本棚≪愛久愛輝羅好≫

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そこに現れた八本の首を持つ、大蛇のような、龍のような魔物。

火山のふもとより、ゆっくりと山頂を目指していた。

山頂まで入れば、マオが戦うことは可能であるが、

彼は属性神となっており、その地に縛られる制約がある。

人間と契約をした場合であれば、その人間と行動を共にすることは可能であるが、

ライオと契約を交わしたわけではないので、まだ攻撃できる範囲にいないようだ。

だがオロチが山を登り始めてまもなく

「剛・魔神剣!!」

ライオが上空から渾身の力で剣を叩きつけた。

属性神のアシストもあり、炎、光、雷の力をまとわせた剣は

オロチにとって予想外のできごとでもあったため、一度地面へと鎮める威力を発揮した。

「強くなったじゃねぇか・・・ライオ・・・」

その上空には、羽根を羽ばたかせイオンを抱えて飛ぶカイトの姿がある。

どうやら島までライオとイオンを抱えて飛んできたらしい。

羽根をしまい、着地する。

「ここで食い止めないと・・・火山島がなくなっちゃう。絶対勝つ!!」

イオンがコンタクトレンズを装着し、戦闘準備は整った。

地面から起き上がったオロチは、一本の頭よりブレスを放つ。

「カバーリフレクトオーラ!!」

そのブレスを、クォーター専用のガード術で防ぐイオン。

通常の魔物や、人の放つ魔術ならば跳ね返せるだけのガード術だが

カリンにより目覚めさせてもらった結界の力もプラスされ、その力はもはや、ハルナも超えた防御力となっている。

だが、さすがにクラマの力のブレスは、ギリギリ防げるかどうかのレベル。

そして攻撃直後のオロチに、後ろから

「虎牙連斬!!」

片側の刀に雷、もう片側の刀に炎の力を纏わせライオが攻撃を放つ。

だがイオンを攻撃した頭以外の3つがライオの方を向いており

「!?」

一本の首を振り回せれ斬撃を止められ、他の頭よりブレスを放たれる。

避けきれないため、光の力で結界を発動したのだが

「ぐあ!!」

やはりクラマの闇の気を帯びた攻撃は、結界を貫通し、威力は弱まったがライオを吹っ飛ばした。

その隙をみて

「セカンドリミッター・・・解放!!」

カイトが攻撃を仕掛ける。

「天神之乱撃」(あまつかみのらんげき)

自分の気と、ユグドラシルに纏われる神の気を合わせ、乱撃を繰り出す奥義。

それは刀身が曲がったり伸びたりしたように見え、避けることは困難であり、威力的にもかなり高い。

1つの頭を潰した。

だが、3つの頭よりブレスが放たれる。

それは合わさり、避けきれないほどの範囲となった。

カイトには防御術がない。

よって、この技を防ごうと思えば、自分の攻撃をぶつけるしかない。

「サードリミッター!!」

瞬時にリミッターを切り替え

「真・舞葬斬!!」

秘奥義をぶつけた。

だが

「ぐっ・・・」

ぶつかりあい、押し合う形となる。

この状態があと数秒続けば、他の頭からの攻撃が来る。

そこへ

「コーリング・カッター!!」

イオンが黄色いリング型の刃状の魔術を放つ。

ガード不可のこの技は、オロチの首を1つ切断した。

これによりブレスの威力が弱まり、カイトが秘奥義を押し通す。

それにより更に、1つの頭が潰れた。

だが攻撃直後で隙だらけの2人に

「ぐああああぁ!!」

「キャアッ!」

容赦なく他の首からのブレスが放たれる。

それに近くで直撃したカイトであったが、カリンとのリンクにより張られた結界で少し威力を逃がし、致命傷は避けたようで、そのまま地面に着地。

だがイオンの方は、避けに動いたから致命傷は避けたが、山の斜面にぶつかり、気絶してしまった。

ここでオロチは、動きを変えた。

「なっ!?」

カイト、ライオの2人は驚く。

残っていた4本の頭を合体させ、大蛇のような姿になったのだが

あきらかに先ほどより力が増しているのだ。

更に、その巨体からは想像もつかないほどのスピードで

「!?」

カイトに急接近した。

「ラストリミッター!!」

ここでカイトは、ラストリミッターを発動し、自分の気を最大限高める。

この技は、持続時間が5秒とかなり短い。

そのまま決めにかかる。

秘奥義、発動。

真羅心撃 !!」(しんらしんげき)

心の力を剣に注ぎ込み、ユグドラシルのオーラの色が普段の無色から赤色に変わるほどの変化をみせ、

その状態で逆手による回転5連撃を放つ秘奥義。

最後の一撃は4撃よりも溜めの時間が少し長く、威力も高まっている。

だがオロチはダメージはかなり負ったものの、まだ動け

「!!」

尻尾を振り、カイトを吹っ飛ばした。

かなりの気を消耗し、リンクの力の源となっている心の力も使ってしまっており、結界もない状態でその攻撃を受けたカイトも、イオンの横まで吹っ飛ばされ、意識はあるものの、動けない状態となった。

だが、カイトの対応に全ての力を使ったオロチは、ライオへの警戒心がまったくなかった。

「マオさん・・・ヴィンさん・・・ユアンさん・・・俺に力を!!」

ライオの秘奥義、発動。

双神斬 !!」(そうしんざん)

持てる属性神の力全てのバランスよく練り込み2本の剣へと流し、

それによるクロス斬りによる斬り下ろしから、斬り上げ、

そして剣を重ね、思いっきり踏み込み、突きを放つ秘奥義。

それによりオロチは消滅し、ライオはオロチの居た場所を突っ切って立っていた。

だが

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

呼吸を忘れるほどの激しい戦闘にくわえ、3つの属性神の力の多用。

ライオもその場に倒れこみ、気絶してしまった。

「くっ・・・少し休まないと・・・さすがに動けないな・・・」

カイトの方も、回復に集中する形をとる。

これまでの戦闘にくらべ傷は浅いが、こちらも戦況的にはギリギリであった。

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