甘い罠(桃城×リョーマ)



キーンコーン、カーンコーン・・・


昼休みの鐘が鳴ると同時に購買に生徒が押し寄せて来た。

その中から大量のパンを抱えて出て来たのは桃城だ。


「へへっ、大漁♪、大漁♪」

中庭に行こうと、階段に差し掛かった時、

ヒュッー

「ん?」

何かが落ちて来る音がする。

ゴンッ!!!


見事に頭上に命中♪

「・・・・・・・いっって~~、誰だー!

人の頭にこんなもん落とす奴は!」

ギロッと上を見上げると、知った顔が手を振っている。


「桃先輩!一緒に昼食べません?」

「越前~、それ言うのに、これ落としたのか!

オイッ、しかもこれ中身入ってるじゃねーか!?」

「それあげますよ」

「そうじゃないっつ~の。  で、どこで食うんだ?」

「屋上がいいっス」

そんな事を言いながら、屋上まで上がる。


「オッ!今日は誰もいねーじゃん。ラッキー♪」

「そースね♪」

一番日辺りのいい場所に座って弁当を広げる。


「メシ、メシ~♪」


自分の物をパクつきながら、越前の弁当も覗き込んだ。

和食好きな越前らしい彩りのおかずが並んでいる。

「おっ!うまそーな弁当だな~。コレもらっていいか。」

「別にイイッスよ」

パクッと、つまむ

「美味いなコレ」

「そりゃこれは、奈々子さんが作ったやつだからね」

「何?越前の母さんて料理下手なのか?」

「そうじゃ無いけど、これは奈々子さんの方が美味いの」

「ふ~ん。」

「は~!食った、食った~。」

「ホント気持ちいー位の天気っスね・・・」

「こんな天気だと、眠くなってくるな~。


   そう言えばよ、越前」


「・・・クー」

「・・・って、もう寝てんなよ。オーイ、越前」

頬を抓ってみるが、全然起きる気配が無い。

しかたなく寝顔をジッとみていた。


サラサラと流れる黒髪に、キッと意思の強そうな目元、

キュッと艶のいい口元。


(・・・こうやってると、ホント可愛いんだけどなー。

 なのに口開きゃコイツは・・・)

「んっ、んんっ」

  ドキッ!

ノビをする姿が、

なんだか艶っぽく、

正直、こいつに惚れてるオレにはツライ物がある。

「んっ」

更に無防備にもオレの肩に頭が落ちて来る。

「・・・・・。

えちぜーん。起きねーとお前までつまみ食いしちまうぞ・・・。」


    反応なし。

・・・ドッキン、   ドッキン、   ドキン。


スーっと吸い込まれる様にキスをした。



そっと唇から離れる。

(・・・起きてねーな)

ホッとしたその時、パチッと目を覚ました。

「うをっ!!起きてたのか!///」


顔を少し赤らめながら、ジロッと睨み文句を言ってきた。


「寝込みを襲うなんて、ズルイっすよ!///」

「いや、あんまりよ気持ち良さそーに寝てるからよ。ついな・・・」

少々バツが悪くなって顔を向けれない。


「・・・。」

「・・・。」

フッとある事に、思い当たってパッと顔を上げる。

「そう言えばよ越前。お前いつから起きてたんだ?」

「・・・さあ?」

「でもよ、嫌がってないって事は・・・、

期待してもいいんだよな?」


「・・・。」

スクッと、立ち上がりドアの方に向かって歩いて行く。

「逃げんのかよ・・・」

その言葉に反応したのか、顔だけ振り返り

「桃先輩もまだまだっスね。

言葉に出して言わなきゃ分かりません?」


ニッと笑い

「いんや。それじゃあ、お前も貰っていいんだな?」

ギュッと抱きしめながら言うと、何か不満そうにジッと睨む。

「?」

「先につまみ食いしておいて聞くんスか」

「味見は大事だろ」

「なんか開き直ってない?」

「ハハハッそーか?気のせいだろ。

それにつまみ食いがだめなら、本気のキスをするか?」

「・・・。」

「ん?」

返事をする代わりに、首に腕をまわして来た。


この日、偶然にも愛しい恋人を手に入れた


が、これが仕組まれた物だったという事だと気づいたのは、2週間後の事だった。


「まだまだ甘いっスね、桃先輩v」

                  END

桃城は、最初「リョーマに負けてるぞ、

これでは攻めとして、先輩としてダメだね~」と思い、頑張ってカッコ良くカッコ

良くにし、最後に勝ったv、と思ったらやはり負けてました。

リョーマ強し。そして、ごめん桃城~。(笑)


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