CONTAX 139




CONTAX 139


  CONTAX 139 + Tessar45mmF2.8 

勝手にインプレッション

白状しよう、衝動買いであった( ̄▽ ̄;)。
事の発端は、名玉テッサー45mmF2.8を入手したことに始まる。こいつはもともと EOS IXE 用に買ったもので、 「本来EOSには付かないと言われているテッサーも、ボディによっては使えることを証明する」 ために奮発した。まことにしょーもない理由である。が、実験が成功したら熱が冷めてしまい、テッサーの出番が激減したので、不憫に思い、ちゃんとコンタックスのボディで使ってあげたくなったのだ。

レンズのコンパクトさをスポイルしないためにも、出来るだけ小さく軽いボディが欲しかったが、どうせ買うなら手動巻上げのボディが良かったので、アリアは候補から外れた。S2はスポット測光オンリーで使いにくいから却下。S2bには惹かれたが、プレミアム価格で手が出ない。結局、消去法で139が残った。
コンタックスで最もコンパクトなボディと最も薄いパンケーキレンズのセットは、めまいがするほどよく似合った。ポルシェデザインを強く意識した京セラオリジナルのボディシェイプは、兄貴分であるRTSよりもむしろ洗練されているくらいである。

スペック的には、別段たいしたものではない。むしろ、1/1000秒までしかないシャッタースピードはM型ライカ並みだし、RTSに倣ったやわらかいグッタペルカは、水分に極端に弱くボロボロ剥げる。シャッターを切ったときの音は「カタン」と薄っぺらでバウンドやショックも大きく、高級感のかけらもない。褒める部分を探すのに苦労するくらいである。

発売当時は、世界で初めてクォーツ制御によるシャッターを採用したということで、その正確さを謳い文句にしていたようだ。電子シャッター機であるがゆえに、電池を抜いてしまうとシャッターは切れない。
シャッタースピードはファインダー内情報としてLEDで左端に表示されるが、その表示のさせ方が独特だ。今のカメラなら、シャッター半押しで露出計が作動するところだが、139の場合、ボディに向かって左前面にあるボタンを押さないと、LEDが点灯しない。

別にLEDを点灯させずそのままシャッターを押し込んでも問題なく撮影出来るのだが、シャッタースピードが分らないままレリーズするのは落ち着かないので、結局はボタンを押すことになる。この儀式が、手の小さい人間にとってはかなり苦痛である。
と言うのも、エンゾー程度の指の長さでは、このボタンを押すべき中指が、ボタンに届かないのである。無理に届かせると、今度はレリーズ前にいちいち持ち換えざるを得ず、とても撮影テンポが悪くなる。困ったもんだ。

その他、小さなことではあるがスクリーンが交換できないのも不満だ。もともと交換スクリーンは用意されていないが、他のコンタックスカメラの方眼マットスクリーンを流用したくても、139は構造上、軍幹部を完全にバラさないとスクリーンに辿り着かないので、実質的に交換不可能なのだ。(素人で簡単にZ-1用のスクリーンと交換できるMZ-3は、こういうところが便利だったりする)

文句ばかり並べ立てたが、歴代コンタックスの中では最も小型軽量で、気軽にカールツアィスを楽しむにはもってこいのボディである。それでけでも存在意義がある。すぐ痛んでしまう貼り革に関しては、サードパーティー製のよく出来た張り替えキットが出ているので、ボロボロになる前にさっさと交換してしまうのも手だ。
何より、テッサー45mmを装着したときのフォルムは、あらゆる不満を忘れてしまうほどに洗練されている。それでいいのか?それでいいのだ( ̄▽ ̄)。



長所

○本家ポルシェデザインも真っ青の洗練されたシルエット。
○アリアよりも小さなボディ。実はプラスティック製なので、見た目よりもさらに軽い。
○古いカメラなので、コンタックスの血族にもかかわらず比較的安価で入手可能である。
○RTS譲りのソフトなグッタペルカは、ホールドしたときの感触が気持ち良い。


短所

●さすがに、一眼レフで最高速1/1000秒はツライ。
●古い電子シャッターカメラなので、露出計が壊れたらおしまいである。
●グッタペルカが異常なくらい弱い。水分が付いたらアウト。夏場の汗ばんだ手は大敵である。
●LEDがシャッター半押しで表示されないのは、けっこう不便だなあ。


超個人的オススメ度 (10点満点)
☆☆

偏愛度 (10点満点)
☆☆☆☆☆ 

Yahooオークション出現率 (10点満点)
☆☆☆☆ 

*状態の良い物を探すのは困難になってきた。特にシャッター鳴きは持病のようなもの。






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