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2010.04.27
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カテゴリ: 映画/パニック

「訴えられた?」
「急患にちゃんとできるだけのことして、あとはデカい病院できちんと診てもらえって言ったのに。そいつがそのままにしやがって、死んでから家族が訴えてきた・・・今、裁判の最中なんだよ。まぁ医療過誤で訴えられたって保険入ってるから本当は平気なんだけどさ。仮に民事で負けたとしても医師免許取り上げるわけじゃねぇし。いくらでも医者は続けられんだよ。でも親父はさ、訴えられたことがよっぽどショックだったのか、重傷の鬱病だってよ」

本作で主人公・祐司の妻役を演じた桜井幸子は、昨年末に女優業を引退した。
脚本家・野島伸司の作品では常連であり、個性あるキャラクターを透明感のある演技で見る側を惹き付けた。
吟遊映人が桜井幸子を初めて知ったのは、TBSドラマ「高校教師」である。
真田広之との絡みが衝撃的で、そのインパクトのあるストーリー展開に毎週釘付けになった。
そんな桜井幸子には末永く女優業を続けてもらいたかったが、こればかりは本人の都合や意思もあるのでどうにもならない。
これまでたくさんのドラマや映画でのご活躍、本当にご苦労さまでした。


都心に今世紀最大の直下型地震が発生した。
都市機能は徐々に回復の兆しを見せつつあったところ、地震の影響からか海水温度が上昇、巨大な台風が日本列島に襲い掛かろうとしていた。
高潮で水没した地下鉄構内で、元ハイパーレスキュー隊員の祐司が、耳の不自由な愛娘を必死で探す。
駅で一人怯える姿を見つけたのだった。
そんな中、台風の妨げによりなかなか救助隊が現れず、生存者は生き延びるために必死で耐え忍ぶ。

先日のシナでの大地震や、4月半ばを過ぎての大雪、N.Y.では真夏日を観測するなど各地で異常気象が現実のものとなっている。
本作「252 生存者あり」は、単なるパニック映画としてではなく、“ありえるかもしれない”という危機感を持って鑑賞すると、また違った感想を持つことになるであろう。
作中のクライマックスでもある、台風の目の中にあるたった18分間の救出劇のシーンは胸を打った。20100427b
救いの手を差し伸べる側と、生きようと必死に助けを求める側との様々な心の葛藤、心理描写が実に素晴らしかった。

2008年公開
【監督】水田伸生


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2010.04.27 06:42:17 コメントを書く
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