向けてはまだまだ平坦で住宅地や田んぼの広がるのどかな道を行く。4年振りとなるがコースは熟知しているつもりだが、道が整備されて若干今までと違うルートをとる場所もあった。9キロ地点の学校を左折せず直進していくとまもなく10キロだ。
10キロ 1時間03分30秒 31分27秒
ペースとしては変わらない。リズムも心拍数もそのままだったのでキープする。少しトイレに行きたい気もしたが、様子を見ながら進むことに。次の13キロのエイドにはおにぎりが登場する。以前はこの付近からトイレ休憩が多かったので貯金が作れなかった。夕飯はたくさん食べたが今のところは大丈夫だ。知り合いのIさんご夫婦とおしゃべりしながら三和区のエイドを目指した。
見慣れたコースに戻ってからその先にエイドがあることを確認。まずはおにぎり!そして早めに塩熱サプリで暑さ対策を行う。バンダナも濡らして被る。
ここから坂!という坂ではないが少しだけ登りだったり平坦だったりの繰り返し。呼吸が上がらないように注意しながら走っていく。
15キロ 1時間35分23秒 31分57秒
距離は15キロだが自分の感覚としては5キロのラップとのにらめっこ。体内時計とラップが合っている。エイドでの補給を含めても35分に対しての貯金が貯まっている。自然体で走りたい。前回の完走記を読み返してきたので、飛ばしすぎた場所も頭に入っている。まだまだと言い聞かせた。
先程よりも登りが目立ってくるのが20キロ前後からだ。両側に田んぼが広がる一本道を行く。右側には妙高山が見えている。この先は板倉区になる。
20キロ 2時間06分47秒 31分24秒
エイドでの補給をしながら20キロ毎のZENのトラとダルマを流し込む。そしてメダリストのアミノダイレクト5500を流し込んだ。ショッツはフラスクで2本用意しているので、50キロまでに1本は使い切る予定だ。既に残りは半分になっている。
板倉区のエイドまでは道が要り組んでいるので、目的地が見えるがなかなか到着しない。知っているコースだからこそラップタイムの経過で進み具合を確認しながら走る。
25キロ 2時間38分19秒 31分32秒
まもなく板倉区エイドに到着。北陸新幹線の高架線が見える。来年に開通するのでアクセスが楽になるかな。下り基調でエイドに到着!ここでも草団子におにぎりとたくさんの食べ物が用意されている。腹持ちを考えてここでは草団子を頂いた。そばはタイミングが悪く茹でている途中だったので諦めて先を急いだ。
エイドを出ると登り基調でスタートとなる。お腹を落ち着かせながらゆっくりと登っていく。まだ脚のダメージもない。日差しの強さは徐々にでてきた。この先の30キロまでをポイントに挙げていたが、無事乗りきれそうな感じまでやって来た。一旦登りが終わると下りになり30キロを目指す。
30キロ 3時間11分53秒 33分34秒
初めて33分台になった。レース中はトータルの時間を確認していないので、今になって20分近く貯金があることに気が付く。レース中は遅れてきたときに確認する。31分~32分でラップが刻めていれば特に問題はないのだ。
次に35キロ手前には清里区のエイドがあるが、ここは丘の上にある。峠のひとつには数えられないのだが、頑張って走らないと登れない長めの坂になっている。ここでウルトラランナーのVanさんが登場!速い方なのでこの位置にびっくり!Vanさんも僕のこの位置にびっくり!僕はここから落ちていくだけですから(笑)この坂でも途中から歩いたりして温存する。緩やかになってから再び走り出す。
この辺りになるとボランティアの中学生が時間帯として元気になってくる!(笑)カワイイ女の子達にいちご・オレは好評だ!元気を貰ってスタートする。
35キロ 3時間48分29分 36分36秒
歩いてエイドを利用してからの35キロ。初の36分台も許容範囲。ここから先35分以内は期待できない。一旦登ってから左折すると岩の原葡萄園に向かって下っていく。そして牧区に入り、いよいよ本格的な登りの序章が始まる。
飯田川沿いをジワジワと登った先に40キロ地点の牧区エイドがあるのだ。この登りは走れない登りではない。しっかりと腕を後ろに引きながら走っていると『ブログいつもみて参考にしてます!』と声が掛かる。『ありがとうございます!』余計に歩けない。しかしキロ7分程度のスピードしか出ていないので抜かれることも多い。エイドの手前にはママさんバレーチームが応援してくれている急激な坂が待ち構えているが、なんとかエイド20メートル前までで走り続けられた。
40キロ 4時間25分16秒 36分47秒
ここではおぼろ汁を頂き、またまたZENとMAGMAを投入!知り合いのランナーの方にもお会いでき、メンバー的に比較的速い位置に居ることを確認できた。実際にも15分の貯金がある。この先は歩きが増えるので50キロで5時間50分くらいで落ち着くだろう。
さあここから峠越えが始まる。今日は心拍数が大きく上がることがないので、この坂でも160を越えそうになったら歩く!と決めて走り出した。走り出してみると過去何度も走っているコースだから?とても楽に感じる。心拍数も160まで上げるには相当速く走らなくてはいけなかったので、155に切り替えてラン&ウォークを繰り返した。徐々に脚が疲れてきたので、急な坂は速歩きにして登る。時間にして遅くても35分我慢すれば良いという認識でいたのでラップを見ながら進んでいく。途中42.195キロの看板が!4時間49分で通過。いつものサロマ湖より速い!ここから約1キロ登って峠の頂上へ。まず1つクリア!
下りに入ってからは2キロ程でふたつめの峠になる。まずは川上笑学館エイドに到着。すると福島のランナーの方が声を掛けてくれた。『ランスマ観ました!』と写真を撮ってお互いの健闘を讃えた。初めてのウルトラというが軽快な走りでふたつめの峠の走っていかれた。
45キロ 5時間11分03秒 45分46分
牧区エイドでの時間の消費と峠越えを考慮してこのタイムは問題ない。ふたつめの登りは短く2キロ程度なのですぐに下りが待っているので、また心拍数155になったら歩き、落ち着いてきたらまた走るを繰り返した。
下りに入ってからはリズムも良くなり、並走したAさんと共に会話を楽しみながら走って下っていった。Aさんは来週の四万十川に当選しており、今回は70キロまでで止める予定だという。『そんなのもったないですよ(笑)』とゴールまでと誘惑しながら走っていく。
50キロ 5時間47分56秒 36分53秒
このラップならば下りはキロ6分くらいで走れている。着替えエイドで時間を確認しよう。エイドでは先にナンバーカードを知らせて荷物を持って中学生が整列している。受け取って『僕は10分で行きますよ!』とAさんに告げて準備に掛かった。
時計を確認すると5時間52分経過。出発は6時間02分ということだ。ここではポーチのサプリメント補充がメイン。フラスクに残ったショッツを流し込みいっぱいになった1本と交換。そしてMAGMAとメダリストジェル・オキシショットを補充した後にカラダをタオルで拭き完了。
エイドではスタート前にお会いしたYさんを見つけてお隣に。Yさんは柴又練習会で知り合い、本番でも5分前に完走されているウルトラ1年目の女性ランナーだ!僕がくびき野をお薦めしたので、すぐに申し込まれたという。あの暑い柴又が楽しくて仕方がなかったと語るポテンシャルの高さ!ここでも笑顔が絶えなかった。僕はお先に荷物を預け出発準備!『お先です!』豚汁を頂きながら知り合いのランナーとおしゃべりをしていると時間は6時間02分を経過した。
予定通り出発し三つ目に差し掛かる途中で久し振りにかなっちさんを見つけて声を掛けた。少し喋りながら進んだが、登りが得意というかなっちさんはあっという間に居なくなった。ゴールは10時間ちょっとというから後半相当元気だったに違いない!(笑)
こちらは三つ目は歩くと決めて差し掛かる。頂上は55キロ付近。エイドで10分と峠の歩きを入れて60分掛からなければ問題ないと思っていた。走れるところは頑張ったがほとんど歩き。歩きながら補給して次に備えた。
55キロ 6時間44分05秒 56分09秒
さあここからは下りだ!58キロの大島区のエイドでは豚汁が食べたい!ZENの効果もあり食欲は旺盛だ!3キロ弱の下りは気持ち良く走れた。下り切るとまたまたランナーの方が声を掛けてくれた。僕のペースが上がっていたので追っ掛けて来ていただきありがとうございました。
大島区のエイド到着!中学生からの声援を受けてテンションも上がり、目的の豚汁におにぎりを放り込む!これでサラサラっと流し込める。椅子に座り食べていると冷たいおしぼりサービスが!首に掛けてくれるお母さんが『マッサージもやってるからね』という言葉に『肩とかやってくれるんですか?』『いやいや私でなくて向こうでね(笑)』『わかりました(笑)すいません!』との会話の後にそのお母さんが来て肩を叩いてくれた!わぁ!贅沢!ありがとうございます!お腹も満たされて、今回初のトイレ休憩と思い建物の前のトイレを覗き込んでいると、今度はお父さんが『トイレかい?あそこに鉛筆型の建物があるだろ!あれもトイレだよ!』とコースからちょっとだけ外れたトイレを教えてくれた!またまたありがとうございます!当然誰も居らずスムーズに大を済ませることが出来た!
ここからは2キロの登りで四つ目の峠となる。ここではカッコイイお揃いのトライスーツに身を包んだOさんがご一緒に!今回はサポートに徹しているようでご一緒の女性からは『鈴木さんがここにいるってことは私達ギリギリってこと?』と不安にさせてしまいました(笑)すいません。『大丈夫ですよ。まだまだ貯金がありますから!』Oさん達はしっからとあそこまで走ろう!と決めながら急な坂を登っていき、峠のてっぺんではその姿は見えなくなっていた。
ここも歩きと決め込んだ僕は大股でしっかりと登っていく。登りきれば60キロだ。途中でHさんを見つけて声を掛けた。この地点で一緒でもゴールは僕の方がかなり後ろに・・・どうしてかなあ。(笑)
60キロ 7時間35分20秒 51分15秒
豚汁補給とお母さんのマッサージとトイレ休憩でこのラップは問題ない。ここからの下りでしっかりと走って行ける。3回目のZENとMAGMAを飲んで下り始める。この先は虫川大杉まで基本的には下り勾配となる。後半の平坦に向けて脚を残しながら下るのもポイントとなる。
ヘアピンカーブが続き、その後には緩やかなカーブで下りが続く。途中に登りも挟まるが、基本は下り勾配なのでゆっくりと登りをカバーし再び下りに入っていく。またまたAさんがご一緒になり楽しくおしゃべりをしながら進む。話題は翌週の四万十川。今日は70キロで止めるから気持ち的にすごく楽に走れているという。連チャンで走って四万十川の方がタイムの良かったトミー(女性ランナー)の話をして、『ここまで来たらゴールまで行っても一緒ですよ!歩いてもいいんだし!』とゴールまでいかが?と誘惑しながら走った。
65キロ 8時間09分15秒 33分55秒
喋りながらと下りでいいペースで下りてきた。一旦登ってからの下りで虫川大杉を目指していく。次の関門が69キロ。Aさんはそこまでだ。虫川大杉を抜けて平坦になりちょっとした登りで僕は歩き始めた。Aさんには『ちょっと休憩するので行ってください!』と下りで上がってしまった呼吸を整えるために歩き出した。すると今度は後ろから仙台のGさんが登場!カメラを向けて写真を撮ってくださいました(笑)なんだか背中が大きいなぁ。
駅に向かって再び走り出す。ここでは給水があるので水分を取り、バンダナを濡らすなどしてカラダを冷やす。ほくほく線をくぐり抜け並走。五つ目の峠まではしばらく平坦となる。ペースは上がらないが着実に走れている。そしてまたまた知り合いの長野のMさんを発見し声を掛けた!トレイルなどもたくさん走っている方なので後ろから見るとちょっとお疲れな感じがありましたが、今のところ問題ないようですね。頑張りましょう!
先に行ったAさんがまたまた後ろから追い付いてきてラストランをご一緒に。誘惑に負けず関門で終了ということで、残念な気持ちもあった。そして後ろを振り返るとやって来たのは50キロエイドで会ったYさんだ!『すっごく楽しいんですけど~(笑)』と軽快に走っていく。疲れを感じさせない元気いっぱいの走りに圧倒された。
そして第4関門となる名前を呼んでくれるエイドに到着しAさんは無事?リタイア申請終了!来週の四万十川楽しんできてください!飛ばしすぎに注意ですよ!ここでも豚汁を頂くがいかんせん熱い!塩分をと思いゆっくりと飲み干した。エイドの裏に高齢者施設があり、ここでもいちご・オレは人気だった!
いよいよ五つ目の峠に向かってスタート。細い道を抜けて行くと登りがあるが、これはダミーの坂道。そして70キロに到着する。
70キロ 8時間52分07秒 42分52秒
だいたいキロ8分で走れている計算だ。歩きも増えているので問題ない。また78キロに吉川区の着替えエイドがあるのでその時間も考えていきたいが、制限時間に追われることはなさそうだ。サロマ湖の70キロの関門が8時間45分(2013年まで)だったので、時間の余裕はあるし今年のサロマ湖よりもタイムも良いしカラダ的にも問題ない。
いよいよ正面の山の上を進むランナーの姿が見えてきた。一旦左にカーブを切ってからヘアピンカーブを越えていく。この距離も長くないので登り始めまで走り、心拍数を気にしながら走ったり歩いたり。坂の途中には中学生が『頑張ってください!お兄さんいちご・オレカッコイイですよ!』と照れながら皆に声を掛けている。この2~3人組がエイドまで続いている。ハイタッチをしながら峠の頂上付近のエイドに向かった。
これで峠は終了。あとは下ってから平坦が85キロまでと長く続く。
75キロ 9時間34分20秒 42分13秒
先程と変わらないラップで刻むことができた。このまま行けば80キロは10時間10分くらいだが、着替えエイドを挟むので10時間30分前後と予想した。
峠の下りは緩やかで長閑な風景の中を走り続ける。くびき野のエイドは給水が中心のポイントもあるので、食べられるエイドは5~7キロ以内に、給水は3キロくらいにはある間隔だ。これはビギナーのランナーにとっても安心だろう。
吉川区のエイドを前に少しずつ疲れを感じ始めてきた。それはやはり『腰』だった。レース序盤からも皆さんから『鈴木さん!もう腰は大丈夫ですか?無理しないでくださいね!』とたくさん声を掛けて頂いた。脚自体は元気なのだが、少しずつ崩れ始めたフォームから張りに繋がっているのだろう。
今回はその対策に下りではナノタオルを持って背中と肩回りのストレッチをしながら走っていた。僕の場合どうしても首が前に出てしまうので、後半になると猫背気味になってしまう。それをカバーするために腕を大きく上げたり、背中のストレッチを心掛けた。ナノタオルならば濡らしてカラダを冷やすこともできるし、臭くならないので長時間のウルトラにももってこいだ!
なんとか吉川区のエイドに到着し、まずは荷物を受け取り椅子に座りひと休み。
いちご・オレを脱いでアンダーシャツをファイントラックに交換。どうしても日が落ちてからのゴールになるので、今回は雨が降らないのでジャケットにはせずアンダーで冷えにくさと温もりを選んだ。そして再びいちご・オレを着重ねる。ポーチの中身もメダリストジェルを補充。ショッツはフラスクに残っている。ここでもおしぼりサービスがあり顔から首としっかり汗を拭った。
それからうどんとそばの提供もあるので、うどんを2杯頂きながらストレッチ。くびき野の大会関係者のhaseさんにも久し振りに再会し『今回は時間間違えないでくださいね(笑)』と2008年の失敗の釘を刺された(笑)
前回もそうだったが、ここから柿崎区のエイドまではかっ飛ばしたことしかなかった。7キロ先の85キロ地点までを35分から40分くらいで走り抜けていたことが多い。今回は少しずつ出てきた腰の違和感を気にしながらの走りとなった。
80キロ 10時間24分14秒 49分54秒
エイドを入れて着替えと補給でこの時間は問題なし!50キロの方が長居してしまったかな。これからは平坦なので5キロを40分でまとめたいところ。無理してもいけないので歩きを効果的に入れながら走っていこう。45分を越えると問題だが、走っている時間が長いのでそこまでは掛からない感覚で行けている。
前に長野のMさんが見えてきた聞くと『マメができてしまい、それ以外は大丈夫なのに~!』という状況で進んでいた。『まだ時間はあるので頑張ってください』と前に出た。
81キロの給水で最後のZENとMAGMAを飲んでスタート!じっくりと景色を見ながら、遠くに高速の高架を見ながら走っている。腰が落ちているからなのか、時間に余裕があるからか国道8号線に掛かる信号が目に入ってこない。鬼門となっていた信号だけに余裕を持って通過できるのであればそんな心配をすることもないのだが。ようやく高速をくぐる手前で遠くに見えてきた。ここまですごく長かった。
鬼門の信号は今年も手前で赤に変わり2分間をストレッチしながら過ごす。登り坂を途中から歩いて柿崎区のエイドに到着した。
85キロ 11時間04分28秒 38分14秒
時刻は16時35分を指しており関門までは25分残った。ゴールの制限時間までは約2時間25分(145分)残せたことになる。キロ10分掛けてしまっては間に合わなくなるが、このペースならば大丈夫だ!予定の13時間以内は落ちなければ大丈夫か?エイドでは草団子を食べたり、お腹に溜まる補給をして寒さ対策としてアクティブスキンのアームカバーを装着してスタートした。
この先は海岸が近くなるが平坦ではなくアップダウンが繰り返される。日の入りの17時15分に海岸線に出られるかなぁ。空を見上げると西の空には曇りが増えてきて微妙な感じになってきた。知り合いのランマツさんご夫婦と共に85キロをスタートしたが先に行かれてしまった。
日本海が線路を挟んで見えてきた!海岸線での夕日は無理とわかり微妙な角度ですが1枚パチリ!
ここで手元のポラールV800から警告アラームが!『電池残量少』恐る恐るボタンを押すがGPSは継続中。11時間30分辺りで警告。最長13時間と謳われているので実際どうなのかの検証を兼ねているが、ここで電池切れで時計なしで走ることにならなくて良かった。
極端に歩きは増えずにキロ8分を切るペースで走る。目線を下げずに姿勢を保ちながら意識する。太陽が雲のなかに隠れてしまうと徐々に涼しさが出てくる。また海が近いので風もヒンヤリと感じてしまう。アクティブスキンのアームカバーは覆っているだけでも発汗量が少ない分には保温性も高くサラッとしている。通常はこの上にもう1枚重ねる必要があるが、雨も降っていないしカラダも動いているのでそのままでちょうど良い。
90キロ 11時間48分58秒 44分30秒
柿崎区のエイドでの補給があるので、ここも許容範囲だ。心拍数は上がらない走りになっているが、この状態であれば仕方ない。この地点で13時間以内は厳しくなった。残り10キロで70分。ペースアップする脚がなかったというよりも腰がダメだった。海岸線に出る手前で反射のタスキをランナーに配る車が後ろからやって来た。そしてコースは日本海に出た。既に太陽は沈んでいるし、低い雲がたくさん出てしまっていた。日本海に沈む夕日はお預けとなった。
この先92キロに海賊汁のエイドがある。そこまではしっかり走ろう!海岸線から1本入った道を進む。街灯も少ないので非常に暗く足元も見えにくくなってきた。
ようやく92キロに到着し海賊汁を頂く!旨い!海鮮の出汁が効いていて芯から温まる美味しさだ。完走記用に写真を撮りながら時刻を確認すると17時37分。残りの距離は8キロで時間は83分ある。ここからキロ10分となっても問題ない残り時間だ。ここまでのペースで計算すると13時間20分といったところだ。
スタートの際に再びランマツさんご夫婦と一緒になりご主人に川の道の対策について話を聞きながら走る。『途中から幻覚が見えてくるからね(笑)一番は寝ない練習だよ!』とのアドバイス!なるほど・・・一番難しいかもしれない。坂道で置いていかれてしまい、また一人旅となる。アップダウンが意外と続くので下りを利用しながらの走り。登りはほとんど走れなくなってきた。やはり座ってしまうのがいけないのかな、今後の課題だ。
95キロ 12時間38分26秒 49分27秒
やはりペースは落ちている。残り5キロで52分となった。コースはこの後はとにかく平坦になる。様子を見ながら歩きに走りを組み入れるしかない。距離表示も1キロ毎になっているので、確認しながら進んでいこう。
ここでまたまたポラールV800から警告アラームが!『電池残量最小』となりボタンを押すと『GPS終了』となった。なるほど心拍数とストップウォッチの計測はできる形で維持している。電源OFFは免れたし、距離表示でペースもわかるから問題外なかった。一応12時間38分でGPSは落ちてしまった。
辺りは田んぼだらけになり真っ暗になっているが、街灯の明かりとポイントポイントで照明を付けているので走るルートがなんとなくわかる。ゴール付近は一段と明るい場所が遠くに確認できるくらいだ。
キロ9分程度で進んでいると基本的に抜かれてばかり。本来ならばゴールに向けて気持ち良くビルドアップしていきたいところだか、そうはいかなかった。時折『鈴木さん!』と声を掛けて頂くが並走することはできず、歩いてもらいながら話をした。長野のMさんはマメからの復活で元気に走り去っていき、笑顔が印象的なYさんはまだまだ元気にゴールへ向かった。
僕は時間の余裕もあったのでレースの反省というか、腰の張りとどう付き合っていくかを考えていた。ランマツさんに伺った川の道対策含めてこれではいけないとの思いからだった。無理をした走りではなかったが、それは心肺機能面に関してで筋力的にはオーバーワークだったということだ。結論として練習不足が露呈されているわけで、今後小江戸大江戸まで空いてしまう超ロングに対してのカラダ作りを課題にしたいと思った。
そうこうしているうちに、コースはラスト2キロを通過。今まで真っ直ぐ進んで400メートル短かったが、右に曲がり迂回する形でゴールに向かう。距離表示としては間違えないので、時計を確認して走っていく。
ラストの1キロで13時間17分を確認して、最終的に間に合うことを確認!結局ギリギリのタイムになってしまった(苦笑) ラストの直線に入る手前で反射タスキを係員に渡して左折するといつものゴールが見えてきた。
くびき野は60キロの部は先に制限時間が過ぎているので、ランナーは100キロだけだ。両側に応援の方々が出てきてハイタッチをして迎えてくれる。ここでも『おかえりなさい!』の言葉が胸に響く。サロマ湖から約4ヶ月。無事完走できることが嬉しかった!
そしてゴール!
13時間25分42秒 47分16秒
目標には及ばなかったが無事完走!腰以外のダメージは少なく、手を膝について屈むと辛かったので良い姿勢を保った。今回はゴール後お客さんを見つけてはご挨拶をしていたので、ボランティアの中学生に捕まらず気が付くと1人に。時間もないので荷物置き場へ直行しナンバーカードと引き換えに大きな荷物を引き取った。お風呂場側に移動してイスに座って一段落。ボランティアの方に写真を撮ってもらい着替えスタート!直江津駅までのシャトルバスの時間を気にしながら準備していると、チップの返却を忘れていることに気が付いた。ボランティアの方が返しにいってくれたが、これにより当日の完走証受け取りができなかったことを帰路についてから気が付いた。
なにはともあれ19時40分にはバスに乗り込むことができ、直江津では遅れていた特急に乗れて(自由席満席で通路に座ること1時間)、越後湯沢でも7分乗り換えの新幹線に座ることができた。なんと最寄り駅の大宮に到着したのは22時とゴール後3時間経っただけだった。さすがに何も食べずに帰ってきたので体重は4キロ痩せていたが、翌日には元通り(笑)筋肉痛も酷くはなかったので3日後から練習開始と、今までにない回復であった。
レースを振り返ると75キロまでの走りと残り25キロの走りに大きな差が出てしまったので、この差をなくす努力が必要だと感じた。元々前半貯金型ではあるので貯金なくしては難しいと思われるが、新しいスタイルを作っていかなくてはいけないと感じたのは、年齢も40歳を迎えたからだろうか。一方で年齢を重ねるが故に練習量を増やす計画も立てている。10月のランニングでの走行距離はくびき野を加えて177キロと大会後も含めていつもより意識的に走っている。コンスタントに200キロになるように頑張ろうと思う。
最後にえちごくびき野に参加された皆様お疲れさまでした。条件にも恵まれてとても走りやすかったですね。たくさんの方々に声を掛けていただきまして、とても嬉しかったです。やっぱりテレビの力って凄いなと感じました。ランスマで知っていただき、ブログを見ていただいたり、FBをチェックしていただくことはとても僕の力になります。これからも僕なりの情報発信を続けていきますので、よろしくお願いします。
次回くびきのもまた走りたいと思いますので、よろしくお願いします!お疲れさまでした!
2014えちごくびき野100kmウルトラマラソン写真集
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