†暗黒薔薇城†

愛しき君へ・・・第1話~登校~


ごく普通の女子高生。これと言って成績良いわけでもなく、かといって悪い訳でもない。とにかく普通の女子高生だ。
ただ私には、恋人だとか、恋愛だとか、そう言った浮ついた話題が一つとしてなかった…ーーー

「夏生!いつまで寝てるの!!早く起きないと遅刻するわよ!」
怒っているのは夏生の母、黒崎 幸恵。
母の幸恵に怒られる。こうして夏生の一日が始まるのだ。
「分かってるよ!!今用意してるジャン!見てわかんないかなぁ!?んもぉー!!んじゃ!いってきます!!」
そう言って夏生は家を出た。

ーーいつもこうだ…。嫌になるよ・・・。毎日、毎日、同じ事の繰り返し…。朝起きて、学校行って、勉強して、家に帰って、ご飯食べて、お風呂入って、寝る。それの繰り返し…。
習い事してるわけでもない。特定の彼がいるわけでもない…
毎日がツマラナイ・・・・。--

ゆっくり登校している夏生の後ろから「おはよ~!」と声をかけてきたのは、久留見 唯一(くるみ ゆい)、夏生の大親友だ。
「おはよ、今日も元気だねー。」少し無愛想に言った。
「んー、そうだねー、あたしはいつでも元気だよ♪」
「そっか、唯一はいいよね~、悩みがなくて・・。」と夏生はため息をはいた。
「悩みくらいはあるわぁー!失礼ぶっこきぃ~!!・・・ってか悩み?・・・」そう言って唯一は、夏生の顔をじっと見てニヤリとしながら言った。
「夏生のその悩みあてたろかぁ~??ひひ♪」
「え?」
「そ~れ~は~、バイト先の上司である一城 和人さんのことやろぉ~」
そんなことを言われた夏生は、顔を赤らめ、バレバレの嘘をついた。
「ちゃ・・・ちゃうもん!そんなん悩めへんもん!!馬鹿みたい!」
嘘だと分かっている唯一は、またもニヤリとして言った。
「あー。そんなんこというん?ほな一城さんに言うてもええんかなぁ~。夏生が・・・・」
「あーーー!!!まてまてまてーー!!それ以上言うな!なんも言うな!ってか息もすんな!」
「えぇ~~~!!!」
唯一はものすごい顔で叫んだ。
「もう言わんでええから。な?」夏生は唯一に拳を見せた。
「すんません、すんません、すんません!!もう言いません!ごめんなさい
!」唯一は防御の体制で言った。
そして拳をチラつかせながら夏生が言った。
「まぁ、解ったならよろしい。」
「あ、チャイム鳴っちゃうで!はよ行かな!」と、唯一は話を急いで変えた。



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