森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2021.10.31
XML
カテゴリ: 行動のポイント
生活の発見誌9月号の中で、高良武久先生が次のように話されています。

(神経症が)治るにしたがって、要求水準と実際の能力とのギャップがだんだん小さくなっていきます。

これは神経症を克服してくると、理想と現実のギャップがどんどん縮小してくる。
また上から下目線で現実を否定しなくなる。
反対に下から上目線で目標をとらえることができるようになる。
現実に即して、身近で手の届く小さな目標を設定することができるようになる。
これは別の言葉でいうと、「・・・しなければならない」「…してはならない」といった「かくあるべし」を自分に押し付けることが、影をひそめてくるということだと思います。
事実本位は、現実の課題がどんどん片付いて、小さな成功体験を蓄積することができます。
自信をつけて、さらに次の課題や目標に向かっての足がかりができてきます。

この路線を目指しているのが森田理論学習です。


一つは、観念優先の考え方や態度を、現実や事実に即した態度に変更することです。
これは森田理論学習に取り組んでいる人にとっては永遠の課題と言えます。
それは、生まれてこの方、観念優先の教育を受けてきて、しっかりと身についてしまっているからです。森田理論を学習していないと、事実優先の思考に切り替えられない状態になっているのです。「かくあるべし」の弊害を学び、事実本位の生活態度を養成するために様々な手法を学習していく必要があります。その手がかりとして、本ブログの7月11日より、9つの方法として提案していますので、興味のある方はご覧ください。

もう一つは、大きな課題や目標を設定することは、結構なことですが、それが大きければ大きいほど、小さな手の届く課題や目標に分けてハードルを下げていくということです。

たとえば、ジャンプ力の測定の時、「思い切り飛び上がってみてください」と言って挑戦させても、たいして記録を伸ばす効果は望めないそうです。
ところが、最初にジャンプしてもらった地点に印をつけて、そこから少し高いところにチョークで線を引き、「ではあなたは、ここまでジャンプしてみましょう」と言って挑戦させると、ほとんどの挑戦者が自己記録を更新するそうです。

これは、手の届く目標が明確になったことが大きいのです。
そうすれば、自分の注意や意識はどうすれば、その課題をクリアできるか、大脳をフル回転させて考えるようになります。
最終目標はいくら大きくても構いませんが、実際に実践に取り組む時は、達成可能な小さな目標であることが肝心となります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021.10.31 06:20:05
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

石破さんが決戦投票… New! 楽天星no1さん

石上神宮 禁足地へ へこきもとさん

うつ症状を伴う激し… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: