下の国道沿いにある産直の市場へ、辞めたほうがいいという私の言葉に頷きながらも固い桃『おどろき』を出し続けた園主
数日前から戻された箱詰めの『おどろき』が捨てるように作業場に・・・
今日もまたその数が増えていました。
午後の収穫後つめながら、やはり固い桃は受けが悪いから切るか・・と
とんでもない!!せっかく固い桃のよさが広がってきているのに!!!
ここで売るのは諦めて、本当によさが解る人が殺到するまでは、安くても遠くても大量に出すのは安い市場にだして、もうちょっと持ちこたえれば必ず陽が当たるからと、励ます以外言葉がありませんでした。
自分の桃だけがはじかれて売れないことが、まるで自分の評価のように思ってしまうのはよく解ります。
私も横文字で書いた苗を、写真つけたり説明を書いたり工夫して出したけれど、結局は売っている人が誰も理解していないし、判ろうとする努力もせず、あんたの苗は駄目だという・・・
勝ち組の苗は・・・?と見れば、どこかの山からと ってきたらしい山野草と一般的な1年草、咲いているラベンダーなど
まさに買う側にも問題ありの場所だと解っているだけに、価値観の違う『いつまでも固い桃』は受け入れないのは当然です。
売る側も、いつまでも固い桃なんか・・・という態度なのだろうと、察するのは容易いし、先日、私がハネを持ち込んで一端は大きく立派な桃に大喜びだったお偉い販売者が、固いというクレームに慌てて、ビジネスとしては非常識な、いわば契約違反で桃の引取りを強制したときにも、販売者の考え方がいかに身勝手かを示していました。
誰のお陰で給料を得ているのか??
もしかして、売ってもらっているから作っていられる??
売ってくれて有難いと思え!ということだったのでしょうか?
私の考えこそ身勝手だった??
簡単に売ってもらえるような品物を作れ!ということだったの?
世の中それでいいのですね。
消費者の方も、それが正しいと・・・??
悲しい現実です。
この時期のおどろき・・・赤くて見事なコンポートになります。
捨てられる寸前のものを持ち帰って煮ました。
これは高価なコンフォチュール用のお砂糖を頂戴したので使っています。
規定の数値ではとても甘いので、そこから結構工夫して、ケチな私はお砂糖としてさほど高くつかないようにして使っています。
出来上がりは甘みにコクがある感じ?おどろきの熟度違いかもしれませんが、とても美味しく煮えています。
これを私が煮て売って儲けろ!という声もよく聞きますが、私が儲けても仕方がないのです。
多くの人がこの桃の良さを私のように理解して(最初は固い桃で食べられなかったのですが、最近柔らかい桃が食べられない)まさにスローフードとして利用してもらいたい・・
園主が元気なうちに、この桃に光が当たらないと、この桃の木は残りません。
私もいつ、ボランティアなどしている場合ではなくなるか・・・解りません。
今だって、普通に考えたらそんな場合ではないのですが・・
インターネットの世界で広がっているおどろきの輪については、園主にも話しをしてあります。
でも、覗いたこともないこの世界のこと
理解しようがありませんね。
どんなに多くの方が応援してくださって、そこから広がりを見せているのか?
大きいところから話があれば、市場になど卸さなくて済むのに、とつい安易な考えに走りがちですが、小さくてもいいから美味しいものを作ることに一生懸命はシェフやパティシエにおどろきや黄金桃が届いて、ステキに加工されて多くの方の口に届けば、それが一番嬉しいことです。
美味しいレストランやケーキやさんで食べた桃に興味をもって、おどろきをご自身でママンの味に加工してくださる主婦が増えれば、なお嬉しいこと。
安易にどうやって作るの?ではなく、自身で工夫し失敗しながら作りだしたレシピこそがママンの味、素人の味はそこが良さですね。
この桃はそれぞれの家庭にあった形に変化し残っていかれる桃なのです。
高価でこの時期にしか食べることができない桃ではなく、食についてきちんと考えることができる人が気軽に贅沢な時間を楽しめる、そんな桃なのです。
コンポートにした美しい色の桃の瓶、これをクリスマスにあけようか?大晦日にしようか?それとも誰かの誕生日にしようか?
贈る人のことを考えながら、蓋を開けるときのシーンを考えながら作る時間を楽しめる人に届けたい桃なのです。
すでにそういうステキな仲間に届いて、いろいろと変化してきいる桃ですが、来年をお約束できないのもまた悲しい事実です。
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