CHI-AKIの部屋

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パインちゃんのおつかい

・・・

ぬいぐるみ劇場 パインちゃんのおつかい (。'(ェ)'。)


 ある冬の日のことです…

「よいしょ、よいしょ」
 パインちゃんはその日、白い麻の袋を担いでいました。

よいしょ、よいしょ。

 その白い袋はパインちゃんの背丈の半分以上あるので、
 誰が見ても、パインちゃんには大きな荷物でした。
 それでも、パインちゃんは一生懸命その荷物を運んでいます。
 かなり引きずってはいますが(笑)。

「ふぅ~っ」
 袋の中身がかなり重いのか、パインちゃんは大きく息を吐いて、
 ちょっとだけ一休みします。

何が入っているかわからないけど、重そうです

 少し休んだパインちゃんは、ふたたび袋を担いで歩き出しました。

よいしょ、よいしょ。

「パインちゃ~ん!」
 2・3歩歩いたところで、パインちゃんは誰かに呼び止められました。

パインちゃ~ん!

 振り返ると、そこにはカッパちゃんとメロンちゃんがいました。

何やってるの?

「パインちゃん、何やってるの?」
「おつかいの途中なんだ…」
「へぇ~!」
 カッパちゃんとメロンちゃんは、目を丸くしています。
「おつかいだなんて、パインちゃんえらいね!」
「それほどでもないよ」
 ほめられて、照れるパインちゃん。
「あれ? いい匂いがする…」
 カッパちゃんは、いい匂いがするパインちゃんの袋に鼻を近づけた。

いい匂いがする…

「何がはいってるの?」
「ユズだよ」
「ユズって何???」
 カッパちゃんは、柚子のことを知らなかったようです。
「みかんの仲間だよね」
 メロンちゃんがそう言うと、パインちゃんはうなずいて、
 興味津々なカッパちゃんに「見てみる?」と――。
「うん!」
 パインちゃんは袋の紐をほどいて、
 中に入っていた柚子をカッパちゃんに見せてあげました。

これがユズ?

「ユズっていい匂い~☆」
「ご主人サマ、これお風呂に入れるのかな?」
「そうらしいよ」
「みかんの仲間なのに、食べないでお風呂に入れちゃうの???」
 ユズがみかんのように食べられるものだと思っていたカッパちゃんは、
 驚きで目をぱちくりさせています。
「いい匂いするから、皮だけ料理に使ったりするみたいだよね」
「そうそう。お砂糖やハチミツにつけたユズは甘くて食べられるけど、
 このままだと甘くないから、カッパちゃんには無理かもしれないね」
「ふぅん、そうなんだ……」

甘いユズ食べたい~☆

「あまあまにしたユズ、食べてみたいな~☆」
「今度、ご主人サマに頼んでみたら?」
「うん、そうする!」
「それじゃ、ボク行くね。これ、ご主人サマにお届けしなくちゃいけないから」
 パインちゃんは、柚子を袋に戻していきました。

がんばってね☆

「おつかい、がんばってね☆」
「うん」

 カッパちゃんとメロンちゃんに見送られたパインちゃんはその後、
 無事におつかいを済ませてみんなと楽しく遊んだそうです。


おつかい、お疲れさま☆






 [ お・ま・け ]


!!

 本当は、冬至の日にやりたかった『パインちゃんのおつかい』。
 冬至に出来なくても、年が明ける前にはやりたかったんですが、
 出来ませんでした(^_^;)
 そういうわけで、これはもうひとつの
『パインちゃんのおつかい』です…(短いけど(-_-;))。



「パインちゃ~ん!」
 おつかいの途中、呼び止められたパインちゃん。
 振り返ると、そこにはカッパちゃんとメロンちゃんとたぬちゃんがいました。

何してるの?

「パインちゃん、何してるの?」
「これを、ご主人サマのところに――」
 届けるの、とパインちゃんが言いかけた時、何を勘違いしたのかカッパちゃんは、
「パインちゃんって、サンタさんだったの???」と目を輝かせていた。

パインちゃんがサンタさん???

「カッパちゃん、クリスマスは昨日終わったよ…」
 たぬちゃんに突っ込まれるカッパちゃん。
「そうだった…」
 カッパちゃんの中ではどうやら、『白い袋』イコール、
『サンタさん』だったようだ(笑)。





続・はじめてのお風呂 みんなでお風呂♪



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