森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.07.12
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カテゴリ: 行動のポイント
元中日ドラゴンズの山本昌さんは、「多趣味のプロ野球選手」として知られていた。ラジコン、クワガタ飼育、テレビゲーム、スーパーカー、釣りなどである。
山本昌さんは凝り性でとことんのめりこむという。
たとえば、クワガタ飼育では、血統や産地にこだわり、インターネットのオークションなどでオオクワガタを購入、自宅にクワガタルームを作り、室温管理をしながら幼虫の飼育にもトライしていた。また、ラジコンでは、全日本選手権のアマチュア部門で4位に入賞したこともある。
愛車は40年前に生産されたランボルギーニ・ミウラを大事に乗り回しているという。

その山本昌さんが、興味深い話をされている。
趣味を楽しむために大切なのは、「本業・仕事が第一」という意識を忘れないこと。仕事に影響を及ぼすほどのめりこみ過ぎてはいけない。
(山本昌という生き方 山本昌 小学館 145ページ)

この点森田先生も同じような話をされているのでご紹介しておきたい。
水谷氏が学校の勉強に意欲的になれないので、形外会で披露する滑稽劇の練習に精を出した。案外うまくできました。
これは「ともかくも手を出した」ことになるのでしょうかと質問された。

君が学校の勉強に精を出したら、それがともかくも手を出したことに相当する。
苦しいながらも本を読むことを、「ともかくも」というのである。
「ともかくも手を出す」べき事には、少しも手を出していないから、稽古もなかなか苦しいのである。(森田全集第5巻 301ページ要旨引用)

山本昌さんも森田先生も、趣味に没頭する前に、自分の本業である仕事や勉強の方に真剣に取り組むべきであると言われている。
一般的には、仕事や勉強するのは苦しくてつらい。
その苦しみから逃れるために、趣味に没頭してしまう。
ますます仕事や勉強をしなくなる。手を抜いてさぼるようになるのだ。
これでは会社のお荷物になり、学業成績は振るわなくなる。

このやり方は間違っている。
まず本業である仕事や勉強に真摯に取り組む。
その空き時間を見つけて趣味に没頭する。この順序を間違えないことだ。


ではつらい仕事や勉強にどのように取り組んでいけばよいのか。
最初はイヤイヤ仕方なく「ともかく手を出す」ようにする。
最初はイヤイヤ始めたことでも弾みがついて、楽しくなることはいくらでもあります。この経験を思い出すことだ。

次に大切なことは、仕事や勉強に一心不乱になって取り組むことだ。
森田では「ものそのものになる」という。

好奇心が刺激される。興味や関心が高まる。つまり感情が動き出してくる。
工夫やアイデアが生まれる。課題や目標が生まれてくる。
やる気が情熱が生まれてくるのである。

ここで本業というのは、仕事や勉強と言っているが、私はその前に日常茶飯事を取り上げたい。他人任せにしないで、雑事に丁寧に取り組むことを心掛ける。
凡事徹底ということです。これがリズムに乗って規則正しく行われるようになれば、これが山本昌さんの言われる本業に相当するのではないかと考えます。





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Last updated  2024.06.03 10:05:29
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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