教育って。。。ナニ?(2)


とても疑問に思うことがいくつかある。
その一つがメイクアップワークだ。
例えば、成績が悪いとする。
するとたいてい、本人か親が、
どうすれば成績があがるかって詰め寄ってくるのだ。

こっちから言わせりゃー、
そんなに成績が心配なら、
普段からちゃんと出すものは出す、
テストも日本と違って、クラスでやったことしか
出さない=応用・ヒネリなし!なんだから、
やってできないことはないハズ。

とにかくGPAを気にしているから、
こんなことになる。
生徒本人なら、普段からちゃんとやってれば、
みたいなことはまず言わせていただく。
ワタシはあなたのベイビーシッターじゃないと。
学校は勉強しに来るところ、
自分で意識を持ってちゃんとやりなさい、と。

親が出てくると、そうはいかない。
生徒に非がある場合、そんなこたぁわかった上で、
デ、何をしたらAをくれる?
っていう交渉に来るワケだから。
逆に、こんなに成績が落ちる前に、親に連絡するなり何なり、
先生は手を打ったかという非難を浴びかねない。
また、テストのことを充分に余裕をもって、
前もって知らせたかというのも、あっちにしてみりゃー大問題。
ゆえに抜き打ちなんざ~、ありえない、ありえない。
だから、こっちに非があろうもんなら、
無条件で成績を修正させられる。

ゆえに、こっちは、ふだんどれだけ目を光らせ、
いついつ注意をし、テストは何日前に告知し、
点はああだったこうだった、などなどなど・・・
証拠残しをしなければならないのだ。

1st Semesterは失敗した。
ワークシートやテストなど、全部生徒に返していたのだ。
過ぎたものはすぐ捨てるヤツらだから、
悪い点のテストなんて、とっておくワケがない。
親に学校のものを見せるアメリカ人はまずいない。
よってワタシの手元にはインプットされた点のみが残っている。

それからテスト類も、一度生徒に確認させたら、
すぐ回収するべきだそうだ。
なぜって、売り買いなどで情報が渡り、
来年同じものは使えなくなるって。

ま、とにかく、生徒本人だろーが親だろーが、
グレードの相談に来られたら、
こっちのすることはフツーにただ一つ。

これができればよしとするっつー課題を与えること。
言ってくるだけやる気があるのだから。。。(?)
これをメイクアップワークという。
ワタシの中では、雑巾がけという。

成績の締め切り前なら、全く同じテストをやらせることもできる。
同じテストだから満点とっても30%くらい引くが
(こういうこともSemesterごとに引く割合を公言し、
誰の目にもとまるところに貼っておかなければならない)
これはラク。

でもそうでない場合が実に多い。
そうでない場合は、新たに課題を考え、与え、提出されたら
チェックし、成績を付け直す。
親も約束した手前、ちゃんと自分の子供が提出したか
確認のメイルやら電話が入る。

く~~~~、やることがとにかく増えるやんか!!!
一人のために。
いや、正確には人数分増えるのだ。
テストだけでなく、締め切った宿題、課題のプレゼンテーション、
全てが対照だから。。。
くそ~、来年はやり方変えてやる!
最初に公言した者勝ちかな、ワタシはこういう方針で
行くからってたたきこまにゃ~。

でもね、思うんだけど、このメイクアップワーク、
じゃ~、そこ雑巾かけて!ってのでもいいんじゃないかって。
だって漢字テストができなかった子に、
出題範囲の漢字5回とか10回とか書いて来いっていうのでも
いいワケじゃん。これって、テスト時には覚えてるべき漢字が
最終的に覚えられていなくても、最低1ランク上の成績をつけて
あげるってことじゃん。
写してくりゃー成績があがるんだもんね。
こんなラクなことないでしょ。
雑巾がけだって同じじゃないかい?
ひょっとしたら、これ狙いの子もいるんじゃぁ。。。?

だからメイクアップワークってすご~く疑問。
いいのか、こんなんで?!
逆に、アメリカのハイスクールでA取れないって、
いったいどんなん???
それとも他の先生はものすごい量のメイクアップをさせてるのか?!
これも次からはやり方変えにゃ~。
これでもか~っーくらい辛いのを出せば、普段やるように
なるんかいのぅ?!

ところが、このシステムに慣れてくると、
点が悪くても何も言ってこない生徒も親も、
やる気ないと見なしちゃう。。。見えちゃうよ、
こうネコも杓子も詰め寄ってくればさ。

なんだかんだ言ってみてナンボのアメリカ、
こーゆー人たちが「やる気のある人たち」
って意味なんだよな~。
しみじみ。


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