本棚≪愛久愛輝羅好≫

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「コーザを・・・返してもらうぜ」

ロイドはセブンリミッターを解放し、クラマへと迫った。

そのスピードは全盛期から全く衰えておらず、

むしろ気迫が増していることにより、生前よりも速くさえ見える。

だが

「クックック・・・」

クラマはほぼ同等のスピードで悠々回避。

そのまま闇のオーラを9本の尾へと具現化していき

ロイドへと尾による突きを繰り出す。

「・・・」

無数に繰り出される突きをロイドは全て見切り、回避していく。

「やるのぉ・・・やはりお前と戦うのはおもしろい・・・!!」

クラマは突きのスピードを、徐々に釣り上げていく。

それは時折ロイドをかするほどの速度となり

「!!」

ロイドは退いた。

だが、ただ退いたわけではない。

「はぁぁっ・・・!!」

一旦力を溜め直すようなモーションをとり、オーラの力強さが増していく。

クラマの攻撃がかすった際に、その圧倒的な力を悟ったロイドは

「ファイナルリミッター・・・解放」

一気に力を解放し、ファイナルリミッターを発動した。

このリミッターは、潜在する全ての力を引き出すリミッター。

潜在する力というは、自分自身の基礎力を上げれば上げるほど、更に深まるもの。

それに加え、ロイドの場合は、神官になる為、人から神官クラスへと人種を変える準備がされており

潜在能力は、普通の者の比ではない。

しかし、ロイドがそれだけの力を発揮しても

「おもしろいのぉ・・・」

クラマは、一切動じない。

それを先にわかっていたかのようにロイドは、自分の力を過信する様子もなく

「!!」

慎重に、しかし素早くクラマへと詰め寄った。

そのスピードは、もはや光に近く、超神速の域を超えている。

だが、それでもクラマは、悠々というわけではないが回避。

しかし回避した際に

「!!」

一本の尾を掴まれていることに気付いた。

尾を掴んだロイドはそのまま力でクラマを引き寄せ

「神瞬無限斬!!!」

究極秘奥義を放つ。

だが、通常の生物、いや、神官ですらもついていけないほどのスピードによる斬りつけを

クラマは最初は当たりながらも、途中からは全て避け

ダメージはほとんどない。

「これが闇の祖・・・白面の者、九尾の狐の実力ってわけか・・・」

ロイドが言う、敵の名。

それは、数々の危難を様々な世界で起こした妖狐の名。

これが、今回の敵の正体である。

「フッ・・・クックック・・・楽しい戦いだが、お前はここまでか」

クラマは不適に笑みを浮かべると、ロイドへと詰め寄った。

だが

「!?」

突如、クラマは媒体としていたコーザの体から引き離された。

「間に合ったね!!」

後ろから、大きな光の力でコーザの体を引っ張り、クラマから引き離したのは

「アーネ!!」

アーネ・ゴッド・ウィンディー。

神の子4兄妹末っ子、クラウンの妹である。

本来、光の力など使えないはずのアーネであったが

ここに来る際に、

「お兄ちゃんやお姉ちゃんの力・・・借りてきたからね」

クラウン、ミリア、ミクの力を、自分へと移植してやってきたのである。

「アーネ!!コーザを連れて退け!!」

ロイドはそう言うと、コーザから抜け出たクラマのオーラに斬りかかった。

だが

「なっ!?」

ロイドの斬りつけは、闇のオーラにより阻まれ、

その闇のオーラは、徐々に実体を作っていき

9本の尾の、狐となった。

「さぁて・・・そこの女を倒せば、神の倒したに等しいな?」

クラマはアーネへと詰め寄る。

だが

「!!」

ロイドが割って入って、防いだ。

「アーネ!!こいつは思ってた以上にやばい!!早く退け!!」

ロイドのこの言葉に、冷や汗をかきながら頷いたアーネは

コーザを抱え、部屋の窓から飛び出した。

「逃がさぬ!!」

「ファイブリミッター!!」

追おうとしたクラマを、ロイドは懇親の力を解放し、放つことにより

「ッ!!」

動きを止めた。

だが、それはもちろん、今現在一対一で対峙している、クラマの怒りを買うということ。

圧倒的な力を持つ者の、その怒り。

それはイコール

「ぐっ・・・はっ・・・」

死、である。

ロイドの胸、心臓を

クラマの尾は貫いた。

「!!」

それを察知した、城の前で戦うコレット。

更にはライオとイオンと共にいるカイト、そして現在、パレードスターから戻る道中のカリン。

その目には、少し涙が浮かんだが

誰一人、流さない。

このロイドの勇敢なる行動を無駄にしないため

「ジーニアス!!リフィル先生!!」

コレットはジーニアスとリフィルを連れ、敵から退く。

「ぐっ・・・クラマ・・・お前は・・・この世界で・・・本当に朽ち果てる・・・」

ロイドは死に際、笑みを浮かべこの言葉を、クラマへと残した。

「戯言を・・・」

その言葉をとくに気にすることもなく、クラマは

「さぁ・・・いよいよ・・・我の望みを叶えるときだ・・・」

力を更に、上げていく。




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