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マニュアルと脱マニュアル





 1992年のプレシーズン、1993年のJリーグ開幕から、サッカーは大きな関心を集め、日本中にサッカー少年が増えて、実際に指導者不足の状況が続いた。これに対して、コーチの初心者の方々からの強い要望もあり、日本サッカー協会はサッカーの指導方法を一通りマニュアル化した指導書を作り、サッカーの指導に役立つようにと初歩的なことを説いて、「マニュアル」を広めることになった。このことで、広く日本中に、にわかコーチ・指導者の底上げがなされた。

 量がある程度、満たされたから、これからは質の向上が求められて始めている。

 しかし、ここから先は、個々の指導者の努力と情熱、苦闘と経験でしか、指導法や育成術、すなわち指導者としての質の上昇はなしえない。

 マニュアルを読んでその通りにして、選手がどんどん上手くなったらだれも苦労はしないということ。

 しかし、にわかコーチとしてスタートし、段階的にも、全国のたくさんの方が今、壁にぶち当たっていると思う。

 その指導者の方々の中から、失敗しながらもその壁を情熱で乗り越えてくる方があらわれ、独自の味のある指導者が生まると思う。
 ところが今はまだまだ、そうなってない。

 イタリア風に言うと「コックの資格を持ってるからといって美味しい料理が作れるわけではない。それは始まりに過ぎない。」ということです。

 ※料理人は自分の味が出せるようになってそれが認められて初めて一人前となるそうです。 

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