前日 地元で胴上げへ 膨らむ期待、虎ファ





2003/09/15


 リーグ優勝までマジック2の阪神タイガースは十四日の中日戦に敗れ、引き分けを挟んで五連敗に。九日から始まった神宮、ナゴヤでのVロードで一勝も挙げられず、まるで昨年までの“ダメ虎”のよう。だが、十五日からはいよいよ甲子園三連戦。この日、前売りされた初戦当日券は一時間足らずで完売、インターネットのオークションではチケットの値段がうなぎのぼりとなった。三十九年ぶりの本拠地胴上げへ。阪神狂騒曲、最後はやはり甲子園だ。

 スタンドの大部分を猛虎ファンが“占拠”したナゴヤドーム。完封負けも、地元に戻れるとあってファンはサバサバとした表情。大阪市の公務員杉本勉さん(52)は「地元優勝へのVロードと思えば納得できる」。

 一方、甲子園球場ではこの日早朝までに、十五日の当日入場券を求め約三千六百人が並んだ。一番乗りは四日前から。混乱を防ぐため球場側は予定を一日繰り上げ、午前九時半に発売開始。アルプス自由席六千枚、レフト外野自由席三千枚が約一時間で完売した。

 球場事務所には、問い合わせが殺到。夜には自由席の場所取りなどで数千人のファンが球場を囲んだ。球場は十五日の開門時間を正午から午前八時に繰り上げた。

 十五、十六日の入場券を持つ神戸市灘区の主婦上月英子さん(65)は「十六日の分はチケット屋で一枚一万円で四枚購入した。この十八年間のことを思うと安いもの。阪神ファンで三月に亡くなった夫の遺影も一緒です」と話していた


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