いつか見た青空

キャンプ

キャンプ


中学3年生の時、たしか9月だったと思うけど
休み時間に教室で友達とキャンプへ行く話をしていたら
数人の女子から 『私たちも行っちゃだめかな?』 って言われたので
断る理由も無いから 『じゃあ来れば』 という事で
山奥のキャンプ場へ行ったんだけど
そこが、またボロボロで調理場なんて流しが腐ちゃっていたりして。はははは・・・

で、女子は工事現場に建っている様なバンガローに泊まって
男子は俺の友達が持って行ったテントに泊まったんだけど
担任の先生も来たのには笑ってしまった。
自分たちだけでキャンプへ行く事を親に反対された女子の一人が
思い余って担任に相談したところ
『じゃあ、俺が一緒に行ってやるよ』

この先生、本当は学者に、なりたかったらしいんだけど
学者じゃ食べて行けないので仕方なく先生になった変り種で
全然、先生らしくなかった。ヘ(^0^)ヘ
夜、焚き火を囲みながら、みんなでクラスの誰と誰が付き合っているとか
誰が誰を好きだとかっていう噂話をしていた時も先生は一人で酒を呑んでいたしな。
おまけに酒グセが悪くて、さんざん呑んで酔っ払ったあげく
『おい、カブ~、おまえケメ子の事、好きなんだろ。良かったなぁ・・一緒にキャンプ来れて。
俺のおかげだぞ!うしゃしゃしゃしゃ』


ケメ子さんとは放課後、キューピットさんをやっていた所を、この先生に見られていたんだけど
ただ、それだけなのにな・・・なんだか誤解していないか?

その話を聞いて 『ええ~っ!?そうなの?』 と興奮気味に叫ぶ女子達。
そしてヒューヒューと口笛を吹く男子達。
なんで、こういう展開になるんだ。p(`◇´メ)q
俺も酒を呑みたくなってきた。
『先生、いい加減にしてくれよ!』 って言おうと思ったら
そのまえに顔を真っ赤にしたケメ子さんが口を開いた
『先生!いい加減な事を言わないでください。
カブ君は他に好きな子がいます』

えっ!誰なの?俺が好きな女の子って・・・
なんでアンタが知っているの?
俺が教えて欲しいよ
本当は心の中でケメ子さんの事を、いいな・・・って思っていたのに┏(-_-;)┓

結局、その先生のイビキで俺たちテント組は殆ど睡眠がとれず
ボ~ッとしながら朝を迎えたっけ・・・

次の日の朝、寝不足のまま河原へ顔を洗いに降りるとケメ子さんが顔を洗っていた。
『おはよ~』
『おはよう』
『あのさ、俺の好きな子って誰だか知っているの?』

『そんなの知るわけないじゃん!』
そしてニヤリと不敵な微笑みを浮かべると彼女は土手の上へ駆け上がっていった。


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