ウエスティ Benの部屋

ウエスティ Benの部屋

一日目-ユーロトンネルとブルージュ


外はまだ暗いはずが妙な明るさを感じる。
カーテンを開けてびっくり。かなりの雪だ。
しかもまだ降り続いている。

UKでは日本のように雪道でチェーンを巻く事はしない。
従ってラウンドアバウトや雪かきされていない小道などで事故が起き易い。
高速や幹線道路には前夜から凍結防止の塩が大量に撒かれて要るため、車がとても汚れる。

ユーロトンネルは出発時間の30分前までにチェックインが必要。
私達は8時半にはチェックインゲートを通らねばならない。雪のせいでM25やM26で事故が起きない事を祈りながら雪の中をFolkestoneに向かって走る。

チェックインでは単に予約番号と予約内容の確認だけでパスポート(人も犬も)チェックなし。
出発時間別にアルファベットの書かれた札をもらい、それを車のフロントウィンドウに付け、PETSのシートをもらいダッシュボードに置いて出発準備完了。
出発時間にはアナウンスがあるので、それまで待機。
BenをExercise groundに連れて行って必要な用事を済まさせ少しの間遊ばせてあげる。

しばらくしてアナウンスがあり、「FRANCE」と書いてある矢印のほうに車で移動する。
いくつもあるゲートのうち、今日はたった一つだけが開いている。
車の数も多くない。
雪は相変わらず降っているが雪かきされたゲートまで前の車に続いて進んでいく。
ここではパスポートや書類のチェックがあるのだろう、と思っていたが、ここもノーチェック。ゲートをくぐれば、既にここはフランスだ。
拍子抜けするほど簡単なフランス入国。
あとは電車に車で乗り込むだけだ。

電車は車が乗り込むとそれぞれの貨車ごとにゲートを閉め、窓やサンルーフなどの開口部を半分開けてから車のエンジンを切る。

35分間の海峡トンネルの旅はあっという間に終わる。
貨車のゲートが開き、前の車に続いて走って行き、電車から降りると、そこはフランスのCoquelles。
右側通行でラウンドアバウトも左側優先の逆回り。ちょっと最初は戸惑う。
だが、A16という高速に乗ってしまえば、そのままE40に乗り入れ、すぐにベルギーに入る。
ブルージュへは7番出口で下りて街のCentrum(中心)に向かう。

街中は一方通行が多く、狭い石畳の通りで最初はわかりにくかったが、中世のヨーロッパの街らしく、町の周りを環状線が走り、街中は広場を中心に放射状に道が走っている。それに慣れると、道路名と標識(一通に車が入れるか)だけ見てればホテルにたどり着けた。

車を駐車してチェックインし、一息ついたら早速街に3人(2人と1匹)でくりだした。
折から太陽が顔を出す。しかし、イギリスでもそうだが、冬は太陽が出ているときの方がかえって冷え込む。
曇りの方が暖かいのだ。
まずはホテルからマルクト広場までツァイザンド通り(Zuidzandstraat)を歩く。途中に救世主大聖堂を見ながら5分ほどの距離だ。
続いて州庁舎、鐘楼、ブルグ広場、聖血礼拝堂、市庁舎、魚市場と歩く。
途中でダイヤモンドハウスに寄って買うつもりはないが中に入れてもらって見学。犬もOKでBenもダイヤを見学・・・はしなかったが。

魚市場から運河の方に歩いて行くと、3月からの運河巡りシーズンを前に運河巡りのボートが出ている。
そこでBenも乗せてくれるよう聞く。
他の人の迷惑にならないし小さい犬だからとOKが出る。
ボート巡りについては2月25日の日記に書いてあるように、寒いけど、とても印象的で楽しい時間だった。
そして頭のてっぺんから足の先まで冷え切った私達は暖を取ろうとカフェに直行。もちろん、Benも一緒だ。
お弁当に作って来てトンネルの中で食べたサンドウィッチがボリュームがあったので余りお腹は空いていないが、今食べないと夕食まで持たないという事で少ない食事メニューの中からパスタを注文した。
味は・・・う~む。いまいち。しかしアイリッシュコーヒーとLeffeビールでからだはとても温まった。

朝が早かったし、アルコールが入ってちょっと疲れたのでいったん、ホテルに帰って寛ぐことにした。
ついでに夕食のレストランの予約もする事にした。
私達は茅ヶ崎と鎌倉という海の近くで生まれ育ったせいか、魚介が大好き。しかもベルギーに来たとあっては初日はやはりシーフード、という事で
「De Visscherie」というシーフードレストランに予約する。

夕食までに済ませるべき大事な事がある。
Benを獣医さんに連れて行ってPETSで必要な措置をしてもらう事だ。
獣医はホテルから歩いて2分くらいの所にあり、そこでTick駆除のFrontlineとエキノコックス駆除のDrontalを与えてもらい、パスポートに必要事項を書き込んでもらう。
このFrontlineやDrontalは2~3ヶ月ごとに私が家でBenに処置してやっているもので、本来は飼い主自身で出来る処置なのだが、パスポートの証明のためわざわざ獣医まで出向いてすることになったのだ。
ついでに獣医さんに散歩のスポットを教えてもらった。
さぁ、これで準備完了。

夕食は生牡蠣、ホタテ、ムール貝、オマール海老と魚介づくし。舌鼓を打ち、ホテルに帰る。
Benは私達の足音を聞きつけてドアを開く前にドアの前に来て鼻を鳴らして甘えている。ドアを開けたら、大喜び!
ああ、何て可愛いんだろう。とひとしきりBenとベタベタする。夫は呆れ顔。

Benは夕方のお務めがまだだったので、獣医に教えてもらった散歩場所に散歩に向かう。そこはザンド広場のすぐ近くの芝生の広場。

Benのお務めも終わり、ホテルに帰ってバスを浴び、冷えた体をほぐす。
長い一日でした。
お疲れ様。



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