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ノートPCの一番の利点は,いつでもどこでも同じ環境で仕事ができる(PCがつかえる)という点だと思っている.
重い処理はデスクトップPCで行うとして,ノートPCに求めるのは端末としての使いやすさ.
持ち運びがしやすいか(重さ,軽さ),インターフェイスは使いやすいか(キーボード,マウス),ちょっとした処理なら手元でできるかどうか(性能,接続端子)という観点からこだわっている.
この考え方+リカバリやインストールに備える意味でも,光学ドライブ搭載は必須.光学ドライブは必要ないだろうと思うときに限って必要になるもので,毎日持ち歩くのは苦痛.電源もOSで制御できるようになっているので,バッテリ的にはたいした影響もないし.
逆に一番あそべる選択肢が,Dell XPSシリーズ.特にM1210,M1330はGPUを搭載してワイド液晶(光沢,みづらいのでだいっきらいだが),ほとんどOEMなので分解も改造も容易,そして10万を切るレベルのときもあるほど安い.
で,これらを使い比べてみた次第.持ち歩いて常日頃使うという観点から重要度順に並べている.
1.ユーザインタフェース
キーのタイプ感としてはややレッツノートのほうがいいかも.XPSは柔らかすぎて,決して不快ではないが,レッツノートのペチペチ感が個人的な好みにあっているのだろう.あと,文書やプレゼンなどドキュメント作りでめちゃ重要なのが,Fn+カーソルで、Home、End、PageUp、PageDownができること.レッツノートはこれができて,なれるとなかなか移行しづらい.実際そういう意味でもっとも使いやすかったのはLibrettoなのだが.
マウスもまた,個人的な好みに左右される.ボタンのクリック感は,レッツノートがカチカチで,XPSがクニクニと対照的.カーソルはどちらもタッチパッドでSynapticsのドライバで同じような操作感となる.ただし,レッツノートにはホイールパッドのクルクルスクロールがあり,これがまた使いやすい.XPSにもエッジモーションがあるが,くるくるスクロールにはまったくかなわない.
2.大きさ,重量
大きさはレッツノートがB5ファイルサイズ,XPSがA4用紙サイズ,とレッツノートのほうが小さい.重さは1.3kg V.S. 2kg とレッツノートの圧勝.意外と重要なのが,手前側(つまりパームレスト側)の厚さで,これが分厚いと見た目大きく見えるだけでなく,キーボードがかなり使いづらくなる.そういう意味では,奥側が分厚いが,手前が薄いレッツノートが最強かも.ただし,この路線では,東芝のDynabookが2スピンドルで1kg切っている(しかもかなり丈夫)ので,そちらも考慮に入るだろう.
個人的にバッテリと大きさ・重さとは割と密接な関係があると思っている.駆動時間を延ばすならでかいバッテリをつければいいが,持ち運べなくなり意味がなくなる.ボーダーは5時間以上か,2時間以上か,それ未満か.レッツノートは省電力化に命をかけているだけあって,10時間近い動作を達成している.対してXPSは,実測で2時間ほど,大容量バッテリで5時間がギリ.この点では,レッツノートに譲れない何かが欠けている人以外は,レッツノートを選ぶだろう.
3.処理性能
ノートは,環境を持ち歩くからこそどこでも同じように作業が行える.で,その自分が使いたいOSやソフトウェアに十分な処理性能は必須.これはXPSの圧勝.なんせCPU載せ替えが可能(保障は無効になるけど).対して,レッツノートは超低電圧版のCore Uシリーズ(Eがノーマル,Tがモバイル用)で,動作速度は抑え目になっている.当然これは消費電力に効いてくるのだが,レッツノートはU以外に選択肢がないため,やはり貧弱といえる.
プロセッサつながりで,XPSは専用GPUをつんでいる.自分でどうにもできないという意味では,GPUの方がCPUより大きな制約だし,VistaでGPUがGDIによる描画を代替するように,表示専用のプロセッサがあることは”現状の”PC事情では重要.M1210はGeForce7400,M1330はGeForce8400を積んでいて,ローエンドとはいえ,Intel G9xx統合チップセットに内蔵されたGMA900,GMA950,GMA X3100とは数倍のアドバンテージがある.端末としてゲームを動かしたり,映像鑑賞をする上では重要.
4.接続端子
これはどちらも十分ではないといえるが,XPSのほうに分がある.両者とも,モデム,D-Sub15ピンアナログRGB端子,10/100 Ethernet,USB数個を備えている.個人的には,なぜGigabit Etherでないのか理解に苦しむ.
レッツノートは,PCカード,SDカードがある.XPSは,Express Card,SD+MS+xDカード,IEEE1394があり,圧勝.モデルによっては,LogicoolのWeb-camも付く.
5.液晶
液晶に関しては似たり寄ったり.どちらも12.1インチ.(M1330は13.3インチ,レッツYシリーズは14.1インチ).個人的には,4:3液晶で非光沢が好みなので,レッツノートになるのだが,レッツノートの液晶は本当に品質が最悪.発色も視野角も応答速度も非常に悪い.解像度がいまだにXGAなのも微妙.XPSの液晶は1280*800の光沢.部材調達により複数の液晶があるようだが,概ねほかのPCより発色が悪いが,それでもレッツノートよりはまし.この観点からは,Dynabookの半透過液晶が最強ではないだろうか.バックライトを切ることができるのはほかにはない強みだろう.
6.分解・改造
PCを長いこと使い続けて,不満が出ないことはありえない.最適を求めるなら,新モデルのたびに買い換えたいが経済的ではないし,2,3年使うためには拡張性が大事.
まぁ考えるまでもなくXPSの圧勝.なんせWebにあるマニュアルに分解手順まで載っている.miniPCI,メモリスロットは2つずつあるし,HDDは外から外せる.レッツノートは,分解も面倒だし,メモリスロットは1つ(1つはマザーボードに直付け),miniPCIも1つ.HDDは緩衝材にくるまれて外しにくい場所にある,光学ドライブは取り外し不可,とレッツノートの拡張性はほぼ0.
ここまで見てくると本当に対照的.自分で買うならXPS,支給されるならレッツノート,だろうか.レッツノートが企業での採用例が多いのもわかる気がする.
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