オマーン沖で攻撃された国華産業が運行する「コクカ・カレイジャス」(パナマ船籍)から機雷を除去している「イランの船員」を撮影したという映像をアメリカ中央軍が公表したが、本ブログでも伝えたように、国華産業の堅田豊社長は6月14に開かれた記者会見の席上、 攻撃の際に乗組員が「飛来物」を目撃していた ことを明らかにし、「間違いなく機雷や魚雷ではない」と語っている。今後、アメリカからの圧力で証言が変わる可能性もあるが、14日に行われた証言の重要度は揺るがない。
公表した「証拠写真」について、 ドイツの外相も証拠として不十分だと語り 、国連事務総長は真に独立した調査が必要だとしている。アメリカ政府に同調、主要国の中でイランを非難しているのはイギリス位だろう。
イギリスは2003年3月にアメリカ主導軍がイラクを戦略する際にも協力していた。この攻撃はアメリカの統合参謀本部でも大義がない上作戦が無謀だとして反対意見が強く、予定された2002年には実行できなかったと言われている。
そうした中、2002年9月にイギリスのトニー・ブレア政権は「イラク大量破壊兵器、イギリス政府の評価」というタイトルの報告書、いわゆる「9月文書」を作成、その中でイラクは45分でそうした兵器を使用できると主張する。その直後に文書の内容がリークされ、サン紙は「破滅から45分のイギリス人」というタイトルの記事を掲載した。開戦の後押しだ。
この報告書をアメリカのコリン・パウエル国務長官は絶賛していたが、大学院生の論文を無断引用したもので内容もイラクの脅威を正当化するために改竄されていたことが後にわかる。それでも強引にジョージ・W・ブッシュ政権は戦争を始めた。1980年代からネオコンが主張していたことが実行されたのである。
そうした実態はすぐ明るみに出された。BBCの記者だったアンドリュー・ギリガンは2003年5月29日、ラジオ番組で「9月文書」は粉飾されていると語る。さらに、サンデー・オン・メール紙でアラステアー・キャンベル首席補佐官が情報機関の反対を押し切って「45分話」を挿入したと主張した。
ギリガンが「45分話」の疑惑を語って間もなく、彼の情報源が国防省で生物兵器を担当しているデイビッド・ケリーだということがリークされる。実際、2003年5月22日にギリガンとロンドンのホテルで会っていた。そのためケリーは7月15日に外務特別委員会へ呼び出され、17日に死亡した。今でも他殺だと考える人は少なくない。