日記

日記

2003.12.6.


彼は、結婚式で言ったことばどおり、ずっと私を大切にしてくれた。
特に単身赴任をはじめた7月からの日々。2週間ごとに帰ってくる金曜日がずいぶんと楽しみだった。お互いに新鮮だったのかもしれない。次の金曜日にはまた会えるはずだった。「二人でおいしいもの食べに行こうね」って言ってたのに。子供のことに追いまくられている私にいっときの休憩を与えてくれるはずだったのに。
彼はあの土曜の朝、いつものように仲間とテニスを楽しんだ。その後予約してあった歯医者に行き、その後またテニスに戻った。そしてその後、役員の送別会に出席した。そのくらい彼のあの日はいつもどおり充実し、元気に過ごしていたのだ。大好きなテニスを最後の日にもしてたんだね。
彼の死は、彼自身にとってもあまりに突然で信じられないできごとだったに違いない。彼は自分が救急車を呼んで欲しいと上司に電話をした後も自分が死ぬとは思ってなかっただろう。

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