2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全8件 (8件中 1-8件目)
1
![]()
【送料無料】塔の下 [ 五條瑛 ]五條瑛光文社 四六上製☆☆☆☆☆ 随分前に読んだ「天神のとなり」の続編。各章ごとの事件がそれぞれ異なっているが、それが集まって一つの大きな小説になっている。前作は登場人物の名前はもちろん、ストーリーもロクに覚えていないのだが、主人公を取り巻く人間関係の一部がかなり好みだったため、強く印象に残っており、続編が読みたいと思っていた小説。一年前に出版されていたようで、見つけたときはとても嬉しかった。 身を持ち崩し、ヤクザに買われている調査員の鏑木、プールバーのアルバイトの京二、鏑木を使う、人を見る目はあるヤクザの黒カバこと白樺、などが主たる登場人物で、ヤクザに調査を依頼された鏑木の調査の過程で裏社会の事情が色々と出てくる日本版ノワール小説といえるだろうか。でも読書サイトによるとこの著者の作品にしてはライトな作風のようだ。 小説の舞台は錦糸町・亀戸。なので、表題の「塔」ま文字通りスカイツリーのこと。でもあまり作品には関係がなかった。スカイツリーもできたことだし、この作品の続きがもっと頻繁に出てくれたらうれしいかも。そして、この著者の代表作のプラチナビーズ他も読んでみたい。
November 22, 2013
コメント(0)
![]()
【新品】【書籍・コミック 文庫活字】落下する緑 永見緋太郎の事件簿田中啓文創元推理文庫☆☆☆☆☆ テナーサックス奏者永見緋太郎が当事者の話を聞きながら事件を解決する安楽椅子探偵タイプの短編集。謎は日常の謎で、タイトルに色が必ず使われている。著者もジャズメンだそうで、それぞれの短編に合わせたCDが紹介されている。巻末の解説も山下洋輔さんだ。ただし、私は全くジャズには疎いので、せっかくの本文中のジャズの描写も雰囲気がよく分かるものの、細かいことはあまり想像できなかった。たまたまジャズベースの人々とお話する機会があって、この作品のジャズメンたちの生態がかなりリアリティのあるものだということはよく分かった。また、永見も天才的なテナーサックス奏者だが、楽器以外に興味が無い、いわゆる楽器馬鹿。自分の所属する業界の大御所の名前も時として、知らなかったりする。だが、意外にふつーの兄ちゃんなところもあり、楽器も得意な名探偵というとシャーロック・ホームズの印象が強くなるが、彼は楽器をもってなければただの25歳の兄ちゃん。ワトソン役にあたるのは、彼の所属するバンドのリーダーでトランペット奏者の唐島だ。こちらは50過ぎの年齢に設定されており、ほとんど親子のようで、ワトソン役というより、フォロー役。永見のあたまを小突いたりもしているので、このコンビの様子は結構新鮮だった。他のシリーズ本も読んでみたい。直前に読んだ「禍記」がかなりグロだったが、こちらの方はかなり好み。
November 21, 2013
コメント(0)
【送料無料】禍記(マガツフミ) [ 田中啓文 ]田中啓文徳間書店 四六上製☆☆☆☆☆ オカルト系編集者の間での伝説的な書物に「禍記」というものがある……という冒頭から始まるこの本。いかにもな伝奇小説なので嬉しくなって読んでみた。連作短編集だ。おそらく「禍記」の一節に関係したストーリーが短編になっている。しかし、一つ一つの謎の存在にそれなりの解釈がつくのだが、それがかなりグロテスク。特に真ん中の短編「怖い目」の気持ちの悪いことといったら……。グロいだの気持ち悪いだの思いながらも最後まで読んでしまった。個人的には話の展開の仕方を変えたらもっと好みだったと思うが、これはこれで面白い。ただし、SFがあまり好きではないので、最後の宇宙船のワープの話はピンとこなかった。そして、巻末のあとがきにかえてとある「伝奇小説原理主義宣言」は、途中まで結構なるほど、と納得しながら読んでいたのだが、最後で笑ってしまった。でも、こういうオチは洒落ていて好きだ。 初めて読んだ著者だったが、好みはともかく、内容は面白かった。もう一冊趣きの違う小説を借りてきているので、こちらも読むのが楽しみだ。
November 17, 2013
コメント(0)
![]()
【送料無料】147ヘルツの警鐘 [ 川瀬七緒 ]川瀬七緒講談社 四六上製☆☆☆☆☆ 蛆に蜂に蜂の子などなどが登場。虫が嫌いな人にはとてもではないがオススメできない内容。しかも冒頭は焼死体の解剖から始まる。その遺体からは恐ろしくグロテスクなシロモノが出てくる。しかもその遺体の状態自体が謎だらけ。だが、その遺体の状態と遺体に付着していた蛆の状態から、法医昆虫学捜査官、赤堀涼子はその遺体を殺した犯人に迫っていくのだ。しかし、法医昆虫学捜査官といっても導入は警視庁のエライ人の気まぐれという設定で、赤堀の「お守り役」の刑事二人も最初は半信半疑。しかし、次第に彼女の能力を信頼するようになる。 ムシ絡みのグロな描写が多々あるが、それでも虫の生態から謎だらけの遺体の謎を解き明かしていく赤堀の調査の過程がとても興味深い。そして、遺体をとりまいていた人間関係もアクの強い人物だらけで、とにかく結構なページターナーだった。ただし、少々盛り込みすぎという気もしないではない。ちなみに147ヘルツというのは蜂の羽音より少々低いハエの羽音の周波数のこと。 この法医昆虫学捜査官続巻も読んでみたいし、著者の他のミステリも面白そうだ。
November 13, 2013
コメント(0)
![]()
【送料無料】暴雪圏 [ 佐々木譲 ]佐々木譲新潮社 四六上製☆☆☆☆☆ 「制服捜査」の続編。三月のお彼岸の頃に道東を襲う爆弾低気圧で水分を含んだ壮絶な地吹雪が通過する一日を描いた小説。外に出たら冗談ごとではなく遭難して凍死しそうな日に起こったさまざまな出来事が並行して描かれていく。その全てが犯罪絡みではあるが、中には若いカップルのちょっといい感じの話もあって救いがある。主人公の駐在所のおまわりさん、川久保が出てくると、その時の時刻にも言及されているので、半日の話でもあるし、案外ドラマの24が流行っていた頃の着想かもしれないが、この小説は当然のことながらアメリカンでご都合主義なヒーロー礼賛ではない。 暴力団組長宅での強盗殺人、養父の虐待からの家出、ペンションでの立てこもり、交通事故、などなど盛りだくさんなところに更に爆弾低気圧。かつて、この土地では早退させた小学生数人がその地吹雪で死亡するという痛ましい事件もあった。そして、人間の為したことより、とにかくこの爆弾低気圧による地吹雪の描写が怖いのなんの。理論と推理はあまり大きなウェイトを占めていないが、市井の人々の描写は面白い。全てを完結させずに読者に余韻を残したラストも私は好きだ。
November 13, 2013
コメント(0)
【送料無料】古代史の秘密 [ 豊田有恒 ]豊田有恒日本文芸社 新書判並製☆☆☆◎ 1994年初版。23世紀のタイムトラベラーが日本古代史の謎とされている時代に合法的にせよ非合法にせよいって、その視点で古代史の謎の部分を描いている。取り上げられているのは、聖徳太子、大化の改新、卑弥呼、ヤマトタケル、ワカタケル大王、継体天皇などなど。いくつかの解釈はとても面白かったが、個々の謎を掘り下げて考察するという内容ではなく、こんな謎がある、と紹介している。また未来のタイムトラベラーの視点を通じての描写なので、内容も捉えやすい。さらに、タイムトラベルのガイドの男(主人公)が結構なチャラ男。このキャラクター設定も堅苦しくなりがちな古代史関連にはとっつきやすくていいとは思う。ただ、個々の謎を掘り下げて考察し、著者独自の見解を求めたりするには不適当。
November 9, 2013
コメント(0)
![]()
【送料無料】制服捜査 [ 佐々木譲 ]佐々木譲新潮文庫☆☆☆☆☆ この著者の「警官の血」の評判を聞いていたので、どんな内容なのかと思って読んでみた。この本は短編集だが、多分、二時間ドラマになっている。ちょうどそんな感じの本を読みたかったので、かなり楽しく読めた。短編集。 道東の田舎の駐在さんが主人公。北海道警察は一人の警官の汚職に懲りて、一つの持ち場・地域に長期に警官を着任させない、という方針を打ち出し、現場ではベテラン捜査員がいなくなってしまった。主人公の川久保もそれで15年いた札幌から道東の田舎町の駐在に異動になる。田舎町でも決して平和なわけではない。いかにも田舎のわずらわしい人間関係がそこかしこに出てきて、それが川久保の捜査を妨害する。主人公の川久保は経験のある職場と地域を離れ、道東の田舎に家族を伴わない異例の赴任をして、単身赴任の不便をかこちながらも、捜査に最善を尽くそうとする。が、なかには無能な警官もいて、彼とぶつかることになる。それでも自分が正しいと思ったことを貫こうとする姿勢はすがすがしい。また、いくつかのストーリーは終わりが解決しないので、それが少々やりきれなさがあっても余韻になって残るのもよかった。
November 8, 2013
コメント(0)
![]()
創元推理文庫【2500円以上送料無料】占い師はお昼寝中/倉知淳【RCP】倉知淳創元推理文庫☆☆☆☆☆ 随分昔(10年くらい?)前に買って、そのまま積読になっていた本。今回ようやっと読んだ。日常の謎を「年取った駄猫」のように寝てばかりいる占い師の叔父が解いていくストーリーで、語り手はその姪っ子で女子大生。日常の謎なので、血なまぐさい事件は起きない。また、この占い師が霊感など皆無で人の話から事件を推理し、その解決をアドバイスするもの。読者レビューの中には、占い師が不真面目すぎると書いてあるものもあって、占いをどう捉えるかで、感想は違ってくるかもしれない。また、解決も人情味があるといえばあるが、どこか冷めたカンジがして、そこが人情話ではなく、この本をミステリにしていると思う。さらりと軽く読める。それでいて、謎解きは結構面白い。
November 7, 2013
コメント(0)
全8件 (8件中 1-8件目)
1

![]()
