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バンバンジーと聞いて、何を言っているのかわかるだろうか。漢字で書くと棒棒鶏である。お父さんの世代の人は棒棒鶏が中華料理だと知らない人はいないと思う。 料理としては、キュウリの細切りの上に胸肉やささみのようなパサついた味のついていない鶏肉がほぐされて乗っかっている。その上にごま油系のたれがかかっているものだ。格別美味しくもなく、かといってまずいわけでもない。 なぜお父さんの世代が知っているかというと、単純に名前が面白いからだ。なぜかお父さんが子供の頃、棒棒鶏は人気の中華料理だった。美味しさではなく名前の面白さで人気だった。 ちなみにお前たちに棒棒鶏(バンバンジー)を知っているかと聞くとまるで知らない様子だった。確かに子供が生まれてから一度も食べたことがない気がする。 さて逆に、最近お父さんは知らない中華料理名を聞き、それが日本でそれなりの人気と知名度を持っていると聞いた。それが油淋鶏(ユーリンチー)だ。お父さんがこの料理を知ったのはハノイの日本料理屋のメニューにあったからだ。 単純に言うと、鶏のから揚げにごま油とねぎを使ったたれがかかっているものと言った料理だ。ハノイの居酒屋でもメニューに載るのだから、それなりに人気があることは確かだろうと思う。 お父さんは初めてメニューで見た時にどんな料理か尋ねたほど、聞いたことがなかった料理だ。お父さんの好きな鶏のから揚げがベースなので、食べた感想としては美味しいというものだが、やはりはやった理由は何となく名前が面白いからだとお父さんは思っている。 油淋鶏も棒棒鶏と同じく一度中華のメニューとして定着すれば、中華料理としては日本で消えることは無いだろうと思うが、お前たちが大人になったころ、自分の子供たちはよく知らないという料理になっているのではないかと思う。 中華料理は基本的に美味しいので、名前が面白くて流行ったとしてもそれなりに美味しく食べることができる。これは中華料理の素晴らしさだと思う。 ちなみにお父さんは中国や台湾でいろいろと美味しいものを食べてきたが、名前がわからないものもとても多い。少しは中国語を勉強するべきだろうか。
2021.06.13
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ベトナムでは8月に入ると、街のあちこちに月餅を売る屋台というか出店が目立ち始める。早い店は7月の末にはもう月餅の販売を始める。 ベトナム人に聞くと、「中秋の名月」という概念はなく、この日は「子供の日」らしい。会社でも子供のいる社員にお土産(月餅)を配る。最近では子供がいてもいなくても全員に配るようになっているのだが、子供が3人いたら3個配るというようにしているので、かなりの数を購入している。 日本の月餅は練った餡が入っていることが多く、またサイズも大きめの饅頭ぐらいのものが多いが、ベトナムの月餅はとても大きい。コンビニで売っている特大の肉まんぐらいの大きさがある。 しかも会社で配るのはこれが2個入ったセットの箱だ。お父さんは子供が3人いるので、3箱、合計で6個の特大月餅をもらうことになる。 ベトナムに子供がいるわけではないので、そんなに要らないと言っているのだが、ベトナム人スタッフはお父さんが遠慮していると思っているようで、毎回きっちり3箱お父さんに渡してくる。 これがそれなりに美味しければまだいいのだが、正直に言って「おいしくない」。まずいというよりは、「美味しくない」が率直な感想だ。まずは外側の部分だが硬い上にねっとりとして歯にくっついてくる。もうそれだけで美味しくない。中の餡は豆が入っていることが多いのだが、味がほとんどついていない。味の無い煮豆を少し砕いたようなものが詰まっている。やはり美味しくない。 中秋節は中国の文化の輸入なので、月餅も中国から伝わっているのだろうが、中国人がこれを美味しいとは思わないだろう。ベトナム風にアレンジされて美味しくなくなったのではないかとお父さんは考えている。 月餅について、ベトナム人に「月のお餅」と書くので、月が関係しているのだと話をしても、ベトナムにそういう文化は無いと断言される。子供の日のお菓子なら、ベトナム文化の味になってもしょうがないのだろう。 ベトナムでは、新暦と旧暦がごちゃ混ぜになっているが、ほとんどの行事は旧暦で行われている。中秋節も旧暦の行事なので、毎年少しずつ日にちがズレる。中秋節は旧暦の8月15日であり、2022年は9月10日がその日に当たる。 この日の前後は子供の日らしく、スーパーなどで子供向きのイベントがよく開催されている。一定の成績以上の成績表を持っていくと、無料でプレゼントがもらえるなどのキャンペーンをやっているところもある。 今年もあの特大の美味しくない月餅をもらうのかと思うと今から頭が痛い。日本に持って帰って家族に食べさせたこともあるが、みな一口でやめてしまった。二度と持って帰らなくていいからという言葉つきで。 今年の分は誰にあげようか考えておかなくては。
2022.08.19
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SNSというと意味が広くなりすぎて困るのだが、日本でメッセージアプリというとLINEがダントツの人気なのだと思う。ここまでユーザーが広がると後続のメッセージアプリはよほど特徴があり、人を引き付ける魅力がないと大変だと思う。 日本では多くのユーザーを持つLINEだが、海外に行くとLINEを使っている人が多数派である国は少ない。 最近いろいろと必要があって、ベトナムで使っているスマホにZaloというベトナムで人気No.1のメッセージアプリを入れることにした。出張中にデータや画像などを送ってもらうのに、メールを使っているととても面倒くさいのが理由である。連絡を取る可能性の高いベトナム人社員にはわざわざLINEを入れてくれる人もいるのだが、日本人としかやり取りしないアプリを無理に入れてくれとは言えない。 ちなみにZaloはメッセージに関しては日本語も対応しているのだが、メニューは日本語がないので、英語メニューに対応しなくてはならずちょっと面倒である。使い方も若干LINEと違うところもある。50過ぎのおっさんがギリギリついていけるレベルであるので何とかなっている。 そして先日、中国とのデータのやり取りのため、今度はWeChat(ウィーチャット)というメッセージアプリを入れることになった。これは中国でNo.1のメッセージアプリである。ちなみに昨年中国に行ったときに、税関書類をウィーチャットで提出するシステムになっていた。ほかの方法が認められていないので、係員のウィーチャットを使って申請をした。船での入出国だったのだが、出国時は危うく船が出てしまうところであった。 国ごとにメッセージアプリが異なると本当に面倒であるが、言語と同様に仕方のないことなのかもしれない。LINEは韓国資本の会社が日本で開発したものらしいが、韓国では使われておらず、台湾やタイでシェアが高いらしい。 ちなみにベトナムでシェアNo.1のZaloはベトナムで開発されたメッセージアプリのようだ。WeChatは中国発のアプリである。中国では日本におけるLINE以上にWeChatなしでは生活できないのだろうと思う。 それにしても行く国ごとにメッセージアプリを入れなければならなくなるのは何とかならないものだろうか。でももし、世界中の人が使うメッセージアプリができたとしたら、犯罪などに使われる頻度も上がるうえに、取り締まりもできず世の中がおかしくなってしまうのかもしれない。
2024.11.29
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我が家に生えている柿の木は、家を新築して初めての春(2011年)に植えたものだ。桃栗三年柿八年というが、5年目ぐらいに初めて実をつけた。柿八年が正しければ買った苗木が3年ものだったのだろう。そこからは毎年実がなっているが、多く実がついた翌年は実が少なくなる。柿の木が実をつけるには結構体力がいるのだと初めて知った。 さてこの柿の木だが、実がなるようになったぐらいから、毎年毛虫がつくようになった。ほとんどの場合アメリカシロヒトリという蛾の毛虫が大量に発生する。 写真のような毛虫の集団であっという間に葉っぱを食べつくしてしまう。毎日柿の木を確認しているわけではないので、気が付くのは食べられた部分が茶色く変色してからだ。 葉っぱがきれいさっぱり無くなったり、写真のように茶色く変色して周りが糸でおおわれた様な状態になって気が付く。こうなるともう毛虫がついた枝ごと切り落とすしかない。殺虫剤では見落としがあるうえに、落ちた毛虫で生き残ったモノが周りの木まで移ってしまうからだ。 今年は気が付いてから対処するのに時間をおいたせいで、だいぶあちこちの葉を食べられてしまった。また毛虫を入れた袋が破れていて、ゴミに出す前に近くの木に移動してしまい、また駆除する羽目になった。このアメリカシロヒトリの毛虫は毒は無いので刺されることは無いのだが、数が多い上に集団で動くのであっという間に葉が無くなってしまう。 きっと来年も発生するのだろう。お父さんが日本にいるときならなんだかんだと対応するが、お母さんや子供達では見守るだけになるかもしれない。 ちなみに去年はアメリカシロヒトリだけでなく、イラガの幼虫も発生した。芝刈りをしていて柿の木に顔が触れた瞬間に激痛が走った。イラガの幼虫は毒を持っていて、さされるととても痛い。でもこの時はやせ我慢して、大したことがないと家族には言っていた。なぜなら痛いと騒ぐと毛虫の駆除を怖がって、お父さん以外誰もやろうとしなくなるからだ。 今年は見たところイラガの幼虫はいないようだ。まだ油断はできないが、もう秋になるので大発生はないと思っている。そして毎年毛虫をみながら、なにも木の数が少ない我が家に毎年発生しなくてもいいのではないかと心の中では思っている。
2021.09.07
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我が家で飼っているトイプードルは寒さに弱い。日本犬や寒さに強い犬のように冬毛が生えないからだと思う。屋外で生きていくにはトリミングなどしないで、ひたすらに毛を伸ばしていかないとだめなのだろう。 副業でトイプードルと柴犬のブリーダーをやってる取引先で見たことがあるが、トイプードルは目が見えないのであないかと思うほど毛が長い状態で、汚れもすごかった。触るのをためらうほどに「汚いな」という印象だった。柴犬の見た目に比べてトイプードルは虐待されているようだと思ったほどだ。 実際に自分で飼ってみると毛がまるで防寒に向いていないことが分かり、今では外飼いするならあれぐらいでなければだめなのだろうと理解できた。 そんなわけで、我が家のトイプードルは冬場になるとストーブの前が定位置になる。熱くなるとお母さんの脇に移動するが、寒くなるとストーブの前で温まりながら寝ている。行動がほとんど猫である。 日中はストーブが付いているので温かいのだが、夜は消してしまうので犬にとっては寒いと思う。家を新築した時はオール電化で深夜の安い電力を利用する蓄熱ヒーターを24時間利用していたので、家の中は温かかったが度重なる電気代の値上げと深夜料金の廃止もあり、今では蓄熱ヒーターは使っていない。 そんなわけで夜はストーブを消すと徐々に室内温度は下がってくる。高気密断熱住宅という構造で、外気に触れる壁にはポリウレタンが入っていて外気の寒暖に左右されない家なのだが、盲点なのが換気システムだ。 これは24時間外気をフィルターを通して家の中に入れるもので、天井に外気の取り込み口があり、床に排気口が設置されている。外気に対してごみや虫対策のフィルターはあるが、温度の調節機構はないので、外気温が氷点下なら氷点下の空気が部屋に入ってくる。寝る前に手動で止めることも可能なのだが、スイッチはトイレの壁にあり、踏み台を使わないと届かない位置になる。 ちなみに夏も外気をそのままの温度で取り込むので、壁で断熱をしていても、長時間家を空けて帰ってくると結構室内の温度も上昇している。実に悩ましい装置であるが、自動換気を止めてもしものことがあったら困るので、24時間動かさざるを得ない。高気密住宅の宿命と言えるシステムである。 人間は布団をかけて寝ているので、徐々に寒くなってくる部屋でも問題なく眠ることができるのだが、犬は布団をかけても動いてすぐに出てしまうので布団が意味をなさない。それでいながら寒さに弱いので、冬になるとよく体調を崩す。見かねてペット用のホットカーペットを導入してみたが気に入らないようでそのうえで寝ることはない。 犬が若ければそれでも復活してくるのだが、我が家のトイプードルはそろそろ老齢期になってくる。一度体調を崩すと戻るのに時間がかかるだろうしいろいろと心配である。 まだ11月なので、東北地方とはいえ氷点下にはなっていないが、1月~2月は年によって最低気温がマイナス10度ほどになる日もある。 換気システムの電源オフをまじめに考えなくてはならないかもしれない。
2024.11.15
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大谷翔平が大活躍した1年が終わった。お父さんが子供のころ、生粋の日本人がメジャーリーグでホームラン王になるとかMVPを取る選手になるなど想像もできなかった。日本のプロ野球とメジャーリーグには天と地ほどの差があり、そもそも日本のプロ野球はメジャーリーグの一つ下である3Aでも勝てないと思われていた。 すでに日本人が活躍しているので少し異なるが、バスケットボールの国内リーグであるBリーグと、アメリカのNBAぐらいの差を感じていた。 大谷の活躍は例外的としても、今の日本人スポーツ選手はサッカーもバスケも野球も世界で活躍する選手が当たり前のように存在している。栄養学やスポーツ医学などが発達して日本人の体格がよくなったこともあるし、何よりも昭和のころのスポーツというか部活の負の部分がなくなったことも大きいと思う。 精神力だけで行ったら、昭和のスポーツ選手のほうが強かったかもしれない。先輩や監督・コーチの理不尽極まりない指示に「はい」の一言ですべて従い、暴力的な扱いをされることも日常茶飯事だった。 練習中に水を飲んではいけないのは当たり前で、それが運動部というものだと思って疑うこともなかった。おかげで社会人になって理不尽なことがあっても、きつめに怒られても思い悩むほど落ち込むこともないのだが、逆にちょっときつめに行っただけで思い悩んでしまう部下に悩んでいる。彼らの気持ちがまるで理解できないからだ。 それにしてもどうして日本人のスポーツ選手が世界でこんなに活躍できるのか最初はとても不思議だった。ところが息子が中学校でバスケ部に入ってから、なるほどと思ったことがいくつかある。 まずは練習がとても合理的であるということだ。強い部活は練習時間もそれなりに長いし、練習強度も強い。しかしながら、昭和なら1年生は球拾いとか道具の整備とかさせ垂れていたのに、今は入部してすぐ先輩たちの練習に参加できるようだった。もちろん体力的についていけないところはやらなくてもよいという特典付きだ。 どんな球技でも球拾いをしてうまくなる選手はいないだろう。道具の手入れや掃除は大事だと思うが、すべて1年生の仕事とせず、3年生も含めて皆でやるほうが理にかなっている。うまい下手に関わらず、きちんと練習をさせてもらえるのだから、ボトムアップ的に全体の質が上がるのだと思う。 次に、強い部活は専門家の指導者が見ているということだ。お父さんが学生のころは、先輩からの伝統的な練習が基本で、監督やコーチというより顧問の先生が何となく指導していたことのほうが多かった。専門的かつ合理的な練習などまったくといっていいほどなかったと言える。 見た目だけは怖いというか凄みのあるチームであっただろうが、現在のチームと30年前のチームが試合をしたら、圧倒的に現在のチームの勝率が高いと思う。 お父さんの住む東北地方は、意外とスポーツが盛んである。都市部ではスポーツに力を入れる子供がいないわけではないが、部活動に強制加入などという制度はほとんど残っていないだろう。部活はやりたい人がやるだけで、帰宅部をはじめあらゆる選択肢が許されている。難関大学を目指す学生は中学に入学する前から部活やスポーツよりも勉強に力を入れている。本当に多様性が認められているのだ。 結果として運動部やスポーツクラブには、そのスポーツをやりたい人だけが集まる。だから余計ないじめをする先輩なども少ないだろう。みんなうまくなりたくて、強くなりたくて練習をしているのだから、無駄なことはしない。 好きでとか、やってみたくてで始めたとしても、向いていないと判断すればすぐにやめることもできる。部活をやめるときに先輩に囲まれるなどということもないのだろう。実に合理的な世のなあになったとうれしく思う。 どのみちどんな世界でも大成するには厳しい練習は必要不可欠である。大谷をはじめとする世界で活躍するスポーツ選手は合理的だけでなく、とてもストイックに練習をする人たちである。 地方にはまだそこまで意識変化が進んでいない部分もあるだろうが、お父さんの孫が活躍するころには、さすがに今の関東圏の意識と同様にはなっていると思う。子供の数が減っているのが心配だが、世界で活躍する日本人スポーツ選手はこれからも増えていくと期待している。
2024.11.25
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先日ある研修の資料を読んでいて衝撃を受けた。研修の目的は海外工場でベトナム人と働く日本人にどうやったら上手に工場運営ができるかを教えるものだった。もちろんこうすればできますという簡単なものではなく、ベトナム人の考え方や習慣、価値観を知ろうというのが研修の主なテーマになっていた。 お父さんが衝撃を受けたのは、資料の中に「日本人の価値観や考えを普遍の真理と考えてはいないか?」という問いかけの文章だった。 お父さんは理系の人間であり、様々な思考の根源に、普遍の真理を探したいという欲求がある。そして、工場運営において、先進工業国家として成功している日本のやり方は、世界共通の正しい方法という思いがあった。 だがこのたった一言で、お父さんの考え方が正しいのかものすごく不安になってしまった。日本式だけを正解と考えるのは傲慢すぎるのではないか。ベトナムが程度の差はあるのかもしれないが、ここまで国として立派に成り立っていることを考えれば、ベトナム様式の考え方や価値観も十分に世界に通用するのではないかと。 そして不思議なことに、30年前のアメリカでの会話を思い出してしまった。会話の相手はお父さんがアメリカでホームステイしていた家のホストファーザーの父親だった。彼はホームパーティーに呼ばれてきていたのだが、お父さんが日本人だと知ると、自分も日本に住んでいたことがあると話始めた。 かれはアメリカ陸軍に所属する軍人として、日本には進駐軍として滞在していた。その時日本で雇っていた女中さんにとても感銘を受けた話をしてくれた。 その日本人の女中さんは通いでやってきて掃除や料理をしていたそうだ。ところが雇ってすぐに、掃除の仕方がダメだと注意をしたという。やはりアメリカよりも日本人は清潔さなどに対して遅れていると感じたと言っていた。 ところが指摘をした次の日、家に帰るととっくに仕事を終えて帰っているはずの女中さんが、家で待っていたという。昨日注意されたところを直したので、結果を確認してほしくて待っていたと語ったという。驚きつつも確認すると、今度はやってもらいたいレベルのはるか上のレベルできちんと掃除がなされていてとても驚いたということだった。素晴らしい出来だとほめると、女中は嬉しそうに帰っていったそうだ。それからは、アメリカに帰国するまでその女中さんとうまく付き合うことができたが、給料をUPするという話を女中さんにしても、絶対に受けてくれなかったことにも驚いたと言っていた。成果には報酬をというアメリカ的考えが通じないことにも驚いたと言っていた。 お父さんはこの顔も名前も知らない女中さんのおかげで、同じ日本人というだけでホストファーザーの父親からの第一印象が良かったようだ。 この話が国の違いによる価値観の話にふさわしいかはわからない。ちょっと違う気もする。でも「あなたの価値観が常に相手が理解・同意する価値観ではない」という例の1つにはなるのではないだろうか。 世界には様々な価値観や評価制度を持っている国があり、それできちんと社会が維持されている。無理に自分の国の価値観を押し付けることは相手の否定につながり関係がこじれてしまう可能性がある。 最近受けている研修でも相手を理解することが信頼関係を作る初めの一歩だと言われている。相手を理解するのは自分の物差しではなく、相手の物差しも含めた全体を理解していかないといけないと今は感じている。
2024.11.27
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お父さんは自分のことをせっかちで心が狭い人だと最近理解するようになった。血液型はO型なので、おおらかで心がひろいなどと言われることがあるが、実際はかなりセコセコした性格なのではないだろうか。 その証拠に、ちょっとしたことで気分がよくなったり悪くなったりを繰り返すことが多い。先日エレベーターのことを少し書いたが、エレベーターが目の前で閉まったり、自分が行きたい階ではないところで止まるだけでもイライラしてしまう。俗にいうけつの穴の小さい奴なのだと思う。 いろいろとお父さんが感情を一瞬とはいえ左右されることを挙げてみよう。・電車にドンピシャで乗れると気分がよく、ギリギリで乗り過ごすと損をした気になる。目の前で乗れなかった人を見るとちょっとうれしい。・山手線と京浜東北線がほぼ同時に並んで走っている時、数十秒差で早く到着し出発する法の電車に乗っていると、勝ったような気になる。逆にちょっと遅いほうに乗っていると負けた気分になる。・自動改札で自分の目の前の人が、トラブルを起こして自分の足が止まったり、隣の改札に移動したりすると負けた気になる。・スーパーでこちらが早いと思ったレジが隣より進みが遅いと負けた気分になる。(これはお母さんもよく言っている)・映画館や劇場で自分の前の席が空席だと得した気分になる。・たまたま目に入ったテレビの占いで、順位が低いと負けた気分になり、順位が高いと買った気になる。・雨が降ると思って傘を持って行ったのに、結局使わなかったときはすごく負けた気分になる。・日曜の夕方にサザエさんのじゃんけんに勝てないとがっかりするし、家族が勝っているとさらにがっかりした気分になる。 もっとくだらない内容はたくさんある。もちろんいい大人なので、うれしさも悔しさも顔に出したりはしない。それにしても書き出してみて思うのだが、本当にくだらないことで一喜一憂している小さい人間である。よく偉そう仕事で部下に指示したり、家族の中で父親として偉そうにできるなと思ってしまう。 上にあげた例で、気分がよくなっても悪くなっても数分後には忘れて別のことを考えている。内容によってはほんの数秒で忘れてしまうものもある。どうしてその程度のことなのに、一瞬とはいえ気分を左右されてしまうのだろうか。 やはりお父さんの結論としては、けつの穴の小さな奴だからとしか言えない。
2024.11.28
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