本棚≪愛久愛輝羅好≫

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第55話




「はぁ!」

すぐさま、カイトが斬りかかる。

相手が気を使えないことを考慮し

カイトも気は使っておらず、リミッターを解放している様子もない。

カイトが中心の1人の生徒の相手に出るのを見て

カリンは、周りを取り囲んでいる生徒たちに

「フロストウィンド!」

魔術を放った。

だが人数が多いため

全員が倒れるわけがない。

それでもカリンは

「ブレイジング・ハーツ!!」

魔術を、放ち続ける。

カイトが、中心人物を倒すまでである。

対してカイトは、

「ッ!」

てこずっていた。

相手は格闘なのだが

動きが速い。

「・・・仕方がねぇな!」

そう言うとカイトは

「ファーストリミッター・・・解放!!」

速さ重視のリミッターを発動した。

すさまじい速度で、一気に詰めにかかったのだ。

だが

「!?」

そこで気付いた。

彼は、彼らは、泣いていた。

それを見て、攻撃の手を止めるカイト。

カリンも同時に攻撃をやめる。

「お前ら・・・」

「・・・何哀れみの目で見てんだよ・・・なんでだよ・・・」

カイトと相手が、会話を始めた。

「俺は・・・なんもしてねぇのに・・・」

「・・・誰だ」

「?」

「お前らのことをバカにしたやつを!俺が今すぐ!!殴りに行ってやる!!」

この言葉に、彼らは

「ッ・・・」

崩れた。

だが

マダダヨ

「!!」

また、声が聞こえる。

今度は、近くからである。

そしてカイトとカリンは、屋上の方を見た。

それに釣られ、一同もそっちを見る。

そこには

「・・・」

超美形な男子が居た。

「誰だ!」

この学校の生徒ではない。

だが美男子は質問を無視し

「そんなことで・・・彼らの心の闇は晴れない」

そう言うと・・・

「ぐ・・・あぁぁぁぁあ!」

ハーフエルフの生徒たちが突如、苦しみ始めた。

「なんだ!?」

そして彼らからオーラが放たれ

それは、形作られていく。

「ッ!?」

まるで、まだ人間の形になったばかりの赤ちゃん。

だが、不気味な形のそれは更に変化し

「なんだよ・・・これ・・・」

まるで、オーラで出来た人型のゴーレム。

それは

!!

奇声を上げた。

「ッ・・・あっ・・・」

それにより、倒れる生徒が続出し

「チ・・・クショ・・・」

カイトたちもダメージを受け、

脳に届いた波により、体を動かすことができなかった。

「それは心の闇から生まれし存在・・・彼らの闇の集合体」

美男子が言う。

つまり、今彼らが対峙しているのは

人の心より生まれし闇。

今までの闇に生きる生物とは、まるで違う。

「心の・・・闇・・・」

その言葉に過敏に反応したカイトとカリン。

「俺たちだけに聞こえてたのに・・・気付いてやれなかったんだよな・・・」

「そうだね・・・私たちにも・・・出来ることはあったのに・・・」

そして、2人は凛とした表情で

「・・・止めるぜ!カリン!」

「わかった!!」

再び、戦闘態勢に入った。


終わり

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