本棚≪愛久愛輝羅好≫

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「・・・この国の王には、本来、メルオキオ王家に近しい、ワイルダー家の誰かがなるはずだったよな?」

「・・・」

ロイドの問いかけに、コーザは黙る。

「とはいえ、国民投票で選ばれた王だ。国民が認めてることに、俺個人が首を突っ込むわけにはいかない」

ロイドは持論を展開していく。

ここからは、祖父と孫の会話である。

ロイド「でだ・・・国民選挙で選ばれた王が、なぜ戦争を起こす?」

コーザ「・・・何か僕が起こした証拠でも?」

ロイド「テレパス・・・グランドキングダムから戦争を仕掛ける理由はない。それに俺は、ある程度はあの世から見てたぜ?」

コーザ「・・・なら問いかける必要はないでしょう?」

ロイド「・・・メルトキオ側の兵が、ハートブリッジでグランドキングダムの兵に突っかかって揉めた、その挙句殺した、ここまではわかってる。だが、理由がわからない」

コーザ「・・・」

ロイド「俺たちが国を2つに分けたのは、何かあったときに、協力して危機を乗り切れるよう、力を分散するためだ」

コーザ「・・・おじいちゃんには・・・わかんないよ・・・エルメに全ての才能を奪われた・・・僕の気持は・・・」

ロイド「何言ってんだ。お前、自分が持ってる才能に気付いてないのか?」

コーザ「?」

ロイド「お前は国民投票で、王に選ばれたんだろ?人を惹きつける才能、あるじゃないか」

コーザ「・・・」

このロイドの言葉で、コーザは顔をしかめ

「違う・・・違うんだ・・・!!!」

膝から崩れ落ちたのだが

「ぐっ・・・うぅぅ・・・」

突如、異様な苦しみを見せる。

「コーザ!?」

ロイドが駆け寄るのだが

「なっ!?」

巨大な闇のオーラに阻まれた。

「・・・なるほどな」

そして、ロイドは戦闘の構えを取った。

闇のオーラに包まれたコーザは、徐々に意識を取り戻していく。

いや

「・・・くっくっく・・・」

乗っ取られていく、と言う方が正しいだろうか。

「で・・・お前、コーザの闇の心に付け込んで、何をしたんだ?」

闇の力が充満したコーザ、いや、コーザを乗っ取った闇に、ロイドが尋ねた。

その問いかけに、

「クックック・・・選挙はなぁ・・・ワシが操作したんじゃ。そのくらいは造作もない」

先の質問の答えを返し、今の質問の答えは返さない闇。

「お前と戦うのが・・・一番楽しそうじゃったから通してやった・・・さぁ・・・やろうか!!」

闇は更に力を増長し、コーザ本人の姿が見えない程である。

更に

「!!」

上からも降り注いだ闇。

ロイドは回避したが、その闇は次々とコーザに集まっていく。

「・・・憑依媒体がないと、力を取り戻して間もないワシは姿を維持できんからな・・・」

これが、コーザを乗っ取った理由の1つ。

この闇は、パレードスターからやってきた闇、クラマ本体である。

「さて・・・やろうか・・・」

クラマは闇の力を全開にし、ロイドに迫った。




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