本棚≪愛久愛輝羅好≫

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第3章



≪漏れ出した闇≫


「もう・・・少しだね」

操舵室で、ミュウがそう口にした。

あと数分で、フラノールに到着である。

曇り空は相変わらずだが

これは、雪雲であった。

雪がちらつき始め

大陸が見えた。

だが

「・・・様子がおかしい!!」

大陸の様子が、明らかにおかしかった。

味方軍艦が帰るとき、普通は出迎えや検問があるはずなのだが

それが来る様子がない。

そして街は、妙に静かだ。

その静けさを破るように

「!!」

砲撃が、飛んできた。

「なっ!?」

すぐさま舵をきるが

避け切れそうもない。

だが

「カバーリフレクトオーラ!!」

甲板にいたイオンが

その砲撃から船を守った。

「検問もなしに撃ってくるなんて・・・この子たちがテレパスの子だってのがバレてるの!?」

慌てていると、無線が入った。

「ミュウ・・・ミュウ!!聞こえる!?」

「!!・・・リフィルさん!?」

「!!」

この無線は館内放送されており、

リフィルの声だと気付いた子供たちは

操舵室へと集まった。

防御のため、イオンは甲板に残っている。

「今私たちは、スールズに居るのだけれど・・・あなたが向こう側へ子供たちを迎えに行ったのがバレているわ!!ピーチパイ屋にもメルトキオの軍が来ている!!」

「って言われても・・・こっちも砲撃も受けていて・・・」

「少しその場で止まってなさい!活路は開けるわ!私はスールズをまも・・・」

リフィルが言いかけている途中でブツッ!と回線が切れた。

「とりあえず止まって様子を見ましょう・・・」

ミュウの声で、船は一旦停止した。

フラノールからの砲撃は、今は止んでいる。

そして街から

「!?」

巨大な火柱が上がった。

その火柱の周りを

「!!・・・あれは!!」

クルクルと、ホウキに乗っている女性が回っていた。

その女性が指差す方向を見ると、少し霧に包まれていて見づらいが

上陸できそうな場所があった。

女性はフラノールで、魔術を放ち続け、陽動。

船は、その上陸できそうな場所へと向かった。

そして、そのまま上陸。

「船員は皆、スールズを目指して!!私はこの子たちと行動を共にする!」

ミュウの声で、船員は先にスールズへと向かった。

「さて・・・どうするんですか?」

ラインが尋ねた。

「そろそろ・・・ほら!!」

そのタイミングで、向こうの方からホウキに乗り現れた女性。

そして、霧の奥からはもう1人、弓を持った男性が現れた。

「久しぶり!!クール!ベール!!」

「久しぶりだな」

「ほんっと久しぶりだね、ミュウ!」

クール・ベール。アーチェとチェスターの子供たちである。




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