建築家への遠い道

建築家への遠い道

一括発注と分離発注



建築主→元請(工務店・建築会社・ハウスメーカー)→各専門工事業者

ニーズとして根強くあります。
発注してから竣工まで任せておけばよい、という安心感もあります。
専門工事業者が決まっているため、品質が安定するということも言えます。

その一方で情報不足、うまく意図が伝わらない、想像していたものと違う、細かな対応についてこれない、
といった建築主の意向を上手く反映させることが出来ないと言った場面も見られます。

最近では元請会社の倒産等による、工事の停止等の問題があります。
そのため、住宅保障機構の住宅完成保証や、建ててからの瑕疵等による事故に対応する
住宅性能保証などの保証があります。


◆分離発注方式

建築主→各専門工事業者
 ↓
CMr(設計事務所)

元請が介在しないので、建築主が発注者であり、請負者でもあります。
そのため下記のような責任とリスクがともないます。

1・選定の責任ー専門業者(職人)を選ばなければなりません
2・支払いの責任ー各工事業者・委託業務へ支払責任が生まれます
3・リスク回避の責任ー工事中の事故等への備えとして保険等へ加入します。
             また工事中の汚損、破損等も建築主が負わなければならない場合があります。
4・設計事務所の技術力によって出来上がりに差が出ます。
5・建設業者でなければ住宅保証機構の登録業者にはなれません。設計事務所は外れます。
  そのため保証に関する不安があります。ただし民間の保険、保証等で対応する場合もあります。


CM・分離発注方式の場合、下請け業者は存在しません。
全ての工事専門業者と直接、請負契約を交わす必要があります。
分かりやすくまとめるとこういうことが言えます

◇建築主から見た場合

 ○設計施工一括発注方式
  任せておけばよいので安心(?)
  出来上がったものを受け取る。
  手間がかからない。

 ○CM・分離発注方式
  計画・設計・施工者選定・管理等に積極的に参加する(できる)。
  手間と時間がかかる。

◇設計者からみた場合

 ○設計施工一括発注方式
  設計内容は社内のマニュアル、仕様に沿って行なわれることが多い。
  外注を活用することもある。
  コスト管理、工事管理などは別の部署である場合があり、その場合現場には基本的に参加しない(行かない)。
  営業、設計、工事管理などの分業形態が多い。

 ○CM・分離発注方式
  建築主とともに基本コンセプトや設計内容を常に話し合いながら進めていく
  設計・監理のみならず、コスト管理、工事管理まで携わる。
  分業はあまり行なわない

◇契約の形

 ○設計施工一括発注方式
  設計・監理・施工管理とも一括で請負契約を交わす。
  設計を分離することもある。

 ○分離発注方式
  設計監理・施工管理・施工者選定などのマネジメント業務を委託契約で行なう。
  各専門工事業者とは請負契約を行なう

◇専門工事業者からみた場合

 ○設計施工一括発注方式
  下請け業者となる。施主(建築主)や設計者と直接話し合う機会はほとんどない。

 ○分離発注方式
  直接請負契約となるため元請となる。
  施主(建築主)や設計者と直接話し合う機会が増える。

◇公開性・透明性

 ○設計施工一括発注方式
  基本的に原価などは非公開。

 ○分離発注方式
  建築主に対して見積りを提示する為原価などは常に公開。



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