テクニカル的には円売りゴーサイン

2005年11月24日
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◆火曜日に公表された11/1日のFOMC議事録は、FOMC全体としてのスタンスが、最近の
Fed高官の発言から受けるタカ派的な印象よりバランスの取れたものであることを示
唆。これを受けてUSD全面安となり、昨日のアジア時間もその流れが続いた。昨日
の海外市場では、米MBA住宅ローン申請件数が大幅に減少、米失業保険申請件数も
予想を上回ったこともあって、USD/JPYは118.20円まで一段と下落したが、その後は
買い戻されている。FOMC議事録発表直前と比べて、現在のUSDは対主要通貨で概ね
0.5~0.7%程度低いレベルで推移している。

◆その他、米株価は上昇。ダウはFOMC議事録公表直前と比べると約1%上昇しており今
年3月以来の10,900台。米10年債利回りはFOMC議事録公表後に低下したが、現在は

していない)。

◆11/1日にFFレートが4%に引き上げられた際の声明文では、経済成長や物価安定に関す
るリスク評価、金融緩和解除のペースに関する文言が9/20日の声明から変わらな
かったため、4%のFFレートでもFOMCは引続き「緩和的」と見ているとし
て、それまでの「1月のFOMCで4.5%まで利上げを行い、そこで利上げは打ち止
め」との予想を、「5月のFOMCまで利上げを続け5%までFFレートを引き上げる」と
の予想に変更した。その後もFed高官からは比較的タカ派的なコメントが続いたた
め、市場も4.75%程度までの利上げはほぼ織り込んでいた。

◆しかし、火曜日に公表された11/1日のFOMC議事録は、「何人かのメンバーは、結果
的に引締めが行き過ぎてしまうリスクも警戒」していることが示され、「今後の金
融政策決定に関しては経済指標に一層センシティブになる必要がある」など、利上

の)金利の上昇圧力は何人ものFed高官がインフレに対する懸念を強調したことで
増幅されたかも知れない」などと、Fed高官発言が市場に与えたタカ派的印象を冷
やすような文章も入れられている。

◆もっとも、議事録のその他の部分には、「全てのメンバーはインフレの上昇リスク
を抑えるために金融緩和を解除していくことが重要であると信じている」、「最近

対するリスクは重要な懸念事項である」、「今夏のエネルギー関連物価の上昇がコ
アCPIに波及するリスクがある」としており、声明文に示された通り、従来のスタン
スが基本的には維持されていることが示されている。

◆今回の議事録から読み取れるのは、これまでのエネルギー価格の上昇にも拘わら
ず、コアCPIやユニット・レーバー・コストが落ち着いおり、また、原油価格、ガ
ソリン価格も9~10月にかけて下落していることが、Fedのインフレに対する警戒心
をやや後退させたということであろう。但し、それも声明文の内容を変えるほどで
は無かったということは、経済指標次第ではあるが、今後も利上げが続けられる可
能性が高いことには変わりはないと言えるであろう。ダウンサイド・リス
クが高まったとはいえ、引続き5月のFOMCまで利上げが続けられるとの予想を維持
する。もっとも、議事録でも示されている通り、金融政策の見通し、リスク評価に
関する声明文の文言は近々変更される可能性はあると見ている。

◆FF金利先物から見たFedの利上げ期待は大幅に後退し、昨日の時
点で1月の利上げは9割方織り込んでいるものの、3月の利上げは40%程度しか織り込
んでいない。これまでのUSD/JPYとFedの利上げ期待の相関からすれば、チャートが
示す通りUSDは短期的な調整局面を迎える可能性がある。もっとも、1 Fedが依然とし
て現在の状況を「緩和的」と見ていることに鑑みれば、経済指標が余程悪化しない
限り再び利上げ期待が高まる可能性は十分に考え得ること、2 過去のFedの利上げ局
面では、利上げ終了後暫くは、寧ろUSDは上昇する傾向があること、3 これまでのUSD
上昇の背景には本国送金法関連のUSD買いがあり、これはもう暫く続く可能性がある
ことなどを考慮すると、USDの調整は短期的なものに終わり、比較的早い段階でUSD
は再び上昇基調に戻る可能性が高いと考える。

◆23日のアジア時間には、USD/CNYもCNY切り上げ後の最安値を更新し、8.0816まで下
落。アジア通貨全般の上昇が目立った。昨日付毎日新聞紙上の対談で福井総裁の
「判断は100%日銀政策委員会の責任でやる」との発言もUSD/JPYの下押し要因と
なった可能性も。

◆本日は独11月Ifo景況感指数に注目。先週金曜のトリシェECB総裁の発言以降、ECB
の金融政策見通しがEURの動向を左右する展開が続いている。しかし、日欧金利差
とEUR/JPY、米欧金利差とEUR/USDとの関係を見ると、今年こそ正の相関関係となっ
ているものの、より長いスパンで見ると、特にEUR/JPYについては比較的強い逆相
関(特に日欧2年物金利差とEUR/JPYとの間にはかなり強い逆相関関係がある)と
なっており、EUR/USDに関しては殆ど相関がない。したがって、過去の動きから
は、ECBの金融政策見通しが為替相場を主導する展開は長くは続かないと考えられ
る。中長期的には、EUR/USDの決定要因としてはUSDの全般的なトレンドの方が金利
差よりも信頼性が高く、ECBの金融政策に関わらず、結局はEUR/USDの先行きはUSD
の全般的なトレンド次第ということになるだろう。





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最終更新日  2005年11月24日 08時21分28秒
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