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2010.09.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日はちょっと短編ノベルズを。


「なんですか!」
カーラーをつけたおばちゃんがベランダから叫んでいる。
ベランダといっても1階のベランダだから、顔の位置は同じ
ところだから見下ろしているわけではない。

問われている男は何も答えずおばちゃんの隣の部屋のベランダを
覗きこんでいる。

「なんですか!」
もう一度おばちゃんが叫ぶ。


「この辺りに娘の墓があったのですが、知りませんか?」
隣の部屋のベランダをまたちらっと見ながら男が言う。
「ここにうちの娘の墓を作ったんです。小さな塚を作り
 目印になるように椿の苗を植えたのですが、見ません
 でした?」

(頭おかしいんじゃないの・・・?)
怪訝な顔で男を見ているが、旦那は奥でテレビを寝ながら
見ていて特に気にする風でもない。

「娘はここで苦しみながら誰にも助けられず死んだんです。」

「どこか違う場所と間違えてるんじゃないですか?」
早く立ち去って欲しいと思い、ここじゃないことを伝える。


 3年くらいで間違えるわけありません。」

「自分の娘のお墓に3年も来ないなんて、なんて薄情な。
 それを今更来たんですか?」

「私も来たかった。けれど来れなかったのです。ちょっと
 身動きが取れなくて。」


 されたら。。。)

「ようやく来れたんです。そうしたら昔は無かったこんな
 建物が。」

「ここは5年前からありますよ?だから勘違いなんじゃない
 ですか?」
(やっぱり勘違いしていたんだ。これで納得して帰って
 くれればいいけど。)

男は驚きながら、
「5年前から?そんなに経っていたのか。」
悲しい顔をしてうつむいた。

「だからあなたの娘さんのお墓はここじゃないわよ。
 残念だけれども別のところを探してもらえる?」

「いえ、やっぱりここですよ。」


「ありました。」


「え??どこに?」



「あなたの足元に。」



「!!!???」
さっきまでむき出しのコンクリートだったベランダの足元は
土に芝まで生えており、どこから生えているのか椿まで咲いて
いる。
その横に盛り上がっている小さな土山。

振り返るとだんながいたところに今まで話をしていた男が。


「あなたが、以前大きな荷物で振り返った際、その荷物で
 まだ小さかった私の娘は倒された。そのとき打った頭は
 内出血でその日の夜には息を引き取った。あなたは全く
 気にする風でもなく立ち去った。気づかなかったのでは
 なく、気づいていながら。」

「娘が息を引き取ってから、どうしても許せなかった私は
 あなたを探し出し娘の墓の前で殺した。でも、夜寝ている
 あなたの家に忍び込んで殺したからあなたは死んだことに
 気づいていない。」

「そして私は刑期を終え出てきて、娘の墓に来てみたら、
 あなたは生きているつもりで、この地に根を張り、娘の
 墓をもその残留思念で隠していた。反省もなく。」

「でも今日で気づいたみたいだからあなたももうここには
 いられない。」

ふー。
この話、途中まではむかつくおばちゃんに友人が行った
狂言・いたずらです。
その続きにちょっと話を付け足しました。

それでは涼しくなってきましたので、窓は閉めて寝て下さいね。







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最終更新日  2010.09.28 00:03:11
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