クックの部屋

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病気との戦い PART3



活動開始


すごいブルースピアノがいるという話は同級生のブルースギタリストから聞いていた。
「初めて見たとき、本当に感動して鳥肌がたったよ」
ナット・ダブ、もちろんその時は知らなかった。今回はライブの前にブルース教室をするから是非見にこんねと言われていたので仕事を抜け出し、ちょっと遅れて行った。
昼だったが、結構人が入っていて空いてた1番前に座った。
TAD三浦という博多出身のブルースギタリストが通訳で今回はボーカル教室。
講座中ちょっと前に出て歌ってくれとの話でここのNO1バンドのボーカルが前に出て何か歌った。その後ナット・ダブがピアノを弾きながら歌い、ここはこうしたほうがいいとかいうスタイル。
後ろから「ケケケ・・・」という不気味な声が、そういえばさっきからなんか独り言をいっているやつがいるなと思って振り返るとそこには山善が

山部善次郎  昔から博多で活動している伝説のボーカリスト。この人のボーカルは本当に凄く、奇行ぶりでも有名。

次に誰か前に出て歌う人いませんか~と声がかかったものの誰も手を上げず、周りはさっき歌ったNO1バンドの人にもう一回歌えと言い出す始末。
ここは俺しかおらん、なんで2回も歌わせんといかんとや・・・と思い手を上げて前に出た。
曲はマディ・ウォーターズのHoochie Coochie Man 歌詞はあまり覚えていないし、もちろんバンドでもやったことはない。
ナット・ダブより山善が見ている方が気になったが、ナット・ダブが歌詞カードを見せてくれたこともありなんとか歌いきった。

終わった後にマスターから「さっきのはよかったよ」と言ってもらったのだが、あまり覚えていない。
講座終了後、英語ができる人がいたので通訳してもらい、いろいろと聞いてみた。
「私のボーカルはどこが問題でブルースを歌うにはどこを変えればいいのか?」
マディー・ウォーターズのビデオで、「なんでも思い通りに手に入るやつにはブルースは歌えない、教会に行って特別なソウルを得ることも重要だ」と言っていたが、家の近所にはゴスペルやっている教会がない
などといったことを質問したら
「お前の歌はいいが、歌詞とフィーリングを観客に伝えることが重要だ、もう少しちゃんと覚えて、発音をしっかりしろ」
「ブルースはゴスペルと元は同じなので、ゴスペルをやらないとできない訳ではない、マディはスピテュアルな事が重要と言っているのではないか」
等と言われた。ちなみに日本で見た一番のブルースバンドはブレイクダウンらしい。
すっかり舞い上がってしまった俺は10年以内にニューヨークハーレム アポロシアターアマチュアナイトに出場し優勝しようと思っている、その後にアメリカでレコードを作りたいのでバックでピアノを弾いて欲しい。ギャラはいくら払えばいいのか?と聞いたら「その時の為替レートによる」と言いやがった。

今考えるとバカ以外の何者でもないが、その時は真剣だった。
夜のライブが終わり打ち合わせ後、練習が決まった。5回スタジオに入ること。あと3週間もなかったと思う。



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