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おかげさまで只今15位です
そして、ゆうなの日記もめでたく10000HITを迎えることが出来ました
ほんとに、ほんとに、ありがとーーーっヾ(・∀・。)ノィェィ☆ヾ(。・∀・)ノィェィ☆
「長いよ、前置き」←天の声(・▽・;)
・・・・・・では13話に行ってみましょう
魂が抜けたような状態で過ごす日々。
昼夜を問わず玄関には見張りがおり、外には出られない。仮に屋敷から
出たとしてもここは島だ。松尾が言った言葉が、頭の中でこだまする。
"美優は、ここに残るんだ。美優は、ここに残るんだ"
あれ以来、松尾は美優に対し優しく接してくるけれど、美優は何の感情
も起きなかった。嫌いとも、憎いとも思わなかった。松尾に抱かれている
のは、美優ではない。ただの抜け殻だ。本物の美優は、別の場所にいる。
ずっとそんな気がしていた。
美優が部屋から出ると相変わらずジョーが側に付いてくる。何気なく玄関
の方に向かおうとすると、すかさずジョーが美優の前に立ち塞がり、ノーと
言いたげに首を振る。
美優としては、逆方向の海岸に出るしかなかった。海岸はプライベート
ビーチで柵が施してあり、ここから玄関側に出ることは出来ない構造になっ
ているのだ。
木陰に座り、海を眺める。海はいつもと変わらず、キラキラと太陽の光を
反射し輝いている。修二とこの島にやって来た日も、一緒に船に乗った日
も、こんな風に輝いていた。
あの日に戻りたい。
毎日こうして海岸に出ては、いつものように木陰に座り膝を抱え、海を眺
める。右斜め後ろにジョーの気配。
初めは監視されることに重圧を感じていたけれど、今はもう何も感じない。
いつまでこうしていればいいのだろう。何度こうして海を眺めたことだろう。
これからもずっとこうして海を眺めることしか出来ないのだろうか。絶望を
感じ、頭を膝に預け横を向く。
戻りたい--。
どうして、時間は戻らないのだろう。
どうして、時間は前にしか進まないのだろう。
どれだけ泣いても。
どれだけ祈っても。
決して戻りはしない。
どうして?
サラサラとピンクの砂が落ちて行く砂時計が脳裏に浮かぶ。あんな風
に時間をひっくり返すことは出来ないのだろうか。
一度でいい。たった一度でいい。時間を戻すことが出来るなら、行って
らっしゃいと修二を送り出したあの日に戻りたい。
美優は、今までの人生の中で、これほどの罰を受けなければならない
程悪いことをしてきたのだろうか? 誰かを傷つけて来たのだろうか?
バカでも、不器用でも、なんの取り柄もなくても、自分なりに一所懸命努
力してきたつもりだ。誰かに認められたくて、誰かに愛されたくて、頑張っ
てきたのだ。修二と出会ってからは尚更だ。修二に相応しい人物になれ
るよう、自分を見つめ直し頑張ってきたつもりだ。
それなのに--。
この国への旅行は神様からのプレゼントだと思ったのに。まさかこんな
ことになるなんて。やはり、神様なんていないのだろうか? いくら問いか
けてみても、答えは見つからない。
乾いた風が美優の顔を撫でる。
日本に帰ろう。なんとしても--。
修二が死んだなんて信じられない。もし万が一、松尾の言ったことが本当
だったとしても、せめて修二が眠る国の同じ空の下にいたい。
美優は、立ち上がった。
第14話へ つづく
太陽の光に包まれて最終話 October 23, 2006
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