のほほん本舗

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マ行



スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演というハリウッドのスターがタッグを組んだということで話題になった作品。
原作が名作「ブレート・ランナー」のフィリップ・K・ディックということもあって、アチキもレンタルになるのを楽しみにしていた。

<ストーリー>
http://www.foxjapan.com/movies/minority/

流石に、娯楽映画の達人の二人が拵えた作品だけあって、楽しい映画じゃった。スピルバーグも「A・I」のように、出来もしない人間ドラマをやるよりは、このようにとことん娯楽に徹した映画を作ってほしいな。遊園地のようにワクワク((o(゚▽゚○)(○゚▽゚)o))ドキドキしました。

内容?そうね~っ。内容が、50年後の近未来というのが興味深いね。どうなってんだろうね。アチキは84歳か~っ。間違えて長生きしたら生きているかもね。嫌だな、あんな社会(~_~;)

この映画は、予知能力者が犯罪を予知したことを、犯罪が起こる前に警察が逮捕するというお話しだったんだけど、結局逮捕しちゃえば、予知が外れるんだからパラドックスなんだよね。
その辺は、つっこんでもしょうがないか・・・。
よく、予知能力者が人を救うなんて言う人がいるけど、アチキは逆だと思うんだよね。だって、次の瞬間何が起こるかわからないことが人生の楽しみなんだよね。次の瞬間の選択肢を狭める考え方しか出来ない人ほど不幸なのだと思います。
「小事に拘らず人生流れる雲の如し」これが、幸せのコツなんでしょう。

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映画:「マイ・レット・フット」を観て 12月5日(金)


重度の脳性小児麻痺に冒されながらも、画家、作家、詩人として名を馳せたクリスティ・ブラウン(1932~81)の半生を描く実話映画である「マイ・レット・フット」を観た。

この映画は、障害者映画でよくある「お涙ちょうだい」や「説教臭さ」が全くなく、障害者と健常者を同じ視点で描かれており、とても好感をもった。
ノーマライゼーションとはどういうことかを理解するにはもってこいの映画です。
主人公のクリスティは確かに才能溢れる方なのでしょうが、あるときは傲慢チキになるし、あるときは自己中になって周りを困らせるし、女に失恋して自棄になるしと弱さや孤独感が露呈するシーンも多い。
障害を乗り越えるという視点ではなく、障害と共に生きる男の生き方という視点で描かれているんですね。
なかなかこういう視点で描かれている映画はございません。

クリスティが想いを寄せる女医さんに振られた時にこんな事をいっています。
「心の愛などクソ食らえ。心も身体も愛されたいんだ!」
アチキは「よく言った!」と思わず膝を叩きました。
女医は「愛している」と言っておきながら、普通の人がもっている性欲という当たり前の欲求に対する配慮が足らなかったんですね。

障害者は可哀想な人だから、気の毒な人だから、保護してあげなきゃいけない人だからナドナド。
美辞麗句を並べたてる偽善者どもがおりますが、障害者と呼ばれる人たちの殆どの人はそんなこと思っちゃいないんです。
「特別扱いすんじゃね~よ!」というのが本心なんです。
この映画でも、クリスティは何度も「子ども扱いするんじゃない!」「母親みたいな事言うな!」という事を述べております。

この映画を観て思い出したんだけど、精神科病院に勤務して3日目だったかな~っ。
洗濯物に「子供」と大きく書かれた札を発見して驚いたことがありました。
「あれ?この病院に子供がいるんかいな?」と思い、看護婦さんに聞いてみたら、全介助の人を「子供」と呼んでいるとの事だった。
ワナワナワナ・・・・!アチキは怒りに震えた。
な、何を考えているんだ!!!
もうダッシュで総看護長に直訴。
アチキの気迫に圧倒されたようで、次回の婦長会で話してみるということになり、6病棟中4病棟が「子供」という呼称を廃止してくれた。
今は、完全撤廃していると思いますけどね。(たぶん)

これほど、偏見や勘違いがまだまだ医療や福祉の現場では起こっているのですから、一般市民が理解してくれるまでには、まだまだ準備がいるんでしょうね。
やれやれ。。。(--;)

「マイ・レット・フット」のあらすじ↓
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD15693/story.html

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「マトリックス・リローテッド」

公開を首を長くしていたマトリックス3部作の第2章「リローデッド」を新宿まで観に行った。
ラッキーな事に、本日は新宿東急で緊急ロードショウしてくれたので、ガラガラの席(あまり気づいている人はいなかった様子)で指定席の一番良い席でゆっくり鑑賞することが出来た(^o^)丿

<ストーリー>  http://www.getthematrix.jp/ で観てください。

流石にウォシャウスキー兄弟監督。映像がとにかく凄い!ワンシーンワンシーンが凝っていて、カッコイイです。
映像技術の面では、CGを多用する面で好き嫌いもあるかもしれないが、今のところ彼らの映像技術を上回る映画を作れる人はいないんじゃないかな。ん。
カーフェイスシーンなんかは、手に汗握るシーンもあり、興奮しました。
お金も、うーーーーーんと使っている感じだったな。

だけどね、前作と比べるとアチキはあんまり評価していないんだ。いくつか理由を言うね。

1.カンフーアクションがファミコンみたい(~_~;)
ワイアーアクションを多様したのは、わかるけどあれではまるでファミコンの動きであり、カンフーとはいえない。折角キアヌ・リーブスがトレーニングしたのに、もったいない。
ネオは人間なんだから、もう少し血の通ったカンフーアクションを見せてほしかった。。。
全体的にアニメっくなってきたのかもね。

2.内容がやや薄くなった
前回で、伝えたい内容を言い尽くしたのか、リローテッドではあまり芯に入ってくる思想を感じられなかった。
まっ、それでも様々なテーマが盛り込まれているのは変わりないけど。。。

3.ネオがスーパーマン
ネオがついにスーパーマンのように空を飛ぶようになった(゚o゚)
やりすぎじゃないかねぇ~っ!
精神的には、人間っぽさを残しながら、肉体的には完全無欠を表現したかったのかな??

まっ、つっこみたいところは、まだまだあるけど長くなるのでこの辺で。。。

で、アチキなりの感想を一つだけします。
「リローテッド」で何度か出てくる「選択」の問題なのですが、我々は、今、ただいま、この瞬間までに、多くの選択をしてきたと思う。
その中には、ネオが体験したような身を引き裂くような苦渋の決断をした人も結構多いものです。
その選択を振り返るとき、「しくじった。」「あの時に。。。」などと、自分自身を責める事ってよくあるんじゃないだろうか。
「その選択は正しかった。なぜなら、我々は今、こうして生きているのは確かだ。」これは、モーフィアスがネオに言った言葉だ。なかなかモーフィアスさん、良い事をおっしゃる。
実際、悩む事も、悲しむ事も、そして嬉しい事も、楽しい事も生きているから出切る事だもんね。
選択の先にあるもの?そんなもの誰もわかんないさ!
でも、そのままでいるよりは扉の向こうに何かを感じたら進む価値はあるかもしれない。
リスクはあるかもしれないけど、それを乗り越える勇気は必要なんだよね。
ネオが救世主と呼ばれるのは、彼がずば抜けた勇気の持ち主だということだと思いやす。
皆、一人一人が、本当は救世主になれる素養はあるのかもね。

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「モリー先生との火曜日」

 「モリー先生との火曜日」の本が世界中で大ベストセラーになったのは、4~5年前だったでしょうか。
捻くれ者のアチキはめったにベストセラー本を読まないのですが、表紙のモリー先生のお顔があまりにも良いお顔だったのでふと手にして、何気にピラッとページを捲ったら感動。次のページを開いたらまた感動で、一回の立ち読みで1/3くらい夢中で読んだのを覚えています。もう、涙ボロボロものです。(;_;)(もちろん買いましたけどね。。。)

 この本は、モリーシュワルツ博士から大学時代薫陶を受けたスポーツコラムニストのミッチ・アルボムは、偶然TVで英国の宇宙物理学者ホーキング博士と同じ病気のALS(ルー・ゲリック症)に苦しむモリー先生を見かけたのを契機に、16年ぶりで師弟は再会し、モリー先生が亡くなるまでの火曜日ごとに病床で教えを受けたものを論文にしたものです。

 モリー先生の講義のテーマは「人生の意味」経験を元に語られる講義はシンプルながら深い。とてつもなく。
題目は様々な角度から語られる。「愛」「結婚」「仕事」「社会」「家族」「老い」「恐怖」「許し」そして最後には「死」にまで及んでいった。

 どの教えも真新しいものはなく、仏教やキリスト教をある程度知っている人なら頭では知っているものかもしれないが、モリー先生が言うように「仕事、金、野心」に埋もれてしってしまい、「当たりまえ」の事を忘れてしまう。1人では気づけない。モリー先生のような師が、導いてくれることで「気づき」を与えてくれるのだろうな。

 モリー先生が繰り返し言っている「いかに死ぬかを学ぶ事は、いかに生きるかを学ぶ事だ」もよく言われる話ですが、死の迎え方(生き方)、師弟愛ばかりでなく、人生全般について深い洞察と優しさに満ち溢れた本ですので、是非皆さんも御一読下さい。

 あっ、映画の話をしようとしてたんでしたね(^^ゞ
ん、この素晴らしい本の内容に忠実につくられた映画を見ても、
やはりアチキは涙してしまった。(;_;)
ジャック・レモンの遺作にもなったようですが、はまり役です。
本を読むのが、面倒な人は映画を観るといいと思いますよ。

 最後にモリー先生の好きなオーデンの詩をご紹介します。

 私には声だけしかない
 嘘を正すのは声しかない
 権威者の嘘が立ちはだかっている
 1人では生きられない
 それは市民や警察も変らない
 人は愛し合わねば死んでしまう
 人は愛し合わねば死んでしまう

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「MON‐ZEN」

ドイツのコメディー映画「MON-ZEN」を観た。
ドイツっていうと、なんだ堅苦しくて気難しいイメージが強くてどんなコメディーを作るのかと思ったら、やっぱりぎこちない。
でも、そのぎこちなさがクスクスって笑いを誘いました。

主人公は、仕事中毒で堅苦しくて気難しすぎて、妻子の逃げられた兄ウーヴェと、東洋オタクで兄に強烈な劣等感を抱いている風水カウンセラーの弟グスタフのオッサン二人。
この二人が、曹洞宗総持寺祖院http://w2252.nsk.ne.jp/~notosoin/ に人生を求道しようと修行に行くドキメンタリータッチな物語。それまでにオッチョコチョイな二人は、愛らしいドジを連発するのも楽しいが、この映画の見所はドイツ人が切り取った日本の風景、仏教の捉え方です。
歌舞伎町、渋谷、銀座などをゲリラ撮影しているが、携帯電話しまくる日本人。地下鉄で読書する日本人。開店直後のデパートの挨拶。スクランブル交差点。など、奇妙に映っているようです。
我々の当り前も、異国に人にとっては驚きの連続なんだね。
日本をちょっと離れてみるという経験ができる映画でした。
http://www.kinejun.com/mon-zen/top/index.html

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