本棚≪愛久愛輝羅好≫

本棚≪愛久愛輝羅好≫

次元を超えた友情



一方、部屋に閉じ込められているカリンだが

「・・・」

部屋にあった資料を読み、心が揺らいでいた。

自分が結婚しなければ、外宇宙が壊れるということを知ってしまったのだ。

その揺れを察知したのが

「!!」

心がリンクしているカイト。

明確な理由はわからないが、カリンの迷いを敏感に察知したカイトは

「カリン!!迷うな!!」

大きな声をかけ、

「!!・・・うん・・・」

カリンの迷いを消し去った。

それを見て微笑むミハエル。

そして、カイトとミハエルの前に

「!!」

忍装束の男が現れた。

「貴様らをこれ以上先へ進ませはせぬ」

男は大量の手裏剣を構え、放つ。

それをカイトの前に出て、ミハエルが防御壁で全て落とす。

シルフィーの力は、易々とは破れない。

「ここは任せな。カリンを、絶対助けろよ」

「任せた!!ありがとう!」

グータッチをかわし、カイトは

「ファーストリミッター!!」

瞬速で忍装束の男をかわし、先へと進んだ。

「俺はミハエル。カイトの友人だ。あんたは?」

ミハエルは名乗りながらも、警戒は緩めず、いつでも水の力を発動させるぶんの力を込めている。

「・・・俺は影縫。任務の為、貴様はここで殺す」(かげぬい)

影縫は

「!?」

凄まじいスピードでミハエルの周囲を移動しだした。

ロイドのセブンリミッターにも、匹敵する程のスピード。

「・・・こりゃ、なかなか手強そうだな」

ミハエルは自分の周囲に、渦巻く水を出現させ

「水刃!!」

一気に刃と化し、放つ。

全方位に放たれる凄まじい攻撃であるが

「!!」

影縫は驚異のスピードで全て回避。

そのままミハエルに突っ込むも

「ッ!!」

防御壁に阻まれ、後退する。

そこを

「はぁっ!!」

水で作り出した剣と、神器の剣、シルフィーによりクロス斬り。

だが

「!?」

回避されてしまった。

そのまま神速のカウンター、シルフィーによる防御壁が反応できないレベルの速度。

力のこもった拳であったが

「ぐっ!!」

衝撃は受けるも、水の衣によりダメージを逃がすミハエル。

防御力は、凄まじい。

更に

「海王竜・リヴァイアサン」

周囲の水の力を込め、古代の竜を形作る。

絶対防御状態、かつ凄まじいほどの攻撃力。

リヴァイアサンは、ブレスを放つ。

レーザーにも似た技であるが

「!!」

影縫は動じず避け続ける。

スピードが速過ぎて、捉えきれない。

ミハエル自身、動いてはいないが、水の力を大きく放つこの技に、負担がないわけではない。

互いに決め手を入れることができない形。

このままでは消耗戦になる。

そこで

「・・・」

ミハエルは、リヴァイアサンを解除した。

更に、シルフィーを上空へと投げ飛ばす。

防御壁も使わないという合図。明らかな罠。だが

「!!」

影縫は、突っ込んだ。

正面からの攻撃に、ミハエルは

「来たな!」

背後より大量の水を発生させ、包み込む作戦。

範囲は大きく、避けきるのは困難なように思えたのだが

「!!」

影縫は自らに、水の衣を纏った。

「なっ!?水使いだったのか!?」

思わぬ状況に、動揺するミハエル。

そのままミハエルの放った水に突っ込み、更に

「!!」

おそらく水の衣が分厚くなっているであろう正面を避け、

背後へと回り込んだ。

そして、拳を繰り出そうとした、まさにそのとき、気付いてしまう。

「!?」

ミハエルは自分の背後に手を回し、水と風の力を球状にして溜めていた。

「後ろ手で、他のことにも力使ってるから、死にはしねぇと思うけど・・・痛ぇぞ!!」

奥義

「風水裂波!!」

攻撃態勢に入っていた影縫は、避けることができず

当たった場所を中心に、風と水の凄まじいエネルギーが広がり、

ボロボロになり、倒れた。

上空から落ちてくるシルフィーをキャッチし

「ふぅ・・・こんな強いやつが、まだ潜んでるとは・・・宇宙はすげぇなぁ・・・」

そう言うと、ミハエルも疲れたのであろう、座り込んだ。

「・・・カイト。頑張れ」

普段は別次元で過ごしており、触れることもできない。

だが、それでも確かに存在する友情は

彼らを強くする。




© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: