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NAPALM DEATH
『 Utilitarian
』
(Century Media/Trooper,15th Album,2012)
・song-list:
01. Circumspect (Instrumental)
02. Errors in the Signals
03. Everyday Pox
04. Protection Racket
05. The Wolf I Feed
06. Quarantined
07. Fall on Their Swords
08. Collision Course
09. Orders of Magnitude
10. Think Tank Trials
11. Blank Look About Face
12. Leper Colony
13. Aim Without an Aim (*Bonus Track)
14. Everything in Mono (*Bonus Track)
15. Nom de Guerre
16. Analysis Paralysis
17. Opposite Repellent
18. A Gag Reflex
19. It Failed To Explode (*Japan-Only Bonus Track)
・Members:
Mark ”Barney” Greenway (Vo)
Shane Embury (Ba)
Mitch Harris (Gt/Vo)
Danny Herrera (Dr)
♪NAPALM DEATH - 'Utilitarian' Trailer
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=rtpHS7liznI
※ Utilitarian ( 和訳:功利主義者、功利主義(論)者)
最近のNDというと初期のからのハードコア~エクストリーム~グラインドというこの手のアングラ直系のサウンドだけでは飽き足らず(というか、やり尽くした?)、前作から引き続きいろいろと試しては良さげなものはアルバムに入れている、というようなような印象を受けます。
今回も3曲目「Everyday Pox」には NUCLEAR ASSAULT
~ ANTHRAX
~ SOD
~ BRUTAL TRUTH
と名だたるバンドでバキバキベースを鳴らしてきたダンリルカ(Ba)作のベースラインを基に肉付けしていった曲にジャズ・サックスの鬼才であるジョン・ゾーン(*人脈的には NAKED CITY
、 PAINKILLER
でND繋がり)が参加している。NDのサウンドにヒステリックなサックスの不協和音が合っていると思うかどうかはビミョーだが似た曲になりがちな曲へのアクセントにはなっているとは思える。
また、5曲目「The Wolf I Feed」と東日本大震災と原発事故を扱った9曲目「Orders Of Magnitude」ではNDでは珍しく緩急のあるノリの曲に、これまでにもあったが、出だしからっていうのは初めてのような気がするミッチ・ハリス(Gt)による発情期の猫のようなヴォーカル(*NDからの派生バンド、 GOD FLESH っぽく聞こえる)にデス声と、 FEAR FACTORY のバートン・C・ベル(Vo)のような歌い方とを使い分けているマーク・バーニー・グリーンウェイ(Vo)の今までよりも器用な歌唱法による曲もあったり、7曲目「Fall On Their Swords」の中間部で聞けるお経のようなヴォーカル(読経?)と様々な試みがみられる。これらの影響下にはメンバーの課外活動、主にシェーン・エンバリー(Ba)によるものだが LOCK UP 、 VENOMOUS CONCEPT などのサウンドをも形成するシェーンのアイデアの引き出しの多さには毎回のことながら感心させられる。
♪Napalm Death - the wolf I feed
⇒ http://www.youtube.com/watch?v=yci0LNZQX24
かつては全部同じ曲に聞こえていたように思える90年代のアルバムよりはよっぽど最近のサウンドの方が表現力の幅も広がり、今作もアルバム通して聞いてても飽きがこないしライヴを観に行きたいと思わせる内容だ。