ゆずのスポンジ風

ゆずのスポンジ風

 ナイフを入れるとサクッとして、スポンジケーキかカステラのよう。焼き立てが冷めたものはふんわりしていますが、時間がたつと生地がしっかりしてきます。ゆずが苦手な方は、オレンジピールやレモンピールに替えても。ホイップクリームを添えてもおいしいですよ。




 <材料> 直径16cmのシフォン型1台分
  中種
強力粉 70g
酵母 小さじ2
砂糖 小さじ2分の1
水 70cc
  本仕込み
強力粉 130g
砂糖 大さじ3
塩 小さじ3分の1
卵 1個
バター 15g
水 25cc

ゆずピール(刻んだもの) 大さじ3(本ページ《ゆずのピール》をお使いの場合は3枚分)

 <作り方>

①中種を作り、密閉して室温で発酵させます。寒いので、水は人肌程度のぬるま湯を使いました。


詳しくは《テーブルロール》を参照してください。強力粉ははじめに200gを計量し、その中から中種分として70gくらいを密閉容器に入れます。本ごねの時に残りの粉を使うようにすれば、全体量が狂いません。

②1時間ほどでぶくぶくと膨れてくるので、パンケースに入れてHBでこねます。


中種の水の割合が多いため、すぐに発酵します。ゆずピール以外の材料を全てパンケースに入れ、天然酵母の生地作りコースでこねました。

③ゆずのピールを混ぜ込んで1次発酵させます。


《パネトーネ》を参照して刻んだピールを混ぜながら羽をはずし、2.5~3倍になるまで発酵させます。

④バターを塗ったシフォン型に入れ、2倍くらいに2次発酵させます。


生地がやわらかいので、ベンチタイムはとらずに直接型に入れます。オーブンのターンテーブルにお湯を張って網を置き、その上に型を乗せて発酵させました。30分ほどで2倍になりました。

⑤コールドスタートでふんわり焼きます。


生地がふわっと膨れているので、予熱なしで徐々に温度を上げて焼きました(コールドスタート)。130度で3分、160度に上げて14分、最後は180度で5分焼きました。

⑥型を逆さまにして冷まします。


シフォンケーキと同様、型をひっくり返して冷まします。冷めるにつれて生地が落ち着いてくるので、形をくずさずに型抜きすることが出来ます。

⑦あら熱が取れたら、様子を見て型抜きします。


パン生地が自然に縮んで離れやすくなっていますから、指でそっと押しながら型からはずします。まず外側の輪の部分をはずし、ていねいに指で押しながら底の部分もはがしていきます。型のまま長く置きすぎると型に接している部分が少し湿っぽくなるようですので、その部分を上にして網の上などで乾かすといいと思います。

 去年の末頃から酵母が改良され、ストレート法でもパンが焼けるようになったとか。私のはまだ改良前の酵母なのですが、何とか中種を前日に作らずにパンが作れないかとあれこれ試作を繰り返しました。目指すところはシフォンケーキのようにふんわり軽い生地だったのですが、時間がたつと生焼けのような食感が残るのが気になってどうしても納得のいくレシピが出来ません。やむなく水分を少なめに調節し、更にそれまで気になっていた型くずれを避けるためにシフォンケーキの要領で型を逆さまにすることを試しました。結果は大成功。これで、思い立った時から4時間ほどでパネトーネマザーの菓子パンの出来上がりです。


 中種の水分量を多くすることで、発酵はかなり早まりました。低い温度でじっくり発酵させない分グルテンが弱くなって、ケーキのようなサクッとした食感になるのかもしれません。翌日には更にしっかりした生地になりますが、レンジで少し温めるとふんわり卵風味がよみがえります。


 型ごと逆さまにして冷ますことで焼き縮みを防ぐので、バターを多く塗りすぎたりテフロン加工などをした型だと生地がつるんと落ちてくるかもしれません。もし心配だったら、型の底に当たる部分だけ何も塗らないでおくと安心かもしれません。外側を上の要領ではずしたら、底の部分はシフォンケーキをはずす時のようにパレットナイフなどを使ってみては?



ゆずのスポンジ風

 ◎2003年1月5日製作

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