とりあえず今は映画製作モード中

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脚本・キエン・セラ




知らない部屋に閉じ込められた女

自分がなぜここにいるのか?そもそも自分が何者なのか?


その時机の上のモニターが起動し、画面には五つの問の答えを導き出すことが必須となる。


五つの問を解いたとき、彼女は部屋から脱出できるのか?そして自分は何者なのかも・・



キエン・セラ (ラテン語でわたしは誰でしょうという意)


  登場人物

  木綿子(21)

  ゆう子(21)




    ○マンションの一室 夜

#1   薄暗い部屋の中、木綿子がソファーで寝ている。
     目を覚まして座りこむ、頭痛をもよおしている
木綿子「うーん・・・頭痛い・・・ここどこよ」
     蛍光灯をつけようとするが、つかない
木綿子「(着けようとしながら)・・・あれ・・・・」
    窓に向かいカーテンを開けるが外は夜、
    窓を空けようとするが頑丈な鍵が着いている。
木綿子「あかない・・・・なんで・・・」
     玄関に慌てて向かいドアを開けようとするが
     開かない
木綿子「(ドアを無理やり開けようとしながら)なんで開かない・・・・もう・・・」
     ドアにもたれかかって、座り込んでいる
木綿子「なんなのよ・・・・(しばらく考え)・・・てゆうか誰なの・・・私・・」


          タイトル


    ○同・部屋 深夜

#2  部屋には出ようと暴れたあとが
    ソファーに座り込んでいる木綿子
    頭を両手でかきむしりながら
木綿子「なにも思い出せない・・・何も・・・」
    悩んでる木綿子の横でモニターが点き、モニターのほうを見る
    モニターに向かって恐る恐る歩き出す
モニタ『こんばんわ、ユウコ』
木綿子「ゆ・・・ゆ・・・う・・こ?」
モニタ『つぎへ』
    恐る恐るマウスを握って『つぎへ』をクリックすると次の場面へ
木綿子「(モニターの文字を読む)これからだされる五つの問に答えなさい
     そうすれば、あなたはこの部屋から出ることが出来るでしょう。ただし
     一問でもまちがえた場合、ここから一生・・・一生!出ることが出来
     きません。すべてはあなたの記憶にかかっています。御健闘をお祈り
     いたします・・・ってなんなのよ!いったい!ちょっとまってよ、なにが
     がなんだがわかんないし!・・・一生って・・・やってらんないわよもう・・」
    ソファーに座り込み、考え出す
木綿子「・・・・・わけわかんないし・・・・・」
    監視カメラからの映像を違う部屋でみているゆう子、顔は見えない


   ○同・部屋 深夜

#3 ソファーに座ったり、ソファーのあたりをウロウロして、また座る木綿子
    「・・・・・もう!」
   すごい勢いでモニターに向かい、荒々しくマウスを握る
モニタ『第一問』
木綿子「あなたの飼っていた愛犬の名前を答えなさい・・・・って、自分の名前
     もわかんないのに・・・・犬って・・・・」
   あたふたしてあたりを探しだす
木綿子「犬・・・・犬・・・・・・」
   写真立てを見つけ、女性と犬の写真を取り出す
    「犬・・・・・と女の人・・・だれ?このひと・・・・」
   写真に見入って、すぐ思い出したように
木綿子「・・・・そうじゃなくて犬!この犬どこかで・・・・思い出せない・・・」
   頭を抑えて
木綿子「頭痛い・・・思い出せない・・・このいぬどっかで・・たしか・・・・・」
   思い出したように写真の裏を見てみると、
 写真『1999年  ジュンイチとマチコ、二人で』
木綿子「ジュンイチ!ジュンイチ!」
   モニターに向かって写真を持ったまま走っていく
木綿子「ジュンイチ!ジュンイチ!・・・・あれ・・・・・あ!キーボードか!」
   キーボードにアルファベットっでジュンイチと打ち込みエンターを押す
   しばしの沈黙・・・



   ○同・部屋 夜明け

#4 『第二問』
木綿子「やった!」
モニタ『あなたの母親の名前を答えなさい』
   少し拍子抜けな顔
木綿子「名前・・・・お母さんの・・・」
   さっきの写真を見て
木綿子「マチコ・・・おかあさん?・・・これが・・・私のお母さん・・・」
   しばらく思いふけって、キーボードにマチコと打ち込む
   電気が突然付く、部屋の全体像が見えてくる
木綿子「ここ・・・・」
   突然の頭痛の襲われ、頭を抑えながら
木綿子「・・・私の部屋・・・・・私の・・・・」
   涙を流す木綿子
木綿子「思い出した・・・私・・・・・・」
モニタ『第三問 あなたの初恋の人の名前を答えなさい』
   木綿子普通にユウタと打ち込む
モニタ『第四問』
   監視カメラの映像を見て微笑むゆう子

   ○同・部屋 朝

#5 モニタ『あなたの一番の思い出のものを答えなさい』
   木綿子古ぼけた人形のほうを見て、そっちに向かって歩く
   人形をとるように手を伸ばして、横にある古ぼけたノートを取り出す
   ノートをぱらぱらめくりながら
木綿子「なつかしい・・・・」
   ノートのあるページにユウタとユウコと書かれたあいあいがさがある
   ノートを手にとってモニターの前に歩いて向かいキーボードでノートと打ち込む
   突然消える電気とモニター、窓の隙間から朝日が漏れている
木綿子「え!・・間違えた・・・・?そんなこと無いわよ!・・このノートが
     一番の思い出だって・・・私の記憶がそう言ってるのよ!」
   突然付くテレビに木綿子気づく、モニターにはゆう子が映っている
   木綿子画面の前のソファーに座り
木綿子「わたし?・・・」
ゆう子「これが最後の問題です。あなたは誰ですか?あなたの名前は何ですか?」
木綿子「え?・・・・なに言っているの?・・・私はゆ・・・」
   木綿子ちょっと戸惑い考えるが、しっかりしたまなざしで、にらみつけるように
木綿子「木綿子!わたしは木綿子!」
   ゆう子にやと微笑んで  
とびらが開く音、玄関にむかって走り出す木綿子、玄関にはゆう子がいる


   ○同・部屋の玄関 朝

#6 木綿子、ゆう子の方をみて
木綿子「また・・・私?」
ゆう子「最終試験合格おめでとう」
木綿子「・・・・最終試験・・・」
ゆう子&TV「そう、これはあなたがわたしになるための最終試験だったの」
木綿子「はぁ?・・・・な、何言ってるのよ!わ、わけわかんない・・・」
ゆう子「私はね、私じゃない人間になりたいの。でもこの世から死以外で私という
&TV 人間をけしてはいけない、だから私はもう一人私を作ることにした、
    それがあなた」
木綿子「わけわかんない!・・・私は私なの!誰がどう言おうとこの記憶は 
     私のものなの!」
ゆう子「それでいい。あなたはそれでいい。そうやってあなたは今日から私に
    なるの」
木綿子「今日からもなにも今までもこれからも私よ!」
ゆう子「ええ、あなたは私、そしてこれが最初で最後の私同士の出会い」
   部屋に入っていくゆう子
木綿子「なに言ってるのよ・・・私は・・・私なの・・・私なの!私なのよ!」
ゆう子「最後に・・・私に会えてよかった」
   扉が閉まり、階段のほうに歩いていく木綿子

   ○外、道

#7  道を歩いている木綿子
木綿子「もし彼女が言っていることが本当だったんなら、ひとつだけ疑問
     がある、」
   立ち止まって空を見上げて
木綿子「私が私を捨てたわけは?そのことだけは・・・・・・二度と思い出すことは無いだろう」 
   また歩き出す木綿子


                   終





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