全20件 (20件中 1-20件目)
1
12月18日(月) ~ 12月24日(日)のアニメランキングはサザエさん ちびまる子ちゃん ポケットモンスターDP絶好調の2本立てスペシャル ふたりはプリキュアSplash Star NHKアニメ劇場・少女チャングムの夢・最終回 ワンピース NANA NARUTO アニメメジャースペシャル/他 デジモンセイバーズ でした!ドラマでは「のだめカンタービレ」が四位でした。最終回の視聴率はまだ発表されてません。来年も漫画・アニメ中心に世界が回る私であります。NARUTOも疾風伝が始まるし。きっとランキングベスト10に常駐してくれるようになると思います。今年一年を振り返って、一番の出来事はオフ会ですねー。本当に楽しかったです。幹事のmamさん、ありがとうございました。ブログ的には全体にユルい感じだったんで、ちょっとは気合の入ったものを書かなきゃな、とか思ってます。NARUTO巻ノ三十六も読み終えました。あれはちょっと、どこ行っちゃうんでしょう、NARUTO。そんな波乱含みの2007ですが、元気でやっていきたいと思います。楽天はなんで最新刊のバナーがないかなぁ。よいお年を!人気blogランキングに参加しています。来年も押してねv
2006/12/31
コメント(0)
かつて世界中が戦場になった時代があった。それから数十年が経ち、とある国の、とある場所の話。そこには広い土地があり、大規模農業でも酪農でも、また、工場でも何でもできそうな便利な立地だった。その国は貧しくて、外国資本がそういう土地は買占めてしまう。そこもやがて、国外の資本が入った。ところが。数年はうまく行くのだが、なぜかどうにも立ち行かなくなって。別の海外資本に売られ、また転売されて…。ある日。外国の金持ちがその土地を見に来た。直接来るのは珍しいことだった。老人だった。通訳を通じて、その土地の来歴をきく。さかのぼって聞く。それも珍しいことだった。今まで、誰もそんなことは気にせずにいたのだ。どんどんさかのぼって戦中まで質問する。と、土地のものたちの口が急に重くなった。話したがらない。老人はあきらめない。とうとう、通訳がためらいながら言った。“よくないことがあった”老人がさらに聞く。“とても、よくないことがあった”それ以上は聴き出せない。すると。土地に咲く黄色い花を、老人は指差した。“あれはなにか”通訳が訳す。“ただの花。役に立たない。”老人は風に吹かれて、黄色い花をながめていた。やがて言った。“この土地をあの花で覆いつくそう。”通訳が訳す。“それはよいことだ。とてもとてもよいことだと思う。”そうして、その土地はただの野原になった。それきり、悪いことは何も起きなかった。人気blogランキングに登録しています。
2005/07/24
コメント(4)
ああ。また、あの闇だ。気がつくと、深い淵を覗き込むように俺は立っている。陽光にあふれる春の空の一点に「それ」は現れる。気が狂って死ぬことの苦しみは、あの闇を見たものにしかわかるまい。だが。その間に俺は食ってしゃべって、足元のごみを拾って捨てたりしている。闇が俺を吸い込もうと背後に待ち構えている。そいつに身を任せれば楽なのは知っている。でも、俺はそうしない。闇の「名」を、知っているから。「名を知る」というのは大事なことだ。そのものの本質を抑えることだ。そいつを抑えているからこそ、俺は次に進むことができる。抗うことは苦しい。射抜かれるように苦しい。「そんなものの存在すら、気づかずに通り過ぎる人生のほうがよかったな。」これは俺の正直な感想ではあるが。闇を見て、光を見て、叙述するレトリックを持ってしまったものは、喰われるまで戦い続けるのが宿命なのに違いない。そんな美しさを知ってしまった者は。
2005/04/08
コメント(2)
「つくづくあんたって、庭造りが下手ね」あきれたようにあたしは言った。人もうらやむ、庭付き一戸建て、カーポートの横に十分な花壇スペースがとれる。日当たり良好、あたしなら、あれとあれを寄せ植えして…と、いくらでもイメージが膨らむのに。栄子は、それを雑草の野原にしてしまっているのだ。”イングリッシュガーデン”などと自称して。それでも、花を植えたい気はあるらしい。「苗で植えると、雑草と間違えて、花が散った後抜いちゃうのよ。」栄子は笑う。それで、全部球根で植えることにした、と。「でもねぇ、肥料をやったり、植え替えたりしないから、次の年は咲かないのよね。」それで、自称英国風サバイバル”強いものだけが生き残れ”ガーデンか。「来年は、がんばるわよ。」そう言って栄子は、球根の寄せ植えを秋に買い集めた。猫の額の庭をブロッキングして、色を揃えて植える気だ。ところが、球根を植えてすぐ、栄子はあっけなく事故って逝ってしまった。そして、春。栄子の庭が狂ったように咲いた。休眠していた球根まで全て。それは、みごとな点描画風であった。
2005/04/05
コメント(2)
以前自費出版した「サメのこどもたち」(絵はJINさん)が第23回新風舎出版賞ビジュアル部門の第一次審査を通過しております。新風舎というと、「まさかさかさま」という、上からも下からも読める、だまし絵の絵本とか「うしろにいるのだあれ」とか、フォトでは、「カエルのこころ」「カエルのつぶやき」などが、一般書店でも結構流通しているのですが。ただ、一次審査を通過した、って、言っても、まだそれほど喜んではいないんですよ。何せ、この出版不況でしょ?新風舎は、自費出版(出版費用全額作者負担)や企画出版(出版社と作者が共同負担)も取り扱っている出版社なので、…企画出版、かなぁー、と。そうなると、お金ないし。辞退ですね。この間は、書店流通させない、原稿も自分で全部レイアウト、で、安く仕上げたんです。それでも、かなりかかるよぉー?サメマニアには一通りいきわたったし。他にそんなに買う人がいるとは…。赤字覚悟で、出費できないです。はい。この間は、生命保険の生存給付金を全部つかっちゃったの。「生き延びることが出来たんだから、こういうのに使ってもいいよねぇ?」って。ま、ビジュアル部門、JINさんのイラストには愛があるから、1次審査はね、通ると思ってたし。ここからはー、難しいっしょ。もし、何とか「出版賞」に入れたら、贈れなかったサメマニアさんにも手に入れていただけるんだけどねー。期待しないで待っててちょ。
2004/10/25
コメント(0)
「ちいちゃんのかげおくり」を長男・小3が国語で勉強して、「焼夷弾ってどんなの?」と聞いてきたことから、思いがけず、私の父の体験談を聞くことができました。おじいちゃんの家は、江戸時代から農家をやっていたことがわかっています。第二次世界大戦のときも、農家でした。おじいちゃんのお父さんは、戦争の終わりのころは、戦場にいました。だから、おじいちゃんの家は、年寄りと、おじいちゃんのおかあさんと、おじいちゃんの兄妹で、農家をやっていました。そのころ村は、田んぼと畑ばかりでした。隣の市には、軍需工場がありました。昭和20年に、隣の市を空襲が襲い掛かりました。軍需工場を狙ったのです。その焼夷弾が、村にも、たくさん落ちてきました。その時、おじいちゃんは13歳、おじいちゃんのお兄さんは16歳でした。空襲警報が鳴ると、おじいちゃんは、年寄りや妹たちや近所の人たちは、川の岸の、線路の橋の下に避難しました。そこの周りは建物がほとんどなかったので、まさかの時はそこに行こうと決めていたのです。照明弾で明るくなり、焼夷弾が落ちてきます。焼夷弾は、火をつけるための爆弾です。最初はパラシュートがついているのか、ゆっくりふわふわ落ちてきます。その方向を見て、逃げるのです。パラシュートが外れるともうよけ切れません。一度に沢山発射するのか、それとも空中で分かれるのか、「20発ぐらいいっぺんに落ちてくるようだった」とおじいちゃんは言います。雨のような「ザー」という音がしたそうです。焼夷弾にも種類があります。「油脂焼夷弾」は、落ちるとよく燃える油が出て、それに火がつくのです。燃えるものが近くにあると、あっという間に燃え広がります。「黄燐焼夷弾」は、花火のように爆発します。家ぐらいはあっという間に吹っ飛んで丸焼けになります。おじいちゃんのお兄さんは、今で言う高校一年生ですが、戦争中は、大人の男の人は兵隊になっていたので、大人の男として扱われていました。おじいちゃんのお兄さんは、村の自警団で消防隊員でした。すぐにあちこちの火事を消しに行きました。油脂焼夷弾が畑に落ちたら、スコップで、畑の土をかけます。油脂焼夷弾は水では消えない、と、聞いていたからです。けれど、もう燃えるものに火が付いているときは、消防ポンプやバケツで何度も何度も水をぶっかけたら、消すことができたそうです。村のあっちもこっちも火事でした。とうとう、村の鎮守の神様の本殿に黄燐焼夷弾が落ちました。あっという間に火が広がり、御神輿の蔵も燃えました。御神輿は、村の男の子たちの誇りです。それが目の前で燃えるのを見て、リーダーが「逃げよう」と決めました。それでおじいちゃんのお兄ちゃんも、消防団の多くの人が助かりました。おじいちゃんのお兄さんは、「神様が代わりに燃えてくれたんだな。」と、後から思ったそうです。気の毒だったのは、村はずれの若奥さんでした。小さい子供が三人いるので、焼夷弾から逃げ切れなかったのです。油脂焼夷弾の直撃を受けました。即死でした。赤ちゃんは投げ出されて助かりました。一番上の子は六歳で、その前後の記憶がないそうです。ただ、お母さんが燃えているシーンが写真か映画かのように目に焼きついているそうです。そして、戦争が終わりました。おじいちゃんのお父さんは、戦死の知らせもなかったので、兵隊さんを乗せた船が港につくたびに、おじいちゃんのおかあさんは迎えに行きました。でも、お父さんは帰ってきません。12月に、同じ隊だったという人が尋ねてきて、遺品を届けてくれました。眼鏡でした。役場の公報で「戦病死」として通知がありました。それでも、おじいちゃんのおかあさんは、最後の船が着くまで、港に通い続けました。「“岸壁の母”じゃなくて“岸壁の妻”だな」と、おじいちゃんは言います。そんな人が、日本中にたくさんいたのです。最後の船から降りてこないのを確かめて「ああ、けえってこれねえんだなぁと思っただよう。」と、おじいちゃんのおかあさん、ひいおばあちゃんは言いました。「わたしゃ、死んだだんなの分まで生きるんだから、百歳は越えねばなんねべよう。まだまだ、寝たきりになんてなれねえだよ。」と、曲がった腰で、カートを押して、毎日村を散歩します。おじいちゃんは「百十ぐれえまでは生きるんじゃないか?」と笑います。なぜ、今まで話さなかったのか、たずねると「みんなが同じような体験をしているんだから、特別なことでもなんでもねえ。」という返事でした。でも、70代のおじいちゃんと60代のおばあちゃんでは、記憶の正確さも、焼夷弾の知識も、まるで違います。そして、経験者の話には、経験者にしかわからないことが沢山あります。戦争を体験したおじいちゃん、おばあちゃんがまだご存命の方は、どうか、ゆっくり話を聞いてみてください。ちいちゃんのかげおくり
2004/10/09
コメント(0)
遺伝子操作がファッションになる時代の危険性は、SFやアニメでも指摘されていたことだ。しかし、技術は開発された。最初は発毛促進技術として。頭皮の細胞の遺伝子を操作して、発毛させるのである。一度開発されたものは、とどまるところがない。法律で規制しても、その法を破る者はいる。ファッションとしての発毛技術は、馬のたてがみを人間に生やすことを可能にした。頭の中心から背中にかけて、色の違う長い毛を生やすのだ。白いたてがみが、通称「一角獣」。赤いたてがみが、通称「炎の馬」。さらに、植物の色素を使った青いたてがみが、通称「死の馬」だ。体の一部にうろこを生やす技術は「竜」と呼ばれた。愛好家は、それらの組み合わせで新しいファッションを生み出すのに夢中になった。ある者が、頬に「竜」のうろこ、「赤い馬」のたてがみを組み合わせようと考えた。「炎の竜」、サラマンドラのイメージである。そして、実際に自分の体の遺伝子を操作した。自分の遺伝子を改変し。遺伝子操作された食品を食べ。遺伝子操作された青い薔薇の香りをかぐ。何が、ひきがねとなったのか、わからない。その者は、うろこが角質化して、全身を覆い、たてがみも角質化して赤い板状になった。それとともに体が巨大化。恐竜並みのサイズになった。あの、怪獣のように…。その者の末路は、映画の怪獣と同じだった。--- GODZILLA FINAL WARS ---
2004/07/02
コメント(0)
テレビの、というか、制作された番組の配信チャンネルが三桁になった。従来のテレビ放送局は、ほぼ、従来の番組編成を続けたが。新しいチャンネルは、それぞれが、専門化・特化されていった。そしてとうとう、従来の放送局を上回る平均視聴率をとるチャンネルが現れた。それは、アニメではなく、お笑いバラエティでもなく、“ニュースのみ”。それも、ごく普通のニュース番組と変わりない内容で。いや、全く変わらない番組で。つまり…大手放送局のニュース枠が終わると、そのチャンネルでニュースを流す。それは、まず、NHKニュースの再放送だ。繰り返す。台風情報のように繰り返す。その間に、他のニュース番組が編集される。…CMが除かれるのだ。(番組スポンサーがなくては、番組は作れないだろ!)いやいや…。制作費はかからない。ニュース再放送の使用料金を払うだけ。コストが安いから、視聴者に課金する分で番組が成り立つのだ。定額で支払う視聴者と、見た分だけ支払う視聴者がいる。それでもニーズがあるのである。「今の見逃した!もう一回!」という視聴者が、案外多かったというわけだ。(大きな事件があったときは?他局もずっとニュースだろ!)そんなときは…“CMだけ”放送する。ただのCMではない。名作CM、話題のCM、シリーズCMをまとめて一挙放送、など。延々と、流す。クォリティの高いCMも多い。「あのCMが見たい!もう一回!」という視聴者が、案外多かったというわけだ。(強力なライバル放送局に、ニュースを使わせないだろ!)それがそうとは…。使用料は各放送局に均等に払われるが、編集過程で、「いい報道」が残されるので、よく放送される局のニュースは、視聴者が見るようになる。配信拒否なんかしたら、自局のニュース視聴率が下がるのだ。そして、ニュースの品質が向上してしまった。もちろん、CMの品質も…。いい番組が作られるようになり。いい番組は、見られる。相乗効果。めでたし、めでたし。
2004/06/24
コメント(0)
なぜこんな、生きているのか死んでいるのかわからない生き方をしなければならないのかと思います。生まれたからには、生きているからには、何かわけがあるはずなのに。そんなことを考え始めると、この肉体を捨ててしまいたくなることもあります。そんな時は意識を閉じて、眠ってしまうのが知恵というものです。ささいな環境の変化で衰弱する、この身のひ弱さ。ストレスで死んでしまう脆弱さ。今日もこのむなしい生をやりすごして、また目覚め、生きることの無為について考え続ける。そうしているうちにこの命が尽きる日が来るのでしょう。……「ママ、あれ、何?」「あれは、コアラ、って言うのよ、かわいいわね。」「ねんねしてるねー。」
2004/05/25
コメント(2)
「この家は呪われています!」「ええ?」「今まで、何かおかしなことがありませんでしたか?」「実は…」「そうでしょう、そうでしょう。」「何度もお払いをしたり、魔よけを置いたりしてるんですが。」「効き目がないんですね。いくら働いても生活は苦しいままで、貯金も出来ず、将来を思うと不安でたまらない、いかがですか?」「ああ!その通りです!家相が悪いんでしょうか?」「それもありますね」「建て替えも勧められているんです。でも…。」「確かに効果はあるでしょう。しかし、家計に余裕がない、と。」「どうしたらいいんですか?!」「大丈夫、もっと安くて効果的な方法がありますよ。」「お願いします!」「ちょっと調べさせて下さい…ああっ!」「何ですか、一体?!」「見てください!こんなところに呪文が!これは呪いの呪文です!」「い、いつのまに…」「よろしい、私が呪いを解いた上で消してさしあげよう。」「あ、ありがとうございます…」「…、さ、これで安心ですよ。」「よかった…あの、これお礼といってはなんですが、少しですけど…」「いやいや、そんな…それでは頂戴いたします。」その呪文は、表札に書きこまれていた。油性マジックで。訪問販売の業者が使う符牒で、訳すと、“この家はちょろい。霊感商法に弱い。”
2004/05/24
コメント(0)
住む人が変わり、建物を建て替えても、不幸を呼び寄せる、それは土地が呪われているのだ。地縛霊、と、言おうか。だが、その呪われた土地に住む人は、引っ越すでもなくお払いするでもなく、平穏に暮らしていた。呪いは…訪問者に降りかかる。憑かれやすい人間だけが犠牲になる。その家を訪問した後は必ず、どんなにそれまで順調だった仕事でも、うまくいかなくなり、倒産・廃業・夜逃げに追い込まれる。霊障とは、気づかずに…。霊の正体は?!…悪徳商法の被害者だった。騙された恨みを抱いたまま死んだので、悪意のある訪問販売業者が来ると、取り憑いて破滅させてしまうのだ。憑かれやすいのは、そういう悪質業者だけ。住人は平和に暮らしていた。
2004/05/23
コメント(6)
地球人がエイリアンの侵略を受け、まさに滅亡せんとしていた時、ヒーローは現れた。それは別の星の宇宙人。光の国から来たわけでも巨人でもなかったが、彼らはエイリアンの侵略から地球を救い、復興に力を貸し、高度な文明をもたらし、交流を開いた。人口爆発ぎみだった地球からの移民も、積極的に受け入れてくれたのである。彼らの風貌はモアイとウルトラマンを足したような感じで、地球人に親近感を持たせるものだった。彼らと結婚する地球人も増え、瞬く間に交雑が進み、二つの星は一つの人種となった。そして時が来た。一つの種が、種としての限界を迎えるとき。出生率が低下し、静かに衰退していくとき。こんなときのために宇宙法ではこう規定されている。「遺伝子的に交配可能な種は、同属である。殺したり搾取したりしてはいけない。」さあ、再び宇宙へ。花嫁を探すのだ。未開文明に足跡を残そう。彼らが将来我々を受け入れやすくするように。花嫁を、密かに守り育てよう。我々が滅ぶまでに。
2004/05/07
コメント(0)
呉王闔廬は越王勾践に敗れて死んだ。今際の際、息子の夫差に言い残したのは、敗戦の恨みを忘れず自分の仇を討つことだった。それまでの呉は右肩上がり。挫折直後に国を引き継ぎ、巻き返しを図れ、という遺言だ。夫差の苦しみは、不眠となって表れた。眠れない。眠りが浅い。悪夢を見て飛び起きる。疲れが取れない。だが、時が経つと、健康な精神はバランスを取り始める。眠れるようになると、気力が萎えてくる。現状に甘んじたくなる。いかん。敗戦直後の国力低下。父の死。全てを双肩に担ったときの苦しみを、思い出さなければ、ここから這い上がれない。そこで、夫差は薪の上に寝た。満足に休息できない苦痛。起きても体が痛む。それでも、精神は活性化される、恨みというエネルギーで。こうして夫差は勾践を破った。勾践の苦しみは、摂食障害として表れた。食べても満足感がない。味がわからない。食事の喜びはなく、むやみに詰め込む日々と、食欲がなく食べない日々が交互に続く。だが、時が経つと、健康な精神はバランスを取り始める。味わうことができるようになる。いかん。そこで、勾践は肝をなめた。こうして、勾践は夫差を破った。夫差は自害した。もう、彼に、再び立ち上がる気力はなかった。臥薪嘗胆:目的を成し遂げるために苦労を耐え忍ぶこと
2004/04/07
コメント(1)
清少納言は、女の盛りを過ぎてからプチブレイクしたバラドルのような人。『なごんちゃん』とお呼びしよう。何となく、オモシロイオバサンだと評判になっていたが、スター、中宮定子さまに仕えて引き立てられたのが、活躍と人気のきっかけだ。「香炉峰の雪は?」という定子の問いかけに『なごんちゃん』は白氏文集の漢詩を思い出し、簾をかかげたというのは有名だが、これなどは現代風にとらえると、“番組「難問クイズ漢籍」”で即答した、という感じである。このような物知りオバサンだけど、『なごんちゃん』は、ほどよいボケ味を持つ。「くらげのななり」などは、ギャグが受けたとか流行語大賞とかの類である。“番組「わたしのお宝自慢」”で、えらい人が「私の扇の骨はすごい。誰も見たことがないだろう。」と連発。(見たことない、ってだけじゃわからねーよ、どんな骨なんだよ)と出演者も視聴者もイライラしていたが、生放送とてカットもできず、オソレオオクてつっこむことも出来ず、という時に『なごんちゃん』が「そりゃ、くらげの骨やねぇ」と言って、おおウケした、というだけの話だ。そして『なごんちゃん』は天然モノの等身大キャラだったと思う。「きゃー、定子さまー、すてき!」「きゃー!道隆さまー、かっこいいぃー!」って、しばしばミーハーぶりを発揮してしまう。ライバル陣営の藤原道長のことも「さすがにかっこいい…」と言ってるし。(そりゃ、定子の伯父で道隆の弟なんだから、そうでしょうとも)。だから、冒頭文は、こんな感じ。彼女のレギュラー番組“ものづくし類聚”で、ゲストがその日のお題をあーでもないこーでもないとトークした後、『なごんちゃん』が「そうね、春は夜明けがいいわよね。夏は夜、秋は夕暮れ、冬は早朝がベストかなっ!」なんて判定する…と。だから何だちゅーねん!と言いたくなる中身のなさ。いや、あまり深読みしなくてもいい世界じゃないかな?テレビのバラエティ番組だってそうでしょう?ちょっと知的刺激があれば、面白いでしょう?さあ、あなたも知性と教養と「内容がないよう」の『なごんちゃんワールド』にようこそ。くらげのように脱力できること請け合いである。『枕草子』中宮定子が、そのころ貴重品だった紙を「枕もとのハナガミにでもしなさいよ」と大量にくれたので、嬉しくなった清少納言がどんどん書いちゃってできた作品。定子はこの、ちょっと文才のある変なオバサンに目をかけてくれていたし、清少納言も定子様が大好きだった。だからこの中は「定子様、すてきー!」と「私、うけたのよぉ(特に定子様に)」だけ!と思ってもそう間違いはないだろう。冒頭文以外の部分も、教科書とかによく載るから、調べればすぐわかると思う。
2004/04/01
コメント(0)
ある朝目覚めたら男になっていたとか女になっていたとか、巨大な昆虫になっていたとかいう話は聞いたことがあるが、私の場合…、…餅になっていた。どういうことだろう?三月の末に「餅」とは。何だか嫌な気分だ。暗闇の中、時間だけが流れ去る。そして…、賞味期限が過ぎた。あなたの家の台所に、「餅」が残っていませんか?
2004/03/26
コメント(5)
霊が見える、と、言う人がいる。私にはそんなものは見えない。生霊だの死霊だの、そんなものは見えないが…。私には『物霊』が見える。そういう言葉はないかもしれないが、そうとしか言いようがない。物にまとわりつくオーラが見えるのだ。例えば、ダイヤモンドの指輪があるとする。同じ指輪でも、プロポーズのために買ったものと金持ちが札びらはたいて買ったものとは、輝きが違う。そういう『物』にまとわりつく人間の精神が、形になって私には見える。買う人の心だけではない。心を込めて作ったものとそうでないものの違いも見える。手作りの物が『物霊』が大きいかと言うと、そうとは限らない。工業製品でも、社運をかけて開発されたものは、『物霊』が大きい。この力、何の役にも立たないのだ。本気のプロポーズでもふられることがあるように、どんなに意気込んで開発したものでもヒットするとは限らない。『物霊』が見えても、株価の先読みが出来るわけではない。それでは、鑑定はできるか?出来ないのだ。作った人間のオーラと、買った人間のオーラの区別がつかないから。名人の渾身の作なのか、お宝と信じこんで買われたものなのか、区別がつかない。それで、一生の不覚をとってしまった。いつでも『物霊』が大きいものをプレゼントしてくれる女性、てっきり真心を込めてくれたと思っていた。単に、作り手が心を込めたものを、うまく選んでいただけだったとは…。妻は『物霊』が見えるわけではないので、結婚したとたん、選ぶカンも鈍ってしまったらしい。私の誕生日には今年も、『物霊』のほとんどないプレゼントをくれるだろう…。
2004/03/23
コメント(0)
神様の涙がドロップスになる、という歌があったが、人は何故涙を流すのだろう?眼球を乾燥させないため、ゴミを流しだすため、という機能以外にも、泣くのは何故だろう?「おかしいな…。」こことは違う次元で、羽のはえた者がつぶやいた。もう一人が聞く。「何が?」「新しい魂を作るためのエッセンス、最近どうも具合がおかしいんだ。」最初につぶやいた方が、聞き返した方に、資料を見せて説明を始める。「まず、『不快感による分泌』な、これは主に誕生したばかりの生命が出すから、中には純粋な心のエッセンスが溶けている。それを新しい魂の成分にするんだが」「ふむ」「ほら、異物混入の割合が異常に増えてるだろ?」「…本当だ…」「生命が成長すれば感情が発達するから、こっちの『怒りによる分泌』に変化するはずなんだ。こっちからは物事を始める原動力を取り出す」「こっちは量がやけに増えてるな」「そう、増加しすぎなんだ。ベースになる『純粋な心』が足りないから、単純にこの比率で足すと、何に対しても過剰に反応する魂になってしまう」「こっちも増えてるが、これは?」「『悲しみによる分泌』。悲しみは、他者との共感能力が含まれている。分泌量は増えているが、肝心の『思いやり』成分はどんどん少なくなっているんだ。独りよがりでおこりっぽい魂になってしまう。だが、もっと深刻なのはこれだ」「!激減しているな」「『喜びの涙』だよ。『生きる喜び』が含まれている。こんなに少なくては新しい魂を作れない。無理に作ったとしても、『生きる喜び』のない人間は生きていけない…」
2004/03/02
コメント(0)
恐竜が巨大隕石で滅亡した、という説がある。今まではこれが主流だったが、最近では”ウィルス説”も浮上しているらしい。恐竜はワクチンを作れなかったが、人間は作れる。そうやって、病気を克服してきたわけだが。もしかしたら、人間は、とっくに滅ぶべき存在だったんじゃないか?それを医学と科学でじたばたと延命していたのでは?突然、地球に巨大物体が接近。予測しようもなく避けようもなく、それは近づいてくる。地球に面した方には模様があり、人によって見え方は異なるが、同じ意味を伝える文字だった。それは… 『不合格』の鏡文字。人類滅亡決定の判子が、地球に押されようとしている。 「試験」を題にして考えました。
2004/02/29
コメント(0)
エネルギー問題。人類が増えすぎて、生活を保つエネルギー燃料が枯渇しそうだ。なら、人間を燃料にすればいいんじゃないか?と考えた国があった。為政者が稀代の天才科学者に依頼。科学者は、「軍事利用しない、それだけは約束してください。」「もちろんです。」と為政者は答えたが、約束を守るつもりは毛頭なかった。やがて、世紀の大発明。人間の精神エネルギーを物理エネルギーに変換する。物を動かしたり、光を出したり、超能力者と言われる人ができたことは、誰でも出来るようになった。それを腕時計ぐらいの機械でやってしまうのだ。科学者「これで、経済も大きく変わります。精神エネルギーの豊かさがそのまま経済的にも豊かになるでしょう。つまり、心の豊かな人がエネルギー源のゆたかな『大富豪』になるわけです。」為政者「すばらしい!さっそく武器に応用して…。」科学者「え?軍事利用はできませんよ。」為政者「ふふ、甘いことを。科学が常に軍事に応用されてきたのは歴史が証明しています。私がやらなければ敵国がやるでしょう。そうなったからでは遅い。」科学者「いや、軍事利用しない、のではなく、できない、のです。」為政者「?」科学者「誰もが生まれながらに持っていて、心の底からあふれて尽きることのない精神エネルギー、といったら決まってるじゃないですか。この機械は『愛』でしか動かないのですよ。…あなたは随分エネルギー値が低い…。」 いただいたお題《愛》で作りました。
2004/02/25
コメント(0)
カズくんは勤労青年だ。勤労少年から勤労青年になって、なんとか高校も仕事と両立できた。そこで、大学にも挑戦しようと思い、受験した。仕事があるから合格発表に行く時間がない。すると、帰る受験生を狙った学生に捕まった。「携帯にメールで合否を送るよー。電報より確実!」。カズくんのニーズにぴったりなので、頼むことにした。合格発表当日、メールが。カズくん、仕事先で受けた。見ると 廾勹ラ±<…よめねーよ…
2004/02/24
コメント(0)
全20件 (20件中 1-20件目)
1