CHI-AKIの部屋

続・はじめてのお風呂

ぬいぐるみ劇場　続・はじめてのお風呂　(。'(ェ)'。)

　年が明けて、１月も半ばを過ぎた頃のお話です…。

　その日、カッパちゃんとたぬちゃんは、管理人さんの鶴の一声（？）で、
　お風呂に入ることになりました。

今年の、お風呂はじめです

「先に洗濯物を干してきちゃうから、ここで待っててね」
「「は～い(^o^)丿」」
　洗いあがった洗濯物をかごにつめた管理人さんは、
　お風呂場を後にしてベランダへ行ってしまいました。
「……」
　管理人さんがいなくなると、
　カッパちゃんとたぬちゃんは顔を見合わせ――
「お風呂♪　お風呂♪」
　カッパちゃんとたぬちゃんは、お風呂場ではしゃぎだしました。
　カッパちゃんにとっては３回目、
　たぬちゃんにとってははじめてのお風呂だからです。

「お風呂にくるの、久しぶりなの～♪」
「はじめてのっ、おっふっろ～♪」
　２匹はそれぞれ歌いながら、手と手を合わせて踊っていましたが、
　自分たちのお風呂になるバケツを見つけました。
「これが、ぼくたちのお風呂？？？」
「うん♪」
　興奮も冷めやまぬ、といった感じのカッパちゃんとたぬちゃんは、
　バケツで遊び始めました。

このバケツに入るの？

　お風呂場でいろいろと遊んでいたカッパちゃんとたぬちゃんのもとへ、
　洗濯物を干し終えた管理人さんが戻ってきました。
「お待たせ――あら、楽しそうね」
「「うんっ！」」
「それじゃ、お風呂はじめるね」
「「は～い(^o^)丿」」

　あの後、管理人さんにジャブジャブと体を洗ってもらったカッパちゃんとたぬちゃんは、
　二回目のすすぎをしてもらって一息ついていました。
「気持ちよかったね…」
「うん。ご主人サマはちょっと疲れたって言ってたけど（笑）」
「それにしても…」
「ん？　どうしたの、たぬちゃん」
「地球の重力って、本当は重いんだね…」
「そうだね(^_^;)」

地球の重力って、重いんだね…

　しみじみと語っているカッパちゃんとたぬちゃん。
　水を吸った体はいつもより重くなり、
　いつもはぴんと立っているたぬちゃんの耳も、
　水を吸ったせいか地球の重力に負けて寝てしまっています。
「カッパちゃんとたぬちゃん、これから裏技やるから、おとなしくしていてね～」
　そう言いながら、管理人さんはカッパちゃんとたぬちゃんの
　それぞれの体にバスタオルを巻き始めた。
「うらわざ？」
「そう、裏技。裏技やると、早く乾くわよ～」
「「おおっ！」」
　バスタオルにくるまれた２匹は、目を輝かせた。

　１分後――
　洗濯機の脱水にかけられたカッパちゃんとたぬちゃんは目を回していた。

「ぐるぐる回って面白かったけど、目がまわるぅ～」
「うらわざって、あらわざ？？？」
　はじめて洗濯機の脱水を体験した２匹の感想を、
　管理人さんは苦笑しながら聞き流し、
「今日は洗濯物たくさんあったから、部屋干しするね」と、
　洗濯ネットのハンモックに２匹を乗せていった。

まだ目が回ってます