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2023.09.02
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先日発表した パ6球団主力先発投手陣を安定度信頼度の観点から観た球団別比較ランキング に続いて、今回は個人総合ランキングを発表しようと思います。

私個人の考えでは、信頼できる安定した先発投手とは、 ローテを守って大崩れせずに試合を作って少なくとも6回は投げ切り、回途中で降板する事無く安定した投球ができる 、そういう投手を考えています。
失点しないことが第一で、被安打、被本塁打、WHIP、与四球等々、一般的に投手評価の際に使われる指標は用いずに、私の偏見と独断に基づく簡単な指標を用いることとします。
ですから私独自の考え方に基づくランキングですので、遊び感覚で読んで頂ければと思います。ただ私は結構真面目にやっているんですが 大笑い


それでは今回のランキングの為にリストアップした各チ-ム球団の投手を紹介します。球団別ランキングに登場した投手リストと同様の34投手です。

楽天  : 田中将大、則本昂大、早川隆久、岸孝之、荘司康誠、辛島航
オリックス  : 山本由伸、山崎福也、山下、宮城大弥、田嶋大樹、山岡泰輔(山岡は今回追加。田嶋が休みがちな為)
ロッテ  : 佐々木朗希、西野、種市、小島和哉、メルセデス
ソフトバンク  : 東浜巨、大関友久、石川、和田毅、有原航平
西武  : 高橋光成、平良、隅田、今井、與座、松本
日ハム  : 加藤、上沢、伊藤、上原、鈴木、北山

次の表は評価項目と対象選手個々のデータです。すべて8月31日試合終了時点でのもの。尚、今回は先発投手の成績の評価比較なので、リリ-フ登板した試合の成績は除いています。

では、評価項目の説明と配点について説明します。


①年齢 将来性という観点から。24歳までは4点、25-29歳は3点、30-35歳は2点、それ以上は1点。
②勝利数 1勝1点。勝ち数の多さはチ-ムの勝利への最大の貢献なので。
③勝負差 勝ち越した数だけ得点となる。負け越せばその分得点減とする。
④先発回数 11-15回1点、16-20回2点、それ以上3点。④から⑧までは先発としてのローテ、チ-ムへの貢献度を見る。
⑤規定投球回数到達 到達していれば5点。現時点で11人のみ。
平均投球回数 平均で何イニング投げているか。7回以上3点、6回台2点、5回台1点。
完投数 1完投ごとに1点。
⑧平均登板間隔 通常ローテの中(なか)6日(=6.0)をどれだけ守っているか。6.9以下3点、7台2点、8台1点。
防御率 トップ5は10,9,8,7,6点、2.50まで5点、2.99まで4点、3.49まで2点、3.99まで1点。⑨から⑭までは投球の質を評価。
QS率 QS(クウォリティースタ-ト=6回3自責点以内)回数を登板数で割ったもの。80%以上5点、70 %台3点、60 %台2点、50 %台1点。
QS+率 QSは現在では最低限の指標に過ぎず、トップクラスの投手の指標としては不十分なので、ランクアップしたQS+(QSプラス=7回2自責点以下)を創設。50 %以上2点、4 0 %台1点。
2失点以内試合数割合 70%以上3点、 60 %台2点、50 %台1点。
4失点以上試合数割合 10%以下3点、1 0 %台2点、20 %台1点。
⑭回完了率 回を完了した状態で降板した試合の割合。80 %台2点、60 %台1点。

スマイル

では先発投手個人ランキングの発表と行きます。トップ5の発表です。まず5位からですが、4位に2投手が同得点で並んでますので5位はいません。

第4位  ロッテ佐々木朗希 44点
防御率、QS率は申し分ないが、規定投球回数に達していないことと完投が無いことが上位陣との差になった。

第4位
西武平良海馬  44点
​QS率などのQuality関連項目で伸ばし、完投数無しのハンディを補った。

第3位 西武高橋光成  45点
2位との差は勝負差の差が響いた。一方4位との差は完投数4がものをいった。

第2位 
オリックス宮城大弥  47点
勝利数、勝敗差、完投数で得点を伸ばした。3位との差は勝敗差が大きかった。

​第1位 オリックス山本由伸​  61点
2位に14点の大差をつけての栄冠獲得。勝利数、勝敗差、防御率で2位以下を大きく引き離し、他項目でも満遍なく得点するなど、完投数以外のほぼすべての項目でトップクラスの評価を得た。

6位以下15位までの投手と得点は次の表のとおりです。
楽天投手で15位までに入らなかったものについても、表の下部に順位と得点を加えています。



表から分かることは、上位は
楽天とソフトバンク以外の オリックス、ロッテ、西武、日本ハムで占められ、 楽天投手の最高位は11位に楽天則本 と寂しい限りです。
楽天の残り5投手は17位から34位(最下位)にランクイン。
予想以上の、悲惨と言っていいほどの結果でした。

​上位陣は若年齢化が著しい。トップ5は全員20代でそのうち4人は20代前半​ だ。
トップ10に拡大しても加藤以外は全員20代という若さが占める。この波に乗り遅れているのが、楽天とソフトバンク両チ-ムで、特に ​楽天投手陣の高齢化(=体力スタミナ不足)と弱体化は急速に進んでおり​ 、他チ-ムとの差は歴然としている。
チ-ムの若手育成方針の問題点洗い出し、
ベテラン偏重の 投手起用を改める等の対策を出来るだけ早くとってもらいたい。

では楽天投手個々人の問題点を見ていきます。

則本昂大 11位
楽天投手では最高位だが、他球団主力投手との差は大きい。直ぐ上の上沢、今井と比較すると、防御率、QS率、失点数割合等、 投球のQualityや安定感での差が目立つ

岸孝之 17位
特筆すべきは、楽天で完投している投手は38歳の岸のみであるということ。この年齢で今の成績は素晴らしいの一言に尽きる。

早川隆久 21位
早川の弱点は13位伊藤(早川より12点差上)との差を見ると一目瞭然だ。
Quality関連成績はほぼ互角だが、早川は規定投球回数、完投数、平均投球回数、登板間隔など、 スタミナに関する項目だけで10点も劣っている
昨年秋に肘の手術を受けたのでスタミナ云々を言うのは酷だが、一流投手になるためには避けて通れないところ。

田中将大 27位
好不調の波が激しすぎ安定感に欠ける 。いい時は7回まで投げられるが、不調時は炎上することが度々あった。勝負差、防御率、規定投球回数、完投数、QS率などほぼすべての項目で下位にランク。先発投手生命の危機と言っても過言ではない。

荘司康誠 29位
主力34先発投手中ただ一人の新人であるから、文句を並べるのはやめておく。勝ち星には恵まれなかったが良く投げている、という言葉が最もふさわしいと思う。

辛島航 34位
全34投手中最下位の成績 。一番の弱点は(防御率の悪さを除くと)1回の登板で平均5回程度しか投げられないことと、途中降板が多い事。良い点としては、実働期間は長くはないが楽天で最もローテを守っているところか。ただ先発としては明らかに力量不足であり、現在の成績からも将来性からも、圧倒的な打線の援護がない限り先発投手としての使命は果たせないだろう。使うべきではない。


デ-タの間違いはないとは思いますが、たとえ有っても順位には殆ど影響ないでしょう。特に楽天投手は。

こういうのは自軍の投手の成績やデータを解析するだけでは見えてこないことなんですね。なかなか興味深かったです。
いうまでも無く今回の成績と順位は8月31日時点でのものですから、今季終了後に最終結果を出す予定でおります。


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最終更新日  2023.09.05 15:11:03
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