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星を見つけた三匹の猫ヨルク・リッター白水Uブックス 新書判並製☆☆☆☆ 三匹の野良猫の冒険譚。ストーリーの前半は宿敵の悪者ネズミとの対決。そして、後半はそのストーリーと並行して語られていた、銀色の毛にサファイアの瞳を持つ美人猫のもとへと三銃士よろしく冒険するストーリー。さらにそこに銀色ふくろうの語る美人猫の過去話も盛り込まれる。が、私はこの美人猫の話がイマイチ…。が、美人猫がちび星だった時、一緒にいた大熊座(北斗七星のこと)はいいな。つまり、一緒にいたちび星はアルコルのことだ。最初は北極星のことかと思ったが、どーもアルコル(某アニメの死兆星のこと…)のようだ。 この話、猫好きの人にはいいのかもしれないが、動物好きであって猫が特別好きなわけではない私にはちょっと今ひとつかも。犬好きは自認しているが、犬の扱いもイマイチだったし。悪者ネズミとの対決編から、美人猫のもとに行くまでは面白かったのだが、この美人猫のスイーツ(笑)ぶりにイラついてきたので、ちょっと楽しめなかった。 また、ちょっと情けないが、白水Uブックスという、比較的薄めの新書(だが、字は小さかった)の割に、登場人物の数が多く、ストーリーも結構めまぐるしく交代するので、特に前半にその傾向が強いため、何となく読んでいてもせわしなかった。 とはいえ、猫好きの人にはいいと思う。原作は、おそらくドイツの(大人向きではない)ジュヴナイル小説ではないかと思う。
June 29, 2008
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ミヒャエル・エンデ 佐藤真理子・子安美知子訳朝日新聞社 A5上製☆☆☆☆☆◎ 「モモ」とか「ネバーエンディングストーリー」の著者が書いたオペラのための台本。 中世を舞台にしているので、近所の図書館で借りて読んだ。日本でもあまりネズミは良いイメージをもたれないが、ペストの恐怖からか、ドイツのこの作品ではかなり汚らわしい存在としてネズミが登場する。私は子供向きのストーリーしか知らず、グリム童話をちゃんと読んだことがないのだが、ストーリーの結構大きな枝に「悪魔崇拝と異端」「手の怪我」などというのがあるような気がする。 登場人物の設定も面白い。ハーメルンの街の有力者の妻と娘。巻末の解説を読むまで気付かなかったが、一読しただけでは、清純で純真に思えるこの娘も結構アタマが緩い。そして、笛吹き男は口をきけず?、きかず?、全て笛の音で表現するのだ。この笛で全てを表現するって面白い設定だと思う。ナレーター的な役割を果たすのは、足萎えの少女を背負った盲目の少年。彼らは笛吹きについていくが、最後のところでカルヴァリー山(ゴルゴダの別名だそうな)が割れて火を噴き、子供達が皆その中に入るのに、遅れてしまい、その場に残って、子供達の身に起こったことを伝える役目を負う。 「ハーメルンの笛吹き」は中学生の頃読んだ、山田ミネコさんのパトロールシリーズの中にもこれを下敷きにした話があって、それも名作漫画なのだが、その中でもやはり「悪魔崇拝」と「手の怪我」というモチーフが出てくる。この手の怪我は多分スティグマと関係あるのかなあ?何も知らないので、ただのあてずっぽうだが。ドイツの文化や歴史、民俗学に詳しければ詳しいほど楽しめそうな本だ。こんどきちんとグリム童話で読んでみようかな。あと、阿部謹也さんの著作も。それにCDかDVDも探してみよっと。
June 23, 2008
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鑑識・米沢の事件簿ハセベバクシンオー宝島社文庫☆☆☆☆☆ 映画「相棒」のスピンオフ小説。あの映画の舞台の裏側でボブヘアに黒ぶち眼鏡、そして痛というか通なコメントに味のある鑑識の米沢氏は何をしていたのか…という内容。 以外に真面目な警察小説の雰囲気がある。容疑者の顔写真を探しているうちに逃げた奥さんを見つけた米沢さん。彼女を探し、職権を濫用(?)して彼女の勤務先と住所を調べ上げ、そこに行くのだが、結局玄関を見て帰ってしまう。しかしその後、出動要請がかかって、現場に赴き、殺人の被害者となっていた女性は別れた奥さんと下の名前も一緒、顔もそっくりだったが人違いだったことが分かる。が、そこでその女性の元旦那が刑事で、この元旦那と二人でこの女性が自殺だったとは信じられず、捜査を開始する。 ストーリーは映画のストーリーが終わった直後から始まり、時折、右京と薫が何をしているか暗示されながら、捜査一課のトリオや上司がゲスト(?)で顔を出す。にしても、米沢さん、直接の上司には恵まれてるんだねぇ…。更に上の右京さんや薫の天敵(?)から怒られて四面楚歌の米沢さんにも「暇か?」の課長さんと鑑識課長は協力してくれたり、ネタを流してくれたりするのだ。 とにかく犯人逮捕までのストーリーは結構普通の警察小説。細かい描写などからドラマにするより活字の方が向いている内容に思えてきた。 にしても米沢さん、この人ほんとに妻帯してたの?
June 21, 2008
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壁抜け男の謎有栖川有栖角川書店 四六上製☆☆☆☆◎ 色々なところに発表されたノーシリーズものを一つにまとめた短編・掌編集。 いくつか読んだこともある話があるのだが、ほとんど忘れている。横溝正史、鮎川哲也など有名ミステリ作家の作品へのパロディや読者への挑戦もあって面白い。が、全部で16作品あるので、一作一作は面白いが、やはりとりとめない印象があるかなぁ…。 個人的に面白かったと思うのは、やはり表題作の「壁抜け男の謎」、「キンダイチ先生の推理」、「怪物画趣味」、「震度四の秘密」あたりかな。また、「天国と地獄」の中に出てくる食事の話は面白かったが、この話があるせいで、ネタ自体はすぐ分かる。 やはり私には、謎解きよりも、登場人物の造詣の個性で小説を楽しんでいるようだ。ミステリ読者失格かな?
June 20, 2008
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香水パトリック・ジュースキント文春文庫☆☆☆☆☆ あとがきにもあったが、奇想天外な物語だ。自分はニオイを持たないのに、どんなニオイでも嗅ぎ分けてしまう孤児グルヌイユが主人公。犬のような嗅覚の持ち主なのだ。が、作中に犬と例えられる場面は一度もなかった。そういえばなぜだろう?この男、とにかくしぶとい。孤児なうえに乳母に気持ち悪がられ、孤児院で雑に育てられたあとは、皮なめし職人に使い捨て労働力として売り飛ばされる。しかし、そこで炭そ病になるが、そこからすら生還。獣同然の待遇から家畜待遇にアップグレードされる頃、グルヌイユは自分の稀有な才能に気付く。そしてそこで香水職人に弟子入り。ここで才能を開花させ、爆発的人気の香水を開発するが、パリを出て行き、山奥で隠棲…。しかし、この男は一度嗅いだ美少女のにおいが忘れられない。そしてその臭いを追い求めてやがては…。ということになる。かつて映画化された作品の原作である。 しっかし、全編を通じて臭いの描写、香料の名前がこれでもか、と出てきて、臭いの描写は恐ろしく臭そう。しかも、どちらかというと悪臭の描写の方が多いような気がする。フランスが舞台の小説でしかも香料絡みなので、当然グラースも出てくるが、これも美しい描写はあまりなかった。でもパリの描写に比べたら格段にマシだったが。 凡庸に料理したなら、天才賛美譚になりそうな話だが、それをこれでもかと貶め、一癖も二癖もある物語に仕立てるのは凄い。臭いのほかにも凄惨な場面も多かったのだが(しかもさらっと書いてあるので、そのうち感覚が麻痺する…)これをどうやって画像にしたんだろう?また、訳の方があとがきで主人公の名前について、一仕掛けあるようなことを書いておられる。フランス語の辞書を引いてみたが、良く分からない…。
June 16, 2008
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新・特捜司法官SーA(6)麻城ゆう(novel) 道原かつみ(ill.)新書館 ウィングス文庫☆☆☆☆☆◎ 珍しくSF。しかしあまりSFっぽくないかもしれない。だからずっと読んでいられるのかもしれない。このシリーズはコミックス「ジョーカー」からずっと読んでいる。昔と比べるとイラストレーションの雰囲気も(同じ人だが)随分変わった。毎回個性的なキャラも出てくるし、「ジョーカー」からのお馴染みキャラがちょっと顔を出してくれたり、と読んでいてとても楽しいのだが、実は技術的な内容は良く分かっていない…(情けない)。いよいよストーリーも大詰めを迎えたような感じだ。しかし、掲載誌が季刊なので、待つのが長い…。
June 14, 2008
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上田和夫講談社現代新書 新書判 並製☆☆☆☆ ずっと積読だった本。駆け足のユダヤ人概観の本。が、初版が1986年、この本は1999年の28刷である。さすがに、内容が古くなっていた。なにせ、まだ鉄のカーテンがあった時代の著作なのだ。まだ28刷時点なら良かったかもしれないが、さすがにもう二十年以上前。ソ連からロシアになったユダヤ社会の変化やイスラエルのキブツの中身、パレスチナとの関係も新たなページがかなり加わっていてもおかしくない。 ただ、イディッシュ語の周辺のことと中世以降のユダヤ人のことはこの本で初めて読んだ。特にハシディムについての記述は面白かった。また、祭りの内容についても解説が分かり易い。 そうはいっても、もう内容が少々時代遅れになっていると言わざるをえない。ヨーロッパとイスラエルのユダヤ人中心の内容だが、アメリカのユダヤ人社会についての記述が欲しかったかなぁ…。私が時折ユダヤ関係の本を読むのは、マーラーやメンデルスゾーンといった作曲家だけでなく、著名なアメリカの演奏家にユダヤ系の人が多かったし、彼らはユダヤ人だけじゃなくマイノリティ(の音楽家)全般に援助の手を差し伸べているように思える。だから彼らの活躍の場だった現代米国のユダヤ人って知りたいのだが…。まあ気長に本を探そう。 私もユダヤ人と書いているが、実際はユダヤ教徒の人だけではないのだ。その辺のことも読みたい。
June 10, 2008
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医学のたまご海堂尊理論社 四六仮フランス製本(簡易上製)本文横書き☆☆☆☆☆◎ 若い人向けのミステリシリーズ。「チームバチスタの栄光」の著者の作品で、舞台は同じ。登場人物も一部出てくる。一人なんて教授になってるし。任命されるとき、きっと物凄く嫌がったんだろうな、とか思ってしまった。ちなみにバチスタシリーズよりは10数年後の話かな?二時間ちょいで読めてしまった。 目次に出てくる、主人公の少年が秘密のノートに書き続けているという一言がいい。私もちょっと耳に痛かったりする言葉があるにはあるのだが。最初、購入するときに帯のアオリを読んでどういう話だろうと思っていたら、ちょっと想像とは違った展開だった。 また、作中人物では「ナイチンゲールの沈黙」で先が気になった少年のその後も出てくる。だが、別の作品で出てきたもう一人と併せて、同じ重い病気をした二人が二人とも物凄くアタマがいいなんて、この病気を直すための研究だけじゃなく、知能の因果関係の研究が始まりそうだ。 著者によると、この小説にはまだ続きがあるそうだ。楽しみだ。
June 8, 2008
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岸田理生角川ホラー文庫☆☆☆☆☆ 岩波から出ているドイツ文学ではない。(大体、あのドイツ物のタイトルの方がおかしいし…) 短編集。男女のこととはいえ、初版が光風社出版だったと書けば分かる人には内容の見当がつくと思う。ホラーめいた内容だが、全体にアヤしい雰囲気が漂うだけで、さして怖くはない。とはいえ、痛そうな描写や苦しそうな描写、臭そうな描写がほとんどなかったので、今まで読んだ中では一番気に入ったかも。
June 6, 2008
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蜃気楼内田康夫講談社ノベルス☆☆☆☆☆ネタバレ気味です。危なそうなところは反転させてありますが、他の部分から内容が類推できる可能性は高いです。ご注意ください。 富山県魚津市の蜃気楼と薬売り、大江山の鬼博物館、引き上げの舞鶴、天の橋立東京のファッション業界と象牙の塔…。この本でも浅見は様々な土地を旅する。また、この作品では彼の実家の様子も沢山出てくる。お見合いを奨めるのが生きがいっぽいご近所さんまで登場したので楽しかった。 途中まで犯人も良く分からず、また上のように様々な場所に行くので、お手軽に旅行気分を味わえる。実はこの本もいつか富山に旅行しようかと借りてきた本。が、読んだら天の橋立と大江山のオニハク(今もあれば、だけど…)に行ってみたくなってしまった。まだ京都の日本海側って行ったことないし、いつか行こう。 この作品では富山の薬売りの人々の仕事の様子が何となく分かった。もう初版から10年経っているので、変わったことも多いだろうが、今でもよく製薬会社の本社住所が富山県になっているし、どこかで伝統は受け継がれているんだろうな。が、我が家のように家族が少なく両方とも頑健な上に一人はクスリ嫌いだと、あまりいいお得意さんにはなれないだろうなぁ…。 あとは、女心が分からんと評されていた登場人物、もっと出番を増やして内面描写をしてほしかったかなぁ…。そして、この作品、きっと某サスペンスとかワイド劇場でやったら、配役で犯人がわかりそうではある。そして、この作品の最後で浅見は姫島に取材に行く。これに関連した作品も確かあったと思ったので、今度読んでみよう。
June 5, 2008
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