Ever Lasting Lie



砂の海で錆びたシャベルを持って、すごい勢いで夢を掘る人を見かけた。

僕はその光景が恐ろしくて近寄りたくなかった。(笑)

今年の夏はすごく日差しが強く、赤く燃える太陽に身を焼かれても、必死で夢を掘ろうと這い上がろうとする。(こえーよ)

その人は石油を掘っていたらしい。

こんなとこにあるはずがない。

あったらこの海はきっと石油の作り場となって、海ではなくなるはずだ。

僕は聞いたんだ。


「どうして掘るんですか?」

「愛する人の命に値がついたんだ・・・」

「命に値が・・??」

「そこら中に頭を下げても・・・お金が足りなくって・・・・」

「貴方の言ってるのって・・・今、よく売られてる、新型の人間型PCですよね?」


「そうなんだ・・・。俺はそのPCに恋愛感情を抱いてしまったんだ。私は、もとから石油を掘る仕事をしていてね?近所の奴らに言われたんだ」

「なんて・・・・?」


「『石油でも掘る以外無いんじゃないの?』って。僕は悔しくって本気にしてそのまま飛び出してきたんだ。」


「でも・・・掘っても掘っても、出てくるのは・・・掘ってきた分の長い年月なんじゃないんでしょうか??」


しばらく続く沈黙。

「あんた、そのPCの命を転がして、楽しいんだろ?好きだから買うんだろ?」


「だったら、なんだっていうんだ。笑えよ。俺がほしくてたまらなく、ジタバタもがいてるのを。」





それから、僕の町は戦争によって死んだんだ。

僕は生き残っていた。

そして、気づいたんだ。

死んだ街で、夜のドレスを纏ってる綺麗な女の子。

そして、他にも人が居た。

作り話のような愛を売らされている人。

そして、僕に寄り添う、女の子が居た。

それは僕の知り合いだった。

僕の腕に、胸に、身を預けても。

彼女はの心はただ一人を待つ・・・。


「雄二君・・・・私あの人・・・優しく嘘をついたの・・・」

「なんて?」

「『俺らは大丈夫。明日を信じて待っていてくれ』って」


「そう・・・・」


そして彼女は泣きながら言った。


「信じられる要素なんて・・・・どこにあるのよ・・・。今まで・・・ずっと・・・思ってた・・・」

彼女は・・・おまじないのように、彼が言った言葉をつぶやき続けたんだ・・・。長い年月・・・。


「あんた・・・あいつのこと好きっていう気持ち動かせないだろ?何度も朝を迎えると、変わらずあのやさしい嘘を思い出してるんだろ?」


「そうよ!忘れられないのよ!悪い!?」

「別に・・・・・」


俺は酷い・・・


彼女が好きだから・・・あんな奴のことは忘れてほしい・・・。


夢を掘る人 それを待つ人


なんでヒトにはこんなにも種類がいるんだろうか・・・。


僕のおばあちゃんはとっても優しかった。

でも、とある協会で息を引き取ったんだ。

ろくに動けなくても、僕に毎朝何かをつぶやいて微笑んだんだ。

「砂の海で 折れたシャベルを持って 作り話の様な 夢を掘る人刻まれた皺の奥の 瞳は未だ必死で ただ 必死で・・・」

僕には意味が分からなかった。

母さんも意味が分からなかった。

おばあちゃんはなにをつぶやいていたのだろう・・・。




ねぇ・・・みんな・・・俺・・・今までなんのために動いてきたんだ?

なんのために歩いてたんだ・・・?

俺ってさ・・・今迄気がつかなかったけど、俺もパソコンだったんだね。


俺って・・・好きな女の子に買われたんだ・・・。

人間に恋愛感情抱くなんて・・・俺馬鹿だなぁ・・・。

でも、もう彼女に『もう飽きた』なんていわせないぞ。

次は・・・ちゃんとした人間として生まれ変わるんだ・・・。

そしたら今度は・・・・・・・・・・・・・・・・・









テーマ曲 BUMP OF CHICKEN 「Ever Lasting Lie」











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