あなたの目のケアはOKですか?
女優も・勝負師も、目が命 健康管理士一般指導員 鮫虎
疲労、老眼、飛蚊症、白内障、緑内障、黄斑変性症・・・・
目の障害はさまざまあります。そして、急速な環境変化と高齢化が重なり、年々増加
の一途をたどっています。
白内障・緑内障・老眼・高脂血症・糖尿病、
その要因は
仕事環境の変化
今や 「仕事をする」とは 「パソコンを使う」ことと同じ。こんな人がとても増えています。
CADで図面を編集する、Excelで数字を追いかける、画像をデザインする、Wordで長文
を仕上げる、Webで情報を探し出す、メールを毎日大量にチェックする・・・・。
テレビモニター画面を監視する仕事もありますね。ディスプレイを凝視しながら長時
間の作業を続けていると障害が現れてきます。目が疲れる、乾く、近視が進行する、
頭痛がする、肩がこる、冷える、ストレスがたまる、イライラする・・・・・
I T眼、ドライアイ、VDT症候群、眼精疲労
最初は 軽い症状でも 長期にこんな状態が続くと 慢性化し、眼病への危険性も高
まります。仕事の効率が落ち、仕事への意欲も失います。
そこで、いろいろと自己防衛手段を取りますよね。
休憩を定期的に取る、目を休める、業間体操をする、目の運動をする、脚を暖める、
VDT検診を受ける。やってますか?
住環境の変化
紫外線量が増えています。
天気予報で紫外線量の予報も出ていますね。危ないのは真夏だけとは限りません。昔
は 日光浴が奨励されていたのに悲しい時代になったものです。
紫外線は 空からだけではなく 身の回りにも増えています。
テレビ、ワイド画面・・・臨場感のある迫力映像を楽しめますが、
テレビゲーム・・・面白くて夢中になりますが、
パソコン・・・仕事・趣味の必須アイテムですが、・・・・
紫外線を浴びすぎると皮膚に良くないように、目にもよくありません。画面を見る時
間が長いと紫外線が目の組織を酸化させ、ダメージを与えます。眼病の原因になりま
す。
食環境の変化(最も大事)
飽食の時代、飢餓に苦しむ国や地域があるというのに私たちは何でも好きなものを食
すことができます。ありがたいことです。しかし、昔に比べて食は悪化しているんで
す。
農薬・保存料などの化学物質
季節に関係なく栽培される栄養価の低い野菜
精製しすぎた食品(お米、砂糖、塩、小麦)
動物性食品の取りすぎ
そして、その真因は
生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満)、その末路であるガン・虚血性疾患
・脳卒中などの90%以上に活性酸素が深く関係していることが良く知られるように
なりました。同様に目の疾患の原因も活性酸素にあると専門家は指摘しています。
歳をとれば 老眼や白内障などの眼病になるのは仕方のないことだという考え方があ
ります。しかし、社会的なストレスや食生活・自然環境の悪化などが目の不調を加速
しています。目の不調・病気も生活習慣病として理解する必要があります。そして、
その生活習慣病は若い他人にも広がっています。
目のトラブルを早期発見
目の焦点がぼやけるようになったら
片目で見て、ゆがんだり、視野欠損があったら
視野に黒い蚊のような影が見られたら
暗いところや眼を閉じた場合に視野の隅に光が走ったら
糖尿病になってしまったら
早めに検査を受けて、早期に治療をしましょう。また、下のように食事の改善もお勧めします。
目の不調・根本治療は?
有名な言葉に「医食同源」があります。
病気を治すのも食事をするのも生命を養い健康を保つためでその本質は同じだと言う事
~広辞苑より~
毎日の食事から得られる栄養分は 私たちの身体を構成している細胞を再構成する材
料となり、また、身体を守ったり、機能を維持する大切な物質です。毎日の食事こそ
が薬であり、健康を維持する健康食品です。
私たちは 「食べ物は身体の健康作りに大切なもの」と知ってはいます。
でも、一時の気分や広告に誘われて 食事メニューを決めるのが普通であり、
そして、不幸にして 調子が悪くなったり、病気になって 健康のありがたさや食べ物
の大切さを知るのもよく聞く話です。
目の不調を解消すると同時に 加齢とともに発生リスクの高まる白内障、緑内障、黄
斑変性症、糖尿病網膜炎などの眼病を防ぐために 緑黄色野菜と魚類を意識して 適
量食べるようにしましょう。
目に有効な栄養素と食品
ルテイン(Lutein)とゼアキサンチン(Zeaxanthin
)
緑黄色野菜、特にほうれん草やケールに多く含まれる色素と知られ、最近は 網膜の
黄斑変性症・白内障・緑内障に効果があることから注目され、研究がさかんです。網
膜の黄斑部や水晶体に多く存在し、とりわけ 目に対する抗酸化物質としての機能に
注目が集まっています。眩しさや目の疲れ・夜間視力改善もあります。また、発ガン
抑制効果も報告されています。
アントシアニン(Anthocyanin)
ブルーベリーに含まれていることで有名です。網膜のロドプシンと呼ばれる光の刺激
を脳に伝える色素体の再合成が活性化されることから、視覚機能・夜間視力・視野の
改善効果があります。食して、4時間後から24時間後までの間効果があると報告さ
れています。
DHA(ドコサヘキサエン酸 DocosaHexaenoic Acid)
マグロ、ブリ、サバ、サンマ、ウナギなどの魚の油に多く含まれる物質です。目に最
も多く含まれ、次が脳です。血液関門をくぐり抜け、脳や網膜・視神経へと運ばれま
す。網膜・神経・血管を柔軟にし、活性酸素の発生も抑えます。
リコピン(Lycopene)
トマト、スイカ、柿、グレープフルーツなどに含まれる赤い色素です。がん抑制作
用、抗酸化作用に注目が集まっています。
ビタミンA(Vitamin A)
「夜間の視力の維持を助け、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素」として 知ら
れています。ビタミンAが不足すると映画館などで目が慣れるのに時間がかかった
り、涙の出が悪くなったりします。ビタミンAは過剰摂取に注意が必要ですが、ベー
タカロチンからとる場合は 体内で 身体に必要な量のみビタミンAに変換されます
(ビタミンA前駆体)。ビタミンAは魚類、ベータカロチンは カ ボチャ,人参や
ホウレン草などの緑黄色野菜に含まれています。
イソフラボン(Isoflavone)
大豆にイソフラボンという植物ホルモンが多く含まれていて、女性ホルモンと似た働
きをすることで注目されています。更年期障害、動脈硬化の効果があるとされていま
す。糖尿病によって眼底に新しい血管ができるのを遅らせて失明の危険性を下げる働
きもあるとされています。
グルタチオン(Glutathione)
牛レバー 、たら、赤貝、ほうれん草、ブロッコリー、小松菜などに含まれるグルタ
チオンは、体内のあらゆる組織で作用する抗酸化物で、LDL(悪玉コレステロール)を
減らし、白内障や緑内障、黄斑変性症や糖尿性眼病に対する強力な解毒剤として知ら
れています。
万病の元、おけつ
東洋医学では、血液がドロドロ、停滞している状態をおけつと言います。身体の細胞
ひとつひとつに栄養と酸素を届けてくれる血管と血液が元気でなければいけません。
血管の硬化・収縮や血液がドロドロになって、血液の循環が滞ると、細胞に栄養分が
届かず、老廃物も排出が滞ります。
先に述べたルテインは50%以上が血液中のHDL(善玉コレステロール)によって
運ばれます。HDLが減ったり、血液の流量が減ると ルテインの目への供給も減る
ことになります。
網膜には毛細血管が網の目のように走っているため、高血圧、糖尿病、 動脈硬化と
いった血管を侵す病気の影響を大きく受けます。
従って、血管や血液を良い状態にすることが肝要です。
生活習慣
は
①適度な運動を心がけましょう。
②肉食・高脂肪の食事を控えめにして、伝統的な日本食を食べましょう。
③喫煙を控えましょう。
④ストレスがたまらないようにしましょう。
⑤お菓子・アルコールは控えめにしましょう