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新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/8/新人類戦記第2章第8回 デューク・島井はジウと竜にあう。彼らの心を読み取りこれまでの経緯を把握する。大いなる敵の姿を垣間見てデューク・島井は新たなるの創設を決意する。新人類戦記第二章 脱出 第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)■マレーシアのベトナム難民収容所の病院で竜はリハビリを受けていた。ジウが片わらに心配そうに見ていた。 しかし竜とジウの心の中にはいいしれぬ不安かまたもや目覚めていた。2人は鳥肌をたてている。魔の手が、いやおうなく二人を修羅場へひきだそうとする魔の手が近づいているのだった。2人の予知能力がそれを告げていた。 その男がベトナム難民収容所の中にはいってきた。そして付属病院のドアをくぐり、リハビリの部屋の前で立ちどまり、ゆっくりと戸びらをあけた。 二人の眼の間に火花が散った。 竜は、その旧友の力量が恐るべきものであることを一目で看過した。「君が来たのか、デューク・島井」「そうだ。俺がルーク大統領の命令で来た」 ■まわりの風景が凍りつく。熱帯なのだが。事実、周囲の人々の行動は停止されていた。驚くぺきデューク・島井の能力のしわざである。まわりの物音は完全に消されている。三人だけの世界が存在している。 「竜、なぜ、お前はジウを殺さなかった。何度でも機会があったはずだろう。それとも、お前がベトナムで子供の時に誘拐して。超能力戦士に作りあげたので仏心が出たとでもいうのか」竜はだまつている。 「ベトナムの屠殺人といわれた、お前が仏心か。笑わせるぜ。いいか、お前の体は、人を殺さなければ生きてはいけない体だ。それがなぜジウを助ける」「私が説明するわ」少女のジウが前に進み出た。「私達は新人類なのよ」 「新人類だと、何をたわごとをほざく」 「私達は旧人類を威ぼす義務があるんだわ」 「お前さんがジウか。お前さんにはしばらくの間だまっていてもらおうか。俺は旧友の竜と話がしたいのだ」 ゛ 瞬間、あらがう間もなくジウの心は凍結された。 竜がポッリとつぶやいた。「デューク・島井、お前さんだけには来てほしくなかった」 竜とデューク・島井は超能力戦士の第一期生だった。太平洋戦争直後、日本全国に戦争孤児が充満していた。戦争の恐怖体験をのり越えて来た子供達の中に、異常な神経のたかぶりを生、そして超能力を生ずる少年達が存在した。 もちろん当時、超能力とかいう言葉が使われていたわけではない。日本にそんな研究をしようという人間も存在しなかった。アメリカ駐留軍の中にブラックウッド博士がいた。彼は戦争孤児達の超能力に興味を持ち、多くの戦争孤児をアメリカの研究所に連れてかえった。そして超能力がみがけるようにと教育を施したのだ。 その中に竜とデューク・島井がいた。しかしその当時からデューク・島井は人並みはずれた超能力者であった。しかし、竜はすぐれてはいなかったが、2人は気があった。それゆえ、彼竜はその後グリーンベレーに送られ、後アメリカ軍のアクション・サービスの下級職員としてぺトナムで動いていたのだった。それを拾い上げたのが、日本政界の黒幕と言われる山梨の翁だ。 その間、デューク・島井は超能力研究で有名なアメリカ、デューク大学へはいり、研究を続け、さらに自らの能力の研さんにはげんでいた。 彼の師でもあり、育ての親であるブラックウッド博士がべトチムでハチにさされて急死と聞いた時、彼は悲嘆にくれた。彼にとってブラックウッド博士は師であり、また戦争孤児のデューク・島井にとっては父でもあり、また友でもあった。今、デューク・島井が超能力者として、アメリカ政府に優遇されているのもひとえにブラックウッド博士のおかげである。「俺をどうするつもりだ」「どうするつもり、竜、俺をみくびるなよ。今の俺は昔の俺ではない。アメリカの誇る偉大なる超能力者だぞ。お前達二人を殺すのは俺にとって何でもないことだ」「まずジウから尋問を始めよう」「どうして、お前はあの輸送機の爆破からのがれることができた。そして訟前達の仲間は生きているのか」 デューク・島井はジウの心の中をのぞきこもうとする。が、デューク・島井は驚いた。彼女の心はまるで壁がない。普通の超能力ならバリヤをはりめぐらして自分の心をとざそうとするのだが、それがないのだ。 そして、あの輸送機爆破の件については、ジウはまるで記憶がないのだ。「竜、お前は何かを知っているな」 今度は、竜の心に忍びこむ。竜は心をとざそうとする。しかしデューク・島井の超能力は、竜の心のガードをつきやぶっている。 そして、竜と一時一緒に働いていたもとベトコンの勇士ハイニンの最後の言葉にたどりつぐ。「俺はKGBのエージェットから聞いたことがあるんだ。彼女のよう超能力者が世界中に存在する」「何 この世界じゅうに。超能力者が存在するだと」 デューク・島井の心の中に途中の飛行機のハイジャッカーが思い出されてきた。あの首領格の男。秀れた超能力者だった。 しかし、デューク・島井は、ベトナムにいた。パラサイコマンドの顔を国防省のファイルにある全員を記憶していた。その中にあのハイジャッカーの顔はない。 さらにデューク・島井は、あの姿なき新人類の指導者の言葉をさぐだしていた。「人類を誠ぼせだと笑わせるな。俺がお前たち.超能力部隊の生き残りを一人ずつ見つけだし殺していく。お前達を生かしておいてはこの世のためにはならん」 ジウはデューク・島井の超能力にあって金縛りにあっている。 そしてジウの殺人精神波はまだ発生していない。不思議だった。デューク・島井の超能力がそれを防いでいるのだろうか。 デューク・島井は竜の過去の秘密を、竜の心の奥底からあばきたてていた。すなわち、竜が「オオミツバチ」でブラックウッドド博士を殺したことだ。「お前がブラックウッド博士を殺したのか、ゆるせんぞ竜、たとえお前でもそれはゆるせんぞ」 殺意がデューク・島井の体に充満していた。鋭い精神衝撃波が竜の体にふりそそがれる。 じっとしていたジウの心の中のスイッチが押された。しかし今度は…… 収容所の壁が急激に揺れだした。ゆれは断々ひどくなり、戸びらが振動する。 収容所の人々は我にかえった。デューク・島井の集中力がやぶれたのだ。 天井の電灯がゆれ動き、ぶちあたってこわれた。収容所の難民は建物の外へとびだそうとするか、人々は立っていることができなくなつてきた。建物がくずれがち始める。地割が生じて来た。林のヤシが音たてて到れてくる。窓のガラスが粉々に飛び散る。 大きな音がして、ジウと竜、それとデューク・島井の間に大きな断層が生じた。床ごと分割されている。 床に到れながらも、デューク・島井は二人をにらみつけ、衝撃波を送り続けようとする。とうとう地震は激震の段階にはいった。 デューク・島井は自らの体を守るのが精一杯となる。いかなる超能力者といえども地震をとどめるむとはできない。 落下してきた天井に気をとられたほんの一瞬、ジウと竜の姿は消えていた。 地震はうそのように終わった。「今の地震を彼らがおこしたというのか」 驚きの表情があった。彼の声がふるえていた。あの少女が自分の能力以上の存在だと。自尊心が崩れる。 デューク・島井はゆっくりと立ちあがり服の汚れをおとした。 目の前にはぐずれおちだ難民収容所の形骸か拡がり、火の手があがっていた。人々は傷つき、気を失したっていた。「くそっ、俺が考えていた以上に、彼らの裏には大きな力が存在するらしいな。本腰をいれなければならん」独り言ちた。 デューク・島井は大いなる敵が現われたことに闘志をかきたてられていた。もとのデューク・島井にもどっていた。不敵なえみが浮かんでいた。 彼はアメリカに帰り、再度、超能力部隊を作ることを大統領に進言しょうと決意した。 さらにPLOのあの超能力者について調べなければ々らない。 デューク・島井はくずれおちた難民収容所の建物を、すぐれた念動力で一拠に持ちあげ、人々を助け始めた。 病院の看護婦「淡華」が、偶然おとずれていた難民救助船「ピースス号」の看護婦「麗香」の死体にすがりつき泣いていた。 第3章に続く新人類戦記第二章 脱出 第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.18
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/7/新人類戦記第2章第7回 超能力者デューク・島井は、米国からの飛行機で、ハイジャックにあう。彼は自らの念動力でジャンボジャット機を航海中の空母に不時着させ、乗客を救う。新人類戦記第二章 脱出 第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)米国ワシントンの大統領を含む閣僚会議だった。「超能力者のエージェントだと」「彼は、東郷竜と一緒に戦略心理研究所を第一期生として、訓練された人間です。彼は竜を知悉しています」「わかった。国防長官、君にまかせよう。そしてもし、超能力戦士が全員生きているとするならば、彼らを狩り出し抹殺する。こちら側の超能力戦士を再び早急に養成したまえ)「わかりました」■一人の男がデユーク大学の研究所から国防省ペンタゴンヘ呼び寄せられた。一週間後、ニューヨークケネデイー空港からマレーシアのクアラルンプール空港へ飛び立ったスーパージャンボ機ボーイング七四七の中にその男の顔が見られた。男はレイバンのサングラス、ブルック・ブラザーズのスリー・ピースで身をかためている。「デューク・島井さんじゃありませんか」 飛行機内の化粧室へ行くために通路を歩いていた一人のアメリカ人が、話しかけた。「これはめずらしいところでお目にかかりましたね。何かマレーシアで超心理学の研究会でもあるのですか」 赤ら顔のアメリカ人は人なつこそうに話しかける。「ええ、まあ、そのようなものですが、ところであなたは」「もちろん、ビジネスの方でしてね。マレーシア・サラワクの方で商談があるんですよ」 となりがあいていたのでその男はすわりこんで話しだした。デューク・島井はこのアメリカ人と話しこんでいる間に、鳥肌が立つのをかぼえた。この鳥肌が立つということは、危険が迫っているということなのだ。 そういえば、先刻、チューワーデスのあとについて一人のアラブ系の男が操縦席の方へ歩いていくのを見た。ほりの深い、どことなくかげのある男だった。 そのアラブ系の男はスチューワーデスの意志をあやつり操縦席のドアを開させたのだ。パイロットが振りかえる。一人の長身の男か腕を組み立っていた。「君は何者だ」 男はうむをいわせ座かった。パイロット、 副操縦士、機関士、無線士の四名の人間が、その男の意志に従わされた。男は肉体的には手だし一つしなかった。「よし、しゃぺれ」 男はパイロットに命令し、機長は機内マイクを入れた。「乗客の皆さん、お知らせします。この機はPLO(パレスチナ解放戦線)によってハイジャックされました。乗客の皆さま、静かに彼らの命令に従って下さい」 どよめきがおこった。何事だこれはという不満の声であった。「何を言っていやがる」 屈強な壮年の男が操縦席の方へ駆けていぐ。 二人の男が座席から立ちあがり、立ちふさがる。「我々PLOの命令に征いたまえ」「何だと」 最初の男は二人が武器をもっていないのを見て、押しのけてつっきろうとする。 しかしデューク・島井は見た。 二人の手に何もない空間から分子が集積し、形をとり始め、一個の銃機が突如出現したのを。 彼らも超能力者なのだ。 その銃はイングラムM10。全長はわずか四十四、四m、拳銃なみの大きさなのだが、れっきとしたサブマシンガンMAC10の愛称で人気のマシンガンなのだ。 飛びかかろうとした男はすくみふるえあがった。男は頭をなぐりつけられた。 空港の厳重チェックなどまったく役に立だないのだ。彼ら超能力者は手のひらに何もないところから銃を出現させたのだ。 最近、世界ではあまりハイジャック事件はおこっていない。世界で最初のハイジャックは一九三〇年に爾米のペルーで起っている。記録に残っている最も古いハイジャックは一九四八年六月十六日のマカオでかこった。キャセイ航空の「ミスーマカオ」号が乗っ取られたが、飛行士達がハイジャッカーにピストルを向けたために飛行機は墜落した。生存者はたったの一人だけ。その一人はハイジャッカーの首領だった。 彼らの目的は何だろうとデューク・島井は考える。彼らはあきらかにエスパー集団だ。で超能力戦士部隊以外に彼らのような秀れた超能力集団が存在していたのだ。デューク・島井はしかし、彼らのおつきあいをして、アラブ諸国へ連れていかれるつもりはない。何よりも彼には時間が大切だった。 デューク・島井はすっぐと立ちあがろうとした。となりの男がとめようとしたが、手を振りほどく。ハイジャッカーの方へ向かっていく。「やめておけ」 デューク・島井は二人のハイジャッカー、ガリルとハイムイムにテレパシーで叫びかけた。 二人に驚きの表情があらわれた。「こいつも超能力者か」「そうだ。君ら以上の超能力者だ」 若いハイムは思わず インダラムの引金をひきしぼっていた。「やめろ」 ガリルは静止しようとした。 銃口から発射された弾丸はデューク・島井の胸に直進したが、デューク・島井の体の直前で勢いを失ない、ポロポロとデューク・島井の足もとへ落下した。「くそっ」 ハイムは鋭い精神衝撃波をデューク・島井に投げつけた。しかしデューク・島井は動じない。普通の人間なら吹きとび気を失う。 デューク・島井から逆にハイムイムヘ衝撃波が投げ与えられる。かろうじてハイムは耐え、座席にたたきつけられた。 ガリルはそれを見て、彼も戦列に加わった。 ハイムとガリルは二人で力を合せて衝撃波をデューク・島井にはなった。それとデューク・島井が二人に向かい衝撃波を送ったのが同時だった。 二つの強力な衝撃波は衝突し、恐ろしい振動を機体にあたえた。 スーパージャンボの横腹がひぴ割れ、爆発がおこったように感じた。瞬間、中央右横側の窓周辺が吹きとんだ。 窓際にすわっていた二十人があっという間に機外へ吸い出される。ハイジャッカーのハイムイムとガリルも機外へ吹きとぱされた。まわりにあったコーヒ、新聞、雑誌、小荷物、が見る間に機外へと投げ出された。デューク・島井はその瞬間、テレポートを行い、安全圏へのがれていた。恐るべき吸引力であった。 もちろん飛行機も。バランスを失なう。首領格の男ダレルは操縦席ドアの窓からのぞき、島井の姿を見て、もはやこれまでと思った。iだ後しまつがある。ダレルの意志に従がわせていた四名の飛行士の頭脳を精神力でズタズタに粉砕した。四人は叫び声をあげる間もなく即死する。 さらに彼は操縦席内の機器を壊わし始めた。 高度が急激にさがり始める。 眼下には太平洋がひろがっていた。デューク・島井は席につかまりながら操縦席へと歩み出す。 ようやく前部座席に辿り着いた時、操縦席のドアが開き、首領のダレルが飛び出して来た。ダレルはデューク・島井の頭脳も精神波でズタズタにしようとしたが、ダメだった。逆にデューク・島井が衝撃波を送ろうとしていた。彼は姿を消していた。テレポートしたようだ。 ボーイング七四七は落下を続けている。島井は冷汗を流しながらおのれの持てる超能力を使い、尽そうとしていた。 島井は念動力で二九九トンのジェット旅客機を持ちあげようとしている。 落下速度が徐々に落ちてきた。 やがてボーイング七四七は空間に停止した。 ちょうど近海をアメリカ第七艦隊が遊戈していた。 第七艦隊の段とんどの将兵がこのありさまを目撃していた。全員が息をひそめこの々りyゆきを見守っていた。しかしボーイングが突如空間で停止した瞬間、驚きの声があがった。 まるで上から糸でつりさげられているかのようである。ふらふらゆれているのだ。 原子力空母エンタープライズ号の艦橋にいるフェアモント海軍中将の頭にあるメ″セージが飛び込んできた。「助けてくれ」「君は誰だ」「誰でもいい。現在、君達が見ているボーイング七四七の塔乗客の一人と思っていただこう」「どこの馬の骨ともわからんものに協力するわけにはいかん」『ええい、くそっ、デューク・島井という者だ大統領と国防長官に応の名前を言ってくれ。急いでぐれ』「わかった、早急に連絡をとってみょう」「早くしてほしい。私の超能力・念動力だけで、このジャンボ機体に浮力と揚力を与えているのだ」 連絡将校か海将へ大統領からのメ″セージを持ってきた。デューク・島井の身もと保証である。「最優先事項。米国政府はデューク・島井のサジェスチョンにいかなる最大級の軍の協力をおしまぬことを希望する」 「デューク・島井君、君の身分と能力は大統領によって保障された。それで、私はどうすればいいのかね」「エンタープライズ号をボーイング七四七の下に航行してきてくれ、それから今現在甲板にでている飛行機は全部格納してぐれ」「々んだと、それじゃ君は……」「そうだ。君の考えている通りだ。この飛行機ボーイング七四七を空母上にのせる。それしか方法がない。いかなる私といえどもこのジャンボをもよりの島までもっていく能力は有してはいない」 やがて怪島のごとき、それも傷つき、羽折れた巨鳥ボーイングが、巣々らぬ、現代科学の枠、原子力空母エンタープライズ号の上に降下し、生き残った乗客達は助けられた。 エンタープライズ号。船体分類番号CVA65。 アメリカ海軍が全世界に誇る世界最大の原力空母である。 満載排水量は八万五三五〇トン。戦艦大和を一万トン以上も凌ぐ巨大さである。飛行甲板の全長は約三四三メートル。その飛行甲板の上に全長約六〇メートルのボーイング七四七が着艦したのだ。 この事件は報道管制がひかれたが、衆目の前のことでもあり、話はあちこちにひろがった。もちろんソ連KGBの耳にも。新人類戦記第二章 脱出 第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.18
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/6/新人類戦記第2章第6回 アメリカ政府は、自分たちが作り上げた超能力戦士が生き残っていると判断する。対抗政策として再び超能力戦士を結集・創造する事を決意する。新人類戦記第二章 脱出 第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)■アメリカ、バージニア州アーリントン、アメリカ国防省。 作戦会議一室で、数人の男が、写真とVTRをプレビューしながら、ディスカッションを行なっていた。 「これが難民船と海賊船の写真です」「コックマン君、どうだね、君の判断では」分析官コックマンは答えた。「あきらかにベトナム・カンボジア紛争「クチニンの虐殺」と同じ傾向がみられます」「この船の生存者は」「カリフオルニア州の宗教団体の難民救済のためのチャーター船「ピース号」に助けられました」「何名だね」「その時、十三人助けられたそうです。しかしあとで二人死亡したとのことです」「しかし、それはおかしい。十一人も生き残っていたというのは」「もし、これが我々の秘密兵器のしわざだとすれば全員が死亡していたはずです」 「考えられるのは、殺人精神波の影響を受けない人間がいたとにいうことです」 「これが救助された人間の全員の横顔だ」 一人一人の写真がスクリーンに写されてい一人の少女が写った時、驚きの表情が一人一人の顔にあらわれた。「プロジュクターを止めろ」 しげしげとその少女の顔をながめる「生きていたのか」「しかし、荷電粒子砲は間違いなく、ジウの乗ってにいたサンパンに命中してにいたはずです。一億分の一の間違にいもないはずです」「現地のCIAエージェントもサンパンが完全蒸発したと報告してきています」 「確か、日本政府のエージェントがジウと同行してにいたはずだな」 「日本のエージェントの写真を至急に手に入れろ」 「それから、この少女ジウが収容されてマレーシアの収容所ヘエージェントを派遣しなければならん」。■同じ頃。ワシントンの南西郊、バージニア州ラングレー、米中央情報局「CIA」の会議室一室。 同じ様にフィルムと写真がプロジェクターからスクリーンに映しだされていた。 「ジウが生きている」 「どうやらこの男は日本のエージェント竜らしいな」 「ソビエトのダブル・エージェント(二重スパイ)からも。超能力戦士についての報告がとどいています。 彼らソビエト政府はアメリカ軍がベトナムで超能力戦士を実戦に使用したことを知ったらしいのです」「というと、あの時か」「そうです。テト攻勢の折ね、サイゴンのアメリカ大使館ヘベトコンが突入された時です。その際、秘密書類の一部が盗まれました。その中に超能力戦士についての書類がまぎれこんでいたです」「テト攻勢の時、その書類が盗まれただと」 「さらに、ソ連は我々と同じ様に。超能力戦士の研究に年月をかけています。第2次世界大戦時です。彼らはどうやらベトナムで一人の超能力戦士をつかまえ、ソ連本国の超能力戦争研究所につれてかえった形跡があります」「誰だ。名前は」「残念ながら不明です」「それゆえジウもKGB(ソ連保安省)み狙われていたわけだな」「さらに、彼らソビエト人は「精神波を影響されないヘルメット」を完成させているらしいのです」「わかった。十中八九、彼女は生きているのだな」「ベトナムとマレーシアをしらみつぶしにあたるように各地区のエージェントに連絡をとるんだ」「CIA長官、あとはにいかがいたしたしましょう」「至急に大統領を呼びだしてくれ」■再び、ホワイトハウスへ閣僚が集められた。 大統領は怒りの表情でいった。「それでは彼女ジウにあの荷電粒子砲が当たら左かったというのかね」 国防省長官が答える。「荷電粒子砲自体には何の支障もなかったのです。サンパンは完全に消威しました。「それでは何ゆえに彼女が生きてにいるのかね「それについては心理戦研究所のマッコール少佐にしゃべってもらいましょう。かれはブラックウッド博士の副官でした」一人の少佐が会議室のドフをあけて入ってきた。彼は質問に答える。「恐らく、テレポートしたのだと思います」「テレーポート?空間移動」「そうです。個々人によって能力の差がありますが、ジウはごく近距離にテレポートできたのだと思います」 横から国防省長官が口を添えた。 「彼マッコール少佐は中尉時代にベトナム撤退の際の超能力戦士の抹殺計画にたずさわっています」 「彼ら超能力戦士部隊全員はC5A輸送機に乗せられ、サイゴン近郊のタ・ソン・ニエット空軍基地を発しました。そしてその機内に別の副官アーチャー少尉によって南シナ海上で爆発するように爆弾がしかけられていたのです」「しかし、マッコール少佐、今、君が言ったようにテレポートされたら終わりではないか」「いいえ、この輸送機には対精神波バリヤーがはりめぐらされていたのです。テレポートも遠くまで可能ではありませんでした。つまりは不可能のはずです」「しかし、実際にジウは生きてはいたでないかね」「それに、我々のエージェントの報告によればソ連が一人の超能力戦士をベトナムでとらえた情報もはいっている」 CIA長官がつけくわえた。「わかりません。ブラックウッド博士が死んでしまった今となってはどうお答えしていいのか、私の能力を越えることなのです」「それから、この日本政府のエージェット、東郷竜という男なのだが、彼も超能力戦士なのか」43 「それについては、私がべラックウッド博士の元に兵役につく前のことなので、はっきりとはわかりませんが、記録によりますと、心理戦研究所の第一期生だそうです。しかし、彼がテレポート能力を持っていたという報告は残ってなないのです」 大統領が口を開いた。 「諸君、ここでは二つの方法しか、今はないだろう。1つ。彼らを味方につけるか、2,抹殺するかだ。ソ連側が一人の超能力戦士をすくなくなくとも1人手中にしているというのも憂慮すべき事態だ、なぜ彼ら超能力戦士が生きていたのか確かめねばならん」 「といいますと、再度、「戦略心理研究所」を再設立することを認めていただけるのでしょうか」「そうだ、早急に事を運びたまえ。ソビエト連邦への対抗策が必要だ」「エスパー(超能力者)のアメリカ政府エージェントを早急に、マレーシアに飛ぱせます。我々の切り札です」「超能力者のエージェントだと」「東郷竜と一緒に戦略心理研究所を第一期生として訓練された人間です。彼は竜を知悉しています」「わかった。国防長官、君にまかせよう。そしてもし、超能力戦士が全員生きているとするならば、彼ら超能力戦士を狩り出し抹殺する。こちら側の超能力戦士を再び早急に養成したまえ)「わかりました」■一人の男がアメリカ、デユーク大学の研究所からペンタゴンヘ呼び寄せられた。一週間後、ケネデイー空港からマレーシアのクアラルンプール空港へ飛び立ったスパージャンボ機ボーイング七四七の中にその男の顔が見られた。新人類戦記第二章 脱出 第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.18
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2021.09.18
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/5/新人類戦記第2章第5回 超能力戦士ジウは、マレーシアの難民施設で、超能力戦士であった自分の過去を振り返っていた。部隊の壊滅作戦の折は誰かが助けてくれた。新人類戦記第二章 脱出 第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)ブラックウッド博士の副官のマッコール中尉が、軍事空港を出発しょうとする本部で話す。「超能力戦士諸君、聞いてくれ。我々はこれからベトナム、サイゴン本部から移動する。秘密の作戦だ。全員で行動してほしい」「どんな作戦ですか」「目的地は」 超能力戦士のあちこちから質問がとぶ。彼らは同時にマッコール中尉の心をのぞいていた。答えはない。彼、マッコール中尉も答えを知らないのだ。「それは輸送機の中で話す」 全員揃い、タン・ソン・ニエット空軍基地へ向かう。 C5Aギャラクシー輸送機が滑走路で待ち構えていた。 世界最大のジェット輸送機だ。胴体は内部で二階立てとなり、上方には七十五人分の座席が設けられてにいる。 最大速度九一九KM/H。総重量三四七トン。空の巨大なタンカーだ。 離陸し、少し後でマッコール中尉中尉は操縦席の方へ呼ぱれてにいく。 「おい、何か、変だぞ」 「そういえば、この機内には、対精神波バリヤーがはりめぐらされている」「テレパスできないわ」「おまけにこの機には窓が一つもない」 マッコール中尉は離陸と同時にパイロットから一枚の秘密指令書を受けとった。パイロットにしゃべらないようにして、すぐ文書を実行する。 「パイロットとコパイロットをつれてパラシュート降下せよ」 操縦席脱出ハッチを開け、マッコール中尉以下三名は南シナ海に出ていたC5A輸送機から。でパラシュート降下した。 輸送機は自動操縦装置により飛行を続けている。海面に落下した彼らは、着水と同時にゴムボートに乗りこむ。上空には、カマンH2シースプライト・ヘリコプターが三名を救助のために飛来してきた。 ヘリコプターに救いあげられるや、マッコールは本部のブラックウッドに連絡をとった。「命令通り、ジェット輸送機から脱出したのですが、どういうことですか、博士」「輸送機を見ていたまえ、わかるよ」 マッコールは双発のカマン・ヘリコプターから輸送機を見た。 何事もなく飛び続けていたギャラクシー輸送機は轟音と共に大爆発をおこす。「博士、大変です。ギャラクシー輸送機が爆発をおこしました」「わかった。予定通りだよ。君は本部へ帰投したまえ」「彼らは、どうなります」「いいかね。マッコール中尉。ワシントンからの命令なんだ」 無線室にすわって、マッコール中尉と話してにいたブラックウッド博士は、送信のスイッチを切り、後ににいたアーチャー少尉にOKサインを出した。しかし顔色はすぐれない。「博士、報告はにいかがにいたしましょう」「そう、そうだな。超能力戦士全部隊は輸送機に塔乗中、ベトコンが仕掛けたと思われる爆弾により戦死。生存者はない模様とかきたまえ」 アメリカ、ポトマック河畔にある国防省に報告され、記録ファイルに入れられた。■爆発直前のギャラクシー機内ではパニックがおこっていた。 「しまった、これは罠だぞ」 「テレパシーがきかなにいわ」 「よし、全員の力を使い、あのコックピット へのドアを破壊するんだ」 彼ら超能力戦士には力の強弱はあったとしても念動力テレキネスは持っている。全員の力を合わせる。ドアは吹きこんだ。「操縦士がにいない」「マッコール中尉もにいなにい」「自動操縦になっているぞ」「なぜだ」 予知能力の秀れている「ミン」がにいった。「いけない。ブラックウッドは我々全員を始末しようとしてにいる」「テレポートしよう」「だめよ。機内に対精神波バリヤーが作勁しているわ。私達の力をそいでにいるわ」 「あきらめるな。ジウ、我々はエリートだぞ。この超能力を得るために恐ろしにい訓練にもたえてきたのだぞ」 全員が輪になってつながった。 彼らの恩念はしかし、結実しなかった。強力左対精神カバリヤーヤーが、彼らの恩念をみだしてにいるのだ。 「くそっ」 輪になって目をつぶり念じてた。■その時、超能力戦士達の頭上に徐々にカスミ状のものが形づぐられてにいる。しかしテレポート(瞬時移動)しようと必死になってにいる彼らはまるで気がつかない。やがてそいつは人の形をとりはじめた。 そいつは強力な精神力を持って」いた。彼ら、超能力戦士の精神力か急に倍化された。 その瞬間、機内に隠されていた、アーチャー少尉によってセットされていた爆弾が爆発した。 一瞬ジウは気を失しなう。「同胞はらからよ」と呼ぶ声を聞いたような気がした ■ジウが目をさまうと、ニッパヤシの林で、下ぱえの草の上に横たわってにいた。記憶がはっきりしない。どうやら爆発寸前、テレパシーポートできたようだ。あたりを見渡す。ほかに仲間は誰もにいない。他の超能力戦士、戦友はどうしたのだろう。まだ少女のジウにはわからない。 ジウはとぼとぼと方向を定めず歩き出す。なぜかなじみのある風景だった。どこかで見た事がある。道がある。林が開けてきた。どうやら小さな村落にたどりついたようだ。何という村だろう。通りすぎる人がジウを振えって見てにいる。村の中の広場に歩いてきた。五、六人の老人が何か話し込んでいた。一人の老人がジウに気がつき、指をさしている。他の老人が急ぎジウの方へかけてきた。「ジウ、生きてにいたのか」面影があるぞ。お前 村長のところの孫ジウだろう」「ああ、ここは、。私の村クチニンだったんだわ」 彼女の意識が安心感ゆえに遠のにいてにいった。体が倒れた。 村長は、急に自分の孫が、七年前に行方不明に痙った孫が急に出現してきたのに驚いている。 彼女ジウは数ヵ年の記憶かまったくなかった。 自分をさらった男、東郷竜が自分の眼の前に現われた時、あの時も、ジウは気がつかなかった。■ジウは過去を振り返っている。■クメールルージュ (カンボジア軍)が村へ攻めてきて、村民を殺そうとした時に、彼女は自分の能力を発揮して、お互いを殺戮する殺人精神波で全員を殺傷してしまったのだ。 その直後、彼女は竜に連れられ、メコン川をサンパンで下っていた。 彼女は夢中で彼女の指令が何であったかをおぼろげに理解していた。姿のなにい者はにいった。「人類を滅ぼせ」と。 アメリカが打ち上げた人工衛星に載せられた荷電粒子砲が竜とジウが乗っているサンパンを熱射した一瞬、竜とジウはこの事を寸前に予知し、テレポートしてにいた。船から少し離れた河の中へ二人は瞬間移励を行なっていた。 竜は今の今までテレポートなどやったことはなかった。しかしジウと会ってから彼の体には少しずつ超能力が増加している。 二人の乗ってにいたサンパン(はしけ)は一瞬、目前で太陽のように光り輝いた。 竜とジウは思わず目をつぶる、顔に熱気が襲ってぐる。河の水も沸騰する。 再び彼らはテレパシーポートを行なってにいた。しかし彼らはあまり遠くの場所までテレポートする能力は持ってにいない。 二人共、火傷を負って近くの村人に助けられていた。東郷竜はあくまでベトナム人で通した何年もベトナムで秘密工作してにいた彼はべトナム語も自在に話せるのだ。その村で驚く程早く回復したジウと竜はホーチミン市(旧サイゴン市)へ向かった。再び彼らはベトナムを脱出する船を見つけなければならなかった。 ホーチミン市で、ベトナム脱出のためのシンジケートがあることを知った。彼らは「組織屋(ジーオーガ十イザー)」と呼ぱれていしかし一人二千ドル相当の金を用意しなげればならなかった。竜が一緒に来た日本人記者団は、クチニンのクメールージュ(カンボジア軍)の攻撃で全員死んでいる。以前、彼がアメリカのエージェントとして行動していたことを知っているベトナム人間に合わなにいように気をつけなければならなかった。 偶然に、竜はチョロンで、一人の中国人を見つけた。竜が以前にベトナムコン「南ベトナ解放民族戦線」から助けたことのある男だった。家までつけてゆき、おどし一万ドル相当の金をまきあげた。 アメリカ政府が竜とジウを抹殺しようとしている限り、危険だったがどうしても金が必要だった。 季節風に乗じて難民たちは老朽化した漁船で脱出を試みるのだが、統計的にみて、かろうじて四隻のうち一隻かがマレーシア・ナタリにたどりつける。残り三隻は、拿捕されるか、沈没するか、あるにいはもっと悲・惨な運命が待っているのだ。最も悲惨な例が去年の春にあった。 三十六日間も水、食橿が痙く海上を漂っていた難民船が救助芯れた。救出者達はそこで戦慄すべき事を発見した。餓死寸前のベトナム人達は、先に死んだ仲間の死体を食ぺてにいたのである。■ジウの思いは今に戻る。■ジウと竜はピース号に助けられ、マレーシア国内の収容所に入れられている。難民の困難はさらに収容所からも始まる。新人類戦記第二章 脱出 第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.17
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/4/新人類戦記第2章第4回 アメリカ軍は、国際社会からの人権批判を恐れ、超能力部隊をみづから抹殺する指令を、超能力研究の指導者であるブラックウッド博士に出した。新人類戦記第二章 脱出 第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)ジウたちは、アメリカにある超能力戦士養成所で超能力に磨きがかけられた。 秀れた超能力戦士として、彼女達はベトナムヘ再び帰ってきた。 超能力戦士達は個々人によってESP能力が異なってにいた。 例えば、相手の心を胱むこと(読心力)未来を予測すること(プレコグ、予知)空間を瞬間的に移必すること『テレポーテーション』、瞬間移動)精神力だけで物体を勁かすこと(テレキネシス、念動力)包まれた物を見抜いたり、遠くのものをみたりすること「クリア・ポワイアンス、透視」等である。 しかしアメリカ軍は超能力者集団の彼らを戦争に投下していたが、あまり芳しい結果は得られていなかった。すでにその頃アメリカ軍はベトナムナム戦争で一大敗地へと負いこまれていた。そして超能力戦士の事が、マスコミに漏れていた。 アメリカ議会下院の人権問題調査委員会でとりあげられそうな気配だった。ベトナムで子供を誘拐したことが問われそうな様子だ。アメリカ政府としては、世界の眼が注がれている今、事をあらだてる事は決定的なマイナスとなる。汚点である。威信回復が必要な折であり、秘密裡に処理しなければならない事態であった。 ペトナムにいた戦略心理研究所(超能力研究所と同一機関である)のブラックウッド博壬のもとへ国防省ペンタゴンから命令が届いた。「アメリカ軍のベトナム撤退前に、超能力戦士を処分せよ。処分方法は以前指示した通りである」ブラックウッド博士はこの命令書をにぎりしめていた。「くそっ、私の作品を処分しろたって。私が彼らを作りあげるために何年を要したのか、政府は知ってにいるのか。今に見ろ、世界はこの超能力戦士の能力を知って驚く事になるんだぞ」叫んでいた。しかし命令は守らねばならぬ。 超能力戦士にテレパシーの能力があることから、博士自らが扶殺の指揮に当ることはできない。心を読み取られる。二つの関連がない命令を別々の人間に指令する。そうすればこの目的を超能力戦士に知られずにすむというわけだ。ブラックウッド博士副官のマッコール中尉にベトナム、サイゴン近郊にある部隊本部へ.超能力戦士全員を集めるように命令を出したのだ。 それから、ブラックウッド博士は、別の副官アーチャー中尉に命令した。■ベトナムの作戦会議室に集められた彼ら超能力戦士は話しあっている。 「久しぷりだね、ジウ、元気かい」 顔見知りの超能力戦士ミャウがジウに声をかけていた。2歳年上のお姉さんで同じ省の出身だった。「ええ、ミャウ、元気とにいえば元気だわ。元気であることが罪悪であるような気がするわ」「それを言ってはいけない。我々は今は、こうしているより他に道はないからね。でも我々には未来があるはずさ」「でも、ミャウ、私達はベトナム人の血の上に生きているんだわ」ジウは涙ぐんだ。精神が不安定になるのだ。「さあ、さあ、いいから、ジウ、涙なんか流さないで。せっかく仲間全員が集まったんだ」「そうね。なぜ超能力戦士全員が集められたんでしょう。不思議だわ。今までこんな事はなかったのにね」「そう、我々の存在は秘密だからね」 演台にマッコール中尉が立つた。「超能力戦士諸君、聞いてくれ。我々はこれからサイゴン本部から移動する。秘密の作戦だ。全員で行動してほしい」「どんな作戦ですか」「目的地は」 あちこちから質問がとぶ。彼らは同時にマッコール中尉の心をのぞいていた。答えはない。彼マッコール中尉も知らないのだ。 「それは輸送機の中で話す」 全員揃い、タンーソン・ニエット空軍基地へ向かう。 C5Aギャラクシー輸送機が滑走路で待ち構えていた。 世界最大のジェット輸送機だ。胴体は内部で二階立てとなり、上方には七十五人分の座席が設けられてにいる。新人類戦記第二章 脱出 第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.16
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/3/新人類戦記第二章第3回 再びジウの超能力により殺戮の舞台となった難民船は、平和団体の船に発見され、ジウと東郷竜、2人はマレーシアの港へ到着する。新人類戦記第二章 脱出 第3回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)「特ダネだ!」トロピカル・ニュース・レポートの特派記者サム・リチャードはカメラバックから二コンとオリンパスカメラの2台を取り出した。スリングを首にまわし、海に落さなにいようにする。 リチャード達が乗り込んでいる「ピース号」は難民救助のための救助艇だった。乗りこんででいる十名。各国の人間が乗り込んでいるこの船をチャーターしてにいるのはアメリカ、カリフォルニア州にあるキリスト教団体である。 小船が二雙ロープで結びつけられて漂よっている。二つの船から火の手が上がってにいた。 難民船に近づいたリチャードは、あなりの凄惨さにはき気をもよおした。 船の甲板は血でまっ赤に染まっていた。それでも銃創を受けて死んでいる者はましだ。蛮刀で切り刻まれた死体が折りかさなってころがっている。切り離された手足が、船のローリンダにつれて踊ってにいるように見えた。「息のある者を助けるんだ」 はき気をこらえ、リチャードは、漁船に飛び移った。甲板は血のりでぬるぬるしている。すべりそうになり痙がら、まだ生きている人間を救助船へ運ぴ込んだ。 サムは必死でカメラのシャッターを押している。興奮の極地だ。「どうやら、一つの船は海賊船らしい」「しかし、なぜ、海賊が全員死んでいるんだ」「わからん、我我の船に気づいて、海に飛び込んで逃げたのかもしれん。サム。背中に気をつけろよ」「驚かすなよ、リチャード。それにしてもこいつはひどい話だな。せっかくぺトチムから逃げてきたのにこんなところで海賊に会うとはな」「あんたもこんな場面にはいくらでもでくわしているだろう。ベトナムじゃこんな事はいくらでもあっただろうに」「ああ、そうだな」 船の上で死体をあらためていた医師のインド人パハラディが叫んだ。 「船長、あとは全員だめです」 「そうか、わかった。ピース号を動かせ。船が沈むぞ」 救命船は漁船から遠ざかり始める。漁船は燃えながら、海賊船もろとも、ゆっくりと南シナ海の闇の中へ沈んでいった。「何名生きていた」「重傷の者も含めて十三人です」 中国人の看護婦麗香が悲しそうに言った。「そうか、十三人か」 救命船ピース号は、難民船の生き残り、十三名を乗せ、マレーシアのクアラトレンガヌ港にむかっていた。 クアラトレンガヌ港はマレー半島の東側シャム湾に近い所に位置する。 ピース号の中には重傷の東郷竜と、気を失なっているジウが体を横たえていた。 この種の事件はよくあることなのだが、ちょうどトロピカル・ニュース・レポートの特派記者サムことサム・リチャードが載りこんでいたため、世界中の新聞が記事を転載していた。生存者の写真と一緒に。ジウは収容所のベッドの中で夢を見ていた。その夢でもむごたらしい彼女の過去の歴史をくりかえしているのだ。ジウは無意識の中過去の歴史をくりかえしてイメージする。■彼女達は、作戦行動中、急に命令を受け、サイゴンの本部に呼び戻されていた。 仲間が急激に戚っていた。彼女達は、アメリカ軍の秘密兵器、超心理戦士、超能力部隊であった。 超能力を持つとみられた彼女達は子供の頃ベトナムから誘拐され、アメリカーカリフォル一ア州のダラート砂漠にある超心理研究所につれていかれた。 そこにある超能力戦士養成所で超能力に磨きがかけられた。新人類戦記第二章 脱出 第2回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.15
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/2/新人類戦記第二章第2回 ベトナムからの脱出をはかる竜とジウの乗り合わせた難民船は、海賊に襲われる。がジウの超能力が。新人類戦記第二章 脱出 第2回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ (アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新たにきて接弦した船の側壁にいた男が蛮刃を抜きざま、難民船のルンの腹に突き差した。ルンはうなり声をあげ、ふなべりからころげかちた。 難民船からは悲鳴一つあがらない。その場の光景に立ちすくんでにいる。 海賊だ。難民にとって新しい驚異が存在したのだ。海賊たちは難民船を沖合で襲にい、船中の男を殺す。金めのものを略奪する。 知らない間に、船橋に機関銃が装填されていた。「逆らうものは皆殺したぞ」男が叫ぶ。脱出の折に難民達は高価な装身具や、金の鎖などの金装飾品、ダイヤモンドを始めとする宝石類、つまり全財産を肌身離さず、身につけてにいる それを海賊達はねらってにいるのだ。三人の男か、刀で相手をおどしながら、体を探や、金目の物をはぎとり始める。 しかし、竜は動けなかった。 元、日本政府直属のアクションサービス (執行機関員)、殺しのテクニックにかけては超一流のプロ、東郷竜。彼は冷静に自分がいまかかれた状況を分析していた。今、彼が最もおそれているのは海賊達ではなく、隣りににいるジウの殺人を誘発する精神波だった。 トラブルがおこった。六十九才の老婆、ミヤウ夫人が自分の全財産である持物を手離そうとしなかったのだ。中に亡き夫の形身がはいっているのだ。男は刀で手首を切り落し、返す刀で首を切り上げた。ミヤウ夫人の首は甲板に血しぶきをあげころがる。男は無表情だった。いやむしろ笑いさえ浮べていた。 恐れていた事態がかこった。ジウの殺人を誘発する精神波がまた発せられ始めた。まわりの世界が真紅に染まる。 ジウの超能力は恐るぺきものだった。周りを巻き込む力だ。一人の心に生じた殺意を自分の心に受けとめ、それを増幅し、まわりの人々の心に投げ与えるのだ。 まわりでは殺戮が開始され始める。海賊の船からは見境いなく、機関銃が撃ちこまれる。難民船上の海賊達も、銃を撃ち、刀を所か’―わず振h’回している。さらに難民達も自らの体を武器に、さらに手近かにある物をつかみ側の人をなぐりつけてにいる。 ジウの精神波により、またもや殺戮の修羅場が現出していた。 竜は、すばやく、海賊たちをかたずけ、ジウの意識を失しなければならなかった。 彼はすでに、精神波遮断ヘルメットをつけなくても、ジウの精神波に影響されずに、行励できる。 竜は、海賊の攻撃をかわしながら、一人に近づぐ。男はわけのわからない言葉をわめきながら、M十六ライフルを連射していた。竜は足に隠し装着しておいたナイフを抜き、一撃で男を倒し、ライフルをうばいとった。続いて海賊達を一人一人ねらいを定め、射殺していく。ライフルの弾丸が切れた時、残るは海賊船のブリッジから機関銃を撃ち続けてにいる男だけだった。竜はライフルをほおり投げ、船底に突き差さってにいた刀を抜き取り、力一杯男に投げつけた。刀を勢いをもって男の胴体を貫き、男はブリッジ″から南シナ海面へと落下していく。 しかし、その最後の連射は竜の体に数発の銃弾を残していた。竜は撃たれた瞬間、衝撃で気を失する。しかし、彼は意識をとりもどし、死力を尽し、船上のジカの側にたどり着き、手刀を彼女にあぴせた。一瞬、真紅の世界は消え去った。漁船は機関銃で。バラバラになりかえけだ。火が船室をなめつつあった。それをながめながらも竜は、力尽き、意識を失しなってしiつた。■カメラマンのリチャードは遠くの海で、船が燃え上がっているのをみつけた。「船が燃えてにいるぞ。右舷前前方だ。どうやらポートーピープルのようだ」 リチャードはブリッジから声をからげて叫んでいる。「やった。特ダネだ」 トロピカル・ニュース・レポートの特派記者サムはカメラバックから二コンとオリンパス一眼レフカメラの2台を取り出した。スリングを首にまわし、海に落さなにいようにする。20210918改訂新人類戦記第二章 脱出 第2回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.14
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/1/新人類戦記第2章(1980年作品)第1回 ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。新人類戦記第二章 脱出 第1回1作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 http://www.yamada-kikaku.com/ (アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)船影が近ずいてくる。波の間からとぎれとぎれに小さな船がこちらへ突き進んでぐるのが見えた。 今度の船は彼らを助けてぐれるだろうか。三日前から時折船を見かけるのだが、彼らの難民船を発見すると、船足をあげ、彼らを見ないようにすぎ去っていくのだった。 航海法には「海上を航行する船の船長は、難破船を目撃した場合、必ず救助しなければならない」とある。 しかし、彼らベトナムのボート・ピーブル (難民)を助けた場合、その船にはやっかいな問題が待ち受けてにいるのだ。 予定外の港での碇拍、難民を受け入れてくれる国の官庁との交渉、など色々な問題が発生してくる。 ボートーピープルは貨物船にとって厄病神以外の何者でも々い。のだ。誰もあえて厄病神に近づこうとはしない。 しかし、この厄病神が近づこうとしない船がある。それはソ連船だ。彼らを助けてはくれるのだが、行先はもちろん、脱出してきたばかりのペト十ム々のだ。 一九七五年春のサンゴン陥落以後、船によるべ卜十ム脱出の難民の数は五万から七万と推定される。 現在マレーシアには一日七百人のベースでベトナム難民が流入してかり、収容難民はすでに三万八千人に達している。 難民の流入に頭を痛めている隣国のマレーシア政府は、難民専門タスクフォース、難民処理部隊を設置した。河川航行用の小さな平底船に六十数名もの人間が乗り込んでいて、すでに海に出て一週間がすぎようとしていた。狭い船室の床でザコ寝であつた。食糧も心細くなってきている。 こちらへやってくる船のブリッジ(船橋)が見える。キラリと光るものがある。恐らく望遠鏡だろう。難民船から身をのりだすようにそちらを見ていた竜は、その近づいいてくる船に何か危険なものを感じた。船の他の人々は歓喜してにいるのだが。皆手を振っている。 南シナ海の波にゆれる度、このもと漁船の腐朽した床が乗員の重さにきしむのだった。その神経にさわる音がさらに皆の不安を増加させる。 竜は、隣かに静かにしているジウにそっとささやいた「気をつけろ。そして君の能力を使う時は、最小限にし七くれよ」 ジウはうなずにいた。 相手の船の一人一人の顔が見別けられる程近づいいてくる。 相手の船からロープが投げられた。元教師のチ’ウがそれをつかまえ、くくりつけた。船と船が接舷する。衝突の小さなショックが足元から伝わってきた。 相手の船の男達はニヤニヤ笑いをしている。こちらが飛び移る前に、相手の男達が飛び渡って来た。 彼らは腰から銃を抜く。こちらに向かって構える。「さあ、お宝を出してもらおうか」と言った。 屈強のベトナムの大学生ルンがその男につかみかかろうとした。 側にいた男が蛮刃を抜きざま、ルンの腹に突き差した。ルンは呻き声をあげ、ふなべりから海にころげかちた。悲鳴一つあがらない。その場の光景に立ちすくんでにいる。展開に凍り付いているのだ。 海賊だ。難民にとって新しい驚異が存在したのだ。新人類戦記第二章 脱出 第1回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.13
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/12/新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回 ジウと竜はベトナムをメコン川からサンパンで脱出しょうとする。アメリカ政府は究極兵器ビーム砲を宇宙から発射し抹殺をはかる。新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です) メコン川の村人は、竜とジウ彼ら2人がサンパン(はしけ)に乗ってメコン川南の方へ下っていくのを見届けてから村の行政委員会事務所(役場に当る)へこの事を報告に行った。係官はその村人からワイロを受けとり、この事をだまっていることにした。それから彼は外に出て、小さな小屋にはいり通信機をひっぱりだした。村人がいった特徴は、連絡を受けていた通りだったので係官は喜び忿がら、通信を送りだした。ホーチーミン市を経由して、報告はアメリカのペンタゴンへ届いていた。■アメリカ、ワシントン。アメリカ大統領の手元にも竜とジウ彼ら2人がサンパンにてメコン川移動の報告書は届いていた。再度、アメリカ政府の緊急閣僚閣議が開かれた。 「閣僚諸君、私は閣僚諸君にあやまらなければならない。私はあまりにあの日本人、山梨の翁を信頼しすぎていた。彼らはやはり日本の国益のために動いている。それはアメリカの国益に反する」 大統領はこの時、日本への報復を考えていた。経済戦争での報復である。「さて、国防長官、われらが希望の星「荷電粒子ビーム砲」はそののちどうなっているのかね」「はっ、大統領、発射に成功したという連絡が先刻はいりました」「それはめでたい。我々USAの立場を一層高める」閣僚内で 歓声があがった。「よし、早速、それを使おう。実験材料として彼ら、ジウと日本のアクションサービス員東郷竜に対して使うのだ。彼らの位置をベトナムにいるCIAの工作員とスパイ衛星ビッグパードを使い、早急にに探りだぜ」「大統領、何もそこまで大掛かりな」国務長官がつぶやいた。「今、我々は危機に瀕しているのだ。それが君にわからんのか」怒りの言葉がかえってくる。 彼は次に国防長官に向い、確認をした。「今度のビーム砲は失敗しないだろうね。前回のように」 前の実験では荷電粒子ビーム砲は大気と地球磁場の影響で曲げられ目標に命中しなかったのだ。「今度は間違いありません。今度こそ大丈夫です」国防長官は冷や汗をかきながらも胸をはった。■サンパンの上でジウをみながら、クチニン村の始末を竜は、思い起こしていた。ヘリコプターの残骸がくすぶる大地から村のほうに向かってジウが歩き出した。「ジウ、どこへ行くんだ」「いちど村に戻り戻るわ。あなたと私の痕跡を消さなければならない」ジウはつぶやく。「追跡者をできるだけ減らすため。リスクを減らすためなの」つづけた「きれいなあとかたづけよ」若いが能面のような顔でジウは答える。竜はジウに主導権が取られてると強く感じていた。焼け続けていたクチニン村は村人が片付けている。目ざとく2人を見つけ走ってきた人間がいる。「竜さんもジウも生きていたか」心配していた村長は孫ジウの顔見て喜んでいた。「おじいちゃん。あなたは私をアメリカ軍にいけにえとしてささげたわね」急にジウが村長に向かって怒りで叫ぶ。「何をいいだす」ジウから返事はない。「ジウお前は何を言っている。神隠しにあった時から人格変わったようだね」「私はわかっていたわ。自分たちの村を守るために孫の私を犠牲にした」ジウは涙を流していた。 村長は顔をしたへ、顔を起き上げてきは、村長の表情が変わっていた。「そこまでわかっているなら。ジウ、お前を兵器として回収させてもらうぞ。我々村人はソビエトKGBの回収部隊として雇われた精鋭だ」しかし、一瞬、再び深紅空間が生じ、変化を起こした。■ジウの体が揺らいでいる。殺戮空間をジウが作り出していた。孫の心配していた振りの村長は、他の村人(回収部隊員)に銃で打たれその人間も草刈鎌で殺されていた。殺し合いを始めた人々を見て。「じいちゃん。さようなら。私ジウは旧人類から新人類に代わります。そのための世界への見せしめよ」「これでクチニン村の人間は完全に全滅したわ」ジウは竜を向き言い放った。竜は、急激な抹殺空間に色を失い倒れていた。「生き残った村人は入れ代わり、さらに全滅した。クチニン村は地球上から消滅した。我々は追跡する組織に手がかりはあたえないわ」東郷竜は、ジウのことを案じていたそれから、ジウに完全に指導権を見られたことを感じていた新人類の先輩としてジウに、竜の日本政府サービスエージェントの自分の自信が崩れ去っていくこれから先はジウに逆らうことができないであろう全てジウに従わざるを得ない■メコン川を南下していたジウと竜のサンパンは川ぞいをパトロールしていたベトナム人民軍河川砲艦に発見されていた。「止まれ、止まれ、そこのサンパン。臨検を行う」 ペト十ム政府も、最近増加しているベトナム十ム脱出者に手を焼いていた。 砲艦が近ずいてきた。艦載二十五ミリ砲がこちらを向いている。ベトナム人民軍水兵の顔が視界に入り顔がもう見分けられた。 急にジウが竜の方を向いた。「竜、あのハイニンが持っていたヘルメットがなくてもも耐えられるはずよ、今のあなたなら」■ジウが、サンパンの先頭にたち目をつぶり空を見上げる。急に メコン川が血に染まったように見えた。空も紅い色に変化した。ぺトナム人民軍水兵の目にはそううつったはずだった。そして砲艦の中で虐殺がはじまった。お互いに殺し合いを始めた。恐るべきジウの精神エネルギーの発露であった。 竜は一瞬、体をすくめたが、以前のようジウの精神エネルギーの影響はまったく受けなかった。すでに竜の精神波とジウの精神波が「新人類」として同調していたからである。 やがて砲艦はエンジントラブルを訟こし、停止した。船には死体しか残っていない。竜とジウのサンパンは横をすりぬけ、南下を続けようとする。十分後、後で火柱があがった。後から轟音がひびいてきた。砲艦が爆発したのだ。火は砲艦を攻めつくし、やがて船は沈んだ。■この衝突事件が、ジウと竜のサンパンの位置をCIAのベトナム人エージェントに知らせることとなった。さらにアメリカの誇る偵察衛星ビッグバードによって位置が確認された。 人工衛星につまれた荷電粒子ピーム砲は地上のあらゆるものを焼ききってしまうのだ。 原子の粒子をひと束にして、これを光の速さで撃つと、光線は目標に向かって直進するこの光線のあたったあらゆるものは一瞬にとかしてしまう。 スパイ衛星によって完璧にサンパンの位置は確かめられ、照準作業が続けられた。 ビーム砲のコントロールセンター内とアメリカ政府閣僚会議は、モニターでつながっていた。重要閣僚が、大統領を中心に集まっている。「発射しろ」 アメリカ宇宙軍の射撃士官が、命令し、射手がコントロール・パーのスイッチを押す。 宇宙空間から、一条の光線が、地球上の1点、ベトナムのメコンにうかぷI隻のサンパンに集中した。 一瞬にうちに舟は熱せられ、炭化し、消滅した。川の水が沸騰し蒸発した。蒸散の空気が熱くその空間に漂う。しかし、しばらくすると何もなかったようにメコン川は流れていた。 ビーム砲は成功したのだ。コントロールセンターと閣僚会議室にに歓声があがっだ。 しかし誰ひとりとして、これが新人類の人類に対する宣戦布告だったとは気づかなかった。夕陽がメコン川を血の色に変えていた。(第2章に続く)新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.12
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/11/新人類戦記第一章(1980年作品)第11回 ジウと東郷竜の前に新人類の指導者が出現し、その世界を粛清し、新人類のものとせよと命令する。2人は世界から新人類を集めようとする。新人類戦記第一章(1980年作品)第11回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)その空気はアメリカ軍残留秘密兵器であった、ベトナムクチニン村の少女ジウの体から発しているオーラでもあった。うすぼんややしたかすみのようだったが、かろうじて人の形をとっている。そいつは竜に話しかけた。その声はこの世のものとは思われず、異世界からの声のようだった。そして東郷竜の耳に声は届いた。「竜よ、わが同胞よ、人類を滅ぼせ。地球上から汚れきった人類を滅ぼせ。我々、新人類の理想郷をこの地球に現出させよ」 竜はかもわず銃をその物体に向かい言った。「お前は何だ」相手には弾丸は通じない。「指導者だ。君達、新人類の指導者だ。君達、人間から派生し、進化した新人類の指導者なのだ。竜よ、私のいう事を聞け、ジウを助けろ。君達、新人類の仲間を一人でも大切にしろ。仲間は数少いのだ。お前はジウと共に世界をまわれ、自分達の仲間をみつけ、集めよ。そして人類を完全に滅ぼせ。それは君達の使命なのだ。 色々な試練が君達をおそうだろう。しかし君とジウはそれに打ちかたねぱならぬ。そうすれば私は完全な姿を君達の前にあらわすだろう」 そいつは現われた時と同じに、突如消え去った。 竜はジウを介抱した。やがてジウは目を開く。総てを理解している目だった。先刻のうつろな表情は消えていた。 竜は恐る恐る残留秘密兵器であった、パラサイココマンドの生き残りジウに尋ねた。「ジウ、君達の仲間は滅んではいなかったのか」「そうよ、竜、私達パラサイココマンドはアメリカ軍達に殺されたふりをしていたのよ。その方が都合がよかったの」「全員が生きているのか」「そうよ。私達の世界を築くためよ。世界を私達、新人類の手にするためよ。この世界を人類の手にiかしてはおけな旨わ。竜、。わかるでしょう。この世界はもうくきりかかった果実なのよ。一度もぎとらねばならないわ」「くそ、狂ってるぞ、貴様達は」「狂っているですって、何をもってこの狂気の世界の中で狂っていると言うことがでぎるの。人類達は、自らを殺す効率的な方法や、兵器を必死で開発しているのよ。私達はその手助けをしようとしているだけよ」「お前たち新人類達を殺してやる。お前を殺しておくべきだった」「むだよ。私を殺しても、仲間が続くわ。そしてあなたはもう私を、私達を殺すことはできないわ。すでに私達の仲間になったのですもの。東郷竜、精神が段々、私達の心と同調してきているはずよ」「なにを……」 竜は銃を再びジウに向けた。 その瞬間、竜の心の中で何かが爆発したようだった。何かが音を立ててくずれ落ちていく。竜は大地にのめり、苦しんだ。頭が胸が無数の針でつきさされているようだった。 ’■数分後、竜は立ちあがり、ジウに言った。新しい人間の表情だ。今までの東郷隆とは異なる。「そうだな。ジウ、俺達新人類はこの世界を作りなおさねばならない。さあ、新人類の仲間のところへいこう」■ とりあえず、二人はベトナムから脱出することにした。二人は。ジャングルを数日かけてつっきり。やがて川のほとりへ出た。この川はメコン川の支流らしい。 小さな村落へ出た。竜は、びっくりする程の金額でモーターつきのサンパン(はしけ)を買いとうた。メコン川を下り南シナ海へ出るつもりだった。 その村人は彼ら竜龍たちが南の方へ下っていくのを見届けてから村の行政委員会事務所(役場に当る)へこの事を報告に行った。その係官はその村人からワイロを受けとり、この事をだまっていることを約束した。それから彼は外に出て、小さな小屋にはいり、通信機をひっぱりだした。村人がいった特徴は、連絡を受けていた通りだったので係官は喜びながら、通信を送りだした。ベトナムのホーチーミン市を経由して、報告は米国ペンタゴンへ届いていた。新人類戦記第一章(1980年作品)第11回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.11
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/10/新人類戦記第一章(1980年作品)第10回 超人類戦士を作りあげたブラックウッド博士への復讐を思い出していた東郷竜の前に、異界の何かが出現し、竜に命令する。新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です) ベトナム政府の地獄の監獄、コンソン島から脱出した竜はベトナムのジャングルに秘み、ブラックウッド博士への憎しみを深めていった。 ブラックウッド博士は再びベトナムに兵器としてのパラサイコ・コマンドの研究のために帰ってきていた。竜達。パラサイコ・コマンド第一期生が誘拐したベトナムナムの子供達、彼らは有効な殺人機械となり自らの祖国へと帰ってきたのだ。効率的に同胞を該ぽすために。 ブラックウッド″博士がベトナムヘ来ていることをベトコン(南ベトナム解放戦線)を通じハイ・ニンから知らされた竜は復讐を誓った。ハイ・ニンは、コンソン島から脱出した仲間だ。ベトコンもバックアップすることを約束してくれた。パラサイコ・コマンド第二期生に守られたベトナム内のアメリカ基地の警戒は厳重であった。ブラックウッド″博士の寝室に窓から大きな物体がなげこまれた。そいつから羽音をたてて小さな虫がとびだしてきた。ブラックウッド″博士の体に特攻機のように体当りし始めるあとには針が残っている。ハチだ。ブラックウッド″博士は逃げまどう。異変に気づき、パラサイコ・コマンドの隊員がやってきたのだが、手の施しようがなかった。彼らパラサイコ・コマンドの影響力は人間の精神には及ぶが昆虫には及ばないのだ。彼らも逃げる。やがて火炎放射器を持ちだし何とか退散させた。 ブラックウッド士は体じゅうをハチにさされていた。針が百余ヵ所に残っていた。シショック死しでいた。 オオミッバチだった。インドからフイリッピンまでの東南アジアだけに住むハチだ。凶暴性は有名で、インドでは「五匹のオオミッバチはコプラよりこわい」といわれ、水牛さえ刺し殺すといわれる。竜はゲリラの手助けにより、ハチミツをとられ気か立っているオオミツバチの巣を運んだのだのだ。ベトナムの昆虫によって、パラサイココマンドという蜜をつくりあげた、盗んだ博士は、ベトナムの自然に復讐されたのだ。 ブラックウッド″博士の暗殺に成功し、目的をとげた東郷竜は、米軍の物資を日本から運んでいる、日本人の乗り込んでいたLST(上陸用舟艇)にもぐりとみ、沖縄基地につき、そこから日本の土を踏んだ。そして翁に見いだされて日本のアクションサービス(サムライノクニ)の一員となる。■過去の記憶からたちもどった竜の目の前に、何かが存在していた。竜はKGBエージェントたちから、ジウを助け出した、ベトナムのクチニン村の大地に立っているのだ。急にそれはあらわれたのだ。残留秘密兵器であった、ベトナムクチニン村の少女ジウの体から発しているオーラでもあった。うすぼんややしたかすみのようだったが、かろうじて人の形をとっている。そいつは竜に話しかけた。その声はこの世のものとは思われず、異世界からの声のようだった。そして竜の耳に声は届いた。「竜よ、わが同胞よ、人類を滅ぼせ。地球上から汚れきった人類を滅ぼせ。我々、新人類の理想郷をこの地球に現出させよ」新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作(1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.10
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/10/新人類戦記第一章(1980年作品)第10回 超人類戦士を作りあげたブラックウッド博士への復讐を思い出していた東郷竜の前に、異界の何かが出現し、竜に命令する。新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です) ベトナム政府の地獄の監獄、コンソン島から脱出した竜はベトナムのジャングルに秘み、ブラックウッド博士への憎しみを深めていった。 ブラックウッド博士は再びベトナムに兵器としてのパラサイコ・コマンドの研究のために帰ってきていた。竜達。パラサイコ・コマンド第一期生が誘拐したベトナムナムの子供達、彼らは有効な殺人機械となり自らの祖国へと帰ってきたのだ。効率的に同胞を該ぽすために。 ブラックウッド″博士がベトナムヘ来ていることをベトコン(南ベトナム解放戦線)を通じハイ・ニンから知らされた竜は復讐を誓った。ハイ・ニンは、コンソン島から脱出した仲間だ。ベトコンもバックアップすることを約束してくれた。パラサイコ・コマンド第二期生に守られたベトナム内のアメリカ基地の警戒は厳重であった。ブラックウッド″博士の寝室に窓から大きな物体がなげこまれた。そいつから羽音をたてて小さな虫がとびだしてきた。ブラックウッド″博士の体に特攻機のように体当りし始めるあとには針が残っている。ハチだ。ブラックウッド″博士は逃げまどう。異変に気づき、パラサイコ・コマンドの隊員がやってきたのだが、手の施しようがなかった。彼らパラサイコ・コマンドの影響力は人間の精神には及ぶが昆虫には及ばないのだ。彼らも逃げる。やがて火炎放射器を持ちだし何とか退散させた。 ブラックウッド士は体じゅうをハチにさされていた。針が百余ヵ所に残っていた。シショック死しでいた。 オオミッバチだった。インドからフイリッピンまでの東南アジアだけに住むハチだ。凶暴性は有名で、インドでは「五匹のオオミッバチはコプラよりこわい」といわれ、水牛さえ刺し殺すといわれる。竜はゲリラの手助けにより、ハチミツをとられ気か立っているオオミツバチの巣を運んだのだのだ。ベトナムの昆虫によって、パラサイココマンドという蜜をつくりあげた、盗んだ博士は、ベトナムの自然に復讐されたのだ。 ブラックウッド″博士の暗殺に成功し、目的をとげた東郷竜は、米軍の物資を日本から運んでいる、日本人の乗り込んでいたLST(上陸用舟艇)にもぐりとみ、沖縄基地につき、そこから日本の土を踏んだ。そして翁に見いだされて日本のアクションサービス(サムライノクニ)の一員となる。■過去の記憶からたちもどった竜の目の前に、何かが存在していた。竜はKGBエージェントたちから、ジウを助け出した、ベトナムのクチニン村の大地に立っているのだ。急にそれはあらわれたのだ。残留秘密兵器であった、ベトナムクチニン村の少女ジウの体から発しているオーラでもあった。うすぼんややしたかすみのようだったが、かろうじて人の形をとっている。そいつは竜に話しかけた。その声はこの世のものとは思われず、異世界からの声のようだった。そして竜の耳に声は届いた。「竜よ、わが同胞よ、人類を滅ぼせ。地球上から汚れきった人類を滅ぼせ。我々、新人類の理想郷をこの地球に現出させよ」新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.10
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/9/新人類戦記第一章(1980年作品)第9回米国残留兵器・超能力戦士である少女ジウを前に殺すのをためらう東郷竜。竜は自分の過去をおこい起こしジウを憐れむ。新人類戦記第一章(1980年作品)第9回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第9回 竜は、先刻、ジウを殺しておけばよかったと後悔していた。彼の使命は秘密兵器の破壊であっ、た。秘密兵器はジウであった。彼女はアメリカ。軍の心理戦研究所が開発したパラサイコ・コマンド(超能力戦士)の一員だったのだ。 彼女の精神エネルギーは強烈であった。彼女の近くにいる人の心の中の殺意を増幅させ狂気と超暴力の世界へと彼らを引きずりこむのだ。あとには静寂と死体しか残らないのだ 彼はハイ・ニンの死休から銃をとりあげたそれから、ジウの側へたちもどり、銃口をジウの体へ向けた。普段の彼なら。ためらうことなく冷徹に引金をひきしぼったはずだった。 彼は彼女の幼々さの残る寝顔をながめるとはなしにながめてしまった。そんな恐ろしいパラサイコ・コマンド(超能力戦士)とはまるで見えない。 彼の手がふるえ、肩をかとし、銃をほおり投げてしまった。竜はこのジウと少ながらぬ縁で結ばれていたのだ。 七年前、幼児のジウをクチニん村から誘拐し、超心理研究所へ連れて行くためにアメリカ空軍基地へ彼女を運んだのは他ならぬ竜だった。ジウはその当時の事を覚えていないようだった。 竜の心の中に今までになかった感情がかこつ。てきた。不思議な感情であった。「彼女ジウを助けなければならない」「彼女は自分の同類なのだ」 竜に強い使命感がかこった。「彼女をここから助けなければならぬ」 竜にはもう日本政府のエージェントサムライノクニの人間であるという意識はなぐなっている。なぜどうしてこんな急激な心境の変化が軸こったのか理解できなかった。 彼女の寝姿を見ているうちにそう感じてしまったのだ。 急に竜は自分の半生をかもいかこしていた。彼女の顔にウッブラックウッド博士の顔がだヰつてきた。 「殺せ。竜、殺すのだ」 ブラックウッド博士の声が聞こえてくるようだ。竜もブラックウッド博士のパラサイコ・コマンド(超能力戦士)研究所の初期の研究材料の一人だ 太平洋戦争後、日本には戦争孤児があふれていた。竜もその中の一人だった。ラックウッド博士は戦後すぐ日本にやって来て、自らの。でパラサイコ・コマンド(超心理戦士フサイコHコマン研究のために数十名@孤児を連れてアメリカへ帰った。 訓練は過酷だった。逃げだそうとする者も続出した。しかし研究所から脱出してもあとがいけなかった。砂漠のど真中に養成所はあったのだ。また能力の乏しい者は続々と処分されていった。でパラサイコ・コマンド(超心理戦士の第一期生と誕生した竜は自らの感情をおさえることが可能となる。冷徹な殺人機械と化した。人間の姿をした狼と化していた。パラサイコ・コマンド(超心理戦士)の研究所からグリーン日ベレーの訓練所へ送りこまれた竜は一層自分の持てる能力をのばし一時はCIAに属し活躍していたのだが、閣の落とし穴がまっていた。非人間的に鍛練されていた竜には神経の異常が生じてぃた。 埋由のない殺人衝動がそれであ奇。ベトナム戦争当時、CIAのエージェントとしてトベトナムで活躍していた彼は、有名な「ソンミの虐殺」以上の虐殺事件をひきかこして。しまったのだ。この事件は表沙汰にはされなかった。 ベトナムの監獄島コンソン島の虎の檻に幽閉されていた間に、竜は考えるに充分な時間を持った。太陽の光とのどの渇きが彼の敵であった。 自らをこんな人間とし、唾だこんな境遇にかいやったウッブラックウッド博士を憎しみ始めることとなった。 特別に訓練を受けた能力により、彼はコンソン島から脱出することができた。一緒に脱獄したのが帛ベト十ム解放戦線の勇士ハイ・ニンであった。 彼らは何度もおぼれそうになりながら、助け合い、南シナ海を泳ぎ渡り中国に逃げた。再び、竜はベトナのジャンダルに秘み、ブラックウッド博士への憎しみを深めていった。新人類戦記第一章(1980年作品)第9回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.09
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/8/新人類戦記第一章(1980年作品)第8回虐殺事件のあったベトナム・クチニンの村長の孫娘ジウがベトナム戦争時のアメリカ残留兵器とわかり、対抗勢力のソ連KGBが回収しょうとした。新人類戦記第一章(1980年作品)第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第8回■1978年11月アメリカの軍事衛星ビッグバードはベトナムとカンボジアの軍事衝の虐殺事件を撮影した.その写真を解析しベトネムナム戦争時の残留兵器を発見したアメリカ政府は,日本政府に依頼アクションサービス「サムライノクニ」要員、東郷竜が派遣された。現場で兵器を発見した竜の前に当時の南ベトネムナム解放戦線のハイニンが立ち塞がる。「まて、竜、お前はそんなことをいえたぎりか。一体、お前、このベトナムで何人のベトナム人を殺した。え、ベトナム人以外にも何人も殺しているだろう。分お前もその心理戦研究所で育ったはずだ、俺は知っているんだぞKGBのファイルにはすぺて書かれている」 竜は心理戦研究所の第一期生であったのだ。それなら、働の事もハイ・ニンは知っているというのか。竜は思った。「先程、軸お前の話したベトナムにおけるキ″ドチップ作戦だが、お前はその作戦に従事していたはずだ」 にがいものが竜の心に走る。そう確かに俺はこのベトナムで数多くの子供進を違れ去ったのだ。かって竜もそうであったように。「竜、分お前のすぐれた殺人能力や、精神力ぼ何よりもパラサイコ・コマンド(超心理戦士)の印だ。そうでなければあの監獄島「コンソン島」の虎の檻では生きていけなかったぱずだからな」 コンソン島、あそとは地獄だっだ、竜は思い起こす。 「いいか、竜、お前の手も充分に汚れていることを忘れるなよ」 クチニン村の北東三キロの所に小さな台地があつた。爆音がきこえ、ソ連製ヘリコプターが飛来し、降下した。 ヘリから二人の男が降りてきた。「やあ、また合つたな。竜とやら」 彼らは先にトラックから降りていたフランス人とイタリア人の記者だった「あんたたちは一体」「我々かい。そりゃわかるだとう。俺たちはKGBのエージェントだ」 彼らは(ハイ・ニンの方へ話しかける。「同志ハイ・ニン、御荷物、つまり残留兵器はどこだ」ハイ・ニンは竜が背負っているジウをあごで示した。「このクチニンの村長の孫娘ジウさ」「ごくろうだった」フランス人はぬくても見せずハイ・ニンの胸をねらい銃を撃つハイ・ニンの胸が一瞬唾っ赤に染まる。信じられたいという顔でハイ・ニンは後へのけぞる。 銃声がある意志の引金をひいた。気を失がつているジウの意識と記憶を蘇らせた。目を開き、フランスとイタリア人をするどい眼ざしでみつめていた。 世界がまた深紅の世界へと変化し始める。フランス人とイタリア人はヘリコプターヘとびのろうとした。がパイロットはすでにジウの精神エネルギーに犯されていた。パイロット卜の投げたスパナがイタリア人の頭にあたり血しぶきがとんだ。フランス人は構えていた銃をやたらに撃ち始める。 竜も狂気に犯されつつあったが。かろうじ冷静をたもとうとしていた。ハイ・ニンのヘルメットをとろうとあがいていた。何とか竜がヘルメットをつけた時、ヘリコプターは舞い上かっていたが。中でパイロットとフランス人がつかみあっていた。やがてヘリはコントールを失い、落下し、爆発した。そのなりゆきをみていたジウは再び自をとし、意識を急に失々つた。ハイ・ニンは虫の息だった。「竜、残念だよ。金をおがめなくてな。俺の最期は弾に撃ちぬかれて死ぬと。思ったが、こんなに早いとは攻」 「ハイ・ニン、しっかりしろ」ハイ・ニンは 血ヘドをはいている。 「いいか、よく聞いてくれ、竜。俺はKGBのエージェントから聞いたことがあるんだ。彼女のような超能力者が世界中に多数存在するんだ。彼女ジウを助けろ。それが何かの手掛りとなる。お前のためにもなることなんだ」ハイ・ニンは息をひきとった。 竜は、先刻ジウを殺して分けばよかったと後悔していた。彼の使命は秘密兵器の破壊であった。秘密兵器はジウであった。彼女はアメリカ軍の心理戦研究所が開発したパラサイコ・コマンド部隊の一員だったのだ。新人類戦記第一章(1980年作品)第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.08
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/7/新人類戦記第1章(1980年作品)第7回●アメリカから処理依頼されたバトナム戦争残留秘密兵器を前に、クニチン村で、ベトナムの戦争時友人であった東郷竜は元ベトコンのハイ・ニンに銃を突きつけられていた。新人類戦記第一章(1980年作品)第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第7回ベトナム・クチニン村でカンボジア軍とベトナム軍の虐殺事件の背景にベトナム戦争時のアメリカの廃棄兵器を調べるべくきていた東郷竜はベトナム戦争時の友人ハイ・ニンから、トカレフ拳銃を突き付けられていた。東郷竜は、日本政府「サムライのクニ」のエージェントであり。日本政府はアメリカからの調査養成に応じていたのだ。2人の前にはベトナム・クチニン村の孫、ジウが気絶しており、彼女がベトナム戦争時のアメリカの秘密兵器であった。「ハイ・ニン、あんたは」「悪いな。竜、今、俺はKGB(ソ連国家保安委員会)のエージェント忿んだよ」「なぜだ。もと解放戦線の勇士のあんたが」 ハイ・ニンの顔には、しかし変化がない。 「理想さ。理想のために俺はアメリカ軍と戦い、ベトナム解放、ベトナム統一をなしとげた。しかし、そのあとに来たものといえば。そう幻滅にしかすぎないのだ。竜、俺の失望が、どんなものだったかわかるか。恐らくお前には理解できんだろう」 そこには、忍従の表情のハイ・ニンの顔があつた。「それで、あんたは、あんたの勇気と名誉を金で売ったわけか」「そうだ。俺はこのジウをソ連人の手に渡せば、莫大な金を手にすることができるのだ」「すでにKGBはこの事を知っていたのか。ジウという人間秘密兵器がベトナムに残っていたという事を」「そうだ。調査のために、お前が来ることもわかっていた。そのためにかお前東郷竜をよく知っている俺ハイ・ニンがここにKGBから派遣されてきたのだ」「それじゃ、カンボジア兵から助けてぐれたのは仕事のためか」「そうだ・がコンソン島(一八六ニ年に 当時のフランス植民症がベトナム独立を目指す政治犯のために建設した監獄島)のかりをかえすこともあった」「コンソン島か。おもいだすな、ハイ・ニン」「いや、もうその話はいい」竜はハイニンの頭を指差して、 「そのヘルメ ットはKGBが用意したものだな」 「KGBが開発したものだ。彼らの心理戦に関する研究から生まれたものだ。このヘルメ ットをつけていれば、ジウの精神エネルギーから遮断される」 「さすがにKGBだけの事はあるな。ソ連も超能力者を戦力として使用しているからな」ハイ・ニンは時計を痙がめた。しかしすきはない。 「よし、そろそ、ろ外へ出てもらおうか。釦むかえがそろそろぐることだ。そのお前に彼女を処理しなければならんな」ハイ・ニンは二人の会話を黙って聞いていたジウの腕をつかみ、注射を行友った。彼女は気を失なった。 彼らは村を出る。気を失なったままのジウを背に負い、竜は歩き始める。後には銃を手にしたハイ・ニンが続いている。 唐突に、竜が尋ねた。「ハイ・ニン、彼らは彼女をどうすると思う」「恐らく、彼女を徹底的に研究し、彼女と同様、殺人衝動精神波をばらまくパラサイコ・コマンド(超心理戦士)を養成するだろうな」「彼女がどうして。パラサイコト・コマンド(超心理戦士)になったかわかるか」「いや、知らん」「俺はだいたいつかんでいる」「なぜ、お前が知ってているんだ」「七年前の事だ。俺はまだべ卜十ムにいた。そして耳にはさんだ事がある。キッドナップ作戦とそれは呼ばれていたらしい。 当時のベトナム戦争時の破壊、殺戮の状況下で精神的に異常次たかぷりを示す幼い子供達がいた。彼らは精神感応力、感知力が秀れていたため、他人のれを自分の悲しみとしていたのだ。 遇然、その当時。ペト十ム視察に来ていたアメリカ心理戦研究所の所長ブラックウッド博士が彼らの存在に気がついたのだ。 彼はまた超心理学の権威者であり、これからの戦争での超心理戦の必要性を説いて。彼はこの恐るべき精神感応力を利用できないかと考え、そのベトナムの子供達を誘拐し、アメリカ国内の研究所へと秘かに連れかえったのだ。その後、彼らがどう成長して行ったかを知っている者は誰もない」 「その中の誘拐された一人だというんだな、彼女ジウは」「そうだ。地元では神かくしだ」 怒りがハイ・ニンの心を満たしたようだっだ。 「くそっ美賊(ザックミイ・アメリカ人の蔑称)め」「彼女ジウはアメリカでその精神エネルギーを増長する方法を学ばされいたのだ。ハイ・ニン、よーく、聴いてぐれ、この娘がソ連の手にわたったら、またこんな子供達が、世界のどこかで育てられて置くのだぞ」新人類戦記第一章(1980年作品)第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.07
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/6/新人類戦記第1章第6回●竜は、何とかジウを倒し、殺戮の嵐をとめる。ベトナム・クチニン村の少女、ジウこそが、生き残ったアメリカの究極兵器パラサイコ戦士であった。がその竜の後ろに影が。新人類戦記第一章(1980年作品)第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第6回 しかし、竜は見た。ただ一人、ジウだけが、、紅蓮と殺戮の世界ですっくと立っていた。 彼女の地獄の業火に燃えているようであった。いや、この異界の炎そのものなのだ。彼女の髪の毛はさかだって周りは燃え上がっているようだ。この世界は彼女中心に動いているのだ。 この深紅の世界を動かしているエネルギーは彼女の心から発しているのだった。この世の地獄を現出させているのは、彼女のそのものの存在なのだ。 竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。 より熾烈なエネルギーが、ジウから放たれ竜をむそう。普通の人間なら、そのエネルギー流に押し流れてしまったろう。しかし竜は一種の殺人機械であった。日本とアメリカが合作し、誕させた冷徹なマシーンであった。 竜は彼女にたどりつき、あらがう彼女の首すじに手刀を加えた。 彼女がくずれおち、意識が失々われると同時に吹きすさんでいた殺戮の狂気の嵐はないだ。 ■竜は村長の家へ向かった。幸い、村長の家は村の家並から少し離れていたため、類焼をまぬがれていた。 ジウの意識が正常にもどるのを待った。ジウが眼を開いた。竜は冷徹に言った。「ジウ、君がこの一連の虐殺をおこした犯人だったんだな」 竜は一瞬、彼の任務を忘れているようであった。「そうだ。「クチニンの虐殺」は君がひきおこしたんだよ」 ジウは悲しそうに叫んだ。悲鳴のようでもあった。「私ではないのよ。やめて、やめて、私にはわからないの。何にもわからないのよ。私の心にいる誰かが何かを命令している、、、」「いや、ジウ、考えろ。そして憶いだすんだ君が何者か、そして何を今まで何を行なってきたかを」 竜はジウを観察するようにながめながら続ける。「ジウ、君はアメリカ軍によって培養された特殊兵器だ。君の心は一種のアンプとチューナーの役割をはたす。ある一人の殺意を感じとり、それを数百倍に増幅して、まわりにいる人々に投げあたえるのだ。それゆえ人々は知らないうちに、自分の意志でも々く、人を殺そうとし、殺してしまうのだ。君の神隠しの期間は、アメリカ軍施設で訓練を受けていた期間だ。恐らく米軍は君らの存在を。パラサイコマンド(超心理戦戦士)の存在を隠すために、殺そうとしたはずだ。しかし君は生き残っている」 背後の人の気配に竜はふりむいたが、すこしおそかった。「ジウが、そうだったのか。アメリカの探していた究極兵器だったのか」 村長の家戸口にハイ・ニンが立っていた。ハイ・ニンは頭には奇妙方形のヘルメットをつけている。手にはトカレフ拳銃がにぎられていた。「ハイ・ニン、あんたは!」「悪いな。竜、今、俺はKGB(ソ連国家保安委員会)のエージェントなんだよ」「なぜだ。もと南ベトナム解放戦線の勇士のあんたが」新人類戦記第一章(1980年作品)第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.06
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/5/新人類戦記第一章(1980年作品)第5回 ベトナム・クチニン村へカンボジア軍の報復攻撃があり、村人全員がつかまり殺されようとした。その折紅蓮の殺戮世界が出現した。その中心は少女ジウだった。新人類戦記第一章(1980年作品)第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第5回残念ながら、ベトナムは戦火が絶えたことはないのだ。アメリカ軍が介入した第二次インドシナ戦争は十一年と1ヵ月続いた。現在のカンボジアとの抗争は第三次インドシナ戦争と呼ばれている。 村長があらわれ、竜とハイ・ニンを歓迎した。先程の娘は村長の孫ジウという名前であることがわかった。ハイ・ニンはこの村キエンジアン省クチニン村が襲撃され、さらに外国記者団が殺されたことを知らせるために、近くのベトナム人民軍を呼びにいくことにした。村には連絡方法がない。カンボジア軍が電線やアンテナを破壊していた。 竜は1人残り、村長の家へ泊まることにした。 村長は竜に話を始めた。このカンボジア兵に襲われる原因となつた『クチニンの虐殺』の事件のことをである。「この事件の時には、誰も生き残ってはいなかったのですか、村長」「竜さん、それはそれは今思い出しても身の毛のよだつ思いがするのです。皆、銃や剣でめった撃ちになの世の終りの光景かもしれんと思った。草原が、林が血でまっ赤に染まって謡ったからね。それは先程のこの村のカンボジア兵の攻撃や虐殺どころではなかった」 村長の言葉がしばらくとぎれた。 「竜さん、ワシにはとても人のやった事とは思えたんだ。異世界から悪霊がやってきて、人々にとりついたとしか思えんほどなんじゃ」 「最初の発見者は誰なんですか」 「それが……」 村長はいいにくそうだった。「膿の孫のジウなんじゃよ。あの娘はその時以来ショックを受けてふさぎこんでいるんじや。あの子も不惘々娘でな。何年もの間、神隠しに訟うどフたんじや」「神隠しですって」「そうなんじゃ。何年間も行途不明になっていたんじや。三年前ベトナム人民軍によるベトナム解放(南北ベトナム統一)後、ひょっこりもどってきたんじや、その3年間のことは全然憶えておらんのじや。帰ってきたときも異様な感じだった。まるで別の世界にいってきたかのように」 竜の心の中に確信が生じてきた。それではやはりあの子は…… 村長の家のドアを急いでたたぐ者がいた。「村長、村長、大変だ」 村長は急いでドアをあけた。 「何事だ」 おびえている村人の後にはAK47突撃銃を構えたカンボジア兵の姿があった。 「お前が村長か。よし、家族や家にいる者はみんなついてこい。村の中央に全員集まるんだ」 村の広場には、人々が集められていた。指揮官らしき男が台に立ち発言した。通訳がついて話しはじめる。 「この村の中に、先日の『クチニンの虐殺』の真相を知っているものがいるはずだ。名のり出ろ。名のりでない場合は、村人を1定時間で一人ずつ殺していく。いいか、我々カンボジア軍は本気だ。それは先刻の攻撃でよくわかっていることと思う」 カンボジア兵が、村の家々に火をは々も始めた。一人の少年がそれを見て、自分の家へ帰ろうと親の静止をふりきり、走りだそうとした。 カンボジア兵は山刀で、ジウの目のお前を走りすぎようとした少年の首をはねあげた。土ぼこりと絶叫を残し、少年の体はもんどりうち倒れた。 ジウが悲鳴をあげた。■ 一瞬、目のお前の光景が一変した。ジャングルの原色が、家々の家が消え去か、ただ深紅一色の世界となる。 目に見え次い力が人々をとらえ、一つの異世界へと導くようだった。強暴な精神のエネルギーが吹きあれ、人々を狂気へとかりたてた。 修羅の世界であった。 カンボジア兵や村人は武器を用いて、また武器を持たざる者は各が四肢を用いて生きとし生きける者を殺戮しようとしていた。村人の老いも若きも、男も女も、カンボジア兵も、ベトナムの村民も、一つの意志にとりつかれていた。自分の側にいえう生物を屠るという強い意志であった。 竜もまたその突然出願した異界へと投げこまれていた。彼は自らの持てる殺人技能を駆使し、竜に襲い掛かるカンボジア兵の骨を折り肉を破った。竜も手が、足が血にそまっていた。返り血が体じゅうを覆う。 一瞬の血の生臭さが、竜をもとの世界へ立ちもどらせた。彼は殺人の場において、生き生きとするのであ&殺人の場が竜の正常世界でもあったのだ。台風が収まるかのごとく、竜の目のお前の緋色の世界は鮮やかな原色の世界にもどりつつあった。まるで映像のカメラフィルターがはずれたようであった。累々たる屍体の山である。人々はまだ争い、殺しあっている。 しかし、竜は見た。ただ一人、ジウだけが、、すっくと立っていた。 彼女の地獄の業火に燃えているようであった。いや、この異界の炎そのものなのだ。彼女の髪の毛はさかだって周りは燃え上がっているようだ。この世界は彼女中心に動いているのだ。 この深紅の世界を動かしているエネルギーは彼女の心から発しているのだった。この世の地獄を現出させているのは、彼女のそのものの存在なのだ。 竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。新人類戦記第一章(1980年作品)第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.05
発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/4/新人類戦記第一章(1980年作品)第4回●ベトナム・クチニン村への取材記者の乗ったトラックはカンボジア軍に攻撃される。竜は昔のエージェント時代の知り合いのベトコンであったハイニンに助けられる。新人類戦記第一章(1980年作品)第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)ベトナム戦争、続いてのカンボジア軍との戦争戦禍のひどさが、あちこちに見受けられた。爆弾の穴や、鉄ぴついた兵器の残骸がころがっている。 キエンジアン省クチニン村へ向かい、戦跡の残る風景の中を記者団を乗せたトラックが走っていた。 突然、銃声がおこった。林の両側が弾が飛来してくる。ジー・ブを運転していたペト十ム人民軍兵が後にのけぞり、ジープは道路右側の大木に激突した。竜は大地にいきおシいよく投げだされた。後続のトラックもすでに燃えあがっていた。 1連射のあと銃声がやみ、カンボジア兵が現われる。生き残っている人間を調べ始める。 「クチニンの虐殺」の報復のために再び侵入してきたカンボジア軍クメール・ルージュの1団だ。トラック乗員で生きて残っている間にはとどめをさしている。銃床でなぐりつけているのだ。皆若い。十四・五才だ。表情は堅い。手にしているのは中国製の突撃銃である。ソ迷製カラシニコフAK47勝撃銃のコピーだ。 カンボジア軍クメール・ルージュは気を失なっている竜の方へとゆっくり近づいてぐる。カンボジア軍の背後で爆発がおこった迫撃砲らしい。クメールルージュ達は散開し、爆発のあった方へ走っていぐ。その時、近くの竹やぶから大男が走りでて、竜を背にかつぎあげ、再び竹やぶの中へ駆け込む。その間わずか数秒、カンボジア兵は誰も気がつかな。かった。■竜は小さな農家の一つに寝かされていた。あたりの田んぼの中には戦闘中に死一んだ水牛の死体がころがっている。 竜は息をふきかえした。竜の目の前に知人が立っていた。精悍な大男だ。しかし表情には影がある。「ハイ・ニン、あんたか」 竜は起き上り、あたりを見渡す。「助けてくれたわけか。すまん。他には」「か前さんだけだ」「ここは」「キエンジアン省クチニン村だ。再び、報復のためにカンボジア兵が攻めてきたんだ」 竜は遠慮なくハイ・ニンの姿をながめまわす「あんた、なぜ、こんな所に来ているんだ。あんたの実力ならばベトナム新政府の役人になっているはずじゃないか。もと南ベトナム人民解放戦線のおえらがたのあんたならぱな」「いや、ベトナムがベトナム軍(北ベトナム軍)に統一されて、南ベトナム人民解放戦線の俺の役目はもう終ったのさ」ハイ・ニンは心なしか寂しそうに見える。ベトナム社会主義共和国誕生時、旧解放戦線、南臨時革命政府の人々はほとんどこの政府に名をつらねなかった。新ベトナム政府の中央や地方の役所は大部分、北から来た政府の人間でしめられた。新ベトナム人民から隔離されていた。南ベトナム人民解放戦線の彼らはあまりにその地の住民と密接に次関係にありすぎたからだ。「一体、これぱどういう事だ。俺達、日本人にとっては理解に苦しむことだぜ、こいつはかっ。て、米帝国主義と戦ってきたあんた方がこうして戦っているとはな」 「竜、ちよっと村の外をのぞいてみろ」クチニン村には屍臭が。ただよっていた。村の方々で死体が散乱している。「たとえば、あの赤ん坊を見てみろ」 頭から脳漿が流れ出ている。「カンボジア兵あいつらは、両足をつかみ地面にたたきつけだんだぜ」 繁みが動いた。竜とハイ・ニンは身構えた。竹やぶの中から若い娘がふらふらと歩き出してきた。足どりがおぼつかない。今まで隠れていたのだろう。少女のあどけなさから見て年の頃は十七、八才だろう。竜とハイニンは彼女を助けた。が彼女は意識を失った。新人類戦記第一章(1980年作品)第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.04
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/3/新人類戦記第1章第3回 日本の翁から命令された東郷竜は、ベトナムの虐殺事件の取材記者としてベトナム国境の町、キエンジアン省クチニンヘと向かった。新人類戦記第一章(1980年作品)第3回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第1章第3回翁の庇護のもとに彼、東郷竜は生存がゆるされている。その背景には「サムライノクニ」組織があった。古の日本の歴史に関与した目にはできぬ組織だ。「それでベトナムヘ渡る方法は」「それはこちらで準備する。君は我々の手先になる前に新聞記者の経験があったな」翁が尋ねた。「そうだ。それ以後もフリーライターという名刺で動いている」 翁は竜にさがるように合図した。細かい打合せは翁の秘書の役目だった。 翁は誰もいなくなった後、ひとりごちた。「あの男と会うのは最後かも。しれんな、あの男が秘密兵器を発見した後、アメリカがどういう手を打つかだ……」■ 訪ベトナム日本人記者団のうちの一人が急拠いれかわった。しかし充分な身上調査が政府の手で行なわれ、経歴も不信をいだかせるものはなかった。 外国人記者団はまずハノイに行かなければ座らない。そこから空路ホーチミン市(旧サイゴン市)へと向かった。 ホーチミン市にはあのアオザイ姿の女性が消えていた。靴をはいている男もいない。全員がサンダルをはいている。 看板屋にはバク・ホー(ホーチ・ミンおじさんーベトナム大統領)やレーニンの肖像が売られていた。 現在、タイニン、チョウドック、ハーティン省などカンボジア国境の省は戦場となっているようだった。 「クニチンの虐殺」事件を知らされた日本人数名を含む外国人記者団は、ホーチ・ミン市から旧米軍のヘリコプターで、国境の町、キエンジアン省クチニンヘと向かった。クチニンの手前数ギロの飛行場でヘリを降りた記者団はベトナム人民軍司令部へ向い、虐殺事件の説明を聞いた。 最近、カンボジア軍の国境侵犯、さらにカンボジア軍によるベトナム人虐殺事件が頻発している。が最近かこった「クチニンの虐殺」事件はすこし様相が異なっていた。 通例では、まずカンボジア兵が国境を犯し、近辺の村の人々を殺戮し、やがてベトナム軍に追撃され、カンボジアヘ帰っていくというパターンか多い。しかし今度の事件では、50名程度のカンボジア兵、とベトナム兵が入り乱れて死んでいた。隣りあった兵隊がお互いを殺しあっていたのだ。 この事件は、両国共お互いを批難していたが事実の糾明が急がれていた。 歴史上の事実からみれぱ、ベトナムの方が侵略者であった。現在ベトナム領のメコン・デルタを含め、サイゴン周辺に至るまで、二三百年前までは、カンボジアの領土であったのだ。 ベトナム人民軍司令部から、ジープとトラックに分乗し、事件現場近くの村へ向かうこととなった。記者の中でイタリア人記者とフランス人記者各々一名が急用ができ、トラックから降りた。 ジープとトラックはアメリカ製とソ連製が平和共存し、使用されている。 南ベトナム解放当時、残されていた米国製兵器は莫大なものであった。‘装備、弾薬で総額三十億ドル、近代基地などが二十億ドルである。共産国の中で、ソ連、中国に次ぎ第3のの強国となっているのがベトナムである。 事件の起った場所は「新経済区(キッテ・モイ)」の近くにあった。ベトナム政府はこのキンテモイヘ紅河デルタと中部ベトナムの平原から約一千万人を大移動させようとしている。新人類戦記第一章(1980年作品)第3回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.03
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/2/新人類戦記 第一章第2回 日本の翁はアメリカ大統領の内密の要請に対し了解し、秘密の島に住む竜に命令した新人類戦記第一章(1980年作品)第2回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章第2回山梨県の山奥に広大な邸が在した。自然の要害に囲まれたこの家に誰が住んでいるのか近在の者は知らなかった。 ただ、時折、甲府の方からヘリコプターが飛んで来て、スーツに身をかためた・男達が訪れているようだった。 この日はその中に外人がまじっていた。 「翁、おひさしぶりです」 「久しぶりじゃの。モリス君。あの事件以来じゃな」 「まったくあの際にはお世話になりました」 「今日もまた何か問題がかこったようじゃ座」 「残念ながらそうなのです。また翁の力をお借りしなければなりません」 その外人は写真を渡げ、事の次第を要領よく述べ始めた 翁と呼ばれた老人は80歳くらいだろう今、この男は日本の黒幕の巨額といわれていた。彼はしばらく考えていたようだが、やがてゆっくりと目を開き、答えた。「よろしい。ひきうけよう。しかし貴国政府はこのお返しに何を約束してくれるかな」「それは大統領のお心次第です」 外人は長い廊下を玄関へ向う。小さな声が後から発せられた。「金融問題解決だな、モリス君」それは翁の声かどうかわからなかったが、直ちに本国へ打電されるはずであった。 翁は秘書の一人を呼び出し、命令を下した。「サムライノクニ島の所長を呼ぴだせ。そして東郷竜を我のもとへ連れてくるように言いなさい」 北海道の最北端、つまり日本の鏝北端は宗谷岬と普通考えられ。ているが、実は一つの島が北に存在していた。樺太の岬と宗谷岬の中間、宗谷海峡のど真中にこの島はあった。 終戦後、人工的に作られたこの島の事はごく一部の政府上層部のものしか知らない。北方への防備と共に、監獄として使用されていた。日本国内の刑法で裁ききれない犯罪者の群れがこの島に生嘸しているのだ。 冷風が吹きすさぶ、この地はまさに北の端であった。 東郷竜は独房の中で黙想している。彼は政府直属のアクションサービスJの一員であった。過去に受けた精神的外傷トラウマのために突発的な犯罪を犯す危険性が内在している男なのだ。 年に数度、仕事のためにこの島を離れるのだが、すぐこの島に連れもどされてくる。 独房のドアがあいた。重々しい音が石だたみの廊下に響いていた。所長じきじきのむでましだ。「竜、また、翁がおよぴだぞ」、竜はにこりともサず、独房を出た。飛行服に着換える。竜専用のジェット機ハリヤーがこの島孤は用意されているのだ。 やがて、島の飛行場から、竜の噪縦するジェット機が山梨へと向かった。近くを操業中の漁船に一人の男が立ち、島の方を望遠鏡でながめていた。飛行機が飛び立ったのを見て、男は操舵室へ潜りこみ、無線機でいずかへ連絡をとり始めた。「竜、君に頼まなければならない。君のその力を必要とする事態がおこったのだ」 竜は無言である。 「行先はベトチムだ。土地鑑もあるだろう。あの男に会えるかもしれんぞ。相手はアメリカ軍が作りあげた殺人機械だ。君もかって関係したことのあるプロジェクトの所産だ」 翁の顔からも表情を読みとることができな「わかった。仕事はやろう。お返しに何ヵ月くれるんだ」「6ヶ月自由に動け」 竜は定期的に神経が異常々たかぷりが存在し、その感情を一度に激発させなければ生きてはいけないのだ。殺人行為を何カ月かに一度行なわなければストレスが解消しないのだ。 日本のアクションサービスの一員として養われているが、その行動パターンのゆえに 活を長く続けることはできないのだ。翁の庇護のもとに彼は生存がゆるされている。その背景には「サムライノクニ」組織があった。古の日本の歴史に関与した目にはできぬ組織だ。「それでベトナムヘ渡る方法は」「それはこちらで準備する。君は我々の手先になる前に新聞記者の経験があったな」「そうだ。それ以後もフリーライターという名刺で動いている」新人類戦記第一章(1980年作品)第1回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.02
新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された新人類を生み出す究極兵器。偵察衛星によって発見。残留兵器は日本政府エージェント東郷竜に破壊依頼。竜がベトナムでみたものは。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/1/新人類戦記 第一章第1回1978年、偵察衛星が、ベトナム戦争終結時に破棄された究極兵器を発見。アメリカ大統領は指令をだす。それが超人、新人類を生み出す。新人類戦記第一章(1980年作品)第1回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)地球上空270キロから160キロの間を周遊してい る衛星がある。彼女がアメリカの偵察衛星ビックバードだ。彼女は、アメリカ防衛に貴重な情報を続々と写し取り、地上へ送り出している。その塔載カメラの解析能力は想像を絶するものであり、二十五センチ平方のものまで認知しうる。1978年11月、USAワシントン、アメリカ国防省に所属する衛星追尾セン ターの分析士ピック少尉の目に一枚の写真がくぎづけとなったそれはべトナム上空からとられた写真だ。米軍がべトナムから手を引い た今となっては無意味なものと思われたが、ヵンボジアとべトナムの紛争地帯「おうむのくちばし」の拡大写真であった。三日後に「クチニン虐殺事件 」としてベトナム共産党新聞ニ*ンザンに発表される出来事がその写真に写っていた。ピック少尉は連続写真を上司マックグレラン大佐に提示した。マックグレラン大佐は顔色を変え、あわてて国防省本庁へ電話をかけた。さらに二十分後、マククレラン大佐は写真をたずさえ、ボトマック河畔の国防省へ向う。三時間後、ワシントン・ホワィトハウスへ 閣僚が緊急会議で呼びだされた。ただならぬ雰囲気が建物をおおっているようだった。会議室では、写真が壁のスクリーンに拡大されてい た。やかて、一人の男が立ちあがり発言した。「まだ、あれが生き残って、作動しているのか」「そうだ」「君の話では我々アメリカ軍がペトナ ム撤退の際、抹殺破棄されたと聞いているぞ」「あれは、それほど危険なものなのかね、長一が々べて抹殺され たと聞いている」。「そうです。まだ大統領あなたはとの頃政界に打ってでておかれなかったから御存知ないと思いますが、我々アメリカ軍がべトナムで開発研究、実験を行った究極兵器の一種なのです」「あれが究極兵器だって」「そうなのです。しかし手違い が生じました。あれは味方までも殺傷してしまった。実験は失敗したのです」「それでは尋ねるが、あれをそのまま放置しておくとどうなるのかね」「恐らく今の世界の破減へとつながるでしょう。能力性能はとどまることを知らないのです」「確か、前の戦略心理戦研究所のプラックゥッド専士があのプランについては熟知してはずだ」「彼は、ベトナムで戦死しています、残念ながら」 「それに大統領、考慮しなければいけない点が多々あります。最近我国とベトナムは行方不明米兵問題等交渉が進行中なのです。現在ペトナムとカンボジアは戦闘状態にあり、さらに中国とも華僑問題でこじれています。ベトナム軍があの性能に気づき、利用すればカンボジアはベトナムの軍門にくだるでしょう。さらに、中国に対してもあれを使用するかもしれません。中国とベトナムが戦争状態に突入するかもしれません。またべ卜ナムの後にはソ連の影があるのです。」 「つまり、あれがぺ卜ナムに存在することは世界情勢に多大な影響を与えるということだね」「そうです。気づかれないうちに抹殺しなければなりません」「我々が戦争中に利用したペトチム人エーエントを使うという手はどうでしょうか」「危険だ。それにあれを破壊できる人間はそう易々とはいないだろう」「もちろん、我々アメリカ人も表だって行動するわけにはいかん」「しかたがない。またあの男に頼まざるを得まい」大統領がつぶやいた。「あの男ですって?」「そう日本人だ。政界の裏にいる男だ」「こんな重大な問題を、黄色人種に」「大統領、それはあまりに危険では」「この際、あの男なら妥当な方法で処理をしてくれるだろう。他に方法はない」「ところで国防長官ビーム砲の開発状態はどうなっているのかね」大統領がたづねる。「はい、第一号が今週じゅうに打合げが可能になると思います」 「急ぎたまえ、日本人だけ任しておくわけにもいくまい。宇宙からのビーム砲が必要になるかもしれん」「それからCIA長官、君C手先ベトナム人エーゼントチームにも連絡をとりたまえ」「わかりました。大統領」会議は終わり、計画が進み始める。新人類戦記第一章(1980年作品)第1回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.09.01
9VAe-iPhne/iPad版animation制作無料ソフト9VAe山田企画事務所はanimation制作無料ソフト9VAeの普及に協力しています。http://9vae.com/ja/ 9VAeきゅうべえアニメ研究所よりの提供資料です。ダウンロードサイト情報です。9VAe-iPhne/iPad版(9VAeDangla)ダウンロードhttps://apps.apple.com/jp/app/9vae-iphone/id1482450143 9VAeでグリーンバック動画を作成してiMovieに合成する方法https://dnjiro.hatenablog.com/entry/2020/01/20/064450 プレゼン用動画素材の作成https://dnjiro.hatenablog.com/entry/2020/02/03/144517 トレス動画は9VAeきゅうべえで作ると簡単https://dnjiro.hatenablog.com/entry/2020/02/05/152910
2020.02.15
山田企画事務所ペンネーム 飛鳥京香の小説コンテンツページ■山田企画事務所・飛鳥京香・小説集です。どうぞご覧ください!●YG源義経黄金伝説■一二世紀日本の三都市(京都、鎌倉、平泉)の物語。平家が滅亡し鎌倉幕府成立、奈良東大寺大仏再建の黄金を求め西行が東北平泉へ。源義経は平泉にて鎌倉を攻めようと?https://ncode.syosetu.com/n1703dc/-----------------------------------------------●BK私の中の彼へー青き騎士ー異星の生命体《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導く。 https://ncode.syosetu.com/n5222dc/-----------------------------------------------●TC東京地下道1949■ 1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命は? https://ncode.syosetu.com/n1603de/-----------------------------------------------●TD「染み入れ、我が涙、巌にーなみだ石の伝説」 故郷、神立山の伝説は、僕、日待明にあらたなる人生の選択を迫る。彼女は何者であったのか?私は地球人でなく観察者として地球の長い歴史に関与したことをしる。https://ncode.syosetu.com/n9669cz/-----------------------------------------------●RSロボサムライ駆ける■「霊戦争」後、機械と自然が調和、人間とロボットが共生。日本・東京島「徳川公国」のロボット侍、早乙女主水が 日本制服をたくらむゲルマン帝国ロセンデールの野望を挫く戦いの記録。https://ncode.syosetu.com/n2492db/-----------------------------------------------●KIアイランド■暗殺者の島■ かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決。https://ncode.syosetu.com/n3928db/-----------------------------------------------●YK夢王たちの饗宴--ドラッグウォーの跡でー(麻薬戦争の跡)夢世界の入り組んだ異世界、最高のドリームマスター,夢王は、だれなのか? なぜ、この世界はできたのか? https://ncode.syosetu.com/n7285dc/-----------------------------------------------●CP封印惑星 封印された地球で情報収集端子であるユニーコーン・新機類は、天空の光矢を見る。 それは新地球の解放者、世界樹の出現する。予兆である。 https://ncode.syosetu.com/n1512de/-----------------------------------------------●AFアリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー宇宙連邦の監視機構の元で、腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まる。https://ncode.syosetu.com/n6825dd/-----------------------------------------------●KZガーディアンルポ03「洪水」 廃墟で、人類最後の生存者カインは地球滅亡を迎え。彼は生命形を変え自分から精強なる生物兵器に変貌、地球を再生し敵へ復讐を硬く誓う。 https://ncode.syosetu.com/n1503de-----------------------------------------------●UK宇宙から還りし王■初めて新宇宙への門「タンホイザーゲイト」から帰還した男ネイサンは、今、ゼルシア国自然保護区、ラシュモア山で王国を建設。みづから発する言葉で、人類を次の高みへと進化させようとする。https://ncode.syosetu.com/n1598de/-----------------------------------------------●RUN遙かなる絆-ランナー● 地球と月を結ぶ「ムーンウェイ」から話は始まる。連邦軍「サイボーグ公社」に属するロードランナー,ヘルム。マコトは超能力者。2人は月で人類外の野望を砕く、新世界の人類の出現が始まる。https://ncode.syosetu.com/n1867de/-----------------------------------------------●「支配者たち」(ハーモナイザー01)世界樹ハーモナイザーの支配する宇宙での、2人の宇宙飛行士の物語。これは現実か夢なのか「もちろん、あの人は私の夢の一部分よ。でも、私も、あの人の夢の一部なんだわ」https://ncode.syosetu.com/n1894de/-----------------------------------------------●「クアイアーボーイズ」地球は絶滅の縁にあり。敵ROW」は、生命体ミサイルを発射。意思を持つ「生物体機雷」が人類戦士として。敵とであった彼はいかに。https://ncode.syosetu.com/n0015da/-----------------------------------------------
2019.08.12
YouTube.com■山田企画事務所の3000種類のYouTube動画チャンネル山田企画事務所の動画整理■YouTube.com■チャンネルアドレスを短縮しました。3000種類の YouTube動画が入っております。ご覧ください。山田企画事務所のYouTube動画のチャンネルです。ーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/Ydd16m漫画の描き方 などのYouTube動画ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/CqyT9Q大阪・近江八幡・伝統的町並み風景などのYouTube動画ーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/5jomdsメカムシ教室(クラフトアート)京都・大阪風景などのYouTube動画ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/V3atM4近江八幡・兵庫県武田尾温泉・兵庫県伊丹市風景などのYouTube動画ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/8B7dCJ金沢城・松山城風景などのYouTube動画ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●https://goo.gl/zyNTfS滋賀県高島市。琵琶湖風景などのYouTube動画
2019.08.12
知り合いのフォボンピクチャーズ(西宮映像)の山本監督より。映画「MOVIES Mr.フキョー VS 映画たち」上映お知らせです。http://n-film.net http://n-film.net/movie.html6月16日(土)に●「OSシネマズ 神戸ハーバーランド」映画館「MOVIES Mr.フキョー VS 映画たち」が上映。●「OSシネマズ 神戸ハーバーランド」(※6月16日(土)●「スクリーン10」にて18時20分より上映)https://www.jollios.net/cgi-bin/pc/site/det.cgi?tsc=21120下記が上映の詳細。1月の宝塚上映から、再編集したバージョン。https://kobe-movie.doorkeeper.jp/events/75639●上映後にクリエイターの紹介コーナーがあり。事前チェックがありますが、映画製作をされている方は予告編を流して頂けます。若いクリエイターを応援し、クリエイターの交流の場にしたいということですので、映画製作者以外でもクリエイターさんであれば、短い時間ですがPRして頂きたいとのことです!●CG製作、パルクール、特殊メイク、イベント開催などクリエイターさんであれば大丈夫です。●今後、神戸国際映画祭を行うためのプレイベントです。●映画館の場所が神戸ポートタワーの近くにある●「umie(ウミエ)」●というショッピングモール内。「神戸ハーバーランドumie」http://umie.jp/
2018.06.10
源義経黄金伝説■第2回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・Manga Agency山田企画事務所まとめ小説サイトhttp://ncode.syosetu.com/n1703dc/2/明治元年(1868年)よりさかのぼる事、690年前1180年(治承4年)四国白峰。老僧が荒れ果てた神社の鳥居の前に佇んでいる。鳥居から見える四国瀬戸の荒海はひゅひゅうと音を立てて荒れすさんでいる。「ようやく参りましたぞ、崇徳上皇様、しかし、この荒れよう、いかにかならぬものか。上皇様、上皇様、どうかお姿をお見せくださいませ。西行が、佐藤義清が参りましたぞ」西行は大声で叫んでいる。ここは四国の山中である。が、社殿は静まり返っている。その静けさが、何とも恐ろしい。「いかがなされました。何かご不満がおありになられるのか」「ふ……」どこからともなく、うめき声が、あたりの静寂を破る。突然、風が強くなってくる。空が急激に曇り始め、やがてポツリと西行の頬を雨脚が濡らした。「遅いわ、西行よ。朕を、何年待たせるのじゃ。さような奴輩が多いがゆえ、京都に災いの種を、いろいろ蒔いてやったわ。四つの宮、後白河もいやいや腰をあげたであろう。俺が恐ろしいはずじゃ。う、悔しや。もっとあやつ、、、、後白河法皇を苦しめてやるぞ」その声は恨みに満ち満ちている。「崇徳上皇様、お待ちくだされい。民には、何の咎もございませぬ。どうか、他の人々に災いを与えるのはお止めくだされい」「ふふう、何を言う。日本の民が苦しめば、あやつも苦しむ。もっともっと苦しめばよい。俺の恨みはいかでも晴れぬは」「お聞きください、崇徳上皇様。では上皇様のための都を新たに作るという策は、いかがでございますか」声が急に途切れる。「何、西行よ、お前、何かたくらんでおるのか。いやいや、お主は策士じゃ。何かよからぬことをたくらんでいるに違いない」意を決して、西行が顔をあげた。「崇徳上皇様、奥州でございます」「何、あの国奥州に」「そうでございます。この国の第二の都を。それならば中国にも前例がございましょう」「何、平泉を、第二の京に。そして朕を祭ると、、そういうことか、西行」「さようでございます」西行は、顔を紅潮させていた。「西行、たばかるでないぞ。わかったぞ。朕は、少しばかり様子をみる事としょう。がしかし、再度謀れば、未来永劫、朕はこの国に、祟るぞ」風雨は、急に止み、天に太陽が姿を現す。汗がしたたり落ちている西行の顔は、まぶたが閉ざされている。体が瘧のようにぶるぶると震えている。腰は、地に落ちている。「これでよろしゅうございますか、兄君、崇徳上皇様に告げましたぞ。後白河法皇様。はてさて、しかしながら、恐ろしい約束事を…。この私が西行が、佐藤義清が、いかにしてか、平泉を第二の京にしなければなりませぬなあ…」ひとりごちている西行は、心中穏やかではない。西行は四国白峰にある崇徳上皇の塚にいる。崇徳上皇は保元の乱で破れ、弟、後白河上皇に流されたのだ。(続く)2010改訂まとめ小説サイトhttp://ncode.syosetu.com/n1703dc/2/
2017.01.01
光陽社さんのアート年賀状 2017年酉年(とりどし)光陽社さんのアート年賀状2017年-酉年(とりどし)の一部デザイン協力をさせていただきました。http://www.koyosha-inc.co.jp/nenga_2017/
2016.12.05
光陽社さんのアート年賀状2016年-申年(さるどし)の一部デザイン協力をさせていただきました。山田企画事務所は、ビジネス・マンガ制作事務所です。光陽社さんのアート年賀状2016年-申年(さるどし)の一部デザイン協力をさせていただきました。http://www.koyosha-inc.co.jp/nenga_2016/作家の作品は、以下を御覧ください。mangakadata.net年賀状の協力作家の作品見本です。年賀状番号1671 1672 suzuki 鈴木純子http://suzuki-junko.com/ 鈴木純子鈴木純子mangakadata.net年賀状番号1656 1668 oishi 大石容子http://mangakadata.net/oishi/index.html# 大石容子大石容子mangakadata.net年賀状番号1639 1685 1686 kitagaki北垣 絵美 http://mangakadata.net/kitagaki/index.html# 北垣 絵美北垣 絵美mangakadata.net年賀状番号1666 1667 shougaki 正垣有紀http://mangakadata.net/shogaki/index.html# 正垣有紀正垣有紀mangakadata.net年賀状番号1654 1673 1674 morinaga 森永先生山田企画事務所は、ビジネス・マンガ制作事務所です。http://www.yamada-kikaku.com/ ▲『マンガ家になる塾』ナレッジサーブ『マンガ家になる塾』ナレッジサーブ ■ユーチューブ■youtube.com●how to draw manga● ●http://www.youtube.com/user/yamadakikaku2009 -------------------------------------------------------
2015.12.02
マンガ家になる塾http://www.knowledge.ne.jp/lec1379.html●マンガ業界がかなり厳しい業界であると認識して受講下さい。●マンガ原稿をすぐ拝見!●編集部へ持ち込みの原稿を添削指導!1か月分の会費です。ただしマンガ家先生のスケジュール調整があり。基本の課題は、かならづしも1回の授業からの課題でなくても構いません。山田企画事務所のHPにテキストは入れています。http://www.yamada-kikaku.com/lesson.html ●1回だけの受講、飛び飛びの受講も可能。参加者の紙原稿(漫画データ)への赤ペン添削●参加の方の個人に合わせ課題も。
2015.11.25
Windows!Free! Animation Editor 9VA-win http://9vae.comhttps://youtu.be/Kl7IeVhxwIIWindows!Free! Animation Editor 9VA-win http://9vae.com How to make movie and upload to YouTube ? Windows ! アニメ作成フリーソフト 動画変換! YouTube に ! Windows!Free! Animation Editor 9VA-win http://9vae.com How to make movie and upload to YouTube ? Windows ! アニメ作成フリーソフト 動画変換! YouTube に !
2015.11.02
My youtube VIDEO List, http://www.pinterest.com/yamadakikaku/My youtube VIDEO List, entrance to How to draw manga etc、my pinterest http://www.pinterest.com/yamadakikaku/山田企画事務所のyoutube 動画LIST になっています。漫画の描き方や日本の美景の 動画の入り口の 写真集です。御覧ください。
2015.07.26
!山田企画事務所ピンタレストーすべてyoutube動画にリンクしてます!http://www.pinterest.com/yamadakikaku/ 御覧くださいyamadakikaku 山田企画・山田博一の写真帳を御覧ください・http://www.pinterest.com/yamadakikaku/ 御覧ください
2015.07.10
http://www.tv-osaka.co.jp/event/eventtool/名 称イベントツールウエストジャパン2015会 期2015年5月28日(木)~29日(金) 10:00~17:00会 場 大阪南港ATCホール(大阪市住之江区南港北2-1-10 ATC O's南B2F)主 催テレビ大阪 アジア太平洋トレードセンター後援経済産業省 近畿経済産業局、大阪府、大阪市、大阪商工会議所、(公財)大阪観光局、公益財団法人関西・大阪21世紀協会、一般社団法人日本イベントプロデュース協会関西本部、 NPO法人ジャパンイベントネットワーク、日本イベント業務管理士協会、一般社団法人日本イベント産業振興協会 (順不同)ーーーーーーーー入 場 料 無料 (招待制・事前登録制)目標来場者数5,000人ーーーーーーーーテレビ大阪では今年も、アジア太平洋トレードセンターとの共同開催による「イベントツールウエストジャパン2015」を5月28日(木)~29日(金)に大阪南港のATCホールにて開催します。本展は、イベントや販促関連のツールやコンテンツを所有する企業が出展。企業の販促、関・自治体・行政機関・各種イベント主催団体など、販促やイベント関連のツールをお探しのユーザーをお招きし、出展者とのビジネスマッチングの場としてご好評頂いております。4回目の開催となる今年は、多数の関連企業が出展し、ご来場の皆さまに質の高いプレゼンテーションを展開します。開催時にはぜひ本展へお越しくださいますようお願い申し上げます。ーーーーーーーーお問い合わせイベントツールウエストジャパン運営事務局(テレビ大阪 事業局内) 担当 :酒井・仲野〒540-8519 大阪市中央区大手前1-2-18TEL : 06-6947-1912FAX : 06-6947-1941E-mail : eventtool@tv-osaka.jpーーーーーーーー山田企画事務所・山田博一は、後援団体の日本イベント業務管理士協会/広報委員として告知しています。http://www.jedis.org/member/memberlist/517-940808.html日本イベント業務管理士協会http://www.jedis.org/ーーーーーーーー
2015.04.28
大石容子の作品http://oishi-youko.com/山田企画事務所 の協力作家大石容子の作品をまとめてみました。大石容子アートギャラリーマンガイラスト依頼見本にご利用下さい。oishi-youko.com大石容子アートギャラリー
2014.11.22
「マンガ家になる塾」・youtubeマンガの描き方・HPにマンガの描き方教科書(山田企画事務所)マンガ家になる塾 はネット通信・マンガ添削教室です。マンガ家になる塾のテキストは、http://manga-training.com/ に掲載しています。添削している様子はhttp://www.youtube.com/user/yamadakikaku2009 のyou tubeのチャンネルがあります。御覧ください。●HP教育「マンガ家になる塾」 ●youtubeマンガの描き方 ●HPマンガの描き方教科書●
2014.08.05
山田企画事務所・山田のpinterest写真集ーyou tube動画にリンクしてます。●●pinterest●●pinterest●●http://pinterest.com/yamadakikaku/ ●
2014.08.03
涼し気なる琵琶湖の波音 you tube 映像です。●you tube event-art seminerイベント案内 ●you tube Scenery in japan01風景写真●you tube 風景写真Scenery in japan02 ●you tube 風景写真Scenery in japan03●you tube 風景写真Scenery in japan04 pinterest風景写真集 you tube 映像です。画像をクリックして御覧ください。涼し気なる琵琶湖の波音22涼し気なる琵琶湖の波音21涼し気なる琵琶湖の波音20涼し気なる琵琶湖の波音12涼し気なる琵琶湖の波音11涼し気なる琵琶湖の波音10涼し気なる琵琶湖の波音09涼し気なる琵琶湖の波音08涼し気なる琵琶湖の波音07涼し気なる琵琶湖の波音06涼し気なる琵琶湖の波音05涼し気なる琵琶湖の波音04涼し気なる琵琶湖の波音03涼し気なる琵琶湖の波音02涼し気なる琵琶湖の波音01
2014.07.27
「源義経黄金伝説」 飛鳥京香源義経黄金伝説の宣伝●http://plaza.rakuten.co.jp/rekishistory/お盆の小説サービス源義経黄金伝説■第58回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★■ 1190年(建久元年) 河内国葛城弘川寺葛城の弘川寺に西行はいる。 背後には葛城山脈が河内から紀州に南北に広がり河内と奈良古京の道をふさいでいる。庵の文机に向かい、外の風景を見ていた西行は、いにしえの友を思い起こしていた。平泉を陰都にする企ては、昨年の源頼朝の「奥州成敗」により、ついえていた。おもむろにつぶやく。「我が目的も、源頼朝殿の手によって潰えたわ。まあ、よい。源義経殿、またその和子、源善行殿も生きておられれば、あの沙金がきっと役に立つだろう」西行は、崇徳上皇のため、平泉を陰都にしょうとした。また、奥州を仏教の平和郷であり、歌道「しきしま道」の表現の場所にしょうとした。それが、鎌倉殿、源頼朝の手で費えたのである。西行はぼんやりと裏山の方、葛城山を見つめている。季は春。ゆえに桜が満開である。「平泉の束稲山の桜も散ったか。俺の生涯という桜ものう……」桜の花びらが散り、山全体が桃色にかすみのように包まれている。「よい季節になったものだ」西行はひとりごちながら、表へ出た。何かの気配にきずいた西行は、あたりをすかしみる。「ふふつ、おいでか?」と一人ごちる。 そして、枝ぶりのよい桜の枝をボきボキと折り、はなむけのように、枝を土に指し始めた。ひとわたり枝を折り、草かげの方に向かって、話しかけた。「準備は調いましたぞ。そこにおられる方々、出てこられよ。私が、西行だ。何の用かな」音もなく、十人の聖たちが、草庵の前に立ち並んでいた。「西行殿、どうぞ、我らに、秀衡殿が黄金のありか、お教えいただきたい」「が、聖殿、残念だが俺らの道中、悪党どもに襲われ、黄金は、すべて奪い去られてしもうた」「ふつ、それは聞けませぬなあ。それに西行殿は、もう一つお宝をお持ちのはず」「もう一つの宝とな。それは」西行の顔色が青ざめた。「そうじゃな、秀衡殿が死の間際に書き残された書状。その中には奥州が隠し金山の在りかすべて記していよう」「よく、おわかりだな。が、その在りかの書状のありかを、お前様がたにお教えする訳にはいかぬよ」「だが、我らはそういう訳にもいかん」「私も、今は亡き友、奥州藤原秀衡殿との約束がござる。お身たちに、その行方を知らす訳にはいかぬでな」「西行、抜かせ」聖の一人が急に切りかかって来た。西行は、風のように避けた。唐突にその聖がどうと地面をはう。その聖の背には大きな桜の枝が1本、体を、突き抜けている。西行、修練の早業であった。「まて、西行殿を手にかけることあいならぬ」片腕の男が、前に出て来ている。「さすがは、西行殿。いや、昔の北面の武士、佐藤義清殿。お見事でござる」西行は何かにきづく。「その声は、はて、聞き覚えがある」 西行は、その聖の顔をのぞきこむ。「さよう、私のこの左腕も御坊のことを覚えてござる」「ふ、お前は太郎左か。あのおり、命を落としたと思うたが…」いささか、西行は驚いた。足利の庄御矢山の事件のおりの、伊賀黒田庄悪党の男である「危ういところを、頼朝様の手の者に助けられたのじゃ。さあ、西行殿、ここまで言えば、我々が何用できたか、わからぬはずはありますまい」「ふ、いずれにしても、頼朝殿は、東大寺へ黄金を差し出さねばのう。征夷大将軍の箔が付かぬという訳か。いずれ、大江広元殿が入れ知恵か」西行はあざ笑うように言い放った。「西行殿、そのようなことは、我らが知るところではない。はよう、黄金の場所を」「次郎左よ、黄金の書状などないわ」「何を申される。確か、我々が荷駄の後を」「ふふう、まんまと我らが手に乗ったか。黄金は義経殿とともに、いまはかの国にな」「義経殿とともに。では、あの風聞は誠であったか。さらばしかたがない。西行殿、お命ちょうだいする。これは弟、次郎左への手向けでもある」「おお、よろしかろう。この西行にとって舞台がよかろう。頃は春。桜の花びら、よう舞いおるわ。のう、太郎左殿、人の命もはかないものよ。この桜の花びらのようにな」急に春風が、葛城の山から吹きおち、荒れる。つられて桜の花片が、青い背景をうけて桃色に舞踊る。「ぬかせ」 太郎左は、満身の力を込めて、右手で薙刀を振り下ろしていた。が、目の前には、西行の姿がない。「ふふ、いかに俺が七十の齢といえど、あなどるではないぞ。昔より鍛えておる」恐るべき跳躍力である。飛び上がって剣先を避けたのだ。「皆のものかかれ、西行の息の根を止めよ」弘川寺を、恐ろしい殺戮の桜吹雪が襲った。桜の花びらには血痕が。舞い降りる。西行庵の地の上に、揺れ落ちる桜花びらは、徐々に血に染まり、朱色と桃色がいりまじり妖艶な美しさを見せている。「まてまて、やはり、お主たちには歯が立たぬのう」大男が聖たちの後ろから前へ出てくる。西行は、その荒法師の顔を見る。お互いににやりと笑う。「やはりのう、黒幕はお主、文覚殿か」「のう、西行殿。古い馴染みだ、最後の頼みだ。儂に黄金の行方、お教えくださらぬか」西行はそれに答えず、「文覚殿、お主は頼朝殿のために働いていよう。なぜだ」「まずはわしが、質問に答えてくれや。さすれば」「お前は確か後白河法皇の命を受け、頼朝様の決起を促したはず。本来ならば、後白河法皇様の闇法師のはず、それが何ゆえに」西行は不思議に思っていた。文覚は、後白河法皇の命で頼朝の決起を促したのだ。「俺はなあ、西行。頼朝様に惚れたのだ。それに東国武士の心行きにな。あの方々は新しき国を作ろうとなっておる。少なくとも京都の貴族共が、民より搾取する国ではないはずだ。逆にお主に聞く。なぜ西行よ、秀衡殿のことをそんなにまで、お主こそ、後白河法皇様のために、崇徳上皇のためにも、奥州平泉を第二の京都にするために、働いていたのではなかったのか。それに、ふん、しきしま道のためにも、、」「ワシはなあ、文覚殿。奥州、東北の人々がお主と同じように好きになったのだ。お主も知ってのとおり、平泉王国の方々は元々の日本人だ。京都王朝の支配の及ばぬところで、生きてきた方々。もし、京都と平泉という言わば二つの京都で、この国を支配すれば、もう少し国の人々が豊かに暮らせると思うたのだよ」文覚は納得した。「ふふ、貴様とおれ。いや坊主二人が、同じように惚れた男と国のために戦うのか」文覚はにやりと笑う。「それも面白いではないか、文覚殿。武士はのう、おのが信じるもののために死ぬるのだ」西行もすがすがしく笑う。「それでは、最後の試合、参るか」文覚は八角棒を構えた。西行は両手を構えている。八角棒は、かし棒のさきを鉄板で包み、表面に鉄びょうが打たれている。「西行、宋の国の秘術か」「そうよ、面白い戦いになるかのう」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所作 「源義経黄金伝説」 飛鳥京香Manga Agency山田企画事務所★漫画通信教育「マンガ家になる塾」★★you tube★
2012.08.13
主催:伊丹市立産業・情報センター、伊丹商工会議所 共催:日本イベント業務管理者協会関西地域本部のコンテンツセミナー予定です。コンテンツセミナー告知ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー1.-クリエイターをめざす人の心得を学ぼう-クリエイター基礎セミナー(入門編)http://www.meditam.org/seminar/20110723/index.html映像・漫画・アニメなどのコンテンツ産業にかかわる、各種企業へのプレゼンテーション能力が必要な学生や若手クリエイターの方々を対象に、コンテンツ産業はじめ企業等への企画提案・PRするために必要となるアイデア発想法・新人教育の方法を、フリーの若手イラストレーターの仕事を参考事例として講義します。開催日時 ◆平成24年6月23日(土)14:00~16:30講 師◆1.「企画・アイデア発想法(映像・アニメ・小説・携帯電話コンテンツ等の企画)」 メディアクリエイター・夢人塔代表 浅尾典彦氏伊丹クリエイターセミナー講師浅尾先生、自著(青心社)を説明。 (去年2011年撮影)2012年のセミナー実施日をお間違いなく。◆2.「イラストレーターの仕事(イラストの描き方、代理店・デザイン会社へのアプローチ方法)」 北垣絵美氏イラストレーター・kitagaki_emi北垣 絵美/作品プレゼン料 金 ◆無料会 場 ◆伊丹商工プラザ4階会議・研修室A定 員 ◆先着80名対 象 ◆コンテンツクリエイターを目指す学生/就職を希望する若手クリエイター等主催:伊丹市立産業・情報センター、伊丹商工会議所 共催:日本イベント業務管理者協会関西地域本部http://www.jedis.org/concept.htmlhttp://plaza.rakuten.co.jp/jediskansai/協力:山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/《お申込み》 伊丹市立産業・情報センター〒664-0895 兵庫県伊丹市宮ノ前2-2-2TEL 072-773-5007 URL http://www.meditam.org/FAX 072-778-6262 Mail postmaster@meditam.orghttp://www.meditam.org/access/index.htmlーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2012.06.16
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)第6回 (1978年作品)第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。)一瞬、目の前の光景が一変した。ジャングルの原色が、家々の家が消え去か、ただ深紅一色の世界となる。 目に見えない力が人々をとらえ、一つの異世界へと導くようだった。狂暴な精神のエネルギーが吹きあれ、人々を狂気へとかりたてた。 修羅の世界であった。 人々は武器を用いて、また武器を持たざる者はおのが四肢を用いて生きとし生きける者を殺戮しようとしていた。老いも若きも、男も女も、カンボジア兵も、ベト十ムの村民も、一つの意志にとりつかれていた。自分の側の生物を屠るという強い意志であった。竜もまたその異世界へと投げこまれていた。彼は自らの持てる殺人技能を駆使し、骨を砕き、肉をえぐった。手が、足が血にそまっていた。返り血が体じゅうを広がりおおいていく。 一瞬の血の生臭さが、竜をもとの世界へ立ちもどらせた。彼ば殺人の場にかいては、生き生きと自分を取り戻す。殺人の場が、竜の正常世界でもあった。竜の目の前の緋色の世界は、鮮やか原色の世界にもどりつつあった。」まるで、何かのフィルターがぱずれたようであった。累々元る屍体の山である。人々はまだ争い、殺しあらている・ しかし、竜は見た。芒こ人、ジウだけがすっくと立っている。 彼女の表情は、地獄の業火に燃えているようであった。炎そのものだ」。髪の毛はさかだっていた。この殺戮世界は、彼女中心におこているのだ。深紅の世界を勣がしているエネルギー一は彼女の心から発している。この世の地獄を現出させているのは、、、、彼女そのものの存在だ。 竜は彼に襲いかかってくる人間を降りはらいながら、彼女に近ずこうとした。 より強烈なエネルギーが竜をかそう。普通の人間なら、そのエネルギー流に押し流れてしまったろう。しかし、竜もまた、殺人機械であった。日本とアメリカが合作し、誕生させた冷徹なマシーンであった。 竜は彼女にたどりつき、あらがう彼女の首すじに手刀を加えだ。彼女が崩れ落ち、意識がなkじゅなると同時に、吹きすさんでいた紅い狂気の嵐は凪いだ。 累々たる死体で為った。うめき声が生暖かい風にのって聞こえてべる。異臭がぐっと鼻をついた。重傷の人間しかいないようだ。狂気が人為をつき動かしていたため、重い傷をかってりたものも他の人間を殺そうぞ死力を尽していたのだ。。 竜は彼女を両腕にいだきあげ、いまだ焼きくすぶらている家の焼けあとを後にした。 竜は、村長の家へ向かった。幸い、村長の家は家並から離れていたため、類焼をまぬがれていた。 ジウの意識が正常にもどるのを待った。ジウが限を開いた。竜は冷徹に言った。「ジウ、君か犯人だったんだな」 竜は一瞬、彼の任務を忘れているよう乍あった。「クチニンの虐殺」は君がひきかこしたんだ」ジウは悲しそうにいった。悲鳴のようでもあった。「ヤめて、やめて、私にはわからないの。何にもわからないのよ」「いや、ジウ、考えろ。そして憶いだすんだ君が何者か、そして何を今まで行たってきたかを」 竜はジウを観察するようにながめながら続ける。「君はアメリカ軍によって倍養された兵器なのだ。君の心は一種のアンプとチューナーの役割をはたす。ある一人の殺意を感じとそれを数百倍に増幅して、まわりにいる人々に投げあたえるのだ。それゆえ人々は知らないうちに、自分の意志でもなく、人を殺そうとし、殺してしまうのだ。恐らく米軍は君らの存在をパラサイコマンド(超心理戦戦士)の存在を隠すために、殺そうとしたはずだ。しかし君は生残っている」(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2011.10.06
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)第5回(1978年作品)第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。)インドシナ戦争以来、戦火が絶えたことはないのだ。アメリカ軍が介入し年第二次インドシナ戦争は十二年と1カ月読いた。現在のカンボジアとの抗争は第三次インドシナ戦争と呼ばれている。 村長があらわれ、竜とハイニンを歓迎した。先程の娘は村長の子供で「ジウ」という名前であることがわかった。 ハイ・ニンはこの村が襲撃され、さらに外国記者団が殺されたことを知らせるために、近くの人民軍を呼びにいぐことにした。 竜は残り、村長の家へ泊まることにした。 村長は竜に話を始めた。このカンボジア兵に襲われる原囚となった『クチニンの虐殺』の事件のことをである。「この事件の時には、誰も生き残ってはいなかったのですか」「それは。それは、今思い出しても身の毛のよだつ思いがする。皆、銃や剣でめった撃ちになっていたのじゃよ。異様な感じじゃった。この世の終りの光景かもしれん。草原が、林が血でまっ赤に染まっておったからの。それは先程のこの村の虐殺どころではなかった」村長の言葉がしばらぐとぎれた。 「ワシには、とても人がやった事とは思ええんだ。異世界から悪霊がやってきて、人々にとりついたとしか思えんほどじや」 「最初の発見者は誰なんですか」 「それが。。」 村長はいいにくそうだった。 「濃の娘のジウじゃよ。あの娘はその時以来ショックを受けてふさぎこんでいるんじゃ。あの子も不敏な娘でな。何年もの間、神隠しにおうどづたんじゃ」 「神隠し」 「そうじゃ。何年間も行途不明に々っていたんじゃ。三年前ベトヂム解放後、ひょっこりもどってきたんじゃ、その間のことは全然億えて訟らんのじゃ」 竜の心の中に確信が生じてきた。それでやはりあの子は… ドアを急いでたたぐ者がいた。「村長、村長、大変だ」 村長は急いでドアをあけた。「何事だ」 おびえている村人の後にはAK47突撃銃を構えたカンボジア兵の姿があった。 「お前が村長か。よし、みんなついてこい。村の中央に全員集まるんだ」 村の広場には、人々が集められていた。指揮官らしき男が台に立ち発言した。 「この村の中に、先日の『クチェンの虐殺』の真相を知っているものがいるはずだ。名のり出ろ。名のりでない場合は一人ずつ殺していく。いいか、我々は本気だ。それは先刻の攻撃でよくわかっていることと思う」 カンボジア兵が、村の家々に火をは々も姑めた。1人の少年がそれを見て、自分の家へ帰ろうと親の静止をふりきり、走りだそうとした。 カンボジア兵のはなった銃弾が、ジウの目の前を走りすぎようとした少年を、はねあげた。土ほこりと絶叫を残し、少年はもんどりうち倒れた。ジウが悲鳴をあげた。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2011.10.05
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)●第4回第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。) 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●動画manga_training●第4回銃声がやみ、カンボジフ兵が現われる。生き残っている人間を調べ始める。クチニンの虐殺の報復のために侵入してきたカンボジア軍(クメールルージュ)だ 生きている人間には、とどめをさしている。銃床でなぐりつけているのだ。皆若い。十四・五才だ。表情は堅い。手にしているのは中国製の自動小銃である。ソ連製カラシニコフAK47突撃銃のコピーだ。 クメールルージュは、ゆっくりと、気を失左っている竜の方へと近づいてきた。 背後で突然、爆発がおこった迫撃砲らしい。クメールルージュ達は散開し、爆発のあった方へ走っていく。 竹やぶから大男が走りでて、竜を背にかつぎあげ、再び竹やぶの中へ駆け込石。その聞わずか数秒、カンボジフ兵は誰も気がつかなかった。 やがて、竜は小さな農家の二つに寝かされていた。あたりの田んぼの中には戦闘中に死んだすい行の死体がころがっている。竜は息を吹き返した。竜のもの前には知人が立っていた。「ハイニン、あんたか」 竜は起き上リ、あたりを見渡す。「助けてくれたわけか。すまん。他には」「お前さんだけだ」 竜は遠慮なくハイニンの蜃を急がめ。まわす。‘「あんた、なぜ、こん々所に来ているんだ。あんたの実力ならば政府の役人に忿っているムはずじゃないか。もど解放牧線の馳えらが配のあんたならば痙」 「いや、ベトテムが統一されて、俺の役目はもう終ったのさ」 ハイニンは、心なしか寂しそうに見える。ベトナム社会主義共和国誕生時、旧解放戦線、陽臨時革命政府の人々陰ほとんどこの政府に名をつらね々かった。中央や地方の役所は大部分、北から来た官薫胚休汐t固順洛れた それどころか、かってのゲリラ闘士達は人民から隔離されていた。彼らはあまりにその地の住民と密接な関係にありすぎたからだ。「一体、これぱどういう事だ。俺達、日本人にどっては理解に苦しむことだぜ、こいつは。かつて、米帝国主義と戦ってきたあんた方がこうして戦っているとは々」「竜、ちょっと外をのぞいてみろ」 屍臭がただよっよいた。村の方々で死体が散乱している。「たとえば、あの赤ん坊を見てみろ」 頭から脳漿が流れ出ていゐ。 「あいつらは、両足をつかみ地面にたたきつけたんだぜ」その時、繁みが動いた。竜とハイニンは身構えた。茂みの中から、若い娘かふらふらと歩き出してきた。足どりがおぼつかない。今まで隠れていたのだろう。年の頃は十七、八才だろう。少女のあどけなささがまだ残っているようでもある。 二人はその少女に近づいた。「大丈夫か」 ハイニンが声をかけ。少女はかすかにうなづく。「よく生き残れたものだ」 その少女の顔を、竜は眺めた。うつろな表情だ。しかしその眼差し何か底知れぬ恐ろしいものが秘められているようだ。竜には少女の顔に記憶があった。小一時聞ほど、たつうちに村へ人々が帰ってきた。カンボジア兵が襲ってきたため、すぐに逃げおおせた人達だった。親、兄弟を殺された人は、肉親の死体をみて、くずれ落ち、泣き始めた。 竜やハイニンにとって伺度も目にしている光景だった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●動画manga_training
2011.10.04
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)●第3回 第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。) 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●動画manga_training●第3回 ホーチミン市にはあのフオザイ姿の女性が消えていた。靴をはいている男もいない。全員がサンダルをはいている。 看板屋にはパクホー(ポーチ・ミンおじさん)やレーニンの肖像が売られていた。 現在、タイニン、チョウドク、ハーティンなどカンボジア国境の省は、戦場となっているようだった。 「タチェンの虐殺」事件を知らされた日本人数名を含む外国人記者団は、ホーチミン市から旧米軍のヘリコプターで、国境の町、ヤェンジアy省クチュンヘと向かった。 タチェンの手前数ヤロの飛行場でヘリを降りた記者団は人民車司令部へ向い、4殺事件の説明を聞いた。 最近、カンポジア軍の国境浸犯、さらにベトナム人ぶ殺事件が頻発しでー; Q6が最近おこった「タチェンの虐殺」事件はすこし様相が異たっていた。 通例では、まずカンボジア兵が国境を犯し、近辺の村の人々。を殺戮し、やがてベトチム軍に遺筆され、カダザジフヘ帰っていくというパターンが多い。しかし今度の事件では、五十名余のカンボジア兵、ベトナム兵が入り乱れて死んでいた。隣り合った兵隊かか互いを殺しあっていた。カンボジア兵がカンポジア兵を、ベトナム兵がベトナム兵をだ。 この事件は、両国典釦互いを批難していたが事実の糾明が急がれていた。 歴史上の事実からみれば、ベトナムの方が侵略者であった。現在ベトナム領のメコンデルタを含め、サイゴン周辺に至るまで、二、三百年前までは、カンボジアの領土であったのだ。 人民軍司令部から、ジープとトラックに分乗し、事件現場近くの封へ向かうこととたった。イタリア人記者とフランス人記者各々一名が急用ができ、トラックから降りた。 ジープとトラックはアメリカ製とソ連製が平和共存し、使用されている。 南ベトナム解放当時、残されていた米国製兵器は莫大なものであった。装備、弾薬で総額三十億ドル、近代基地などが二十億ドルである。共産主義国の中で、ソ連、中国に次ぎ第三の強国となっているベトナムであった。 事件が起った場所は「新経済区(キンテ・モイ)」の近くにあった。ベトキム政府はこのでンテ・モイヘ紅河デルタと中部ベトナムの平原から約一千万人を大移動させようとしている。 戦禍のひどさが、あちこちに見受けられた。爆弾の穴や、鮮ぴついた兵器の残骸がころが残っている。 村へ向かい、戦跡の残る風景の中を記者団を乗せたトラックは走っていた。 突然、銃声がおこった。林の両側が弾が飛来してくる。ジープを運転していたベトナム兵が後にのけぞり、ジープは道路右側の大木に激突した。竜は大地にいきかいょく投げだされた。後続のトラックもすでに燃えあがっていた。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●動画manga_training
2011.10.03
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)(1978年作品)第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 (■30年前の小説ですので、設定がその時代です。)●第2回 翁と呼ばれた老人は八十才ぐらいだううか.。この男は日本の政界黒幕、それも巨頭といわれていた。彼はしばらく考えていたようだが、やがてゆっくりと目を開き、答えた。「よろしい。ひきうけょう。しかし貴国政府、はこのお返しに何を約束してくれるかな」「それは大統領のか心次第です」 外人は長い廊下を通Iジ玄関へ向ズノ。小さな声が後から宛せられた。「円高じゃな、モリス君」 それは翁の声かどうかわからなかったが、直ちにモリスが、本国へ打電されるはずであった。 翁は秘書の一人を呼び出し、命令を下した。 「島の所長を呼ぴだせ。そして東郷竜を我のもとへ連れてくるように言いなさい」 北海道の最北端、つまり日本の最北端は宗谷岬と普通考えられているが、実は一つの島が北に存在していた。樺太のタリリオン岬と宗谷岬の中間、つまり宗谷海峡のど真中に、その島はあった。 戦後、人工的に作られたこの島の事は、ごく一部の政府上層部のものしか知らない。知っていても、ありえない島ということになっている。北方への防備と共に、監獄として使用されていた。日本国内の刑法で欲ききれない犯罪者の群れがこの島に生息しているのだ。 冷風が吹きすさぶ、この地はまさに北の端である。 東郷竜は独房の中で黙想している。 東郷竜は政府直属のアクションサービスの一員であったが たが、退去に受けた精神的な外傷(トラウマ)のために突発的な犯罪を犯す危険性が内在している男なのだ。 年に数度、仕事のためにこの島を離れるのだが、すぐこの島に連れもどされてくる。 独房のドアがあいた。重々しい音が石だたみの廊下に響いていた。所長じきじきのおでましだ。「竜、また、翁がおよびだぞ」竜はにこりともせず、独房を出た。飛行服に着換える。竜専用の垂直上昇ジェット機がこの島には用意されている。 やがて、島の飛行場から、竜の操縦するジエット紐が山梨へと向かった。 漁船に一人の男が立ち、島の方を望遠鏡でながめていた。飛行機が飛び立ったのを見て、男は操舵室へ潜りこみ、無線でいずかへ連絡をとり姑めた。「君に頼まなけれぱならない事態。君のその力を必要とする事件が起こった」翁は言うが、竜は終始無言である。 「行先はベトナムだ。君は、土地鑑もあるだろう。あの男に会えるかもしれんぞ。相手はアメリカ軍が作りあげた殺人機械だ。君もかって関係したことのあるプロジュエクトの所産だ」 翁の顔からも、表情を誂みとることができない。 「この写真を見てくれ、五十名からの人間が皆殺しになっている。ベトナム軍とカンボジア軍はお互いを非難しているのだが」「わかった。仕事はやろらう。お返しに何力月くれるんだ」「1ケ月自由に勣け」 竜は定期的に神経が異常なたかぷりが存在し、その感情を一度に激発させなければ生きてばいけないのだ。殺人行為を伺カ月かに一度行なわなければストレスが解消しないのだ。 日本のアクションサービスの一員として養われているが、その行動のゆえに社会生活を長く読けることはできないのだ。政府の庇護のもとに、東郷は生存がゆるされている。 「それでベトナムヘ渡る方法は」 「それはこちらで準備する。君は我々の手先に座る前に新聞記者の経験があったな」 「ぞうだ。それ以後もフリーライターという名刺で通っている」「ょし、三ヵ日後にベトナムヘ向かう日本記者団がある。その中に潜り込んでもらおう」 翁は竜にさがるょうに合図した。細かい打合せは翁の秘書の役目だった。 翁は誰もいなくなった後、ひとりごとだ。「あの男と会うのは最後かもしれんな、あの男が秘密兵器を発見した後、アメリカがどういう手を打つかだ」 訪ベトナム日本人記者団のりちの一人が急拠いれかわった。しかし充分な身上調査が政府の手で行なわれ、経歴も不信をいだかせるものはなかった。 外国人記者団はまずハノイに行かなければならない。そこから空路ホーチミン市(旧サイゴン市)へと向かった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.02
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)(1978年作品)第1回 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 ●第1回 地球上空270キロから160キロの間を周遊している衛星がある。アメリカ合衆国の偵察衛星ビッグバードだ。アメリカ防衛に貴重々情報を続々と写し取り、地上へ送り出している。その搭載カメラの解析能力は、想像を絶するものであり、25m平方のものまで認知しうる。 1978年11月、偵察衛星追跡センターの分析士ビック少尉の目は、一枚の写真がくぎづけとなった。それはペト十ム上空からとられたものだったが、米軍がベトナムから手を引いた今となっては無意味なものと思われたが、カンボジアとベトナムの紛争地帯「おうむのくちばし」の拡大写真であった。3日後に「クチニン虐殺事件」としてベトナム共産党新聞「ニャンザン」に発表される出来事が、その写真に撮影されていた。 ビック少尉は、連続写真を、上司マクグレラン大佐に提示した。マクグレラン大佐は顔色を変え、あわてて国防省へ電話をかけた。 20分後、マクグレラン大佐は、写真をたずさえ、ポトマック河畔の国防省へ向うリンカーンの車中にあった。 三時間後、ホワイトハウスへ閣僚が呼び集められた。 ただならぬ雰囲気が建物をおおている。 会議室では、その写真群が、壁のスクリーンに拡大されていた。 やがて、一人の男が,立ちあがり発言した。「まだであれが生き残って、作動しているのか」CIA長官が、発言する。彼も顔色が変わっている。「そうだ、君の話ではベトヂム撤退の際、すぺて抹殺されたと聞いている」 国防長官が言った。「書類上ではそうなっているはずだ」国務長官が発言する。 真中にすわっていた大統領が尋ねた。 「あれは、それほど危険々ものなのかね、CIA長官」 「そうです。まだあなたはこの頃,政界におられなかったから御存知ないと思いますが、我々がベトナムで開発研究、実験を行なった究極兵器なのです」 大統領が、不思議げにたづねる。 「我我、、それはいったい、、だれなんだ」不満げである。「それはアメリカ軍です」国防長官がいう。汗が顔に吹き出している。「それに、あれが究盛兵器だって」 「そうなのです。しかし手違いが生じました。あれは味方も殺傷してしまった。実験は失敗したのです」 「それでは尋ねるが、「あれ」をそのまま放置しておくとどうなるのかね」と大統領。 「恐らぐ世界の破滅へとつ々がるでしょう。あの力はとどまることを知らない」国防長官がオソロシげに言った。 「確か、前の「戦略心理戦研究所」のブラックウッド博士がプロジュクトについては熟知していたすはずだが」「彼は、ベトナムで戦死しています、残念がら」「狂人は、戦場に散るか?」大統領が、独り言のように言う。「それに大統領、考慮し次けれぱいけない点があります」国務長官が発言。「不明米兵問題等交渉が進行中なのです。現在、さらに中国とも華僑問題でこじれています。べトナム軍がその性能に気づき、利用すればカンポジアはベトナムの軍門にくだるでしょう」国務長官が、続ける。「さらに、中国に対して.もあれを使用するかも。しれません。中国とベトナムが戦争状態に突入するかもしれません。ベトナムの背後にはソ連の影があるのです」「つまり、あれを、ベトナムにまかせておくとどうなるのかね」大統領は、椅子をギシギシいわせる。と、大統領が、不満下に言い放った。 「恐らぐ世界の破滅へとつ々がるでしょう、、ね」「そうです。気づかれないうちに抹殺しなければなりません」「ベトナムか」「我々が戦争中に利用したベトヂム人エージェントを使うという手はどうでしょうか」「危険だ。それにあれを破壊できる人間はそう易々とはいないだろう」「もちろん、我々アメリカ人も表だって行動するわけにはいかん」「しかたが々い。またあの男に頼まざるを得ん」大統領が、ポツリと言う。「あの男?」「そう日本人だ。日本政界の裏にいる男だ」「こんな重大な問題を、黄色人種にですって」「大統領、ぞれはあまリに危険では」ほかのキャビネットから不満の声が。「この際、あの男なら適切なる方法で処理をしてくれるだろう。他に方法はない」大統領が、振り向く。「ところで、国防長官、我々の、、つまり我が祖国、アメリカの、究極兵器という奴、、ビーム砲の開発状態はどうなっているのかね」「はい、第一号が今週じゅうに打合げが可能にがると思います」「急ぎたまえ、日本人だけにまかしてかくわけにばいかん、ビーム砲が必要になるかもしれん。それからCIA長官、君の手のベトナム人エージェントにも連絡をとりたまえ。後の処理も大切だからね」つまり、我々、むろんアメリカが世界の平和を担っているのだからね。同義語として世界を統べているのは、我々の祖国アメリカ合衆国だからね、ふつ」椅子をくると回しながら、アメリカ合衆国大統領ベネットは言う。むろん、彼の閣僚、キャビネットを彼の紫色の目でにらみつけながら 日本。山梨県の山奥に広大な邸宅が存在した。大森林、自然の要害に囲まれたこの家に誰が住んでいるのか、近在の者ですら話題にしなかった。 ただ、時折、甲府の方からヘリコプターが飛んで来て、スーツに身をかためた男達が訪れているようだった。 この日は、外人がまじっていた。「花田翁(おきな)、おひさしぶりです」「久しぶりじゃの。あの事件以来じゃな。君の日本語は、いつもどおり正確だな」「まったくあの際にはか世話になりました」外人は、花田翁に深々と頭を下げる。「今日も、、ふふ、また何か問題がおこったようじゃな」楽しんでいるような風情だった。「残念々がら、そうなのです。また翁の力を、拝借しなけれぱなりません」 外人は、写真を広げ、事の次第を、要領よく述べ始めた。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
2011.10.01
自分の作品をつくり売り込むためのセミナークリエイター 育成基礎セミナーよろしくお願いいたします。http://youtu.be/PjKcKyfRb64http://www.meditam.org/seminar/20101127/index.htmlクリエイターをめざす人の心得を学ぼう クリエイター育成基礎セミナー ■ ■ 映像・音楽・漫画・アニメなどのコンテンツ産業の関係者をはじめ各種企業のプレゼンテーション能力が必要な広報・広告・企画部署の方々を対象とした、コンテンツ産業をはじめとする企業等に、企画提案・PRするために必要となるプレゼンテーションのノウハウを、実例を交えて講義します。●マンガ家志望の方は、現場で、青心社・青木社長の講評を受けられます。(あらかじめ連絡をして下さい)●日 時2010年11月27日(土) 14:00~17:00会 場伊丹市立産業・情報センター 6階 マルチメディアホール受講料500円対 象・映像・音楽・漫画・アニメなどのコンテンツ産業を目指す学生など・プレゼンテーションのノウハウを学びたい方定 員先着100名内 容1.シナリオ・企画のプレゼンテーション(面接/企画書の書き方) 講師:メディアクリエイター・夢人塔 代表 浅尾典彦氏2.漫画作品をアニメコンテンツ等で世界へ配信 出版社社長からみた企画提案のポイント 講師:株式会社青心社 代表取締役 青木治道氏3.変わりつつあるコンテンツビジネスの現場と未来 講師:エム・アイ・プランニング株式会社 代表取締役 三原淑治氏お申込みTEL/FAX/インターネット/来館 のいずれかでお申込みください。主 催伊丹市立産業・情報センター、伊丹商工会議所共催等主催:伊丹市立産業・情報センター、伊丹商工会議所共催:日本イベント業務管理者協会 関西地区本部後援:近畿経済産業局協力:伊丹産業振興シニアアドバイザー、山田企画事務所
2010.11.23
アニメーション教室めざせ未来のCGクリエイター!! ●受講料 無料●定員 12名(先着)==================================================CGアニメーション教室めざせ未来のCGクリエイター!!●受講料 無料●定員 12名(先着)伊丹市立産業・情報センター(兵庫県)のセミナーhttp://www.meditam.org/seminar/20100814/index.html--------------------------------------------------CGアニメーション教室めざせ未来のCGクリエイター!!●受講料 無料●定員 12名(先着)伊丹市立産業・情報センター(兵庫県)のセミナー小学校高学年のみなさん。パソコンをつかってアニメーションをつくりませんか。EVAアニメータスクールというソフトウェアをつかってアニメーションが簡単につくれます。めざせ未来のCGクリエイター!!-------------------------------------------■2010年8月14日土曜日■13:00~14:30●会 場 伊丹市立産業・情報センター(伊丹商エプラザ内) 5階 情報セミナー室●受講料 無料●定 員 12名(先着)●対 象 中学生・小学校4~6年生 ※保護者の方1名同伴可能です。●講 師 高倉正樹氏(アニメーションソフトウェア開発者)-------------------------------------------<お申込み方法>FAX/電話/来館にてお申込みください。受講票はお渡ししませんので、当日直接会場へおこしください。主催者の都合により内容を変更、または開催を中止する場合がございます。※ご記入いただいた個人情報は、主催者からの各種連絡・情報提供のために使用し、 それ以外の目的では使用いたしません。氏名(必須)ふりがな学年小学校 年生電話番号(必須)( )FAX( )-------------------------------------------●問い合わせ先 伊丹市立産業・情報センター 電話○72-773-5007 FAXO72-778-6262 伊丹市宮ノ前2-2-2 イ尹丹商エプラザ内【主催】伊丹市立産業・情報センター【共催】日本イベント業務管理者協会 関西地域本部 NPO法人アクト情報交流【企画】山田企画事務所--------------------------------------------------山
2010.08.08
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)第14回(1979年作品)第二章 脱出作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。) 船影が近ずいてくる。波の間からとぎれとぎれに、小さな船がこちらへ突き進んでぐるのが見えた。 今度の船は、彼らを助けてくれるだろうか。三日前から、時折、船を見かけるのだが、彼ら「難民船」を発見すると、船足をあげ、彼らを見なかったようにすぎ去っていぐのだった。 航海法には 「海上を航行する船の船長は、難破船を目撃した場合、必ず救助しなければならない」とある。 しかし、彼らベトナムのポート・ピープル(難民)を助けた場合、その船にはやっかいな問題が待ち受けているのだ。 予定外の港での碇拍、難民を受け入れてくれる国の官庁との交渉、など色々な問題が発生してくる。 ボート・ピープルは、各国の貨物船にとって、厄病神以外の何者でもないのだ。誰もあえて厄病神に近づこうとはしない。 しかし、逆に、この疫病神が、近づこうとしない船がある。それはソ連船だ。彼らを助けてはくれるのだが、行先はもちろん、脱出してきばかりのベトチムなのだ。 1975年の南ベトナム共和国「サイゴン陥落」以後、船によるベトナム脱出の難民の数は、五万から七万と推定される. 現在、マレーシアには、一日七百人のベースで、ベトナム難民が流入して訟り、収容難民はすでに三万八千人に達している。 難民の流入に頭を痛めているマレーシア政府は、難民専門のタスクフオース、難民処理部隊を設置した。 河川航行用の、小さな平底船に、六十数名もの人間が乗り込んでいて、すでに一週間がすぎようとしていた。狭い船室の床でザコ寝であった。食糧も心細くなってきている。その時、こちらへやってくる船のブリッジジ(船橋)が見える。キラッと光るものがある。恐らく望遠鏡だろう。難民船から、身をのりだすように、そちらを見ていた「竜」は、その近づいてくる船に何か不吉なものを感じた。船の他の人々は歓喜しているのだが。他の皆は、手を振っている。 南シナ海の波に、ゆれる度に、このもと漁船の、腐朽した床がきしむ。その神経にさわる音が、不安を、倍加させた。竜は、隣にいるジウにそっとささやいた。「気をつけろ。そして君の能力を使う時は、最小限にしてくれよ」ジウはうなずく。 相手の船の一人一人の顔が見別けられる程近づいてくる。 ロープが投げられた。元教師のチョウがそれをつかまえ、くわつけた。船と船が接舷する。衝突の小さなショックが、足元の床から伝わってきた。 相手の船の男達は、ニヤニヤ笑っている。こちらが飛び移る前に、相手の男達か飛び渡って来た。 腰から銃を抜く。こちらに向かって構える。「さあ、お宝を出してもらおうか」ベトナム語で言う。 屈強な元大学生のルンが、その男につかみかかろうとした。 側にいた男が、脇に指していた蛮刃を抜きざま、ルンの腹を払った。ルンはうめき声をあげ、ふなぺりから、海へころげおちた。 悲鳴1つあがらない。突然の事に、その場の光景に立ちすくんでいる。海賊だった。■第2章(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2007.08.14
ミュータント・ウオーズ(超人類戦記)第13回(1978年作品)第一章 激 怒作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(■30年前の小説ですので、設定がその時代です。) メコン川を、南下していたジウと竜のサンパンは、川ぞいをパトロールしていたベトナム砲艦に発見されていた。「止まれ、止まれ、そこのサンパン。臨検を行う」 ベトナム政府も、最近増加してりるベトナム脱出者に手を焼いていたのだ。 砲艦が近ずいてきた。二十五ミリ砲がこちらを向いている。水兵の顔が見分けられた。 急にジウが竜の方を向いた。「竜、あのヘルメットがなくても耐えられるはずよ、今のあなたなら」 メコン川が、血に染まったように見えた。空も紅い色に変化した。ベトナム人民軍水兵の目にはそううつったはずだった。そして砲艦の中で虐殺がはじまった。お互いに殺し合いを始めた。恐るべきジウの精神エネルギーの発露であった。 竜は一瞬、体をすくめたが、以前のように ジウの精神エネルギーの影響はまったぐ受け なかった。すでに竜の精神波と、ジウの精神波が、同調していたからである。 やがて砲艦は、エンジントラブルをおこし、停止した。船には死体しか残っていない。竜とジウのサンパンは横をすりぬけ、南下を続けようとする。十分後、後で火柱があがった。後から轟音がひびいてきた。砲艦が爆発したのだ。火は砲艦をなめつくし、やがて船は沈んだ。この事件が、ジウと竜の乗った、サンパンの位置を、CIAのベトナム人エージェントに知らせることとなった。人工衛星につまれた荷電粒子ビーム砲は、地上のあらゆるものを焼ききってしまうのだ。 原子の粒子をひと束にして、これを光の速さで撃つと、光線は目標に向かって直進する。この光線にあたったあらゆるものは一瞬にとけてしまうのだ。 スパイ衛星によって、完璧にサンパンの位置は確かめられ、ターゲット内にはいっていた。コントロールセンター内には、アメリカ政府のトップが顔をそろえていた。射撃コントロール・バーのスイッチが押された。宇宙空間から、一条の光線が、ベトナムのメコン川にうかぶ1せきのサンパンに集中した。一瞬にうちに舟は熱せられ、炭化し、消滅した。川の水が沸騰し、蒸発した。しばらぐすると、何もなかったように、水位は戻り、川は流れていた。 ビーム砲は成功したのだ。コントロールセンターに歓声があがった。 しかし誰ひとりとして、これが超人類ミュータントの、人類に対する宣戦布告だった、とは気づかなかった夕陽が、メコン川を血の色に変えていた。 ■第1章終わり。第2章に続く)(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2007.07.13
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