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【送料無料】カンナ(京都の霊前) [ 高田崇史 ]価格:945円(税込、送料別)高田崇史講談社ノベルス☆☆☆☆☆ カンナシリーズも完結編。今回の舞台は京都の月読神社のそば。ただ、あまりに怪しげな団体の存在が仄めかされるし、他シリーズのキャラも出てくるしであまりシリーズの完結編という感じがしない。私もその一人だが、次のシリーズを期待している読者も多いと思う。正直シリーズを費やして追いかけた秘本の結末は戦いに付随して起こった炎に放り込まれて終わり、なんてあまりに呆気ない。 主人公の甲斐の能力はアップブレード(?)されているようだし、これは次のシリーズに期待だろう。また、このシリーズは聖徳太子にまつわる歴史新解釈なのだが、それはとても興味深かった。このネタにまつわる専門書も読んでみようかな。蘇我氏と聖徳太子の関係って面白そうだ。それに、身の程知らずと非難轟轟の「八侑の舞」だって、彼らもその立場なら当然のことなんだもんねぇ。万世一系なんて、妄想にすぎないだろうことはちょっとアタマを回せば分かることだろうし。そうそう、神社好きとしては、松尾大社や月読神社にも行ってみたい。 このシリーズでは人間よりも何よりも私は忍者犬ほうろくの大ファン。このわんこ目線の短編シリーズなんて出たら嬉しいのに。次のシリーズに続くのではないかと思うが、その時もやっぱりほうろくはもちろん、甲斐やタタルや毒草師もちょい出でもいいから出てきてほしいなぁ。まあ、一部の女性キャラはウザいからいらないけど。
August 30, 2012
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蘇る屍 欧州妖異譚 6 カリブの呪法 (講談社X文庫) (文庫) / 篠原美季/〔著〕篠原美季講談社X文庫ホワイトハート☆☆☆☆◎ タイトルからみんなでカリブ海リゾートかな、と思っていたらカリブ海に沈んだ船のお宝が発端だった。シモン、アシュレイの他にダルトンやセイヤーズ、オスカー、ユウリパパ、オニールまで加わってオールスターキャストで楽しかったが、その分オカルト事件はさっくり解決だったような気がする。それに作中結構グロい物体も出てくるが、少女小説ゆえか、この描写もかな~り控えめだった。にしても、パリ大学に行く前にロンドンに立ち寄ってからって、交通費いくらかかるんだというのはみみっちい庶民の考え方だろう。よく考えればシモンのユウリへの執着はかなり鬱陶しいのだが、本人が肝心の時は100%自分の意志を必ず通すうえに、それにアシュレイまでが加わっても飄々と受け流しているので、シモンの時として行きすぎじゃないかというほどの干渉も妙に格好よく目に映るのは不思議だ。 作中の季節は3月だったので、そろそろ卒業・夏休み・入学シーズンと英国の学校は進んでいくはずだが、聖ラファエロの最終学年のオスカーとセイヤーズ、そしてシモンの弟アンリが大学生になってからの話を読む日も近いかな。 そして、この本の最後では、アシュレイがロンドンのフォーダム家に居候しそうな雰囲気で終わるが、これも次巻以降どうなるのかなぁ?まあ、この本はかなり刊行ペースが速いので、割とすぐに続きが読めるとは思うのだが。
August 20, 2012
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【送料無料】朱鳥の陵 [ 坂東真砂子 ]坂東真砂子集英社 四六上製☆☆☆☆☆◎ 亡くなった高市皇子の妻、御名部皇女の見た夢の夢解きを依頼されて、彼女と(後の)元明天皇の元にはるばる香島(=鹿島)から藤原京に召しだされた白妙は、その夢解きを行おうとすると讃良と呼ばれる(=持統天皇、作中では既に譲位して太上天皇となっている)皇女の追憶に入り込んでしまう。そして、白妙の視線を中継に、持統天皇の生涯が描かれる。 持統天皇の生涯は里中満智子さんの漫画「天上の虹」を大体読んでいるのでおおよそは把握しているのだが、それでも冒頭のルビだらけで、皇太妃(おおきさい)だの大納言(おおいものもうすつかさ)だのの言葉にかなり戸惑った。それに、讃良の幼い頃の周辺の人間関係からいくので、最初は誰が誰やら時代も分からずかなり読むのに時間がかかったのだが、およその人間関係が把握できてからは一気に読めた。 それにしても、この小説、この時代の古代史好きにはたまらない内容。持統天皇は日本の女帝の中でも存在感の大きい女帝の一人だが、彼女が歴史上なしたといわれている事柄についての解釈もなかなか面白い。私は息子草壁皇子を盲愛する母より、こちらの権力欲の強い、鉄の女という解釈の方が好きだ。 そして、クライマックスになるにつれ、展開はスリリングになっていく。権力を掌中にするために持統天皇がやったことは実に壮絶。そして、最初にこの本の案内を読んだ段階で、白妙の名が出てきて、あの百人一首の歌の白妙だなーと思っていたら、この歌に見事な(そして凄惨な)解釈が添付されている。 そして、ラストははっきりいって怖い。読後感については、読書サイトではあまり良くないとかいておられる方も多いが、私にとってはさほど悪くない。確かにこの終わり方では白妙は気の毒だが、ハッピーエンドではないだけだ。 奈良時代が舞台らしく、幻想的な動物や魍魎の描写、そして、この時代の有名人がたくさん出てくる。暗誦力に優れているという白妙の兄もやっぱり最後はあの人だったということが判明する。でも、この兄にこの役を割り当てているのも、白妙とは対照的だ。名前もくろ(漢字が出せそうもない)妙というのだが、彼はこの仕事があったゆえに、白妙のようなことにはならなかったのではないかと思う。 この時代の有名人は結構出てくるのだが、私も読書サイトのほかの方の感想を読んでいて同感だったのだが、他の登場人物に比べて白妙の存在感が希薄に感じるのだ。でもそれも、他人の夢に入り込む彼女の能力ゆえなのかもしれない。 昨秋私は持統天皇が壬申の乱のときに逃げ込んだ吉野の宮滝に行ったのだが、この本を読んでいたら、もっと楽しくあのあたりを歩けただろうなぁ。実際、夢の環蛇にも行った記憶があるのだが、ただの水の流れにしか見えず、少々残念だった。 私は随分前にこの著者の書いた奈良のエッセイが私の持つ奈良のイメージに近く、とても感銘を受けたのだが、この小説もその流れの上にある。大好きな奈良時代を舞台にしたかなり好みの小説に出会えてとてもうれしい。しかもこの本、ブックデザインもとても素敵なのだ。奈良時代が好きな人のツボを押さえた小説だ。
August 13, 2012
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【送料無料】玉村警部補の災難 [ 海堂尊 ]海堂尊宝島社 四六上製☆☆☆☆☆ 玉村警部補がかつて加納警視正が関わった事件ファイル(調書?)の確認を取るために事件を回想している、という体裁をとった短編集。一つ一つの事件の前後に玉村警部補ことタマちゃんと田口医師、ぐっちー先生の回想がはさまれるのだが、それがなんともほのぼのとした茶飲み話になっている。冒頭作は既読だったが、あとは初めて読んだ。 まあ、たしかにAi(死後画像診断)の効用がそこかしこに織り込まれているのはご愛嬌だが、どれも面白かった。私は割と医療ミステリも好きなほうだと思うが、最後の作品、「エナメルの証言」は謎解きの視点が違っていて特に面白かった。また、「ダモレスクの剣」という架空(だよね?)のネトゲまで登場してきて、このゲームのキーワードが次の作品でこのシリーズの最終巻のタイトルに使われているのは偶然ではないと思う。 私はこの本のタイトルを見て速攻図書館に予約したのだが、でもそれは原作でのタマちゃんのイメージではなくドラマのタマちゃんのイメージからだった。ドラマになるまでは、地味でほとんど印象に残らなかった玉村警部補がタイトルにまでなるようになったのは、ドラマの俳優さんのお陰だと思う。またぐっちー先生(これは原作のぼ~っとした長身の中年男という設定の方がすき)と不倫外来、もとい愚痴外来こと不定愁訴外来で茶飲み話をしながら同病相哀れんでいただきたい。
August 9, 2012
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【送料無料】解錠師 [ スティーヴ・ハミルトン ]スティーヴ・ハミルトンハヤカワポケットミステリ 1854☆☆☆☆◎ 過去に大きな事件の被害者で、口がきけなくなった「奇跡の少年」がさまざまな行きがかりから金庫破りになった過程を刑務所の中で振り返る形の小説。結構ページ数があるうえに、年代順に記述されているのではなく、語られる年代がランダムなので、最後にいくまでそこが結構読みにくいところだった。 生まれながらの才能としかいいようのないピッキングの腕前を買われ友人達の悪ふざけに強力させられたものの、忍び込んだ家で一人だけ偶然見つけたスケッチブックに夢中になって逃げ送れてつかまり、そこから主人公マイクの転落が始まる。しかし、彼はどんどん深みにはまっていくのだが、それがすべて他人のためなのだ。それも仲良くなった友人や好きになった女の子のため。そして、最後もその女の子を思い出して、捜査官に連絡してつかまってしまう。 ミステリというより犯罪小説なのだが、主人公がまだ若くて常に人のために自分が犠牲になって人を庇ったり助けたり救ったりしているせいで、どちらかというと、意地悪な大人にいじめられる健気な主人公といったところだ。そして、そこが読んでいてほっとするところでもある。主人公が協力する犯罪者達にはいろいろなタイプがあって、間抜けな連中からマフィア、プロフェッショナルまでとても個性的で存在感がある。不幸な少年が主人公の小説だが、読後感はとてもさわやかだった。
August 6, 2012
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祥伝社文庫 つ4-9 天才・竜之介がゆく!紳士ならざる者の心理学 本格痛快ミステリー/柄刀一【SBZcou1208】柄刀一祥伝社文庫☆☆☆☆☆ 竜之介シリーズの連作短編集。このシリーズは何年か前に数冊読んだのだが、結構長い間中断していた。その間の何冊かをとばして読んだ。ストーリー展開を追うのにあまり不都合はないが、やはり、この本の中で言及されている学習プレイランド計画の立ちはじめを読んだ記憶があったほうがよかったなぁ。また、何人かの登場人物はそのプレイランド計画を実行に移す途上で、何等かの事件に巻き込まれて竜之介の推理の世話になった人々らしいのだが、それもこんな事件だったなぁと思い出せた方が、私には楽しい。まあ、ほとんどそれで不自由はないのだが。それに、時間があいても主人公、天地竜之介のおっとりぶりはあまり変わらないし。前作にはいなかった彼女候補になりそうな女性とこれからどうなるのかも気になる。 でも、トリックはちょっとピンとこないものもあった。理に走って、現実に実行したら、この通りいくかな、というのが二つほどあった。表題作と「見られていた密室」がそうだった。特に「~密室」はあの状況であそこまでできるだろうか、アタマが回るだろうか、というのが、やっぱり疑問。逆に最後の「少女の淡き消失点」はピンホールカメラの使い方がとても楽しかった。そして、そこから導き出された少女の家庭環境はちょっと可哀想だったけど。でもそれだって、その前に出てきた登場人物の台詞からもそれが分かるようになっている。 なんとなく、学習プレイランドの構想のでき始めから知りたいので、間の本も読んでみよう。
August 1, 2012
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