eeny meeny miny mo!

eeny meeny miny mo!

私信2


それなのにとても丈夫に編まれているので、
私のこころをどのようなかたちにも受け止めてくれて
決して切れたりほころびたりしない

このページを勝手にKingさんに捧げたいです、スミマセン!
元気出してくださいね!




初めて子供を

  初めて子供を

  草原で地の上に下ろして立たした時

  子供は下許(ばか)り向いて、

  立つたり、しやがんだりして

  一歩も動かず

  笑つて笑つて笑ひぬいた、

  恐さうに立つては嬉しくなり、そうつとしやがんで笑ひ

  そのをかしかつた事

  自分と子供は顔を見合はしては笑つた。

  をかしな奴と自分はあたりを見廻して笑ふと

  子供はそつとしやがんで笑ひ

  いつまでもいつまでも一つ所で

  悠々と立つたりしやがんだり

  小さな身をふるはして

  喜んでゐた。

            千家元麿「自分は見た」より






飛ぶ


  あのひとが空を飛んだ

  とうとうほんとに飛んでしまった

  ほんとに飛べるなんて思ってなかった

  夢見てるだけだと思ってた



  あのひとは野原をゆっくりと走り出し

  綿帽子みたいにふわりと浮き上がり

  やがて高く高く青空に溶け込んでいった

  地上に残した私のことはけろりと忘れて



  いつあなたは捨てたの

  何十年もためこんでいたあなたの人生を

  あの哀しみ あの歓び あの途方もない重みを?


  私は今日も空を見上げる

  花のように私は咲く

  はだしの足をやさしい春の大地に埋めて

            谷川俊太郎「シャガールと木の葉」より

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