活き活きPC&園芸三昧

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October 20, 2017
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カテゴリ: PC
  久々にPCの話題です。第2世代のインテルCPUにQSV機能が搭載されて以来、頻繁にQSVを使ってH.264エンコードを行ってきた。その後、インテルCPUは世代が交代してゆき、今は第8世代となっている。我が家のPCも世代交代してゆき、最新のものは第6世代となっている。

  今回の話題は、インテルCPUのQSV速度が世代を重ねるごとに進化しているか否かについてであります。第2、第3、第4、第6世代のCPUのQSV速度を測定してみました。第6世代になり、H.265エンコードのQSVも追加されたので、その速度も測定してみました。

  試験に用いた動画は、フルハイビジョンで約50分の長さのMPEG2/TS動画である。動画のサイズは、6.67 GB。その他のプロパティを含めて 表1 にまとめました。


表1 試験に用いた動画のプロパティ
動画フォーマット MPEG2/TS
解像度 1,920x1,080 (16:9)
フレームレート 29.97 fps
動画の長さ 49分39秒
サイズ 6.67 GB
ビットレート・モード VBRモード
平均ビットレート 19.2 Mbps
最大ビットレート 26.2 Mbps


  エンコード試験の条件は、下の 表2 に示したとおりである。ソフトはTMPGEnc Video Mastering Works 6 を使用しました。このソフトは、H.264、H.265のハードウェアエンコード(QSV)を容易に使うことが可能です。エンコード条件は、H.264エンコードの場合は、解像度はフルハイビジョンのままで、平均ビットレートを19.2Mbpsから5.0Mbpsに下げる条件である。H.265エンコードの場合は、ビットレートを2.5Mbpsにする条件である。

表2 エンコード試験の条件
エンコードアプリ TMPGEnc Video Mastering Work 6
エンコード・フォーマット H.264 or H.265/MP4
解像度 1,920x1,080 (16:9)
フレームレート 29.97 fps
動画の長さ 49分39秒
ビットレート・モード VBRモード
平均ビットレート 5.0 or 2.5 Mbps
最大ビットレート 25.0 Mbps



​​  試験に用いた各世代のPCのスペックは、表3のとおりです。


​表3 試験に用いたPCの仕様​
CPU Core/Thread 内蔵GPU Memory
Core i7-2600K
3.40GHz 4c/8t Intel HD Graphics 3000 8 GB
Core i7-3770
3.40GHz 4c/8t Intel HD Graphics 4000 16 GB
Core i5-4570
3.20GHz 4c/4t Intel HD Graphics 4600 8 GB
Core i5-6500
3.20GHz 4c/4t Intel HD Graphics 530 8 GB


​​
​​  各世代のPCの性能の概略を知るためにベンチをとってみました。その結果を 表4 に記しました。ベンチマークは各世代によって大差はありませんでした。

表4 試験に用いたPCの性能(ベンチ)​
機 種           Core i7-2600K
            Core i7-3770
             Core i5-4570 
           Core i5-6500
Mark
250,214 277,393 275,322 279,068
​​ALU​​
69,099 84,047 81,841 79,860
FPU
69,613 63,438 73,820 69,030
MEM
50,070 58,191 48,826 79,639
HDD
12,952 36,678 32,095 12,686
GDI
16,533 15,642 17,656 16,967
D2D
26,611 7,780 6,126 4,580
OGL
5,336 11,617 14,958 16,306

​​  エンコード結果を 表5 に記した。QSVを使用した場合、各世代のCPUは、使用しない場合(softwareエンコード)に比して約3~5倍の高速を示した。H.265エンコードはH.264エンコードに比べてエンコード時間は、約2倍要した。



​表5 エンコード速度の結果​
CPU
エンコード方式
Software/ QSV
エンコード時間
エンコード速度
(fps)
Core i7-2600K
H.264
Software
65分26秒
22.7
QSV
19分21秒
76.9
Core i7-3770
H.264
Software
60分47秒
24.5
QSV
12分37秒
118.0
Core i5-4570
H.264
Software
107分13秒
13.9
QSV
22分27秒
66.3
Core i5-6500
H.264
Software
67分45秒
22.0
QSV
16分20秒
91.1
H.265
Software
141分09秒
10.5
QSV
28分16秒
52.7


​​  「インテルCPUのQSV性能は世代で進化しているか」の疑問に対しての結論は、
 1.世代によってQSVによるH.264エンコード速度はたいして進化していない。
 2.第2世代よりも第3世代CPUのQSVは進化しているが、それ以降は進化が止まっている。
 3.第6世代からのH.265エンコードは、付加価値は高い。QSVによって5倍の高速を示したが、H.264エンコード速度の約1/2の速度である。


  以上の結論に達しました。H.264エンコードに限って言えば、第3世代CPU以降、速度的には進化が見られず、PCの更新は必要ないことがわかりました。












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Last updated  June 25, 2018 07:20:40 AM
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